2002年7月の観劇記録・観劇日記

●1日(月) 19時〜 有森博室内楽シリーズVol.IV@すみだトリフォニーホール小ホール
●3日(水) 18時〜 東宝「KISS ME, KATE」初日@帝国劇場
●4日(木)15時〜 宝塚歌劇団雪組「情熱のバルセロナ」「ON the 5th」@宝塚大劇場
●5日(金)15時〜 古川展生「七夕コンサート」@高台寺方丈
●5日(金)18時40分〜 劇団四季「オペラ座の怪人」@京都劇場
●6日(土)14時〜 宝塚歌劇団月組「サラン・愛」「ジャズマニア」@市川市文化会館
●6日(土) 18時〜 ウィーン・オペレッタ劇場「サウンド・オブ・ミュージック」@東京文化会館
●7日(日) 15時〜 宝塚歌劇団月組「SLAPSICK」@日本青年館
●10日(水) 18時半〜 ウラジミル・ミシュク「ピアノ名曲セレクション」@市川市文化会館小ホール
●13日(土) 12時〜 東宝「KISS ME, KATE」@帝国劇場
●13日(土) 18時〜 来日公演「Swing!」@オーチャードホール
●16日(火)11時〜 宝塚歌劇団宙組「鳳凰伝」「ザ・ショー・ストッパー」@宝塚大劇場
●17日(水)13時半〜 劇団四季「CATS」@大阪MBS劇場
●19日(金)19時〜 伊藤亮太郎 ヴァイオリンリサイタル@ぱ・る・るホール
●20日(土・祝) 11時〜 ホリプロ「ピーターパン」@東京国際フォーラムホールC
●20日(土・祝) 15時〜 カルリーン・プラハ・オペレッタ劇場 「お熱いのがお好き」@東京厚生年金会館
●25日(木)19時〜 小松原康子スペイン舞踊団「真夏の夜のフラメンコ2002」@日比谷野外大音楽堂
●27日(土) 19時〜 シャルル・デュトワ/マルタ・アルゲリッチ「PMF2002コンサート」@サントリーホール
●28日(日) 13時〜 来日カンパニー「A CLASS ACT」千秋楽@赤坂ACTシアター
●31日(水) 19時〜 来日カンパニー「FOSSE」初日@オーチャードホール



2002年7月1日(月)19:00-21:05 
有森博 室内楽シリーズ Vol.4@すみだトリフォニーホール小ホール
全席自由席3000円 6列6番
ピアノ:有森博、北川ひとみ、高原彩、高岡準 ヴァイオリン:中村静香 チェロ:古川展生
レクチャー:中田昌樹
パンフレット:無料

 ラフマニノフ:ピアノ三重奏曲 第1番 ト短調「悲しみの三重奏曲」
 ラフマニノフ:6つの小品 Op.11よりワルツ
 ラフマニノフ:ワルツ
 ラフマニノフ:イアリアン・ポルカ
 ラフマニノフ:4つの小品より エレジー 変ホ短調 Op.3-1
                   前奏曲 嬰ハ短調 Op.3-2
 ラフマニノフ:ピアノ三重奏曲 第2番 ニ短調Op.9「悲しみの三重奏曲」

 三重奏の二曲はと〜っても重かった。何だかこんな曲ばかりを聴いていたらネクラになりそう。ことに、トリの曲なん
て、いつ終わるの?って思いながらの鑑賞。でも、退屈したかというとそんな事はまったくなく、実に楽しいコンサート
でした。というのも、のびぃ仲間が勢ぞろいしていたし、中高生の連弾曲はどれも軽やかで遊び心に溢れていて楽し
かったし、何というか、メリハリのついた演奏会でしたもの。我らがのびぃは、割と集中した演奏を繰り広げていたかと
思う。連日のコンサート続きでその点を心配していただけにちょっと安心。でも、ffになると熱演振りに反して何も聞こ
えなくなるんですよねぇ、いつもながら。これはやっぱり楽器の問題かなぁ?それとももしやのびぃの腕前の問題??
 連弾で出演の中高生はみなさんとってもお上手。それなりにキャリアのある子がそろっていたけれど、そして、曲が
簡単というのもあったけれど、やはり余裕のある演奏というのは聴いていて気持ちが良いものです。ことに、北川ひと
みちゃんは、舞台上では風格すら感じたのに、終演後のロビーでは可愛いちっちゃなイチ高校生なのには驚いた。オ
ーラがあるよ、彼女には!
 今回ちょっと頭にきたのは解説の中田氏。これから連弾を演奏しようという時に、「これから演奏する曲は一人でも
弾ける位簡単」「バイエルレベル」を連呼。アンタ、バイエルのレベル思い出してごらんよ!そんなレベルだったら世間
の発表会でもっと演奏されているって。確かにラフマニノフとしては簡単だけれど、ちゃんと弾くには難しいぞぉ。左手
の細かいパッセージもあったし、右手は細かなテクニックが必要だし。
 そして、小柄なピアニストが出演しているのに、「手の小さなピアニストはラフマニノフを弾くな!」だとは、なんとデリ
カシーがないんだろう?このシリーズの寒い観客席に集まっているのは、出演者の知り合いが大多数(のぶ倶楽が
例外!)なんだから、そんな発言は出演者にも観客にも失礼ってもの。そもそも、ラフマニノフは病気によて手が大き
かったのであって、世界で楽譜通りラフマニノフを弾ける人が何人いると思っているんだろう?もちろん、お説はごもっ
ともの部分はあるけれども、司会者・解説者には内容とともに、TPOってものが必要です!!



2002年7月3日(水)18:00-21:15 
東宝ミュージカル「キス・ミー、ケイト」初日@帝国劇場
A席8000円 1階V列35番
演出:吉川徹
パンフレット:1500円

今年に入ってからのミュージカルの中で一番良かったものの一つ。四季や宝塚は「劇団」という団体の中での上演な
ので、多きな冒険だの、先輩を押しのけてまでの演技というのは見受けられないけれど、東宝の場合はプロデュース
公演だから、個性がくっきり。そして、今回は古い作品とあって「歌担当」「ダンス担当」が分かれていて、それぞれに
見せ場があるので、みなさん張り切ること張り切ること。初日ならではの固さはあるものの、それでもそれでも楽しく
仕上がっていて満足。オケも東宝劇場のヘッポコ楽団とは段違いで(植田理事長が来てた!)、コール・ポーターの
名曲は名演奏で楽しまなくては!!演出などは日本版オリジナルとのことで、帝劇サイズに手直しされてはいます
が、ほとんど、ブロードウェイのリバイバルと同じ。ダンスが変わっていたりという細かな部分が違うのみ。個々につい
て語りだすとまた辛口になりそうだけれど、アンサンブルメンバーも揃ってたし、キャスト同士の繋がりが感じられ、舞
台にすきま風が吹かなかったのは東宝としては珍しい。勢いと遊びに溢れていて、役者同士が実力を競っていて、
楽しかったぁ。今回は初日しか押さえてなかったけれど、時間とお金の都合をつけて、是非また観なくては!!
●一路真輝(リリ)
実は彼女にはまったく期待してなかったのです。ちんまりとまとまった優等生型スターというイメージがあったので。
が、今回は大きく弾けまくっててもう笑いっぱなし。彼女は勝手にボケさせるとつまらないんだけれど、ちゃんと緻密に
組み立てられたコメディならば大丈夫というのを認識!真央さんのように無理やり力技で笑わせるタイプじゃないけど
ね。歌はねぇ、ようやく女優として楽に歌えるようになってた。「エリザ」のころはまだまだ宝塚式歌唱法が除いて、東
宝公演としては違和感がたっぷりだったけれど、今日は気持ちよく歌い上げてた。勿論、クラシック歌唱の部分なん
かは「下手!」なんだけれど、地声の音域も広がったし、ミュージカル歌手としては堂々たるもの。お化粧もカツラもと
ってもキレイだったし、彼女の舞台ではベスト。
●今井清隆(フレッド)
初日とあって固かった!歌が武器の人なんだけれど、どの歌も今一つ。声に歌詞が乗らないで浮いてた。そして、芝
居の部分は厳しいなぁ。今井さんって四季以外で主役芝居ってほとんどしてないんですよね、経歴だと。周りが個性
派で固められているので、大根ぶりが際立ってた。ん〜、大根とはまた違うなぁ。でも、常に素が見えてた。そして、
外国風の立居振舞がとっても似合ってなかった。そりゃ、岡田真澄みたいなレベルを求めちゃいないけれど。。。レッ
ト・バトラー役は大丈夫かしらん???
●赤坂晃(ビル)
いつの間にやら安心して見られるスターになりました。歌もダンスも際立って上手くはないんだけれど、下手でもな
し。そして、新進スター役としての初々しさが感じられるのが良いねぇ。彼は台詞のない部分の芝居も丁寧に演じて
いるのが好感を感じました。
●伊織直加(ロイス)
ん〜、宝塚の外に出しちゃいけない人。たしか「月間ミュージカル」のインタビューで、「劇中劇の中では下手に歌わ
ないといけない」みたいな事を言っていたけれど、劇中劇以外の部分も歌もひどかった。歌詞不明、歌い口も一人素
人さんが混ざってしまった感じ。元々歌の苦手な人だったけれど、これはちょっとねぇ。。。ミスキャストでしょ、どう見
ても。見せ場のはずのダンスシーンなんて、(踊れないから)舞台から消えてるし。芝居部分なんて「私は男役なの
よ」という余計な部分ばかり張り切るし。でも、カツラもドレスも似合っててキレイだったぁ!可愛いまま演じても良いの
になぁ。
●春風ひとみ(八ッティ)
元々実力派だったけれど、ますます歌が上手くなっててビックリ。ダンスもバリバリ踊るし、芝居はしっかり締めるし。
この人が東宝ミュージカルにとってどんなにありがたいことか!幕開きのナンバーなんて、彼女の頑張りで盛り上が
っている感じ。主役としては地味なんだけれど、美味しい脇役を極めて欲しい!!チョイ役だけれど、本日のベストキ
ャスト。



2002年7月4日(木)15:00-18:10 
宝塚歌劇団雪組「追憶のバルセロナ」「ON THE 5th」@宝塚大劇場
S席7500円 1階20列12番
演出:正塚晴彦(バルセロナ)/草野旦(5th)
パンフレット:1000円

新大劇場デビューなものでして,伊丹空港で劇場直通バスを逃しただけで、「どうしよう!?」と泣きの電話をぴよこさ
んにかけてしまいました。昔はバスだけが交通手段だったと思うんだけれど、いつの間にやらモノレールが開通して
いて便利になりました。空港から宝塚駅までは30分位かな。住宅地をガタゴト電車に揺られていると突如あらわれる
新大劇場の大きいこと!失礼ながら,よくぞあんな場所に作ったもんだ(@_@;) ロビーなんて東宝劇場に慣れている
者にとっては感動的な広さ。オケもちゃんと人数が確保されていて電子音じゃないし腕もまあまあ、(東宝がひどすぎ
るだけなんですけど)。でもね,お客さんのノリが東京と全然違う!大劇場は団体客が多いせいか,のんびりした係員
が多いせいか,どこかのほほん。館内放送もどこか遊園地風で、東京じゃ信じられない内容を何度も放送。そうい
や,旧大劇場時代の宝塚って遊園地のアトラクションでしたものねぇ。いつも辛口の僕だけれど,宝塚を日比谷基準
で見ちゃいけないと反省。歌いあげれば拍手喝采,ラインダンスで大喜び,大階段ではどよめき。僕も同じノリではし
ゃいで観劇。近くの席のみなさんとはお友達になれたし,幸せ気分。作品にも恵まれましたね。久しぶりに「古き良き
宝塚」を観た気分。テンポはややのんびりだけれど、適材適所に使われた生徒も生き生きとしてたし、何だかとっても
楽しいひとときでした。遠かったけれど、来て良かった〜。そんなわけで、辛口発言は東京公演を見てからといたしま
しょう。今日は「かわいいね,楽しかったね」で十分!ショーのナンバーで,劇団四季の歌詞をそのまま借用していた
のにはビックリ!
●絵麻緒ゆう
なぜこの人が一作で退団させられるんだぁ!?!?と怒りたくなるような好演。トップとして輝きまくっていました。衣装は似
合うし、演技も熱いし、ショーは余裕だし。彼女は雪組に似合うとは思っていたけれど、やっぱり星育ちというか、かつ
ての星組の良い部分を披露。歌もダンスもとりたてて秀でた部分はない人だけれど、そして、ショーなんてトップなの
につなぎの場面ばかりなんだけれど、主役としての見せ方が抜群に上手かった!やっぱり、下級生の頃からトップ候
補として育てられた人は違う!!
●紺野まひる
たしか、これがトップお披露目公演(そしてサヨナラ公演)のはずなんだけれど、まるで5年位トップを張っているかの
ような貫禄。芝居はジプシー娘、ショーはインディアン娘の通し役なので、ボロが出ないまま、彼女の一番良い面の
みを印象に残して去って行く。。。これだけで退団するのは勿体ないけれど、この道もまた潔しかな。ショーなんて、
ほとんど彼女が主演って感じで引っ張ってた!僕の近くの団体さんは彼女が出てくると大喜びしてた。あ、僕も(笑)
●成瀬こうき
彼女も退団者。トップの親友役なんだけれど、生き様の違いというのをくっきりと演じわけ、作品に重みと奥行きを与
えた名演技!ショーも弾けまくってて、彼女のベスト。もっとはやく、このように演じていればトップも夢じゃなかったか
も。。。って、今さらどうしようもないんですけれどね。最後の作品で役に恵まれ、成果に恵まれ、幸せな方です。
●朝海ひかる
多分次期トップ。芝居でトップさんに「俺がいなくなったら後は頼む」と握手を求められる役だもの。(追記:7/8にトップ
内定が発表されました)。歌の苦手な彼女はほとんどダンス専科。今回の公演は彼女に限らず「得意分野のみ起
用」という感じで、トップから脇にいたるまで、全員が得意分野における見せ場があるので、観ていて本当に楽しかっ
た。朝海嬢においては、とにかく踊りまくり。気持ちよく体が動く人なので、目の快楽でした。芝居はちょっと斜に構え
たジプシーなんだけれど、目に力が入ってて格好良かった。

★正塚晴彦
幕切れは「えっ、これで終わりなの!?」という印象だけれど、それ以外は見せ場たっぷり、人物像丁寧という素敵な
作品を書いてくれました!(パチパチ)。前半はトップお披露目、後半はサヨナラという作りなので、観ていて、心のモ
ード変換をしなくてはならないのが忙しかったけどね。
★草野旦
最近はガチャガチャとうるさいだけで、見せ場のないショーばかりの宝塚だけれど、15年位前といった印象のショーを
演出。トップが苦手分野も含めて全ての場面にでなくても、ダンスはダンサー、歌はシンガーがこなし、ポイントポイン
トでトップが「トップとして」登場すれば、それはそれで素敵なショーが出来るんだということを証明。見せ場たっぷりの
見ごたえのあるショーでしたよん。恒例の大階段パレートの途中で、大階段が格納され、新しい吊り物が降りてき
て、衣装まで着替えての新しいシーンが始まったのにはビックリ(初めてだぁ!)。とても効果的だったけれど、よくぞ
企画の段階で許可が下りたもんだ!!



2002年7月5日(金)15:00-16:00 
古川展生「七夕コンサート」@京都・高台寺
全席自由3000円 正面椅子席
パンフレット:無料

 バッハ:無伴奏チェロ組曲1番ト長調
 ターゲル:スパニッシュ組曲
 ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ イ短調
 サン・サーンス:白鳥
 グノー:アヴェ・マリア
 マルチェロ:アダージョ
 パラディス:シチリアーノ
 フォーレ:夢のあとに
 フォーレ:シチリアーノ
 シューベルト:アヴェ・マリア

本当は行く予定はなかったのです。が、いつの間にかのびぃのHP上で僕が行くことにされているし、のぶ倶楽関西
支部の月読さんには「カモ〜ン」と呼び出されるし、それならば、と行って来ました。会場はお寺の本堂。イベント色の
強いコンサートなので、コンサート前には抹茶とお饅頭が提供されるし(美味しかった)、風が強いので、楽譜は洗濯
バサミてとめているし、床を傷つけないように、靴下姿で登場し、舞台上で靴を履くし、途中、観光客の話声や、自然
の音も入るし、、、エトセトラエトセトラ…。パンフレットを受け取った時点では「またこの曲!?」とムッときたけれど、こ
の環境と、当日の客層にはピッタリの軽く楽しいプログラム。こうなったら、演奏がどうこういうのではなく、その環境を
楽しむのが吉!のぶ倶楽関東支部と関西支部の合同お茶会もエンジョイ!……ちっとも公演の感想になってない
(笑)



2002年7月5日(金)18:40-21:20 
劇団四季「オペラ座の怪人」@京都劇場
A席9450円 2階F列4番
演出:ハロルド・プリンス
パンフレット:1500円

 高井さん好調。壊れた演技についてはまだまだ研究の余地があるけれど、広島公演の頃に比べて舞台姿が堂々
としていた。もっとも、スター性はとなるとほとんどないんだけれど。ま、これに関しては四季の俳優はみんなそうだか
ら……。ラウルは幹ちゃん。このところおっさん化していたけれど若返ってた。味のある芝居を見せるようになってて、
すっごく良かった。ハンサムさと品の良さだけでなく、逞しさもかいま見えてgoo〜!その他のキャストも手馴れたメン
バーが揃っていて、安心して観劇することが出来た。
 京都劇場は幅はないけれど、段差が急でサンシャイン劇場に似ている。(舞台のタッパは京都の方があるけれど
ね)。二階席はあまりに高い位置にあるので、まるで四階席みたいな感じ。カラオケ公演だけれど、装置は本公演用
だし(キャンドルのセリのみ中途半端)、タッパがあるのでシャンデリアの落下シーンは迫力アリ。舞台の奥行きもな
く、装置もしょぼかった広島とは段違い。横に広い日生やタッパのない赤坂に比べて小屋が作品にフィット。



2002年7月6日(土)14:00-17:05 
宝塚歌劇団月組「サラン・愛」「ジャズマニア」@市川市文化会館
S席6500円 1階18列20番
演出:中村一徳(サラン)/三木章雄(ジャズ)
パンフレット:1000円

 「サラン」はねぇ。。。今さら再演する作品なのかなぁ???幕開きはいかにも宝塚という華やかさだったけれど、い
かんせん、ミュージカル処理が下手すぎ。劇中にやたらと幻想シーンを入れておきながら、クライマックスで主役コン
ビが舞台中央で倒れてから、延々と音楽を流すだけという間抜けな演出。何で最後に幻想シーンを持ってこないんだ
ぁ???ま、その幻想シーンも「シトラスの風」だったからなんだけど。中村先生はショーも金太郎飴だけれど、芝居
も同じで、似たようなシーンと台詞が延々と続くので困った!ま、宝塚のウリについてはこだわりがある先生なので、
舞台はそれなりにきれいだったけどね。
 「ジャズマニア」はひたすら退屈。はっきりいって、どの振り付けも簡単。ティップネスのエアロの方がよっぽど難し
い。月組はダンサーがいないから仕方ないのかな?そして、主要キャスト全員が歌えないので、ちんたらちんたらし
ていて、久しぶりにショーで寝ました。ジャズのショーは来日公演も多いので、どうしても宝塚がジャズを前面に打ち
出しても太刀打ちできない。だから、宝塚なりに華やかに仕上げればよいものを、なまじ正統派に作るものだから、ど
うしても駄作になってしまう。「On Broadway」も「42nd street」も敢えて取り上げるならば、オリジナルを超える振り付
けや演出を施さないとね。フィナーレは「ガイズ・アンド・ドールズ」のものだったけれど、ここから急にダンスも良くな
り、舞台の温度が急上昇。うん、僕はここからだけで良いです。この場面はとっても良かった。でもね、作品としては、
いきなりつぎはぎの印象あり。
●紫吹淳
発声はセーブしすぎだし、ダンスは手抜きで勢いもキレもないし、二番手の頃までの輝きは今いずこ?旬をすぎてか
らのトップというのは観ていてこちらが辛くなる。。。
●その他
まったく、今回は「紫吹淳と仲間たち」といった陣営だったけれど、とにかく地味でアピール力なし。トップがちんたらし
ているんだから、トップを食ってしまう良いチャンスなのになぁ。。。トップにあわせてちんたら演じてどうする!!……
と怒りつつも、やはり地方公演は役替りあり、新演出ありで、宝塚を見慣れている人やリピーターにとってはそれなり
に楽しい!初宝塚が今回の公演という人がいたらかわいそうだけれどね。



2002年7月6日(土)18:00-20:50 
ウィーン・オペレッタ劇場「サウンド・オブ・ミュージック」@東京文化会館
S席14000円 1階14列15番
演出:ハインツ・ヘルベルク
パンフレット:1000円

メラニー・ホリディ主演のミュージカルとあって期待大!で、その結果は……ヨーロッパのど田舎のさびれた劇場での
公演といった印象。台本は大きく刈り込み、場数は省略、セットも簡略化(博品館劇場サイズ)。はじめはいちいち幕
を下ろして暗転しての進行に違和感があったけれど、「これはミュージカルではなく、オペレッタだ」と開き直って見始
めたら楽しかった。ブロードウェイ・スタイルの「サウンド〜」を見慣れているので、ヨーロピアン・スタイルの「サウンド
〜」はとっても新鮮。でも、このプロダクションを日本に持ってくる意義はあったんかなぁ???楽しみはしたけれど、
山場のない演出だったので、単調で途中で飽きちゃった。また観ろと言われてもお断りかな。やはり、作品によって
ふさわしい上演形態があるよのう、と再認識したしだい。期待が大きかっただけに残念。



2002年7月7日(日)15:00-17:40 
宝塚歌劇団月組「SLAPSTICK」@日本青年館
A席5000円 1階L列45番
演出:小柳奈穂子
パンフレット:600円

大ヒット!最高!!小柳さんはきっとあちこちの舞台を観まくっているに違いない!音楽や転換の処理が抜群。作品
としても、笑って泣かせて、重みもあってすばらしい。こんな演出家を待っていた!!!最近のマンネリ駄作ばかりの
宝塚にあって希望の星です。ダンスが苦手なスターには躍らせないといった生徒に合わせた作品作りにも好感。
●霧矢大夢
もう余裕の主演。やっぱり、真ん中に達人に実力と勢いの両方があると舞台はグンと盛り上がる!久しぶりに惚れ惚
れとする歌を聞かせていただきました。そして、ダンスも芝居も上手(登場の場面なんて専科の誰かかと思っ
た!!)。この時期にこの作品に出会えて幸せ!!
●紫城るい
性転換後の第一作。元々娘役もこなすスターだったけれど、メイクと歩幅以外は良かった。真ん中に立った時に求心
力があり、華もあるのが嬉しい。
●月船さらら
今まで散々けなしてきたけれど見直しました。新人公演では紫吹淳や和央ようかといったタイプの違ったスターの役
を、ニンに合わないのに演じていたので映えないのであって、愛華みれタイプの役を与えれば滅茶苦茶映えることを
立証。事実、実力的にはまだまだの人だけれど、天性の華があるので、今後に期待することといたしましょう。
●その他
本公演だと主演メンバーが歌えないので、下級生は常にセーブして歌わざるを得ないのだけれど、今回はキリヤンが
一番上手い&声量があるので、パワー前回で歌いまくる。その迫力といったら鳥肌モノ!!見せ場が与えられ、実
力を全開できるとなると、そりゃやる気がでるでしょうし、舞台に厚みが出てきた!はっきり言って、今の月組は地方
公演メンバーはさっさと退団し、今回のバウ組メンバーをメインに据えるべきです!!宙組で中堅メンバーがごそっと
退団した時にはそれを惜しんだけれど、月組に関しては下級生主体の方が作品のクオリティも高ければ、チームの
勢いもある!このまま本公演で中途半端な使い方を続けたら、残って欲しい人材ほど辞めてしまうよぉ。



2002年7月10日(水)18:30-20:15 
ウラジミル・ミシュク@市川市文化会館小ホール
全席指定3000円 15列13番
パンフレット:700円

 バッハ:シャコンヌ
 ベートーヴェン:悲愴ソナタ
 リスト:ハンガリー狂詩曲第2番
 リスト:愛の夢第3番
 リスト:ラ・カンパネッラ
 ショパン:ノクターン第1番、第2番
 ショパン:幻想即興曲
 ショパン:英雄ポロネーズ
 ショパン:ワルツ
 ショパン:小犬のワルツ
 モーツァルト:トルコ行進曲

ん〜、出稼ぎ公演!何しろ6月から12月にかけての大ツアー。毎日のように代わり映えのしないプログラムを弾いて
たらそりゃ飽きます。でもねぇ、あまりにもやる気のない演奏というのはあんまりってものです。そりゃ、東京の会場と
違って、ソナタの楽章ごとに拍手するような観客だけれど、この料金と公演日程とプログラムからして、玄人好みでも
ないしね。クラシック・ファン発掘を目指すなら目指すで、決して手抜きはいけないと思う。音は外しまくり、鳴らない音
も多い、妙に曲をいじくりまわす、という、僕が先生からしょっちゅう叱られているタブーを犯しまくり。「こんなプロもい
るのね」という意味では面白かったけれど、ピアノリサイタルというよりも、どこかの発表会を聴きに行ったかのような
印象。



2002年7月13日(土)12:00-15:15 
東宝ミュージカル「キス・ミー、ケイト」@帝国劇場
A席8000円 2階F列49番
演出:吉川徹
パンフレット:1500円

今回は二階席からの観劇。全体のフォーメーションや後ろで踊っているアンサンブルを観たかったのでね。出演者は
多いし、帝劇の舞台は広いし、転換は鮮やかだし、楽しいひとときでした。今日は、ギャングの二人組が目に付きま
した。アドリブというのは、舞台を台無しにしてしまう危険もあるんだけれど、どこまで遊んで良いのかわきまえている
人のアドリブというのは、舞台に弾みをつけるので大好き。今回は、楽屋落ちの笑いでもなく、一人よがりのものでも
なく、主演の一路さんまで巻き込んでしまったような楽しいアドリブだったので、もうもう大満足でございました。最近
の太川氏はコメディリリーフでの登場が多いけれど、どうぞこのままこの道を精進してほしいなぁ。上質な笑いを「さり
げなく」(←これが大事!)提供できる貴重な役者さんです。



2002年7月13日(土)18:00-20:00 
来日カンパニー「Swing!」@オーチャードホール
S席11500円 1階23列23番
演出:リン・テイラー・コルベット
パンフレット:2000円

 餅は餅屋!ジャズのショーとはこういうものよ!という良いお手本。まずは大人っぽく、そして、歌唱力もダンス力も
抜群。何よりも、モダン・ジャズは都会的でなくてはならない!今月はボクの御贔屓の某劇団による、子供っぽく、歌
唱力もダンス力も感じられない、とんでもないジャズのショーを観て欲求不満になっていたんだけれど、素人が下手に
ジャズに手を出すのはいかに危険かということを、まざまざと見せ付けられた!!元々ブロードウェイはダンス力はピ
カ一なんだけれど、今回は中でもレベルの高いメンバーが来日用に選ばれたらしく、その技術の高さ、表現力の豊か
さに舌を巻いたのでした。実際、昨今の来日カンパニーの中ではもっともレベルが高かったと思う。今の日本では、と
うてい不可能なアクロバティックなダンスで、そのスピーディで迫力あるダンスと歌唱には圧倒されっぱなし。東京で
これだけのものが観られて幸せ!懐が豊かならばまた観にいくのになぁ!!!まだ、ご覧になってない方は必見で
すよぉ〜!!!!!!!!!
 それにしても、来日公演の日程というはすごく前から発表されるのにあえて、似たようなテーマの作品を同じ街で上
演するという、○○歌劇団というのは、自信過剰なのか、世間知らずなのか。。。そりゃ、宝塚ならではの魅力という
のはあるけれど(あ、名前出しちゃった)、舞台にかける意気込みも実力もあまりに段違い。まったく、違ったジャンル
の作品ならばまだ良いものを、なまじ似たようなショーなものだから、その格差は目立つばかり。実際、せっかく宝塚
に引き込みかけた友人の一人から、「もう宝塚のショーはいい!」と言い切られてしまった。でも、それに対して、反論
できなかったのが悔し〜。パンフレットに宝塚のトップのコメントが寄せられていたのはとっても皮肉。特に似たような
ショーを上演していた月組のリカさん。勿論、体力や体格は違うから、リフトやジャンプはかなわないし、セクシー場面
は(四季もそうだけれど)日本人だと淫乱に見えてしまうけれど、日本人ならでは、宝塚ならではの魅力もあるはずだ
から、それを前面に打ち出してほしいなぁ。。。「宝塚はひどいねぇ」と言われた時に「でもねっ」と言い返せる作品を
希望!……また脱線してしまいました。



2002年7月16日(火)11:00-14:05 
宝塚歌劇団宙組「鳳凰伝」「ザ・ショー・ストッパー」@宝塚大劇場
A席5500円 1階26列85番
演出:木村信司(鳳凰伝)/三木章雄(ショー・ストッパー)
パンフレット:1000円

ブラボー、ブラヴァー、ブラヴィー!
前回公演の雪組公演も良かったけれど、今回の宙組公演はもっと良かった。装置や衣装は豪華だし(宙組の生徒は
コスチューム物が似合う!)、生徒は適材適所で起用していて、宝塚の良い部分を見せきったという印象。そして、
(うまい人もいたけれど)年だけ食っている下手な中堅がいなくなると、いかに組が活性化するかっていう見本かな。
月組も地方公演メンバーを中心に大量退団しないかなぁ、と思ってしまった次第。トップの和央さんにようやく貫禄と
余裕が出てきたし、二番手の水君は魅せ方がうまくなった!何よりも、トップも二番手も今が旬というのが嬉しい。そ
して、トップ娘役の花ちゃんの至芸に感動。ひからびていない宝塚は最高!
●鳳凰伝
ショーにも共通した感想だけれど、歌手には歌わせ(率いるのはタキ組長)、ダンサーには踊らせ、役者にはしゃべら
せ(率いるのはポッポ副組長)、スターはゴージャスに扱う。最近の宝塚はスター候補生を学年順に使うだけという作
品が多かったけれど、中堅の大量退団と新専科不参加の今回の宙組公演では、スターの数不足を、オーソドックス
な手法でカバー。これが、逆に組の活性化につながるとは嬉しい限り。とにもかくにも、見ごたえある作品に仕上がっ
たのでした。現在東宝劇場で上演中のやはり通常よりも上演時間の長い作品とは裏腹に、「もう1時間50分たった
の!?!?」という嬉しい充実度。プッチーニの「誰も寝てはならぬ」(「シトラスの風」で歌われた)がないのは残念だけれ
ど(作品としてはこの処理が正解か)、なかなかの佳曲がそろってたし、生徒も良く歌ってた。
●ザ・ショーストッパー
タイトルはとっても気恥ずかしいんだけれど、暗転のほとんどないショーで、だれずにフィナーレまで一気に持ってきて
しまう力技が心地よかった。そして、ちゃんとメリハリはついているし、選曲も気が利いている上、つまらない振り付け
家を起用してないのも成功の要因。(ちなみに、それら全部がそろっている作品は現在東宝劇場で公演中)。今回は
芝居の上演時間が長いので、通常よりも10分も短いショーなせいか、フィナーレにしわ寄せが来てしまい、あっけなく
終わってしまうのが残念。フィナーレが一番パワーがなかったもの。もっとも、パレードでようやく登場する主題歌が一
番ショボイというのも原因か。
●和央ようか
登場するだけでため息の格好良さ。スタイルは良いし、豪華な衣装は似合うし、歌ばかりの作品なので、カツゼツの
悪い台詞回しは気にならないし、彼女にとって、トップ就任4作目にして最高に似合う作品。最近は短命トップが多い
けれど、僕個人的な意見としては、安心して見られる&面白くなるのは4作目以降。さらに、和央さんは、トップになっ
た時期も良かったので、今がベストの状態じゃないかな?歌は声量があるし、ダンスもまだまだいけるので気持ちが
良い。
●花總まり
ここ最近は精彩を欠いて、さすがにトウがたってきたか?というお花様ですが、「鳳凰伝」では皆には恐れられ、和央
さんとのみラブラブだから浮いてなかった。いや、むしろ冷徹な姫を怪演で、新しいお花様が見られた。この役は彼女
以外にはできそうになく(あ、組長ならできるか…)、衣装なんてまるでサヨナラ公演用かと思えるゴージャスさ。そし
て、登場して通りすぎるだけのシーンですら、きっちりとスターとしてお客様を満足させてしまう技量は大したもの。現
在の宝塚のトップ娘役の中で、唯一高貴&ゴージャスが似合う人なので、彼女ならではの役を書いてくれた木村先
生には感謝。今の彼女に必要なのは声量かな。聞こえない部分が多い〜。とはいえ、座付作者ゆえが、とってもシ
ュールな台詞がテンコ盛りで、カラフとのキスシーンで「熱いか?」と問われたトゥーランドットは、「熱い!」ともだえま
くる。王位を脅かされるシーンでは「嫌〜!」と発狂する。皆がかなみ嬢を見送りに舞台を去るシーンでは、「誰も私を
見ようともしなかった」とポツリ。……ね。それぞれ、作品の中の台詞とは思えないでしょ。思わず背筋がぞ〜っとしま
した。カラフ→和央さん、王位→トップ娘役と置き換えてみて。。。
水夏希
ベルばら風に言えば「暴動ではございません、革命でございます」。「下克上パワーの若手衛兵隊」vs「落ち着きと風
格の近衛兵」という図式。出雲組長は「私が舞台を支えるわ!」と大張り切り、副組長は「香番上はふづきとwだけ
ど、私がトップダンサーよ!」と見栄を切り、女帝は「トップ・オブ・トップスこそ私よ!」と大張り切り(そういやみなさん
元星・笑)。彼女達にかろうじて対抗している和央さん。一方、若手は残った貴族もギロチンにかけようと、勘九郎ば
りに本水で立ち回ったり、謝ダンスをバリバリ踊ったり、「リストラされたら大変!」と必死になっている。水王子は平
和時の言葉遣いさえ身につければトップOK。全国各地への表敬訪問の際はまだ単なる貴族だったのが、今や皇太
子の風格で、和王王子に拮抗してましたがな。まだ荒削りではあるけれど、宙組のトップは和央→水を確信。芝居も
ショーもほとんど歌はなく(あっても高音部を少しとか)、ボロが出なかったのも後ろ風になったかな。今後宙帝国に必
要なのは若手で男臭いスター!中性タイプでは女帝カルテットに押しつぶされてオシマイ。
●彩乃かなみ
元・星トリオに負けずに男役を引き連れるのがお似合い。若手二番手だというのにすでに貫禄たっぷり。芝居ではオ
ペラでいうリューの役。きっちりと演じて、僕の涙腺を絞ったのでした。芝居でもショーでも歌いまくっていたけれど、僕
が観た時には、声が荒れてた感あり。毎日あれだけ歌うのは大変だろうけれど、もっともっと頑張れ〜!
ふづき美世
芝居ではサロメばりの美味しいお姫様役だし、ショーでは、なんとお花さまをさしおいて、トップの和央さんと踊ってし
まう。大抜擢なんだけど、華のなさと、技術不足が目立ったかな。その後に現れるお花様がいかに和央さんとお似合
いに見えたことか。あれ、もしかしたら芝居とは裏はらに「お花様はまだまだ宙組に必要」という演出!?宙組はタキ組
長、ポッポ副組長、お花様、かなみ嬢と、男役を引き連れるタイプがズラリなので、並の娘役だと埋もれてしまうな
ぁ。宙組では娘役も帝王学を身につけてないとダメ〜。
●出雲綾
組長さんというと通常、一歩後ろにひいているものという印象があるけれど、彼女の場合は「私が主役よぉ〜」という
勢いがある。ショーの幕開きなんて、いきなりスポットがあたって、バリバリに歌いまくるので「お花ちゃんにしては歌
がうまいし誰だ?」とオペラグラスを覗いたらアジャコングみたいな組長さんだった!!スターのファンたちには「出す
ぎ」と言われかねないけれど、あの押し出しと舞台にかける意気込みは下級生は真似しなければねぇ。
●貴柳みどり
先月は東宝劇場の花組公演に出ていたはず。それがもう大劇場に出演し、芝居もショーも大活躍なのにはびっくり!
もともとダンスの人だけれど、ダンスキャプテンのごとく、舞台狭しと踊りまくっていた!彼女も組長よろしく、後ろに控
えるのではなく、「この場面をさらってみせるで〜」というタイプなので、新天地宙組での意気込みを感じた。それにし
ても、組長・副組長・トップ娘役・二番手娘役のカルテットは、それぞれ得意分野が違うので、全員が張りきりまくって
も、舞台としては滅茶苦茶にならず、かえって勢いが出てくるのは面白い。
 ……すっかり脱線しまくり&長くなりました。とにかく、芝居もショーも僕好みなので、東京公演のチケット取りは、ど
うぞみなさまご協力お願いいたします。通いたい〜!!!



2002年7月17日(水)13:30-16:00 
劇団四季「Cats」@大阪MBS劇場
S席10500円(会員割引) 1階R列29番
演出:浅利慶太
パンフレット:1800円

 いつの間にやらウェストエンドもブロードウェイもクローズしてしまったCats。劇団四季のリニューアル版は初めての
感激。舞台は幅がないし、舞台装置も違うし、ムーヴィング・プラットフォームはないし、なんだか新しい体験ができそ
うでワクワク。そして、幕が開けば、見慣れた振り付けがことごとく変わっていて、(これはこれでちと寂しい気分にな
りますね。。。)何というか、出演していないのに「加藤敬二ショー」みたい。劇場はロビーがロンドンの古い街並みと
してデザインされていて、まるでイクスピアリみたいで楽しかった!
 さて、作品ですが、技術的に椅子から落ちるような人はいなかったけれど、個性的な人もいないので「様々な猫の
個性をみせる」ショーとしては物足りない。どの役者とどの役をシャッフルしても大丈夫という状況は、この作品の趣
旨には合わない気がする。もっとも、役者の個性を殺すことを売りにしている四季らしい上演とも言えるけれど。
 グリザベラは中国人の役者さんが演じていた。最近の四季は中国人の役者さんが登場することが多くなった。が、
言葉の問題があるので、僕は個人的にはあまり好きじゃないのです。もちろん「李香蘭」などでは効果絶大だけれ
ど、不自由な日本語のおかげで手に汗握ってしまい作品に集中できないので。グリザベラ役は「メモリー」を歌うだけ
なので、そんなに気にならなかった。それよりも、他の猫の仲間に入れてもらえず、邪険に扱われていたのが、最後
には大切に扱われるシーンが、言葉が不自由で入り込めない→やっと仲間になれたという、僕の勝手な妄想劇場と
ダブってしまい、なんだかジーンときました。



2002年7月20日(土)11:00-14:00 
ホリプロ「ピーターパン」@東京国際フォーラムホールC
全席指定7500円 1階13列15番
演出:鈴木裕美
パンフレット:1200円

ピーターパン:笹本玲奈
フック船長:鶴見辰吾
ウェンディ:芳本美代子
ダーリング夫人:比企理恵

ついつい、いつもの癖で青山劇場へ来てしまった。そういや、新国に移動してからの公演はみていないや。セリも回
り舞台もない劇場での公演なのでどうなることかと思いきや、シンプルで丁寧でとても良い演出で、僕はとても気に
入りました。ま、出演者のほとんどが歌が駄目だし、演技も大味だけれど、そして、何よりも僕の大嫌いなカラオケ公
演だったけれど、子供たちがいっぱいだし、肩肘張って観る公演でもないので、そんなことはちっとも気にならなかっ
たな。それよりも、会場の子供たちが舞台にとっても集中していて、ピーターパンへの声援をはじめ、各種仕掛けや
見せ場では、素直に感動した反応を示すのがとっても幸せ気分。やっぱり、劇場を愛する子が一人でも多く誕生して
くれるのは嬉しいし、感動している姿を見ると、それだけでジーンときてしまう。休憩時間なんて、そこかしで「クリスマ
スっ!」と叫んでいる子を見かけた。(劇中で「クリスマス!」と叫ぶと空を飛べるようになるのでね)。前回の青山劇
場のような、子供だからといって、手加減したものを作らなくても、丁寧に大切に作品を作れば、ちゃんと子供たちは
それについてくるもんだなぁ。



2002年7月19日(金)19:00-20:45 
伊藤亮太郎「ヴァイオリン・リサイタル」@ぱ・る・るプラザ千葉
S席3000円 2階FA列20番
ピアノ:奈良希愛
パンフレット:無料

ドビュッシー:ヴァイオリンソナタ
ベートーベン:ヴァイオリンソナタ第9番イ長調Op47「クロイツェル」
エルガー:愛のあいさつ
フォーレ:夢のあとに
クライスラー:美しきロスマリン
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
モンティ:チャルダッシュ
サン・サーンス:白鳥
ガーシュウィン:ポーギーとベス
シューマン:トロイメライ

9月のかつしかシンフォニーヒルズでのチケットをお願いしたところ、ご本人様じきじきに「千葉のコンサートにも来て」
と誘われたので、何年かぶりに千葉市まで行ってきました(これでも千葉県民!)。いつの間にやらモノレールは走っ
ているし、そごうは引っ越しているし、何よりも、室内楽用のコンサートホールができていてびっくり。ぱ・る・るプラザと
は色気のない名前だけれど、紀尾井ホールを一回り小さくした感じで、ロビーは広く、音響も良かった。開演前は伊
藤さんの知り合いが多そうな客層を眺めながら、「アットホームなコンサートになるのかな?」と期待していたんだけれ
ど、僕の後ろの席の人は開演してもしゃべっているし、隣の席の人はいきなり携帯で「英雄ポロネーズ」が鳴り出す
し、(おまけに着信拒否の操作がわからなかったらしく、しばらく鳴らしっぱなし、さらには電源を切れば良いのにバイ
ブ機能に設定。コンサートホールではバイブの音も目立ってた!)一階の舞台近くの席では、ガキがバタバタと動き
まくっているし、(NOMIさんの話では、お菓子まで食べてたんだとか)。まったく、こんな中での演奏とは、その集中力
に脱帽です。とはいえ、もしかしたら、サントリーなどでのコンサートの方が特別なの???伊藤さんというと、ARCOでの
演奏しか知らず、今回はソロ初体験。なかなか太くて素敵な音色のヴァイオリニストで、伴奏には珍しくパワフルなピ
アノとのアンサンブルが面白かった。が、伊藤さんはゆったりと歌い上げる部分は素晴らしいけれど、早いパッセージ
の部分になると、ピッチが決まらず、音色も雑に。さらに言えば、舞台での華がないので(のびぃとはここが大違い)、
今後のソリストとしての活躍の限界が見えてしまったかな。そんなこともあって、個人的には、ヴィルトォーゾの曲より
も、小品をさりげなく弾く、ちょっとお洒落な音楽の方に関心を持ちました。チェロの曲をやたらと弾いてたけれど、これ
もまた素敵でしたよ。



2002年7月20日(土)15:00-17:35 
プラハ・オペレッタ劇場「お熱いのがお好き〜Sugar〜」@東京厚生年金会館
S席11000円 1階12列20番
演出:ペトル・ノヴォトニー
パンフレット:2000円

寝ました。ん〜、贅沢が身の上のブロードウェイ・ミュージカルは、大規模に豪華に演出してこそその魅力が発揮する
もんだなと思った。舞台はわざと狭く使い(セットが少しで済むでしょ)、ちょっとした背景幕や椅子などによって、場面
の違いを表すのみ。衣装は種類が少なく地味、証明も暗いという貧乏ったらしい舞台。おまけに出演者は役者ではな
いので、演技も演出も平板ときている。こんな状態で寝るなという方が間違っている!ちょっと前に観た「サウンド・オ
ブ・ミュージック」でも思ったけれど、有名ミュージカルだから、上演すればお客は入るけれども、こんな作品をみせた
って、ちったもミュージカル・ファンの開拓にはならない。むしろ「所詮、ミュージカルはこの程度なのね」と馬鹿にされ
そう。そもそも、「シュガー」は東宝でも上演しているので、観客の多くは豪華なショーシーンや、リズミカルなドタバタ
を期待していたと思うが、間延びしたテンポ(さらにポイントとなる台詞のみたどたどしい日本語!)、粒のたたない台
詞のやり取りでは、作品の魅力すら引き立たない。事実「え、これで終わりなの???」という幕切れには唖然。観
るまでは「来日公演にしては格安!」と思ってたけれど、今やとっても損した気分。ダンサーのお姉ちゃんたちが、長
身でスタイルが良かった〜!目の保養、目の保養。あとね、外人さんの女装は足が細いから綺麗。顔や体がごっつ
いのは、本物の女性もそうだから、悪目立ちしてなかったかな。ま、岡幸次郎の女装の方が100万倍綺麗やね、う
ん。



2002年7月25日(木)19:00-21:00 
小松原康子スペイン舞踊団「2002真夏の夜のフラメンコ」@日比谷野外大音楽堂
C席3000円 C13列59番
構成・演出・振付:小松原康子
パンフレット:無料

 今年で32回目になるというこのフェスティバルですが、ボクは初鑑賞。何しろタイトル通り「真夏」に屋外というので
敬遠していたのです。そして、ボクの鑑賞を待っていたかのように、ハプニング続きの公演でした。ある意味、滅多に
観られない(見られないかな!?)ものに接することができて、とっても興味深い公演でした。
 まずはオープニング早々に、フィナーレ用の金のリボンの幕が落ちてきた!(何のことかわかりますよねぇ? 良く
劇場で使っているすだれ状のやつです)。ボクが座ったのは音響さんの前だったのですが、それが落ちた途端に「あ
ぁ〜!?!?」という悲鳴が聞こえてきました。ダンサーたちはそんなものは無視して踊っているのですが、いかんせん、フ
ラメンコの衣装はすそが長く、またターンも多い!そうすると、どうなるか? 絡まるんです!まさしく「お代官様〜」状
態になっているダンサーもいれば、「スパイダーマンにつかまってしまいました!」状態のダンサーもいて大騒動。次
の景に移っても、舞台上は絡まったものを振りほどこうともがく人はいるし、いきなりあたかもバックダンサーの雰囲気
で道具さんが何人もでてきて、バトンからリボンの幕をむしり取り始めたので、ボクなんてダンスよりもそちらが気にな
ってしまった!!どうにか外せたかと思いきや、一部リボンが長く残っていたので、結局終演まで、間抜けな状態の
バトンが舞台上に残っていたのでした(笑)
 災難はこれにとどまらず、ようやくメインダンサーが登場したかと思いきや、いきなり雨が降ってきた!はじめは大人
しく鑑賞を続けていたものの、気づけば会場は傘だらけ。前の人の傘からは水はたれてくるし、舞台は見えなくなる
し、もう散々。もちろん、傘なんかさしたって吹くはビショビショ。でも、こうなると何だか楽しい気分になってしまい、上
着やかばんは音響さんの防水シートの下に勝手にしまいこみ、やんややんやと鑑賞。公演の良し悪しなんてはっきり
言ってよくわからん!公演の中詰めは「みんなで踊ろうセヴィリャナス」というコーナーだけれど、出演者の生徒が大
半を占めていると思われる客席のノリは異様に良く、躊躇することなく、通路で、ベンチサイドで踊り狂う人が続出。
 最後のハプニングはフィナーレで出演者がいきなり舞台から客席になだれ込み。花束を渡す人、握手をする人、ご
挨拶をはじめちゃう人、その他様々。今宵はスタッフの岡田さんのおかげでいただいたチケットだったんだけれど、公
演をプロデュースする岡田さんのお話では、「予定外の出演者の行動にスタッフは大パニック」だったそうな。
 裏方が大変な分、観客はハチャメチャで楽しかった〜!



2002年7月27日(土)19:00-21:25 
PMFオーケストラ@サントリーホール
S席7000円 2階C7列18番
指揮:シャルル・デュトワ
ピアノ:マルタ・アルゲリッチ
パンフレット:無料

ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番ハ長調作品26
R.シュトラウス:アルプス交響曲

PMFというのは Padific Music Festival の略。故・レナード・バーンスタインの提唱で1990年に始まった、世界の若手
音楽化の育成を目的とした国際教育音楽祭。セミプロとはいえ、そこんじょそこらのへっぽこオーケストラよりレベル
は上。とはいえ、ボクの本日のお目当てはマルタ・アルゲリッチ。天才とは彼女のための言葉!凡人のピアニストの
コンサートだと真似しようだとか参考にしようだとか、ボクも煩悩を抱えながらの鑑賞なんだけれど、彼女の場合はわ
けのわからないうちに弾き終わっているというまったくの別次元。豊富な音色、繊細かつダイナミックな歌い口は唯一
無二。凄かった〜(@_@) アルプス交響曲も各楽器のソロから100人以上のど迫力の強奏まで、R.シュトラウスならで
はの色彩豊かなエロティックな響きの大曲だけれど、アルゲリッチの後というのは何を演奏したって聞き劣りがして
損!
元・夫婦が後輩たちのためにサポートをかってでたは良いものの、オケのメンバーが指揮者とソリストを尊敬している
のは良くわかったけれど、あまりにも格が違いすぎて歯が立ってなかった!オーラが違う!オーラが!!あぁ、生で
アルゲリッチが聴ける幸せよぉ〜! エクスタシー!!!



2002年7月28日(日)13:00-15:50 
来日カンパニー「A CLASS ACT」千秋楽@赤坂ACTシアター
S席10500円 12列25番
演出:LONNY PRICE
パンフレット:1500円

昨年のトニー賞で、作品賞を始め5部門でノミネートされたこのミュージカル。『コーラスライン』の作詞家エド・クリーバ
ンの生涯を描いた伝記的作品。作曲家希望にもかかわらず、作詞家としてしか成功しなかった男の物語で、彼の友
人たちが彼の生涯を回想するという作り。セットもほとんどなく、いかにもオフのミュージカルかな。採算面でも問題が
あるんだろうけれど、ACTシアターはこの作品には大きすぎた。多分、ベニサンピットみたいな空間が似合うと思う。
エドは根暗でひねくれていて、すぐに人と衝突するという、ボクは友達にはなりたくないタイプの男。劇中ではエドが
作曲した曲が沢山使われているんだけれど、印象に残る曲はというと、コーラスラインからのもので、言っちゃなんだ
けれど、自信過剰ゆえに常に人生に不満を抱えた男の物語、友人に恵まれていて、いつも彼の周りには友情と愛情
にあふれているのが不思議。ストーリーとしては山場のない単調な作品なんだけれど、ジワジワとボクの心に「友達
って良いなぁ」という気持ちが湧いてきた。とはいえ、ボクにとっては、一度観れば良いかなという程度で、わざわざ招
聘するほどの作品とは思えなかったな。(また観たいという友人が何人かいましたが、あくまでボクの好みではな
い!)。ブロードウェイのオリジナルキャストを中心とした来日カンパニーは、出演者の誰もが卓越した歌唱力の持ち
主とあって、気持ちよく聞きほれました。でも、でも、これだけのメンバーが揃っていながら、ショーストップとなるよう
な、強烈な一曲がなかったのが、弱いよぉ。。。



2002年7月31日(水)19:00-21:15 
来日カンパニー「Fosse」@オーチャードホール
S席12000円 1F31列26番
振付:BOB FOSSE 演出:ANN REINKING
パンフレット:1500円

東京初日です。芸能人やダンス関係者がたくさんいらっしゃいました。昨年に引き続きの来日公演ですが、ヨーロピ
アン・ヴァージョンとのことで、別メンバーによる公演で、構成も若干変わっていました。今年の夏は「STOMP」
「THESOUND OF MUSIC」「swing!」「シュガー」「クラス・アクト」と来日ミュージカルのラッシュでしたが、この作品が一
番ボクの好みです。仕上がりもベストだったんじゃないかな。ダンスのテクニックとしては昨年のカンパニーの方が高
いけれど、今年は雰囲気重視で官能的な舞台が楽しめました。今日から数日間のみ出演の大澄賢也は当初の心配
を裏切り、スタイルもダンスも来日メンバーに見劣りすることなく公演。そういえば、彼の生ダンスをこんなにたっぷり
見たのは初めてかも。(って、「Mr. Bojangles」と「Sing Sing Sing」のみだけど)。巣晴らしい力量のダンサーですね。
「Mr. Bojangles」はこのショーの中でボクが一番好きなシーンなので、とっても丁寧に演じてくれて嬉しかった!