石光寺(奈良県葛城市)

訪問日:2006/05/07

花のお寺、久しぶりの訪問

久しぶりに石光寺を訪ねました。もう3年位前になるでしょうか、冬の真っ只中にこのお寺を訪れて、閑散とした境内の様子に少し寒々とした気持ちを抱いて帰ってきたものです。なにしろ、ここは花のお寺です。冬ともなると、広々とした庭は色もなくがらーんと静まり返っているのです。
だけど、今回は5月。ちょうど、春ぼたんの季節です。さあ、今度こそ石光寺はその本領を発揮してくれるのでしょうか。

土中に眠り続けた仏さま

この日、平成時代になってはじめて見つかったという石仏が、弥勒堂で公開されていました。お顔、手、身体などバラバラにはなっているものの、痛ましい雰囲気はまるでありません。見るからに、とってもほのぼのとしています。
発見されなければ、そのままただの石として、この先もずっと土の中で眠り続けていた仏さまです。
“見つけてくれてありがとう”仏さまの和やかなお顔は、そんなことを言っているように僕には思えましたよ。

花と雨の美しい会話

石光寺はぼたんをはじめ、たくさんの花に彩られるお寺として知られています。でも、庭を埋め尽くすというわけでもなく、ところどころで大きな花が色のついた街灯のようにぽつんぽつんと浮かび上がっています。どちらかというと、慎ましやかな庭なんです。
この日はほんの少し雨が降っていました。人は雨が降ると外に出たがらなくなりますが、逆に花は大喜びです。花びらについた水滴がきらきらと輝いて、とてもきれいでした。それはお互い言葉を持たないもの同士、花と雨が交わす美しい会話のように見えましたよ。

花好きが集まってくる

きれいな花がたくさんといっても、雨のせいもあるのでしょう、さほど人が訪れるというわけでもありません。境内は至って静かなもんです。
でも、時たま訪れる人はみんな時間をかけてゆっくりと境内を回っていきます。一つ一つの花について熱心に語り合っている初老のご夫婦や、同じ花をいろんな角度から何枚も写真を撮っている人など、心の底から花が大好きなんだろなと思うような人ばかり。
花好きがゆっくりと花を楽しむお寺、それが石光寺です。

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