高台寺(京都市東山区)

訪問日:2004/10/10

青空を背負う高台寺

見上げれば、空一面の明るい青。美しい秋晴れというよりも、かんかん照りの真夏日。涼しい日の続いていたここ数日を思えば、意外なほどの暑さでした。
この日のような明るい青空が、高台寺にはよく似合います。このお寺の突き抜けるような明るさが、ことさら強調されるからです。
庫裏を見上げれば、庫裏もまた青空を見上げているような気がしました。気持ちいいぞーっ、と大きな伸びと共に叫んでいるような気がしました。

庭は歩いてこそ

「庭は眺めてこそ」という人は、きっとこのお寺で開眼させられることでしょう。高台寺は「庭は歩いてこそ」を声高に主張します。
青空の下、この庭園を歩くことがどんなに気持ちのいいことか。歩くことがこんなに楽しくていいものだろうか。ここに来ると「身も心も健やかな自分」を発見することが出来るので、嬉しくなってくるのです。
誰もが、明るい笑顔で会話を弾ませながら歩いています。なるほど、観光寺院ってこういうことだったんだなと強く思う瞬間です。

天翔ける龍

開山堂と霊屋を結ぶ臥龍廊は、いつもあまり注目されていないような気がします。だけど、ともすれば折れそうで、それでいてしっかりと命脈を保っているこの長い廊下の逞しいしぶとさが大好きです。
名前には臥せる龍とあるけれども、僕には龍が力強く天翔けるように見えます。背中を強くしならせて、高く高く昇っていくようです。臥龍廊ならぬ翔龍廊。命の宿る建築とはまさにこのことだと思うのです。

高台寺の高台に、茶室。

境内の一等高い場所に傘亭と時雨亭という二つの茶室が立っています。伏見城から移築したといいます。あのど派手で鳴らした伏見城から、このささやかな茶室が!
病弱な身体では、ここまで上がるのに一苦労です。やれ茶室があるぞ、お茶を一杯いただけますかと言いたいところですが、どうもそうはいかないようです。
けど、ま、いいか。二つの茶室の涼しげな佇まいを見てたら、なんだかとても気持ちがいい。それだけで、ここまで来たご褒美。It's alright with me、それで満足です。

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