蟹満寺(京都府相楽郡)

訪問日:2006/03/19

のどかな田園風景の中

蟹満寺は、広々とした田園風景の中に、ひっそりと佇む小さなお寺です。でも、門前には「蟹満寺」と書かれたでっかい石碑。“ただのお寺じゃないんだぜ”とばかりに、堂々と建っています。
拝観の受付ではご住職がにこやかに対応してくださり、帰りの近道まで丁寧に教えてくださいました。その膝の上では、お孫さんでしょうか、小さなお子さんがごろごろとしがみついて甘えています。
もう、これだけでも“今日は来てよかったです!”と言いたくなるようなとっても微笑ましい場面でしたよ。

友達になりたい仏さま

小さな境内に建つ、小さな本堂。
でも、中に入ってビックリ。お堂の真ん中にどーんと鎮座されていたのは、大きな大きなお釈迦さまでした。お堂の規模から考えると、不釣合いなくらい大きな仏さまです。

ふくよかで優しげなお顔を見ていると、それだけで楽しく、また嬉しくなってきます。そして、少し小太り気味のふっくらとした体つき。とっても親しみの持てる和やかな仏さまです。なんだか仏さまとして敬うよりも、友達として仲良くしたい、そんな気持ちになりましたよ。
“将棋でも一局、指しませんか”そんなことも言ってみたくなる、僕とお釈迦さま、二人きりの楽しいひと時でした。

美しい愛情で成り立ったお寺

堂内では、テープを流してお寺の由緒を説明してくださいます。蟹満寺には蟹にまつわる説話が伝わっていて、それがこのユニークな寺名の由来となっているそうです。
蟹を助けた恩で家族の窮地が救われるという、いわゆる“蟹の恩返し”。愛情に満ち溢れた美しい説話です。もともとの成り立ちが、美しい愛情から始まったお寺なんです。だから、境内の隅々にまで美しい愛情がたっぷりと詰まっている。それは、とても納得のいくことだと思いました。

お堂を出ると、抜けるような青空

実はこの日は朝からひどいあられで、おまけに風も強く、お寺に行くまでの道程が大変でした。田んぼのあぜ道を歩いていて強風に煽られ、幾度となく足を踏み外して田んぼに落っこちそうになったくらいです。
けど、不思議ですね。本堂でのんびりとくつろいだ後、出てくると、そこにはきれいな青空が広がっていたんですよ。そこから先は、広々とした田園風景を眺めながらののどかな一日。
昔、蟹に何かいいことしたことあったかな。ふと、そんなことを思いました。

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