訪問日:2006/01/27
境内に入った瞬間、圧倒されました。
明王院五重塔。あまりにも美しく、力強くそびえる奇跡の塔です。
凄い凄いといううわさを聞いて、いざ行ってみると“なぁんだ”ということはよくあるものですが、今回ばかりは凄かった。うわさ以上に凄いと思いました。
重厚な屋根一枚一枚が猛々しい雄叫びを上げ、真っ直ぐに天を刺す相輪が漲る自信を謳歌する。
そして、全身を彩る鮮やかな朱塗りは、青空、緑と相まって境内に美しい色を咲かせます。なんて、力強く美しい世界。感動を通り越して、ただただ呆然とするのみです。
もうどれくらい、この塔を眺めていたことだろうと思います。最後の方では、早く帰らないといけないと思う気持ちと、もっと見ていたいと思う気持ちが心の中で激しくせめぎ合っていましたよ。
隣に建つ本堂も、美麗な容姿の名建築でした。
美しくなだらかな屋根の傾斜に、日の光もきらきらと美しく、その様子はまるで光がすべり台を楽しんでいるかのようでした。
とても健康的な美しさを持つ本堂。五重塔とはまた違った、爽やかな輝きを放っています。
堂内には、めったに公開されないという秘仏の十一面観音像が安置されているそうです。なんと、来年(2007年)公開されるそうです。きっと厨子の扉が開いた瞬間、この明るい境内を見て、とてもまぶしそうなお顔をされるのではないかと思います。
五重塔と本堂は、小さな境内に仲良く並んで建っています。どちらか一つだけでも充分すぎるほど凄いのに、明王院にはそれが二つあるのです。まさに両雄並び立つ。なんとも贅沢な世界です。
まだ一月だと言うのに、もう今年の寺社めぐりのクライマックスを迎えてしまったんじゃないだろうか。そんなことさえ思いました。
境内のとあるベンチから撮ったこの一枚。この日一番のお気に入りの写真です。でっかく引き伸ばして、部屋に貼っておこうと思います。
後々考えてみると、明王院にはもっと他にもいくつかの建築があったはずなのです。でも、僕はまるっきり本堂と五重塔しか見ていませんでした。それだけで充分すぎるほどでした。
“また来る?”五重塔が僕の心に問いかけます。一度味わった大感動が、二度目の訪問で“あれっ?”てなことはよくある話。でも、明王院なら間違いない。二度目だろうが三度目だろうが、感動は荒ぶる大河のように、僕の心に押し寄せてくることでしょう。
“もちろん、きっとまた来るさ”五重塔に元気よく挨拶して、明王院を後にしました。