詩仙堂(京都市左京区)

訪問日:2006/03/29

喜びあふれる紅梅

境内に入ったところにある紅梅が、見事に満開でした。初めてここを訪ねたときも同じように満開で、お寺の人に“これは、なんという種類の桜ですか?”と聞いて大恥をかいたことも、今では懐かしい想い出です。
この日は朝から雨模様で、始終空がぐずぐず言ってたんですけど、ちょうどこのときだけは青空だったんですよ。青空いっぱいに、力の限り明るい色を振りまく紅梅。見るからに、喜んでいます。生きることを喜んでる。植物にもちゃんと感情があることを、この梅の木は教えてくれます。

静寂の詩仙堂

いつもは人で賑わっている詩仙堂ですが、さすがにぐずついたお天気の平日ともなれば、あれっ、どうしちゃったのかな、と思うくらい境内は静まり返っています。
一人ぽつんと座って眺める詩仙堂の庭は、贅沢な気持ちになれる一方で、なんだかちょっぴり座り心地の悪いような違和感も感じます。時折、人がやってくるとなんだかホッとした気持ちになるのは、やはりこのお寺には賑やかさが似つかわしいということなのでしょう。
ししおどしの、かん! という音が妙に大きく境内に響き渡っていました。

詩仙の間のヒーローたち

詩仙堂の名前は、堂内に“詩仙の間”と呼ばれている一室があることに由来しています。李白だとか杜甫だとか、昔の中国の歌人の肖像画がいっぱい飾られた部屋です。
東西南北の四壁にそれぞれ9人ずつ、計36人。
子供の頃、駄菓子屋でウルトラマンカードを買い集め、部屋に並べて悦に入っていたものだけれども、詩仙の間の肖像画も同じような気持ちから生まれたものじゃないかなぁなんて思います。なにしろ、この歌人たちは、紛れもなく時代のヒーローなのですから。
昔の人もたくさんの高名な歌人たちの姿を見ながら、僕がウルトラマンカードを眺めていたときのようなワクワクした気持ちを楽しんだんじゃないだろうか。そんなことを考えると、なんだか嬉しくなってきます。

雨が降ってもお構いなし

詩仙堂の庭は、ただ眺めるだけじゃなくて、歩き回ることだって出来ます。ししおどしの前にしゃがみ込んで、目の前で、かん! を楽しんだり(ビックリするくらい大きな音!)、大きな池をたった数匹で悠々泳ぎ回る鯉たちを眺めたり、面白いことがたくさんあります。
雨がぽつぽつ降っていましたが、そんなのお構いなしです。
傘も差さずに、のんびりとくつろいだ気持ちで、この広々とした庭を散策しました。

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