訪問日:2006/05/04
門をくぐった瞬間、“ああ、このお寺は大好きになるな”とピンと来るときがあります。今回の雲龍院訪問が、まさにそうでした。
明るい緑の広がる爽やかな境内の真ん中を、まっすぐに石畳の参道が貫いています。その先には、小さな庫裏。清楚な白壁が陽に映えて、愛らしく美しい。
僕は瞬間的に“夢見るテンプル”と名づけました。そして、そのあだ名は境内を廻るにつれ、ますますピッタリだと思うようになったのです。
本堂の中に入れてもらいました。堂内では若い女性ばかりが5、6人、静かに写経の真っ最中でした。ジャマするのも悪いと思いましたが、ご本尊もぜひ見てみたい。僕は、そっとご本尊の前に座りました。
目の前に座っていらっしゃったのは、小さな薬師如来像でした。まるで、眠っているかのように穏やかなお顔で、静かに女の子たちの写経の様子を眺めていました。なんだか、僕だけ場違いのようで少し居心地が悪い。そこで、お堂を出て縁側に座ってのんびりと時を過ごしました。この日の読書タイムです。
さて、客殿の前に広がるこの庭の素晴らしさをどう伝えようかと思います。
一言で言うと「みーんな笑っている」。よく子供が絵を描くときに、お日さまににこにこ笑ってる顔を描いたりするじゃないですか。僕には同じような笑顔が、庭の木や花や砂、コケ、石や石灯籠、空や遠くに望む山にも見えるような気がします。じっと眺めていると、心踊り、嬉しくなり、どんどんどんどん明るい気持ちになっていきます。
“あはは”と、陽気な庭の笑い声が聞こえてきそう。元気いっぱい楽しさいっぱいの素晴らしい光景でした。
丸い窓と四角い窓で表現される“悟りの窓”“迷いの窓”は、洛北鷹が峰の源光庵のものが有名ですが、雲龍院にもありました。とっても、品のある美しい窓です。
僕はこれらの窓が持つ哲学的な意味はよくわかりませんが、なにしろ丸窓の美しさは絶品です。実際に見ているときも美しいのですが、撮影した画像を改めて見てみると、光と影のコントラストが引き立って更に美しく思えます。
大きく引き伸ばして、部屋に貼っておこうかなと思います。じっと眺めていたら、なんだかとっても心が落ち着きそうです。