part5
まるで自然公園のような勧修寺の庭園。サギたちは大きな池の中で遊び、僕は広い芝生の上で心地よい開放感に浸る。
見上げるとでっかい青空の中では、たくさんの大きな雲がのんびりと遊泳中。
池、芝生、青空。
サギ、僕、雲。
“広い空間で遊ぶ”というキーワードでくくられた、勧修寺の僕たち。
嵯峨野と空とは、強い絆で結ばれた親友です。嵯峨野で見る青空はいつも爽やかで美しく、また青空はいつも嵯峨野を美しく照らし出します。
ふと見上げると、あ、月だ。
ボールをぽーんと投げ上げたみたいに、軽やかに宙に浮かんでいます。
僕のすぐ傍で、多宝塔が同じ月を見上げています。
雄大な自然に囲まれた室生・大野寺。宇陀川のほとりに立って、美しい青空を見上げます。
雲が、とても高いところを飛んでいます。できるだけ遠くから、この雄大な光景を眺めていたいと言わんばかりに。
川沿いの岸壁に並ぶ背の高い木々が、寒風に揺れて雲に手を振りご挨拶。
のどかな田舎町。雲ひとつない大きな青空。
四方を見渡せば、どこも青。大きな大きな青。
境内では、大門、本堂、多宝塔の国宝建築トリオが、この大きな空を優雅に見上げています。
建築も国宝なら、青空も国宝級の美しさです。
いくつもの大きな雲が、ぽっかりと浮かぶきれいな青空。
境内に目をやれば、あれ、空とおんなじだ。いくつもの大きな建造物が、広い境内にぽっかりと浮かんでいる。阿弥陀堂や参拝会館、そして修復中の御影堂。
空も境内も、のんびり、のんびり。時が、くゆら、くゆらしてる。
負けずに僕も、のんびり、のんびり。