光明寺(京都府長岡京市)

訪問日:2005/08/21

不思議な雰囲気のお寺

この日は雨が降ったり止んだりの曇り空。蒸し暑い中、傘を片手に歩く少し光明寺の境内は、どことなく気だるい雰囲気に包まれていました。
光明寺のある長岡京市には長岡天満宮をはじめたくさんの寺社があるのですが、町の雰囲気に見合った明るい雰囲気のお寺が多いように思えます。
けど、光明寺ってどこか違うんですよね。どこか薄い靄のかかったような暗さを僕は感じます。
でも、そこが光明寺の一番おいしいところだと思っています。とっても神秘的なお寺なんですよ。

参道には緑のトンネル

紅葉の参道と呼ばれている幅広い石段の辺りは、光明寺きっての名場面。紅葉の季節には多くの人で賑わうこの参道も、今の季節、それもこの日のような曇り空の下では静けさの中にただひっそりと佇んでいます。

空を覆い隠す緑のトンネルの中を、セミの声のBGMに包まれて、ゆっくりとゆっくりと歩きました。なんだか、とっても美しい夏を過ごしているなぁ、と思いました。

セミのリズムとお経のリズム

参道の階段を上がると、今度はセミの声に変わって本堂から読経の声が聞こえてきました。セミのリズム、お経のリズム。どちらも気持ちがいい。
読経の声はとっても大きくて、外から眺めているとなんだか本堂が自らお経を読んでいるような気がしてきたくらいなんですよ。

中学生くらいの男の子たちが、夏休みの宿題でしょうか、本堂の写生をしていました。けど、そのうち飽きてきたみたいで、境内を走り回って遊び始めました。
読経の声と走り回る子供たち。どこか懐かしい匂いのする光景でした。

ふとした瞬間に訪ねたくなる

長岡京市は僕にとって街中のイメージが強いのですが、光明寺は自然にとても良く馴染んだお寺です。
僕の光明寺のイメージはいつも“緑”。質素な落ち着きを持った建築の数々ももとてもいいけれども、それよりも境内を覆い隠さんばかりの勢いで広がる緑にいつも心奪われてしまいます。明るい場所では逞しい生命力、暗い場所では荘厳な神秘。光明寺の緑はさまざまな場所で、さまざまな美しいシーンを見せてくれます。

然したる寺宝はないけれど、ふとした瞬間に訪ねたくなるお寺、それが光明寺です。
ホントの名刹って、こういうお寺のことを言うんじゃないのかな。

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