長谷寺(奈良県桜井市)

訪問日:2005/08/15

楽しさが、一番の寺宝

長谷寺を訪れている人の顔を見ていると誰もがにこにこしています。そして、あちらこちらで感嘆の声が上がっているのが常です。誰もが心の底から楽しんでいる、そこが長谷寺の一番の寺宝だと思うんです。
スケールが大きくて、自然が豊富で、素晴らしい寺宝がたくさんあって、おまけに温かい門前町までついている。本堂まで行くには長い登廊をせっせと上っていかないといけないのですが、苦にしてそうな人の姿をあまり見かけないのは、このお寺の楽しさをみんなわかっているからなんじゃないかな、なんて思ってみたりします。

でっかい本堂のでっかい仏さま

でっかい本堂に入ってみると、そこには恐ろしくでっかいご本尊がいらっしゃいます。高さ10メートルを超えるという十一面観音立像です。
左手に持った水瓶はとっても大きいし、右手にも太い錫杖をしっかりと握っています。力強い仏さまだなぁ、と思います。すぐ目の前で見ることが出来るだけに、すっごい迫力があります。
でもね、お顔がとってもかわいらしいんですよ。ふっくらとした温かい表情で、僕にはいつもニコニコと笑っているように見えます。この仏さまの前に立つと、いつもずっとお顔ばっかり眺めてしまいます。とっても幸せな気持ちになれるんですよ。

建物だって楽しげだ

広い境内には、新しいのや古いの、小ぢんまりとしたのや煌びやかなものなど、バラエティに富んださまざまな建物が建ち並んでいて、とっても賑やかな雰囲気になっています。つくづく、長谷寺って陽気なお寺だなぁ、と思います。建物たちも人に負けないくらい、楽しげに見えるんですよ。
本堂の舞台の上から広々とした境内の様子や、さらにはその向こうに広がる奈良の山々を見渡していると、あまりの気持ちよさに、意味もなく「わぁーーーっ」って大声で叫んでみたくなります。

明るく輝く五重塔

長谷寺の建築というと、まず国宝の本堂や登廊ということになるのかもしれませんが、僕の一番のお気に入りは、なんと言っても五重塔です。
この塔は昭和になってからの建築なので、長谷寺の長い歴史からしてみればまだまだ新顔ということになります。けど、新顔らしくその佇まいはとっても爽やかで若々しく、力強さがあります。全身明るい朱に彩られていて、それが明るい日差しに照らされるときらきらと映えてとても眩しく、陽気な長谷寺の雰囲気にぴったりの名塔になっています。
まったくいいものを作ってくれたもんだと思います。昭和になって新たに加わった仲間、五重塔。美しい長谷寺を、より美しくして見せてくれる名建築です。

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