訪問日:2005/12/04
橿原神宮の第一の大鳥居の前に立つと、心がギュッと引き締まります。
ここにあるのは、神聖な霊気。敬虔な気持ちというのは、きっとこういう時に生まれるのでしょうね。僕は、決して親しみやすいとは言えない崇高な神様の存在を、ここに感じ取ります。
ましてや、この日は雨。空を覆う暗い雲が、より一層深い神秘を境内に誘い込みます。
本殿へと続く長い参道を、ゆっくりと時間をかけて歩きました。ざくっざくっと砂利を踏む音が、静まり返った境内の中、妙に美しく響いていました。
外拝殿。見るからに凄い。
力強い建築様式はもちろんのこと、何よりも広々とした境内の中で伸び伸びと建っているのがいいなと思います。まるで、大海原を漂う大型帆船のようです。
後ろにそびえる畝傍山も、また優雅に水面を横切っていく鯨のよう。ゆったりゆったりとした、美しい光景。いつまで見てても、ちっとも飽きが来ません。
僕は休憩所のイスに座って、熱い缶コーヒーで冷えた両手を温めながら、この素晴らしい光景を心ゆくまで眺めていました。両手も心も温まる、心地良い時間でした。
外拝殿には、いつもその年の干支を描いた大きな絵馬が掛かっています。子供の頃、父親に連れられて訪れた時にも大きな絵馬だなと思ったものですが、大人の目から見ても充分に大きい。橿原神宮といえば、まずこの絵馬を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
この日は七五三らしく、晴れ着に身を包んだ子供たちがお母さんお父さんに手を引かれてたくさん訪れていました。きっと彼らも昔の僕と同じように、このでっかい絵馬に目を丸くしているんだろうな、と思いました。
境内の少し外れに、美しい建物がひっそりと佇んでいます。重要文化財に指定されている文華殿です。
敷地内には入れないので、門前から中を伺うのみですが、それでもこの建物は相当美しい。物腰がとても優雅なんですね。特に左右にすーっと長く伸びる屋根が、とても美しい。
中に入れば大変美しい欄間彫刻があるらしいのですが、僕は外から眺めているだけで充分満足です。いつも橿原神宮の最後に訪れる、大切な場所です。