訪問日:2004/09/26
上賀茂神社は年に何回か訪れる場所なのですが、いつも何を見に行くのかというと水を見に行くということになります。
ことに楼門附近を流れる水は美しい。心を平らにする水です。素晴らしいので楼門附近をぐるぐるぐるぐる徘徊して堪能します。
ここいらの水は極めて穏やかな流れで、流れるともなく流れてるという気がします。つまり、なんとなく惰性にまかせて流れてるという感じなんですね。僕はこれを“うとうとする水”と名づけました。
水がうとうとしているもんだから、見ているこちらも気持ちうとうととしてきます。うとうとしながら明るい境内を歩く。実はこれがとても気持ちのいいことなんですね。“脳を解放する”と言うと無粋なので、“心の空気を入れ替える”としておきましょうか。なんにしろ気持ちのキャパシティを拡げるにはとても効果的な手法です。
もうこれだけで上賀茂までえっちらおっちら足を運んできた甲斐はあります。
上賀茂神社の魅力は言わずもがなの明るさです。たぶん、ここは神さまの遊び場だと思うのです。境内にはいろんな建築物が建ち並んでるのですが、これは遊園地のアトラクションみたいなもんだと思うのです。建物から建物へと神さまは飛び回って遊んでいるわけです。
神さまも楽しんでるんだから、訪れる僕らだって楽しいに決まってる。神さまを身近に感じるのは、真摯な祈りの時間よりも、実はこういう瞬間に訪れるものだと思うのです。
境内では外国人が二人で空手の練習をしていたり、カップルがフリスビーで遊んでいたりして、市民公園のような一面も見せています。上賀茂神社は世界遺産に登録されているというけれども、威光というものがおよそ感じられません。世界遺産という物々しい肩書きは、この神社にとって案外邪魔っ気なものかもしれません。
それよりも、今日も神さまは建物から建物へと、遊ぶことに夢中のような気がするのです。