渉成園<枳殻邸>(京都市下京区)

訪問日:2006/08/20

町なかに落ち着いた静寂

東本願寺からほんの少し行ったところに、渉成園という変わった名前の庭園があります。東西の本願寺のスケールの大きさに触れた後、ふらっと寄ってほっと一息。
明るい色の芝生と、水鳥の遊ぶ大きな池。周囲には品のいい建物が点在し、訪れる人が縁に腰かけて、のんびりと時を過ごします。
そして、何よりも静けさ。すぐ傍に京都タワーを望む都会のど真ん中なのに、いつも時を止めたような静けさの中にあります。初めて訪れる人は誰もが、この静けさに驚かされるのではないでしょうか。
渉成園って、昔の人が残してくれた素晴らしい宝物だなと思います。

美景が次々現れる

渉成園にはビューポイントとも言うべき美景がいたるところにあって、ふと振り向いた光景がとんでもなく素晴らしいなんてことがざらにあります。何度か訪れている渉成園でしたが、この日も今まで見たことのない美しい眺めにたくさん触れることが出来ました。おかげで、デジカメの電池があっという間に切れてしまいました。
そこで、臨池亭で一休み。電池を交換します。でも、交換した途端目に飛び込んできたのが、この臨池亭の前に広がる池泉式の庭園。思わずシャッターを切る僕。
この日は珍しく、電池を二つ消耗してしまいましたよ。

はいからさん登場

写真の傍花閣は、渉成園で一等人気の高い建物です。建物の左右からおさげのような丸みを帯びた階段がするすると伸び、二階に望楼を構えた、随分はいからさんな風貌をしています。
一見何をする建物かわからないのですが、実はこの傍花閣、門として作られたものだそうです。たぶん、機能よりも思いっきりデザインを重視して作られたんでしょうね。その可憐な佇まいは、やはり“通る”ことよりも“観る”ことに断然価値があるように思えます。
渉成園を歩いていると、この傍花閣を初めとしてセンスのいい建物が次から次へと登場します。建築大好きの僕は、とても嬉しくなってきます。

カラスにもオアシス

でも、やはりここは町なかです。カラスがいるんですよ。
ただ、近くで見ても全然怖くないんですよ。ほら、道路わきでゴミ袋なんかつついてるカラスを見ると、何か怖いじゃないですか。殺伐としていて。
ここではカラスも緑に溶け込んで、きれいな絵となっています。僕も立派な野鳥です、なんて顔して、小川に水を飲みに降りてきたりします。
きっと、人間だけじゃなくてカラスにとっても、ここはオアシスなんだろうなと思ったりします。つくづく渉成園って魔法の庭だな、と思います。

Copyright (C) hasegawa neco.All right reserved.