六波羅蜜寺(京都市東山区)

訪問日:2005/01/30

怪しいのは名前だけ

六波羅蜜寺って凄く怪しい名前だと思いませんか?
“六波羅”ですよ。“蜜寺”ですよ。いったいどんなおどろおどろしいお寺なんだろう、と構えてしまいそうな怪しい名前です。
だけど実際の六波羅蜜寺は、洛東きっての庶民派寺院。狭い境内にたくさんの人がごった返す賑やかで明るいお寺なのです。
この日も修学旅行生やおばちゃんの団体、デートがてらの若いカップルなど、さまざまな人で賑わっていました。僕はこの様子を見て思いました。収蔵庫は凄いことになってるんじゃないかな…と。

いつも人で賑わっている

六波羅蜜寺というのは、一見なんでもなさそうなお寺だけど、実は仏教美術の宝庫として知られています。だから、このお寺の収蔵庫を見ることはとても価値のあることなのです。
ただ境内も狭いけれども収蔵庫も狭い。ここにたくさんの人が詰め掛けると、一気に押すな押すなの大盛況となってしまいます。この日の収蔵庫も案の定、凄いことになっていました。扉を開けた瞬間、あちゃー、と思いましたよ。

狭いながらも楽しい我が家

けれども、そんな人ごみの中見る仏像もまた楽し、です。中ではガイドさんが熱弁をふるって、一つ一つの寺宝について丁寧に説明してくれます。ガイドさんの語り口があんまり面白いものだから、寺宝よりもガイドさんばっかり見ている人もいましたよ。
率直なところ、この熱気はなかなか凄い。わいわいがやがや、これだけの熱気に満ちた空間に置かれた寺宝たちは、とても幸せなんじゃないかな。
僕はなんとなく“狭いながらも楽しい我が家”という言葉を思います。

危ない人、清盛

収蔵庫に置かれた寺宝は、平清盛だったり運慶だったり空也上人だったり、人物像がやたら目につきます。全部鎌倉時代ならではのリアリズムで表現されたインパクトの強い像ばかりです。
有名なのはもちろん口からうにょにょと仏像を吐き出している空也上人ですが、僕のお気に入りは平清盛です。目が完全にイっちゃってます。どう見ても危ない人です。
清盛って、実際もこの像のように危ない人だったんだろうなと思います。危ない人だからこそ、一代で平氏をあそこまで大きくすることが出来たんだろうなと思います。
それは普通じゃない危ない魅力。近づけば、悪の香りのする危険な像なのです。

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