訪問日:2005/12/30
今年も年末のこの日、光悦寺にやってきました。毎年、寺社巡りの〆としてこのお寺を訪問するのが、慣例となっています。
小さな山門の前に立つと、“どうだった、この一年?”と聞かれているような気がします。境内で、鐘楼や茶室に出会うたびに“お、今年も来たな。元気でやってたか?”と挨拶されているような気がします。
“素晴らしい一年だったよ”とこのお寺に誇れるような一年を、僕はちゃんと送れただろうか。自問自答しながら、光悦寺の境内を歩きます。
いわゆる光悦垣という垣根が、境内の一番目立つところに立てられています。竹を斜めに交差させた、大変品のある美しい垣根です。
夏の光悦垣の写真なんかを見ると、溢れんばかりの緑に包まれて、とても幸せな情景を作り出しています。紅葉に囲まれた秋の光悦垣も、情熱的な美しさ。
だけど、冬には何もない。ただ、そこにある垣根。今はただ、楽しかった春夏秋を穏やかに回想しているのでしょうか。
「冬来たりなば、春遠からじ。」
また来年も、光悦垣を美しく彩る自然の仲間たちが、賑やかに訪れてくれることでしょう。
光悦寺といえば、境内を取り巻くなだらかな山々をのんびりと眺めるのも楽しみの一つです。
境内の奥に行くと、鷹が峯三山(鷹ヶ峰、鷲ヶ峰、天ヶ峰)を一望できる場所があります。ゆるやかな弧を描きながら、雄大にその身を横たえる鷹が峯の山々。毎年変わらないその光景が、毎年変わらない感動を僕に与えてくれます。
美しい山並みを前に、ベンチに腰掛け今年最後の読書タイム。どこかからかすかに聞こえてくるさらさらという川音が、心地よく耳に響いていました。
再び山門の前に立って、お別れの挨拶。屋根に薄っすらと雪が積もって美しい。
“また、来年来るよ。変わらずに待ってて。”
“いつでもおいで。そちらこそ、変わっちゃうんじゃないの。”
そう、変わっちゃうのはいつも僕だ。毎年、楽しいこと、悲しいこと、さまざまな出来事が僕を通り抜けていく。僕を取り巻く環境は、目まぐるしく変わっていきます。
そんな僕を、いつでも変わらぬ姿で優しく迎えてくれる光悦寺。来年のこの日、僕と光悦寺はどんな会話を交わすことになるのでしょうか。
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