毘沙門堂(京都市山科区)

訪問日:2005/09/11

この感動は色あせない

毘沙門堂を初めて訪れたのは、もうかれこれ三年ほど前のことになるでしょうか。その時の感動を今でも忘れません。こんなに美しいお寺があるのかと思いましたね。

毘沙門堂の美とは、すなわち小品の美です。建築もおとなしいものばかりだし、ご本尊も小さな毘沙門天です。庭もささやかなもので、襖絵も派手なものは一つとしてありません。
ただ、その一つ一つの放つささやかな光が本当に美しい。何度目かの訪問になる今でも、感動は色あせません。
毘沙門堂って、本当に凄いお寺なんです。

最強の御前立ち

先ほど“小さなご本尊”と書いたんですけど、実はその仏さまはご本尊ではなくて御前立ちなんですね。本当のご本尊は、後ろの厨子の中にずっと隠れていらっしゃいます。秘仏なんです。
けど、この御前立ちの毘沙門天、小さいながらも威勢のいい仏さまなんです。煌びやかな甲冑を身にまとい、キッと一点を睨みつけて、大きく身体を開いて、とっても勇ましい。見た目は小さな仏さまですが、その存在感は大きな大きなものです。
小さなお寺の小さな守護神。毘沙門堂というと真っ先に思い出す、大好きな仏さまです。

雰囲気に浸る庭園

毘沙門堂の庭。奥ゆかしくて品がある、いかにも京都の小寺にありそうな庭なんです。
池の周囲には小堂や石塔、あるいは小さな石橋といったアクセサリーが置かれていますが、どれも主役になることなく庭の中にきれいに溶け込んでいます。調和することの大切さ美しさを、この庭は教えてくれます。
目を凝らして細部を伺うよりも、眺めるともなく雰囲気の中に浸る。僕は、いつもそんな風にしてこの庭を楽しんでいます。

篤い信仰に支えられてる

毘沙門堂を訪れると、必ずと言っていいほど熱心にお参りされる方の姿を見かけます。
この日も帰りがけに、もう一度本堂に寄っていったのですが、家族連れでしょうか、手を併せて一心にお経を唱えている人たちがいらっしゃいました。
もちろん、その先にあるのはあの小さな毘沙門天。こんな光景を見ていると、改めて偉大な仏さまなんだな、と思います。

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