訪問日:2005/10/02
天龍寺は何回行っても楽しい。このお寺の魅力は、その一言に集約されています。
よく同じ映画を、何回も映画館に足を運んで繰り返し見てる人いるじゃないですか。あれと同じです。何度訪れても、いつもと変わらぬ楽しさがそこにある。しかもそれは、誰もが共感できるわかりやすい楽しさなのです。
この日は少々機嫌の悪い空だったのですが、そんなことはお構いなし。境内は、いつものようにたくさんの人で賑わっていました。どこを見ても、笑顔がいっぱい。そりゃそうさ。天龍寺は腕利きのスマイルメーカーなのだから。
天龍寺はスケールがでかい。広々とした庭園、大きな庫裏、大きな方丈。法堂へ行けばでっかい天井画があるし、そもそも境内そのものがもの凄く広い。
天に上る龍で天龍寺、まさに気持ちがぐんぐんぐんぐん天高く上っていくような爽快感が、このお寺にはあります。
行動のトロい僕は、いつも境内をくまなく見て回る時間がなくなってしまいます。それくらい広いお寺です。わかっていながらやめられないじっくり鑑賞。それくらい魅力的なお寺です。
でっかい池を中心とした曹源池庭園。この庭をプロデュースした夢窓疎石という人を僕はよく知らないけど、これだけの広いスペースを自在にデザインしてこの美観を造り上げるのだから、凄い人だなぁと思います。
たぶん、この庭作ってる時すっごく生き生きしてたんだと思う。だって、こんなに大きなキャンバスを、全部自分のアイデアで埋め尽くすことが出来るんだから。アーチスト冥利に尽きるとは、まさにこのことだと思います。
さて、天龍寺といえば忘れてはならないのが法堂の天井に棲む大龍。すなわち、日本画家の加山又造が描いた雲龍図です。
この龍、いつ見ても前足が凄いことになっているなぁ、と思います。鋭利な大剣のごとき爪をシャキーンと伸ばし、今にもつかみかからんばかり。なるほど、これほど強力な番人は他にいないでしょうね。
それにしても、なんと躍動感に満ちた強い生命力! その姿は、あたかも天井を優雅に泳ぎ回っているかのようです。もしかすると、夜な夜な天井を抜け出して、広い境内を伸び伸びと泳ぎ回っているんじゃないなか、なんて思います。想像すると、なんだか楽しくなってきます(ちょっと怖いけど)。