2002年11月の観劇予定・観劇日記
●1日(金)19時〜 「Hideki OGUNI Memorial III
若きヴィルトゥオーゾ達の協演」@浜離宮朝日ホール
●4日(月・祝)11時〜 宝塚歌劇団雪組「ホップスコッチ」@日本青年館
●7日(木)13時半〜 宝塚歌劇団宙組「鳳凰伝」「ザ・ショー・ストッパー」@東京宝塚劇場
●11日(月)13時半〜 映画「トスカ」@シブヤ・シネマ・ソサエティ
●14日(木)19時〜 「井上頼豊チェロ講座」を21世紀につなげる夕べ@ムジカーサ
●15日(金)15時半〜 宝塚歌劇団月組「長い春の果てに」「With a
Song in my Heart」@東京宝塚劇場 初日
●15日(金)19時〜 JTアートホール室内楽シリーズ「ギターの室内楽Y」@JTアートホール
●17日(日)11時〜 宝塚歌劇団月組「長い春の果てに」「With a
Song in my Heart」@東京宝塚劇場 JCB貸切
●17日(日)18時〜 宝塚歌劇団雪組 「再会」「華麗なる千拍子2002」@市川市文化会館
●21日(木)13時半〜 劇団四季「赤毛のアン」@四季劇場[秋]
●21日(木)18時半〜 宝塚歌劇団月組「長い春の果てに」「With a
Song in my Heart」@東京宝塚劇場
●25日(月)11時半〜 映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」@ヴァージンシネマズ市川
●27日(水)18時半〜 劇団四季「MAMMA
MIA!」プレ・オープニング・パフォーマンス@電通四季劇場[海]
●30日(土)18時〜 リチャード・ロジャーズ生誕100年祭「魅惑のブロードウェイ・ミュージカル」
@NHKホール
11月1日(金)19:00-途中退席
「Hideki OGUNI Memorial III
若きヴィルトゥオーゾ達の協演」@浜離宮朝日ホール
全席自由4000円 1階8列12番
ヴァイオリン:玉井菜採、田野倉雅秋、鈴木まどか、馬渕清香
ヴィオラ:馬渕昌子、佐々木真史
チェロ:丸山泰雄、古川展生
パンフレット:無料
コダーイ:セレナード作品12
アレンスキー:弦楽四重奏曲第2番イ短調作品35 ←ここまでで脱落しました
メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲変ホ長調作品20
拷問のようなコンサートでした。今までのコンサートのワースト3に入る!のびぃのHPのコンサート情報で購入したん だけれど、一般公演ではなく、発表会だったみたいで、お客さまを楽しませようという意識はまったくナシ。客席はガ ラガラな上に、親戚一同と友人・弟子たちばかり。どうみても、クラシック通はほとんどいなさそうな客層を考えれば、 ポピュラーなプログラムがふさわしいし、有名な曲で感動を与えられてこそプロってもの。それが、どうしたことか、現 代音楽に始まり、滅多に演奏されないのも納得の、魅力ない音楽のオンパレードとあって、と〜っても退屈してしまっ た。いえ、別に毎回有名曲じゃなくったって良いんですよ。素晴らしい演奏であれば、それはちゃんと観客に伝わりま すって。それが、難しい曲を難しそうに演奏されてしまっては、観客は置いてきぼり(ちっともヴィルトゥオーゾじゃなか った)。舞台と客席の間にはベルリンの壁があったのでした。おまけに、ヴァイオリン弾きたちが揃いも揃って無個性 で、面白味のない節回し。深刻そうな顔をして、つまらなそうに演奏されてしまっては、お客に対して失礼千万。自己 満足のためのコンサートなんてすべきではないし、研究発表会をしたければ、一般への宣伝はせずに、内輪内輪で 行って欲しいものです。丸山氏とのびぃはアイコンタクトを送っているのに、それらが無視されちゃあ意味なし。アンサ ンブルとしてもまとまりも悪く、各自がてんでんバラバラに演奏しているので、雑で荒っぽい仕上がり。あまりにもひど いので、今か今かと休憩を待ったあげく、さっさとホールを後にする。文句ついでに書いちゃうけれど、よくクラシックの 演奏家は「同じ曲が続くと飽きる」と公言し、あげくの果てにコンサートツアーの最後の方では雑な演奏になる人が多 いけれど、コンサートに集まる人にとては一期一会。ひどい状態にあたってしまっては悔しいだけ。演劇界であれば、 連日公演で数十回も演じるのは当たり前、場合によっては百回、千回と繰り返し、なおかつ毎回感動を与えようと努 力しているのです。僕の音楽や観劇におけるベースはクラシックだと思っているけれど、クラシック界のこの特権階級 意識は大嫌い。今でこそ古典音楽だけれど、かつてはポップスだったわけだし、お客を幸せにしなくて何が先生です かいっ!今日のメンバーの多くが音楽学校で教鞭を取っているらしいけれど、こんな人たちに教わっているようじゃ、 今後の日本のクラシック界も不安になりますなぁ。客に媚びる必要はないけれど、客が何を求めているか、何を提供 すべきか、もっともっとサービス精神を持ち、愛される音楽を奏でていただきたいものです。自己満足なオナニーコン サートは(あ、お下品で失礼!)即刻封印すべし!!!のびぃもこんなコンサートに出演してちゃ駄目だよぉ。がっか り。文句ついでに書いちゃうけれど、人前に出るのにだらしない姿勢・態度・体型はいけません!断じていけませ ん!! 音楽だけでなく、視覚的にも不愉快になる人が多かったなぁ。。。
11月4日(月・祝)11:00-13:30 宝塚歌劇団雪組「ホップスコッチ」@日本青年館 B席4000円 2階E列38番 演出:太田哲則 パンフレット:600円
マリーさんと一緒に観劇。今回は立樹遥、壮一帆、音月桂の三人主演。僕は太田先生のコメディが苦手な上に(どこ がコメディ?と思うので…)、バウ公演でもあまり良い評判を聞かなかったので、それなりの覚悟をし、体調も整えて 観にいったので、どうにか睡魔には襲われずに済んだかな。W主演でも文句を言っている僕だけれど、ここまで来る と、三人主演というよりも主演者不在って印象。どこかの演劇学科の学園祭もしくは卒業公演を観ているみたいだっ たなぁ。三人の主演者を平等に扱ったがために、同じ事を必ず三回繰り返すので、それぞれの資質と弱点があらわ になってしまい、ある意味とっても気の毒な公演だった。毎度のことだけれど、太田先生の作品は出演者にとっては とても勉強になるそうだけれど、その勉強会に付き合わされるのは何とも苦痛だったりする。今回は三人揃ってコメデ ィが苦手そうで、無理にテンションを上げようとすればするほど、寒い空気が流れてしまうのが痛かった! 展開が読 めるストーリーだったので芸でみせてくれないとね。そんな中、専科やベテラン生徒たちは自然体でいながら、きちん と場を盛り上げられるので、彼女たちの出番になるとホッ。場数を踏んでいる人はいつでも強い!!でもね、主役が 若手三人ならば、相手役の娘役も三人抜擢されるわけで、今まで名前さえ知らなかった生徒との出会いがあるとい う点では興味深かったな。そんなわけで、今回の公演は、保護者感覚で宝塚を観る人向けのもので、一般の人(差 別しているんじゃないよ、どの生徒も同じ顔に見えてしまう人ね)向けではないなぁ。いつもならばここで個人個人に 対する印象を残すんだけれど、個人攻撃にふさわしい人達じゃないので、名前は出さないね、今回は。若手らしく、 精一杯舞台を勤め上げることに意義がある公演だったからさ。あ、でも、「いつまでたっても金太郎飴の歌と芝居」「存 在感がなく、暗い印象」「気を抜くと女の子」という生徒が、2時間半も舞台の中央にいられたのでは、観ていてすご 〜くツライ(誰のことがバレバレ!?)。これからは、自分の特性を生かした「個性的」な役作り目指して精進してくださ い。なんだか、一年後には「どんな作品だったっけ?」と言ってそう。。。
11月7日(木)13:30-16:35 宝塚歌劇団宙組「鳳凰伝」「ザ・ショー・ストッパー」@東京宝塚劇場 S席8000円 1階14列31番 演出:木村信司(鳳凰伝)、三木章雄(ショーストッパー) パンフレット:1000円
僕としては久しぶりに「はまった〜」という気分の「鳳凰伝」もついに観納め。大劇場公演から観続けてきたけれど、 一番変貌を続けたのはトゥーランドット役のお花ちゃん。千秋楽間近の今日、ようやく彼女が色っぽくなった!スミレコ ードは大丈夫かぁ?と心配になるほどの大熱演。ショーでもトップさんに指図しちゃうわ、トップさんが舞台をウロウロ しているなか、舞台狭しと歌い踊るわで、正に今回はお花ちゃんのための公演。技術的にはもっと上手な娘役はいる けれど、圧倒的なトップとしての貫禄、そしてこれだけの公演を毎日続けているのは凄い!「鳳凰伝」では大ナンバー の連続だし、「ザ・ショー・ストッパー」では踊りまくる上に地声で張り上げる歌も多い。これはタダモノじゃこなせない 公演だよぉ。僕はお花ちゃんの大ファンではなかったけれど、この公演にかけては大好き!!彼女は余裕しゃくしゃく と思われる役・公演よりも、手抜きせずにいっぱいいっぱいで取り組む役がお似合い。反面、女帝達に張り合うでな く、舞台上にユラユラ存在するだけでOKというのも、ある意味特殊な位取りが必要なわけでして、タカコさんも大変だ ろうけれど、ごめんなさい、彼女に関してはソロ場面意外はほとんど観てないかも。歌姫と言われているかなみちゃ んも、お茶会の時に「鳳凰伝」の中から子守唄を歌ってくれたけれど、胡弓の調べを模したような難しいメロディライン の難しさには脱帽。宝塚にはもちろん、名歌手と呼ばれる人たちがいるけれど、主演スターの娘役にこれだけの歌手 が揃っている今の宙組は凄いと思う!!今まではトップトリオしか出番のなかった宙組だけれど、出番を与えられた 下級生実力派が張り切っているので、舞台からのエネルギーが凄い。まったくもって幸せな日々でした。ありがと〜 >歌劇団
11月11日(月)13:30〜15:35 映画「トスカ」@シブヤ・シネマ・ソサエティ 自由席1500円 G列8番 監督:ブノワ・ジャコ 指揮:アントニオ・パッパーノ 管弦楽:コヴェント・ガーデン ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団 パンフレット:800円
オペラは生に限る!と思った映画でした。というのも、映画ならではのリアルな豪華絢爛さとは程遠く、ほとんどがセ ット、背景はコンピューター処理により真っ暗、という、何だか舞台中継を観ているかのようなうそ臭さ。さらに、途中 途中で録音風景が挿入されるので感情移入できないことはなはだしい。思いっきり嘘臭く作るか、逆にリアリズムを 追及するかでないと、全編音楽(のはずがいきなり口パクをやめて台詞をしゃべりだしたりする!!)のオペラの場合は、 虚構の世界に酔いしれることも、リアルな感情移入をすることも難しくなる。かといって、前衛的な演出でもなかった ので、途中からは「音楽鑑賞」に切り替えてました、僕は!そりゃ、演奏は素晴らしかったですよぉ。トスカ役のゲオ ルギューは綺麗だし、カヴァラドッシ役のアラーニャは男前だったし。でも、二人とも役にのめりこんでなかったんだよ ねぇ。これは、作品の作り方が二人にあっていなかったのか、はたまた、新婚時代はすでにさってしまった夫婦(なの です!)の照れなのか。いずれにせよ、満足度の低い映画でした。きっと、監督がゼッフィレッリあたりだったらロメジ ュリばりのラブラブ映画になったでしょうに。
11月14日(木)19:00-20:45 「井上頼豊チェロ講座」を21世紀につなげる夕べ@ムジカーサ 全席自由 前売料金4000円
パンフレット:無料
チェロ:古川展生、苅田雅治
ピアノ:諸田由里子
講演:長谷川武久、寺西春雄
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ
コダーイ:アダージョ
メンデルスゾーン:無言歌
池内友次郎:日本古謡によるバラード
ボッケリーニ:チェロと通奏低音のためのソナタ
出演者はプロだし、観客は関係者ばかりなのにどことなく発表会風。先日の朝日ホールのコンサートはかなりヒン シュク物だったけど、今日は手作りチックな進行も、ホールの規模もほんわかしていてナカナカ良い感じ。(うさどん、 カモ〜ンと思ってしまう場面も多々あったけれど、それはまたご愛嬌ってことで)。のびぃは今日から四日連続本番だ から「何かしでかすか?」と心配してたけど(あ、期待・笑)、大先輩や音大の先生がズラリの客席とあってか充実し た演奏。若手代表(プロフィールでは五つも年齢詐欺してました!)というポジションも良い方向に転び、一曲目から のびのびと華麗な足さばき。おぉコレは期待出来そう、と嬉しくなっちゃったら、二楽章のゆったりメロディで今までに なく美しい音を響かせてくれて、もうその一音だけで僕は大満足。深々とした骨太な音。楽器と腕のどちらに責任が あるか知らないけど、通常ライブでののびぃの音はきれいじゃないだけに感激もひとしお。W主演の苅田さんのことは 申し訳ないことに存じ上げてなかったけれど、のびぃ就任直前まで都響の主席だったそうで、いわば都響の新旧トッ プの揃い踏みという豪華な美味しさ。その演奏は何から何までのびぃとは対象的。華奢な風貌に反して出てくる音は クリアで力強く、のびぃの直後に聴くとあまりに男性的な響きに圧倒される。その反面のびぃのような小技は苦手らし く、無骨で野暮ったさも感じた。音楽の遊びを感じないんだよなぁ。ちなみに彼とのびぃの年齢差は20年。演奏家を年 齢で区分するのはどうかと思うけれど、のびぃだけでなく、僕の年代の演奏はさらりとした印象がある。チェロのソロ の聴き比べなんてしたことないけど、いつからこんな風潮になったんだろう?とりあえず、古典は苅田さんが、近代は のびぃの演奏が似合う。ロマン派は……どちらも力不足かな? あ、でも、のびぃのモーツァルトは聴いてみたい(チェ ロのソロなんてあったか?>モーツァルト)さてはてトリの二人のデュオだけれど、これは良くなかった、キッパリ。二 人の弱点が浮き彫りになる組み合わせ。苅田さんからはのびぃにあわせようという空気を感じなかったし、のびぃは 必死に弾いてて余裕がなかった。二人はプリモとセコンドを交互に弾いたんだけど(知らない曲だから僕の独断^^;)、 苅田さんがプリモだと堅苦しくて息がつまるし、のびぃがプリモだと「もしも〜し」状態。音色・音量の差がありすぎ〜。 思うに、のびぃはこの規模のホールで丁度良いみたい。(楽器の特性的に残響はもっとほしいけど、音圧のない人だ から、ピアノ一台相手でも物足りなくなることがある。)音楽家の組み合わせは無限にあるけど、ベストな相手役を見 つけるのは至難の技だなぁ。二人ともソロは良かっただけに残念。 内輪の集まったコンサートゆえか、写真も録音も好き放題でした。僕もMDウォークマンを持っていけば良かった! 終演後は軽食付きの懇談パーティだったけれど、閉館時間までわずか15分しかなかったし、何よりも場違いな気分 だったのでコンサートだけで僕は退散。音大関係者たちの独特な雰囲気って苦手なんです。
11月15日(金)15:30-18:45 宝塚歌劇団月組「長い春の果てに」「With a Song in my
Heart」初日@東京宝塚劇場 A席5500円 1階24列57番 演出:石田昌也(長い春)、岡田敬二(With) パンフレット:1000円
まずは芝居で泣けた〜。リリカルな作風で静かに感動する。実生活でも起こりそうな話だけに感情移入しやすいし ね。先週までの宙組、来年からの花組とは好対照な作品。前後の公演との作品バランス良いわぁ。幸運なことに大 劇場公演も観ているんだけど、東宝公演に向けてちょこちょこと変更あり。それも、脇の芝居をいじりすぎたので僕的 には改悪。役者はさすがにこなれててみなさん自然。ショーはフィナーレに新場面が追加。これが素晴らしかった〜。 トップコンビのデュエットダンスから男役の群舞につながるんだけれど、リカちゃんが久しぶりに本気で踊った!彼女 のダンスが手抜きダンスに見えなかったのは何年ぶりだろう?エミクラちゃんのリードも甘い雰囲気かつ動きが大き かったし、何よりもワタル君以下の男役を「引っ張って」踊るだなんて夢みたい。やる気になりゃ素敵なトップさんで す、はい。女役シーンも相変わらず魅力的でしたし。これで歌さえなんとかなれば……。(先週までの宙組合唱団が あまりに素晴らしかったせいか、今、最も歌唱力で劣る月組合唱団はそのお粗末さが際だちすぎ)。まずは声量がな く滑舌も悪いので、歌詞がまったく聞き取れない(場面によってはメロディも不明)。コーラスも不揃いで、まともに聞こ えたのは霧やんと美々杏里姐さんのみ。この二人以外のスタークラスはねぇ。。。かすれまくりのはずしまくり。おま けにシンガー担当の幸ちゃんは喉を痛めていてボロボロ、トップのリカちゃんは音響さんの大活躍もむなしいppp状 態。ん〜上手い下手以前に聞こえないというのは困りますなぁ。ワタル君がシンガーに思えたもの^^; かといってダ ンサーの少ない組だし、月組は芝居組だなと再認識した公演。芝居がねぇ、全般的に良かったので、ショーでのぶち 壊しが痛すぎる〜(>_<)とはいえ、大劇場→東宝に引っ越してきたのに、あまり感想は違わない。これは僕としては珍 しいんですよぉ。今回の芝居は大好き〜。
11月15日(金)19:00-20:45 室内楽シリーズ「ギターの室内楽」@JTアートホール 全席指定3000円 9列14番
ギター:福田進一
ヴァイオリン:前原勝也、鈴木理恵子
ヴィオラ:川本嘉子
チェロ:古川展生
コントラバス:池松宏
フルート:佐久間由美子
クラリネット:高橋知己
ホルン:松崎裕
ボンドン:フルート、ヴァイオリン&ギターのための「空想のフォルクローレ」第2組曲
ウルクズノフ:室内協奏曲
ナオミ・セキヤ:毒蜘蛛の踊り〜ギターと弦楽カルテットのための〜
アーノルド:ギター協奏曲
(アンコール)
ディアンス:タンゴ アン スカイ
パンフレット:無料
ギターが主役なので現代音楽といえども雅な響きが心地よい、と思ったのはほんの最初だけで、やっぱり僕はこの 分野は苦手だなぁ。僕はコンサートに芸術よりもエンターテイメントを求める傾向があるので、出演者が必死になって いる公演には冷たいのかも。今日は、出演者の服装だけはカジュアルだったものの、福田さんはカウントを口に出し ちゃうし、演奏者はみんな楽譜と首っ引き。こんな、リハーサルのようなコンサートに金を出したかぁないぞぉ(>_<)当 初はベテランが勢ぞろいで、よくぞのびぃが仲間に入れてもらえたな、という印象だったけれど、現代音楽に強いとい うのが買われたのかな?売りがあるというのは強いねぇ。とはいえ、のびぃのことは応援しているけれど、ここ最近は 彼の音楽の方向性が見えないのでとまどっているのが正直なところでもある。先輩奏者に囲まれて、自由気ままに 演奏しているようでいて、いちばん殻の破れてない音楽を奏でているのがのびぃだから。。。完成された音楽を求め れば他のチェリストを選ぶのになぜ僕がのびぃを追いかけているかというと、演奏の喜びにあふれた伸びやかさが魅 力だから。そりゃブランクもあるだろうけど、迷いのある音楽は聴いていてつらいなぁ。ヴァイオリン〜ビオラ〜チェロと 弾き継ぐフレーズものびぃの場面になると急に生彩がなくなる。他奏者とのキャリアの差といえばそれまでだけど、フ ァンとして聴いてて悲しかったなぁ。とにかく初演の、それも奇々怪々で一度迷ったら復活不可能な曲ばかりで、楽譜 にかじりつきになるのはいたしかたないのかもしれないけれど、のびぃの場合殺気すら感じる凝視ぶりだったな ぁ。。。あぁ、彼らしい音楽が聴きたいなぁ。明日は鈴木さんとのバロックチェロで、これまた緊張してそうだし、こんな コンサートばかり四日連続で入れるなんて身の程知らずか???でも、応援しているよ〜!!!
11月17日(日)11:00-14:10 宝塚歌劇団月組「長い春の果てに」「With a Song in my
Heart」JCB貸切公演@東京宝塚劇場 S席8000円 1階15列32番 演出:石田昌也(長い春)、岡田敬二(With) パンフレット:1000円
花組〜星組〜月組とどんどん濃く妖しく変化していったトップのりかさんだけれど、今回のショーは花組時代のりか さんに雰囲気が戻ったようで、爽やかに、伸びやかに、そして楽しそうに演じているのが印象的。歌うでなく、踊るで なく、フラフラと渡るだけなのに、その銀橋芸の見事なことといったら!ただ上着の裾をひるがえしながらクネクネとし ているだけなのに、ものすごく魅力的。銀橋芸は宝塚トップの見せ場の一つだけれど、ここ近年で最高の芸だと思 う。客席への目線の飛ばし方、ちょっとした仕草が完璧。さすがの実力とキャリアからくる余裕に堂々たるトップさんの お姿を拝見。力みがなく、自然体でゆったり、それでいて手抜きしない舞台はいいねぇ。 初日には揃いも揃って喉の調子の悪そうな月組だったけれど、今日はみなさん好調なようで、一安心。もしかしたら 席による音響の差だったのかなぁ?ま、声が聞こえるようになったとはいえ、月組の歌唱力が低いのにはかわりない けど。それとねぇ、リカさんとワタル君以外は色気がなさすぎ。男役も女役もパサパサしてるんだもの。ダンスというよ り体操だよありゃ。
11月17日(日)18:00-20:45 宝塚歌劇団雪組「再会」「華麗なる千拍子」@市川市文化会館 S席6500円 1階22列40番 演出:石田昌也(再会)、高木史朗、中村一徳(With) パンフレット:1000円
芝居もショーも再演物なので、今の雪組の陣営に合っている配役とは思えなかったけれど、新生雪組を印象つける のに十分な成果をあげていたと思う。もっとも、今日が全国ツアー最終日なのに、まるで初日を観ているような気分。 良くも悪くもこれからの組って感じ。でもね、トップになると今まで頼りなかった生徒も急成長するものだけれど、コム ちゃんも化けました。今までは金太郎飴のような表情とでも言いましょうか、笑い顔はコレ、キザな顔はコレ、というよ うに、表情のパターンが決まっていて(それも種類が少ないんだなぁ)スイッチを入れ替えるように、とってつけたよう な変化があるだけなので、何だかサイボーグを見ているようだったのが、今回の公演での表情の柔らかいことといっ たら!大きいだけだったお目目も感情表現に使えるようになってた!!ダルマはリカちゃんみたいにセクシーじゃな いし、喉は強そうだけれど歌には色気ないし、何よりも僕のタイプじゃないのでファンにはならないけれど、トップさんと しての輝きは認める!苦手のはずの歌をあれだけ歌いまくり、さらにそれなりに歌いこなしていたので、きっとものす ごくレッスンをつんだだと思う(得意不得意ははっきり現れてたけど)。反面、トップ娘役の舞風りらはパス!演技もダ ンスも相手の反応を見ての反応ではなく、自分の世界で完結している。観ていて寒〜いのだぁ。いえね、別に「私は 私」タイプの娘役は好きなんですよ。でも、それに見合ったスター性がないので、満足する部分がないんだよなぁ。華 とスター性がなければ、せめてトップさんによりそうような存在であって欲しいなぁ。台詞と歌はダンサーにありがちな 苦しそうな発声だったし。なんでこの人がトップ娘役になれたんだろう???二番手格の貴城けいは、歌のダンスも 芝居もちゃんとこなしているんだけれど、出番も多かったのにとっても存在感がなく「あれ、いたの?」って思わせるの はマズイ。そして、地方公演ならではなのは、三番手格で出演の未来優希。芝居に歌にダンスに大活躍で、学年的 には下級生なんだけれど、何だか本専科さんが出演して、テクニカル面をカヴァーしているような印象。普段はどちら かというと脇の人なんだけれど、時には活躍の場を与えるというのはとても良いと思う。彼女を観ていると「OSKのト ップさんみたいな雰囲気」と思うんだよねぇ。雰囲気が。宝塚でなくOSKだったらトップ路線だと思う、きっと。そうそ う、今宵特筆すべきは雪組のチームワークの良さ。ショーのなかばで、トップさんの羽が一本舞台上に落ちてしまった んだけれど、何しろ、スピーディに踊りっぱなしのショーなので、なかなか羽を拾うことの出来る人がいない。そんな 中、ダンスの振りにあわせてさりげなく羽を拾った娘役が一人。そして、その羽は、ダンスが一拍ごとに隣りのダンサ ーに渡され、あっという間に舞台袖に。それも、さりげな〜く、かつスピーディに。運動会の団体競技をみているような 見事さでした。ぶらぁぼ!
11月21日(木)13:30-16:20 劇団四季「赤毛のアン」@四季劇場[秋] C席2100円 2階9列34番 演出:浅利慶太 パンフレット:1300円
アン・シャーリー:野村玲子 マシュー・カスバート:日下武史 マリラ・カスバート:末次美沙緒 ステイシー先生/スローン夫人:五東由衣 ギルバート・ブライス:田邊真也 ダイアナ・バリー:秋本みな子 レイチェル・リンド夫人:平野万里 バリー夫人:木村不時子 スペンサー夫人/パイ夫人:佐藤夏木 ブルーエット夫人:高島田薫 ジョシー・パイ:高城信江 プリシー/店員ルシラ:鈴木由佳乃 ベル:藤津愛弓 マクファーソン夫人:佐野葉子 ティリー:伊東瞳 ルビー:阿部幸 フィリップス先生:須郷裕介 郵便配達アール/チャーリー:布施陽由 農夫セシル:谷本充弘 キット:村瀬美音 牧師/駅長:田中廣臣 ジェリー:長田和之 ムーディー:竹原大祥 トミー:野島直人
実は僕は「赤毛のアン」のファンでして(似合わね〜>自分)、新潮文庫全10巻は愛読書の一つなのです。原作物 というのはミュージカルになるとがっかりする展開になることが多いものだけれど、この作品はとても良くできていて、 もちろん2時間半にまとめるために話をだいぶはしょっているんだけれど、そのはしょり方が上手で自然に流れるのが さすが。でもね、今回はカラオケ公演だったんだ。東京公演でカラオケというのは久しぶりだよなぁ。カラオケ公演だ と、オーバーチュアー=おしゃべり時間と化し、作品に入り込む大事な瞬間が無駄になってしまうんだよねぇ。 タイトルロールは野村玲子。彼女は今いくつだったっけ?オペラグラスさえ使わなければ、永遠の美少女でいるとい う人間国宝役者。彼女はエビータや李香蘭のような大人の役も演じているけれど、そちらは無理を感じることもあるけ れど、子役に関しては余裕しゃくしゃく。若い役者が次から次へと出てくる四季だけれど、いまだにその追随を許しま せぬ。さすがに声の衰えは隠せないけれど、そんなことは展開とともに気にならなくなるのは芸の力。 最近でこそ四季も大作ミュージカルがメインとなっているけれど、雄大な音楽や高度なダンス、大掛かりなセットが なくても、丁寧に作品にとりかかり、どこか懐かしい香りの作品に仕上がっているのが嬉しい限り。四季の役者という のはしつこく言っているけれど、無個性なのが難だけれど、当時のプリンスエドワード島のやや禁欲的な生活習慣が 四季の演技スタイルにマッチして、いつもほどに違和感を感じなかったのも感動につながったかな。 今回嬉しかったのはギルバート役の田邊真也にリンド夫人役の平野万里、ステイシー先生役の五東由衣と、ぴっ たりのキャストが揃ってたこと。中でもマシュー役が日下武史で、マリラ役が末次美沙緒だったのがとっても嬉しい。 日下さんは僕の知る限り最も音痴&声量のないミュージカル役者の一人なんだけれど、その演技の暖かさは特筆も の。歌の下手さを逆に演技に生かして、朴訥さを表現。末次さんも冷たさと暖かさの両面を効果的に使い分け、二巻 の後半なんて、アンよりも、アンを迎え入れた2老人のストーリーとして名場面を展開。おかげでもう涙・涙。もっとも、 僕だけではなく、劇場中からすすり泣きがもれ聴こえてきた。劇団四季のファミリーミュージカルは良いねぇ。久しぶり に四季を観て泣きました。
11月21日(木)18:30-21:45 宝塚歌劇団月組「長い春の果てに」「With a Song in my
Heart」@東京宝塚劇場 S席8000円 1階19列63番 演出:石田昌也(長い春)、岡田敬二(With) パンフレット:1000円
宝塚を観るなら夜公演に限る、と再認識してきました。まずは客層が違って、団体のおばちゃんや小さな子供も少 ない上、会社員らしき人も多く、まさに「日比谷」の客層。マナーといい、舞台の盛り上げ方といい手馴れたもの。劇 場は生き物だから、客席のノリが良ければ舞台のノリも良くなります。おまけに、喉も体もあったまっているので、舞 台の出来も良いと来たもんだ。 今までリカちゃんは「手抜きトップ」という印象がある上、喉の弱さもあいまって、どちらかというと苦手なトップさんだ ったのだけれど、ついに落ちました。あまりに立派なトップ様の姿にメロメロです。で、どこに惚れたかというと、だらし ないスタイルがなぜか格好良く決まるその御姿。緩めたネクタイの色っぽいこと、上着の裾をひるがえしながらただ銀 橋を横切るだけなのに、決めのポーズが決まるのでそのお洒落で粋なことといったら。舞台での遊びやアドリブも余 裕たっぷり。そういや、りかちゃんもトップ就任3作目でしょ。やっぱり、4作目位になると、組のまとまりも、トップの貫 禄も段違いだなぁ。今回の月組公演を夜観るのは初めてだったけれど、リカちゃんのpp専門の声量もさすがにmfま では出てた! そして、もう一人、今まで嫌いだったのに、好印象を持つようになったのはさららん。金髪が素敵に似 合って、力まないその舞台姿はなかなか可愛い〜。宙組では悪目立ちしすぎだったドタバタダンスも月組はみんな が踊れないので目立たないし。あ、誉めてるんですよぉ。宙組直後は技術点の低さが目立った月組だけれど、こうし て通っていると、月組は月組としての良さやウリがあって、何気に楽しい。キリヤンは女性としてはとりたてて美人と は思わないけれど、男としてみるととってもハンサム。ちょっと太めで短足なのも、男装の麗人としてはともかく、実際 の男としてみればとても自然。おまけに歌・踊り・芝居と丁寧かつハイレベルと来たもんだ。まさに僕好みの役者。笑 いの間を図るのも上手だし。大好き〜。 笑いといえば、今回は関西出身の役者と関東出身の役者の資質の違いがくっきり現れていて、なかなか興味深か った。関東出身の役者はクスリと笑いたくなるようなさりげない笑いを提供するのに大して、関西出身の役者は力技 というか、よしもと風とでもいえる無理強いするような笑い。僕は舞台での笑いは大好きなんだけれど、一部の生徒に よる本筋から離れすぎてしまうような強引さにはひいてしまった。ことに、今回はパリが舞台で、エスプリという言葉が 似合うような淡い色調の舞台だったので、余計にその違和感を感じたのかな。 余談だけれど、マリーさんは「りかちゃんは生まれる3秒前まで男だったに違いない!」と言い張るけれど、僕として はあのダルマ姿のりかちゃんが本来の姿にしか思えないなぁ。生まれる3秒前まで男だったのはユラさんのことだと 思う!きっぱり!! 今年の後半の宝塚は良い作品が続きますねぇ。幸せ〜。
11月25日(月)11:40-14:20 映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」@ヴァージンシネマズ市川(8) 当日指定招待券 J列17番 監督:クリス・コロンバス パンフレット:700円
イギリス・湖水地方のの自然は綺麗だし、ロンドンの街並・郊外の大学や城は趣いっぱい。映画の中の魔法学校は いかにもプライヴェート・スクールという品の良さがあるし、愛情とファンタジー、そして冒険にあふれているのでこのシ リーズは大好き! 登場人物はみんな生き生きしているし、あっという間の2時間40分でした。まだまだ公開したてな のでネタバレにならないよう内容は語らないでおきますが、笑えて感動して泣けます。ハリーとハーマイオニが僕の お気に入りなのさ!可愛いよね。
11月27日(水)18:30-21:05 劇団四季「MAMMA MIA!」プレ・オープニング・パフォーマンス@電通四季劇場[海] S席9450円(会員割引) 1階3列17番(オケピが設置されているので最前列) 演出:フィリダ・ロイド パンフレット:1300円
ドナ・シェリダン:保坂知寿 ソフィ:樋口麻美 ターニャ:森以鶴美 ロージィ:青山弥生 サム・カーマイケル:芝清道 ハリー・ブライト:八巻大 ビル・オースティン:野中万寿夫 スカイ:阿久津陽一郎 アリ:森実友紀
リサ:五十嵐可絵 エディ:川口雄二 ペッパー:望月龍平 男性アンサンブル:平田郁夫/太田浩人/宇都宮直高/山添功/中村厚生/中村匠/丹下博喜 女性アンサンブル:八田亜哉香/張小伊/平岡由香/ナラ/宮崎しょうこ/岡聡里/今井美範
新しい劇場の柿落とし公演の初日に参列すると寿命が延びるそうだけれど、ありがたいことに、ここ数年毎年のよう にどこかの劇場の柿落とし公演に顔を出している。長生きしなきゃあねぇ(笑) この作品はロンドンで幕をあけた時 から大評判で、たまたま僕はロンドン版もNY版も観ているんだけれど、ABBAの曲は僕には馴染みがないってことと、 英語が難しくて笑いについていけないというのがあって、なんとなくコンサートのノリでしか記憶なし。とはいえ、初見 の時から「日本版をやるとしたらツレちゃん主演」と思っていた作品。まさかまさかの劇団四季による上演。 電通四季劇場[海]へは新橋駅から徒歩約10分で到着。まずはもぎりのコスチュームがディズニーチックで目が点に なる。海をイメージしたであろう真っ青なそれは掃除夫の作業服のようなディズニーシーのキャストのような。とりあえ ず「着倒せ〜^^;」。華やかなショッピングゾーンを抜けて行く日比谷と違い新橋はサラリーマンの街なので、インパクト 強し(@_@) そしてコスチュームに負けずに原色で賑々しいロビーに入っての第一印象は「狭〜い」ってこと。新宿駅のトイレ前 みたいな圧迫感。古い映画館のロビーみたい(笑) 1200人収容の劇場のロビーとは思えない。そして福岡シティ劇 場や京都劇場レベルの客席を期待していた僕は馬鹿でした。ベコベコ床ではなかったけど、コンクリに薄い布をはっ ただけ。ちょっとねぇー。でも開演前に探索した限りでは舞台は見やすいです、どの位置でも。二階席はとても舞台に 近いのでS席ならばどこもオススメ。勾配は東宝劇場に負けないけれど、幅がないせいか怖くはないです。四季の劇 場は僕好みではないけれど、春・秋両劇場よりは立地も雰囲気も格段に上かな。休憩時間はせせこましい劇場のロ ビーではなく、外に出てお茶した方がリラックスできます。電通のビルの中の劇場なので、外にはカフェもあるし、パ ティオは広いし、こちらの方は悪くないよ。 で、で、作品の出来はというと、ツレちゃんプリーズ!ツレちゃん(鳳蘭)が苦手のはずのBillyさんもそう言っ てた! 四季に今必要なのは、カリスマ役者と中年のスター路線役者。四季の中では年齢的にもスターという意味 でも保坂さん主演にせざるを得なかったんだろうけれど、キーは合わないし(低すぎて唸ってた)、押し出しも弱いの で、キャラクターの力が弱まってしまった感あり。この役は低音で、圧倒的なオーラが必要なので、元宝塚トップにこ そふさわしい役。好き嫌いは別としてね。そのほかの二人のおば様(森以鶴美、青山弥生)も健闘はしていたけれ ど、力不足なのは仕方ないのかなぁ。パワフルさが足りませんがな。個性のぶつかり合いが面白いこの作品は東宝 向きだよぉ。保坂さんたちがお行儀良くまとまるのをくい止めようと頑張れば頑張るほど寒〜い空気が流れてマイッ タ。迫力ある演技というのは、頑張っちゃ余裕がなくなるので、舞台に立っているだけど迫力ある人が演じないとね。 ま、上演を決定し、キャスティングを行ったのは劇団なので、彼女の責任でないから仕方ないか。。。劇団四季の中 で、保坂さんと野村さんはなまじ主役を張ってきただけに、今となっては使いにくい俳優という意味では両横綱だけれ ど、保坂さんは果敢に中年役にトライし、野村さんは永遠の娘役の至芸を披露している。方法は対照的だけれど、ど ちらも(無理やり)役を自分の個性・実力に合わせてアレンジしてしまう姿は、ナカナカ興味深くありませんか? これ で保坂さんはおばさん役を楽しそうに演じられるようになればまた一皮むけるかも。今はまだ無理して力んでいるの で余裕なし。でもまぁおじ様三人組(芝清道、八巻大、野中万寿夫)よりマシかな? だって「ギリシャが舞台になぜ 日本人が?」状態でちとなさけないもの。フィナーレでは宝塚も真っ青な衣装で歌い踊るんだけれど、照れちゃいけま せんがな照れちゃ。そんな中、若手組は大健闘していたと思う。ソフィの樋口麻美なんて勢いもあるし、ダンスも歌も ナカナカで、「夢醒め」での失敗を挽回するような好演。何といっても、舞台上での大らかさ、伸びやかさは今回のカン パニーでピカ一。おば様達を相手にしても物怖じしないのが良いねぇ(ツレちゃんらが出演だったら萎縮してたかもし れないけど・笑)。スカイの阿久津陽一郎君も爽やかに演じてました。若手中心のダンスも気持ちよかったなぁ。これ で、舞台からパワフルさが感じられればさらにgoodです。日本人はどうしても華奢だし子供っぽく見えるので、アバン チュールの島という雰囲気が出ないんだよねぇ。 ところで、劇団四季の新作ミュージカルで熱狂的な初日だったのって「クレイジー・フォー・ユー」「ライオン・キング」 以降は皆無だよね? 最近はどれもこれもはずしている気がするなぁ。今回も、作品の選定ミスの感は否めず。もち ろん、これは好みの問題でもあり、四季版しか観ないというのであれば、文句なしに楽しいと思うかも。でも、僕はこ の作品に関しては今回のプロダクションは失敗だと思います、はい。悪くないけれど、リピートするまでもないなぁ。何 よりも、キャストのみんなが無理しているのが客席に丸わかりなのが痛々しかった。
11月30日(水)18:00-20:25 リチャード・ロジャーズ生誕100年祭「魅惑のブロードウェイ・ミュージカル」@NHKホール S席10000円 1階C12列31番 構成:鈴木聡 パンフレット:1000円
出演:大地真央/一路真輝/本田美奈子/花山佳子/鈴木綜馬/今井清隆/石井一孝/古谷一行//東京放送児童合 唱団/栗友会合唱団 指揮:塩田明弘 東京フィルハーモニー交響楽団
豪華メンバーによるコンサートだと思っていたら「プロローグ」「王様と私」「南太平洋」「サウンド・オブ・ミュージック」 「フィナーレ」の5部構成の大掛かりなショーでした。実は今月東宝劇場で上演中の「With a Song in my
Heart」に関 してはだいぶ書きたい放題でけちょんけちょんにけなしていましたが、今日のショーに比べれば100倍も1000倍も素 晴らしいということを認識。今日はねぇ、もうどっと疲れましたさ。っていきなり結論を書いても仕方がないので順を追 って思い返してみますと。。。 いきなり黒燕尾のダンスで幕を開ける「プロローグ」だけれど、振付は流麗さのかけらもない下品なものだったし、男 性ダンサーはオカマっぽい中年が目立ち、女性ダンサーは干からびた魚に油を塗って並べたかのよう。色気も何もな いのに、ヌメヌメテカテカしていて、しょっぱなから寒い空気が流れる。そんな中登場したのが真央さんと一路さん。確 か、真央さんがトップになったころに一路さんが宝塚に入団しているので、ほとんど接点はなかったはず。今や東宝を 代表するミュージカル女優のお二人だけれど、こうして並ぶとあまりの資質の差に「共演がなかったのはさもありな ん」状態。予想外にWトップとしての扱いで、真央さんと一路さんは完全に対等。そんなわけで、プロローグではソロ なしで全てが二人の掛け合い。となると歌いだすとアチャバラパ〜(←意味不明・笑)の真央さんの分が悪いこと悪い こと。一路さんは軽々と歌ってしまうフレーズも真央さんにかかると絶叫なんだもの。特に今回はロジャーズのシンプ ルなだけにボロがでやすいナンバーだけなので、ハッタリをきかせるわけにもいかず、もともと歌が下手な真央さんは 大苦戦。じゃあ、一路さんが良いかというと、あまりに優等生的なのと、華のなさが命取り。宝塚のショーのように衣 装やまわりの組子が盛り立ててくれるわけじゃないので、アピール度が低かったなぁ。 てなわけで、すっかり客席が寒〜くなった頃、いきなり古谷氏が登場。「私はロジャーズです」と自己紹介するやい なや東フィルの演奏をバックに「王様と私」のあらすじを語りだす。これが、ボソボソな上に、トチリまくりでリズム感が 悪く、オケの演奏とも盛り上がりがずれまくりナレーションなので、客席は完全に凍りつく。今回は芝居として観ると、 谷○純氏も真っ青なはしょりまくり状態で話に入り込めないし、かといってコンサートとしては演技だの解説だのが煩 わしい。NHK歌謡ステージ調とはいえ、たった一日の公演にはもったいないような豪華なセットを組んではいただけ に、中途半端なコンセプトが恨めしい。おまけに、一曲歌い終えるやいなや、長い暗転。それも、暗くなりきらないうち に大道具さんが出てきてにぎやかに舞台転換。なんだか高いお金を出して公開録画を観にきた気分。とはいえ、一 路さん&タマさんコンビでのシャル・ウィ・ダンスが観られたのは嬉しかった。もちろんサマさんは今日限りの王様。こ の王様は癇癪持ちではあるけれど、家族や臣民に愛され、尊敬される人なので、気品を持って演じていただかない と困る! 今日のタマさんはその意味で適役。本公演で演じてくれないかなぁ。 あまりの構成・転換のかったるさにたったの50分が150分に感じられるころ、やっと休憩。同行のBillyさんと一緒に 吠えまくる。余談ながら、NHKホールの売店の食べ物はしょぼい上に高くてビックリ。空腹だったので買ったけ ど。。。 さて、第二部はこれまた一路さん主演の「南太平洋」で幕開き。いきなり古谷氏がよりにもよってルーサー役として 歌い出す(訂正→うなり出す)ので、休憩時間にようやく解凍しかけた客席が急速冷凍される。「王様と私」も「南太平 洋」も豪華な共演メンバーの見せ場はほとんどナシ。プロローグ以来、真央さんは登場していないし、昔のTCAの余 興で一路さんがバトラー・アシュレ・スカーレットを早替わりの連続で一人で演じた舞台を思い出してしまった。あ、話 を戻しますが、場面としてのまとまりは良くなかったけれど、一路さんのマダム姿とはつらつとした娘姿を一度に拝め るというのはファンには嬉しいかも。 さてはて、すっかり一路真輝ショーと化したステージだけれど、スポットライトが当たった瞬間に「真央ワールド」を繰 り広げてしまった真央さんのスター性には脱帽。上手い下手以前にスターはこうでなくっちゃ! これに関して真央さ んが西の横綱だとすれば東の横綱はツレちゃんでしょうねぇ。一路さんを筆頭に、歌えるスターによるショーが展開さ れていただけに、最初の一音からボロだしまくりの真央さんでしたが、さすがに重なる上演で役を手中に入れている 「サウンド・オブ・ミュージック」。もう余裕シャクシャク。歌の表情はのっぺらぼうだけれど、ちょっとした演技の小技は 最高に表情豊かな方です、真央さんは。ロジャースの曲は上品なので、いくら名曲でも延々と聞かされるとあまりの 気持ちよさに眠くなってしまうんだけれど、真央さんは「聴かせる」のではなく「楽しませる」スターで、本公演顔負け に舞台の上で暴れまくってくれたおかげで、ようやく客席も刺身解凍。そんな中、最後の最後に登場したのが栗友会 合唱団。晋友会とならんで、安心と信頼のブランド合唱団だと僕は思っています。そして、既に書いているけれど、オ ケは東フィルでしょ。もう、もったいない位豪華なサポーターなんだけれど、ソリストとオケにはマイクを仕込んだという のに、合唱団のみ生声。そして、なまじセットを組んでいて音響反射板なんてないもんだから、まったくといって良い ほど何も聞こえなかった。居並ぶメンバーが視界に入った瞬間、「すべての山に登れ」が大編成の混声合唱で聞ける んだ!とワクワクしたというのに、そして、みなさん力の限りに歌ってくれたというのに、聞こえるのは誰かさんの絶叫 ばかり(泣)たまーにもれ聞こえるハーモニーが素晴らしいだけに地団駄を踏んでしまいました。これに関してはもし かしたら、NHKホールの音響の悪さも影響しているのかもしれません。二階・三階席だと聞こえたのかな? 一路さんと真央さんはともかく、共演5人のスターはほとんど歌ってない(=見せ場がない)なぁ、いつ歌うんだろうな ぁ?と思っていたらいきなり「フィナーレ」のはじまり。ふぅむ、ミュージカルスターとは間違っても言えない古谷氏の急 速冷凍室にあれだけ時間を割くならば、少しずつでも5人に活躍の場を作って欲しかったなぁ。とはいえ、次から次へ とパレードが繰り広げられました。で、Wトップ扱いではあったけれど、さすがに真央さんやってくれました。出番は一 路さんの半分しかないというのに、ドレスの数、豪華さでは負けちゃいません。フィナーレの写真だけを見たら迷うこと なく真央さんがトップに見えます。この執念!こだわり!!スターのあるべき姿を見せ付けられました。って、今さら納 得しなくとも、何十年も前から知ってることですけど(笑) 今回のショーで一番興味を持ったのがファンの応援合戦。僕の左隣には一路さんファンの集団、そして前方には真 央さんファンの集団、さらに右隣には本田美奈子のファンの集団。一路さんファンは一路さんにのみ舞台進行の邪魔 にすら思えるカンカン拍手(他の出演者はほとんど無視・おぉオソロシイ)、真央さんファンはどんな下手っぴ歌唱にも スタンディングオベイションをして「ブラヴォー」の嵐、そしてほとんど出番のなかった本田美奈子ファンはカーテンコー ルで「美奈子〜!」の大絶叫の繰り返し。派手派手なファンに囲まれた僕とBillyさんは小さくなって「帰りたい(涙)」と 思ってたのでした。いやぁ、真央さんの派手さが、一路さんの変貌を続ける歌唱が、本田美奈子の良い意味での貧 乏臭さがそれぞれ気に入ってはいましたが、彼らのファンにだけは決して近づきたくないと思った次第です。ええ、決 して!! そんなわけでひ〜ど〜く〜疲れた公演となりました。帰宅と同時にバタンキュー。
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