訪問日:2005/02/13
門跡寺院って、高級和菓子みたい。気品があって、いつまでも眺めていたくって、そして味わってみてもとってもおいしい。曼殊院も、そんな門跡寺院の一つです。
特に門前に立ったときに身体を包む透明感。眩暈を起こしそうなくらいの美しさです。
曼殊院は、常にこの透明な空気に支配されています。どこか背すじを正したくなるような気位の高さと、出来れば瓶詰めにして持って帰りたいくらいの美しい清涼感。門前に立つだけでも限りない価値のあるお寺だと思います。
曼殊院の庭は、枯山水です。だけど僕の目には、本当に水が流れているように見えます。それもかなりの急スピードで蛇行しているように見えるので、スリル満点迫力満点。
そんな庭なもんだから、僕は同じ位置でじっと眺めているよりも、水(砂)の流れを目で追いながら端から端まで歩いていく見方が大好きです。
周りの人が見たら、変な人と思われそうです。
だけど見てくださいよ、この写真のスピード感あふれる流れを! こんな光景が、この庭では随所に見られるんですよ。
ここに小さなヨットを何艘か並べて競争させたら、とっても面白いレースになるだろうなぁと思います。左へ右へ急カーブ、長い直線コースなど見どころいっぱい。高度なテクニックが要求される名勝負が期待できそうです。
まあ、そんなふざけた想像もしているんですけど、最初にも書いたように基本的には美しい透明感に包まれたお寺です。
特にこの日のように、まだ春の足音も聞こえないような季節の中では、その透明感は際立っています。厳しい寒さが肌を刺し、その肌をなでるように透明な空気が包み込んでいく。厳しくも優しい不思議な感覚。ここでしか味わえないような不思議な感覚です。
つまり、曼殊院は冬。それも身も凍るような寒い時期に訪れるのが一番だと僕は思っているのです。