粉河寺(和歌山県粉河町)

訪問日:2004/12/25

赤をまとう大門

粉河の駅に電車が到着したのは、もう夕方四時になろうかという時刻でした。粉河寺の閉門は五時なので、あまり時間がありません。さぁーっと見てさぁーっと帰ろうと思いながら門前町を歩いていた僕の目に飛び込んできたのが、粉河寺の大門。
大門は、屋根を除くすべてが赤に包まれた印象的な建物でした。それは燃えるような赤というよりも、夕日の色がそのまま刻み込まれたようなどこか切ない赤。僕はこの赤の魅力にすっかり引き込まれて、夢中で眺め続けました。
そう、僕はもうこの時点でさぁーっと見ることを放棄してしまっていたのです。

石のフィーバータイム

本堂の前には、枯山水の庭園が広がっていました。
この庭、ホント面白いなぁと思いました。だって、細長いスペースに大きな石が延々山積みになってるんだもの。なんだか石材所の石置き場みたいだとも思いました。
それにしても、置かれた石たちの、なんと生き生きとしていることだろう! 縦になっているもの横になっているもの、あるいは斜めに立っているもの、いろんな姿で石は置かれているのですが、その乱雑さが実に楽しい躍動感を生み出しているのです。石が動いている、踊っていると思いました。
いわば、ここは年中無休の石のダンスパーティー。石たちが、自分の生を力いっぱい謳歌する場所なのです。

粉河寺の頼れるアニキ

さて、境内の一番奥には実に堂々とした本堂が控えていました。ラガーマンのようながっちりとした体格は、八ツ棟造りという建築技法によって成り立っているそうです。
見るからに物事に動じないという風体です。粉河寺の頼れるアニキ、ここにあり。
中に入ると、小さな仏像がたくさん置かれていました。なんだか、本堂がこの仏像たちをかくまってあげているような気がしました。

楽しいお寺に巡り会えた

境内の至るところに強烈な個性が散らばる粉河寺。ところどころ足を止め足を止め、気がつけばいつしか時間は五時前。閉門間近です。
僕はそそくさとお寺を後にしました。だけど、その帰り道。嬉しくて嬉しくて、顔がほころんで仕方ありませんでしたよ。
こりゃあ、随分楽しいお寺に巡り会えたものです。今度来るときには、もっともっと時間に余裕を持って来ようと思いました。このお寺には、まだまだ面白いものがいっぱい隠されているような気がするのです。

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