訪問日:2004/12/25
よく晴れた一日となりました。見上げれば鮮やかな青空。そして、遠くには和歌浦湾。
紀三井寺は、とっても開放的なお寺。心が解き放たれて、そのまま二度と戻ってこないのではないかという気さえしました。
年末の忙しさに身動きが取れなくなりかけていた僕にとって、この開放感はとても嬉しいものでした。
思えば、この日はクリスマス。もしかすると、サンタさんからのちょっと大人向けのプレゼントだったのかもしれません。
ところが、その開放感を得るためには、境内に至る231の石段を登らなければならないのです。見上げただけで「ふわ〜」とため息が出ました。
けれども、そんな僕の横をおばあちゃんが元気に登っていきます。あっという間に上の方まで登っていってしまいました。そのおばあちゃんを見ていると、なんだかこの石段を登ることがすごく楽なように思えてきたんですよ。
僕も負けていられません。意を決して登り始めました。だけど、50段くらいでもう息が切れ始めます。100段あたりでは肩で息をし始め、あとはもう必死の思い。
そんなこんなで、ようやくたどり着いた境内だったのです。
年末年始の準備なのでしょうか、境内ではどんがんどんがん、トンカチの音を響かせて何か舞台のようなものが作られている最中でした。材木を載せたトラックも音を立てて走り抜けていきます。
お寺によっては不粋な印象を持ちそうなこれらの情景も、紀三井寺にはとてもよく似合っていました。それは、このお寺が生活の中にしっかりと溶け込んでいる何よりの証拠だと思うのです。
人とお寺のコミュニケーションってこういうことなんだな、と思う瞬間です。
紀三井寺のよさについて、具体的に「ここがいいんだよ!」と言うことはあまり出来そうにありません。ただ、そこにいることがひたすら気持ちいいなぁと思うのです。
心のコインランドリーみたいなものです。拝観料の50円さえ払えば、どんなに汚れきった心でもきれいに洗い上げてくれます。
初めて訪れた和歌山のお寺でしたが、初っ端から素晴らしいところに行き当たりました。和歌山の寺社巡りの旅も、いいものになりそうです。