| 2003年1月の観劇予定・観劇日記 ●2日(木)15時半〜 宝塚歌劇団宙組「エリザベート」初日@東京宝塚劇場 ●4日(土)16時〜 宝塚歌劇団宙組「聖なる星の奇蹟」初日@赤坂ACTシアター ●5日(日)15時半〜 宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場 ●6日(月)13時半〜 宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場 ●9日(木)19時〜 室内楽シリーズ「音楽家からの年賀状」@JTアートホール ●11日(土)15時半〜 宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場 ●13日(月・祝)15時半〜 宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場 ●21日(火)18時半〜 宝塚歌劇団花組「エリザベート」新人公演@東京宝塚劇場 ●23日(木)18時半〜 東宝「ジキル&ハイド」@日生劇場 ●24日(金)19時〜 コメディ・ジャポン「御無沙汰夜熱狂」@浅草木馬亭 ●28日(火)13時半〜 宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場 ●28日(火)18時半〜 劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」@四季劇場[秋] ●31日(金)18時半〜 新国オペラ「R.シュトラウス:アラベッラ」@新国立劇場オペラ劇場 1月2日(日)15:30- 宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場 ……チケットをお願いしていたのに、すっかり忘れてすっぽかしてしまいました。そして、各方面から散々叱られまし た。新年早々に大失態です。。。 1月4日(土)16:00-18:35 宝塚歌劇団宙組「聖なる星の奇蹟」初日@赤坂ACTシアター S席7000円 21列24番 演出:児玉明子 パンフレット:600円 フレデリック:和央ようか リディア:花總まり クラウス:萬あきら グレタ:貴柳みどり ザカリアス:美郷真也 博士:寿つかさ エドワルド:水夏希 ヤン:速水リキ ミア:美羽あさひ アンサンブル:彩苑ゆき / 貴羽右京 / 朝菜いるみ / 夏大海 / 巽希和 / 潮和歌 /七帆ひかる / 大海亜呼 / 純あいら / 綾花ちか / 遥海おおら / 鮎瀬美都 / 天河佑斗 / 和音美桜 / 八雲美佳 / 早霧せいな / 華凜もゆる 正月早々綺麗なものを見ましたぁ! 目の保養、目の保養。そして、感想はこれ以上でもなくこれ以下でもありませ ん(笑) ACTシアターは決して小さな劇場ではないんだけれど、宝塚公演を観ていると「小劇場だなぁ」と思えてくる のが不思議。舞台がとても近く感じます。スターとしての空間の埋め方はさすがです>タカラジェンヌ 児玉っちは音楽の使い方といい、転換や盛り上げ方といい、舞台演出よりも映画監督を目指した方が良いなぁと思 いました。スケールの大きな作品、演出を目指したという印象。事実、今回は美術・照明スタッフが大健闘で、「椿 姫」第二幕のようなセットを中心に豆電球や各種ライトが大活躍。場面によって見上げたり見下ろしたりと、視点の角 度が違う演出が新鮮で、あの狭いACTシアターの舞台に奥行きと広がりを与えたのが素晴らしい。おかげで、時空 移動の際はまるで光の中に吸い込まれてしまいそうな気分になりました。でも、悲しいかな劇場という物理的・時間 的に制限のある空間ではそのスケールが表現しきれない上、度重なる同じ効果の繰り返しなので、盛り上がりもし なければ見せ場にもならず。見た目ばかり立派で中身は空っぽという実に見栄っ張りな舞台となったのでした。でも ね、ここまで極端だと、演出家に文句をつける気もなくなり、万華鏡のように繰り広げられるゴージャスな絵巻物を堪 能してきましたさ。雰囲気だけはロマンチックでキラキラしていて僕好み。ストーリーなんて追っちゃいませんがな。そ んな中、生徒たちは舞台を投げ出さずに盛り立てようと、ひたすら「美しく見せる!」に徹していたのがエライ!(僕だ ったら投げ出してる!・笑) 衣装は豪華だし、長身男役の燕尾とダンサー揃いの娘役の群舞は美しいし、(録音によ り音声多重になっているとはいえ)コーラスのレベルが高いのも宙組ならでは。 出ずっぱり&台詞も歌も二人占めのトップコンビは、もともと感情表現に乏しい人たちなんだけれど「それでも良いじ ゃない!」と思わせるオーラと美しさは天下一品。立っているだけでOKという王子様、お姫様でした。(ちなみにこの コンビの演じてきた役は自分たちさえ幸福になれば周りの人たちはどうなっても良いというエゴイストなものばかり。 それでも観劇中はそんなことに気付かせないという凄い才能があります!) 普通のお嬢様を演じるお花ちゃんには 興味も関心もないんだけれど(恐いor狂人じゃないと嫌!)、ヒロインとして圧倒的な存在感を見せつける彼女に、さ すがのキャリアを感じました。彼女を押しのけられる娘役の出現を願います。 ミュージカルとしてではなく、レビューとして楽しんできました。 1月5日(日)15:30-18:30 宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場 S席8000円 1階6列35番 演出:小池修一郎、中村一徳 パンフレット:1000円 トート:春野寿美礼 エリザベート:大鳥れい フランツ・ヨーゼフ:樹里咲穂 ルキーニ:瀬奈じゅん ルドルフ:彩吹真央 ゾフィー:夏美よう エルマー:蘭寿とむ シュテファン:愛音羽麗 ヴィンディッシュ嬢:遠野あすか いよいよ東京公演です。すでに大劇場公演を観ているのですが、このワクワク感、期待感は何なんでしょう? 客席 についた時からちょっぴり興奮状態。とはいえ、昨日は宙組による合唱を聞いているので、やはりプロローグはあまり にお粗末な合唱には脱力。花組は個人個人では上手な人が揃っているんだけれど、いかんせん個人主義がはびこ りすぎてて、揃えようという気がないのかなぁ。歌い上げると鳥肌なナンバーなだけにもったいない! とはいえ、花 組には花組なりの良さがあり、スター芝居の醍醐味を味わうことができました。どんなチョイ役も自分たちで見せ場に しようと工夫をこらしているのが頼もしいし、それを許す作品でもありますもの。今回はとても贅沢な席でみせていた だいているんですけれど、贅沢ついでに罰当たりな事を言えば、今回はご贔屓が何人もいるから、横幅のある劇場 だけに、誰を観たら良いのか悩んでしまいましたさ。ボクの視界が定員一名だったので。。。中でも、マックス役の立 ともみ、グリュンネ伯爵の磯野千尋、ツェップスの矢吹翔のお三方のおじ様ぶり、ダンディぶりは惚れ惚れ。三人とも タイプが異なる上にそれぞれ実力者でもあるので、まことに見ごたえがありました。この役に関しては東宝版も含め て僕の中ではベスト! それに影響を受けたのかどうかはわかりませんが、花組の若手たちも見事な老けっぷり。ボ クの好みでは若ぶっている時よりも年をとってからのメイク・芝居の方がしっくりはまって見えたのはびっくり。蘭寿と むなんて、おっさん臭プンプンの見事なヒゲおやじでした(誉めてるんですよ! 歌声はまだ若いんだけれど、将来は 彼女のバトラーがみたい!)。 1月6日(月)13:30-16:30 宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場 S席8000円 1階5列23番 演出:小池修一郎、中村一徳 パンフレット:1000円 トート:春野寿美礼 エリザベート:大鳥れい フランツ・ヨーゼフ:樹里咲穂 ルキーニ:瀬奈じゅん ルドルフ:彩吹真央 ゾフィー:夏美よう エルマー:蘭寿とむ シュテファン:愛音羽麗 ヴィンディッシュ嬢:遠野あすか チケットを受け取った時は座席表の一列目しか見なかったので「センター!」と思ったのですが、扇状に広がる客席 なので、今日はサブセンターブロックでした。銀橋でスターが見得を切る場所の正面だったので、なかなか美味しい 席でしたよ。本日のお客様は大浦みずきさんでした。すぐ近くだったのに、ニ幕の最初でルキーニが「おぉ、美女がい るかと思ったら大浦みずきさんじゃないですか〜」と言うまで気付きませんでした。 二日連続の観劇ともなるとすっかり花組モードで観られるので、今日はプロローグの合唱から下手には感じません でした。慣れちゃったのかな? 昨日に引き続きトート閣下は喉の調子が悪いけれど、声を出してました。声が「出 る」のではなく「出して」たのです! 彼女はトップになるべくしてなった人なんだなぁとそのプロフェッショナルぶりに 感嘆! 大鳥れいさんは高音が太くなり、ますます聞き応えあるようになりました。樹里さんは芝居はより細かくなっ たけれど、歌がねぇ。。。上手い人なのにキーが合わないので聞こえない。そういや、花組の男役のみなさんはみな さん低音が苦手らしく、歌詞を覚えていない作品だったら話についていけなかったかも。 宝塚における「エリザベート」はすでに四演目となりますが、品位の雪組、雰囲気の星組、スターの輝きの宙組、そ して、感情表現の花組と、組によってカラーがあるので何度観ても飽きがこないのです。かつて花組はアイドル系ス ターが多かったけれど、今の花組は客演の樹里さんも含めて型で見せるよりも、細かな芝居を行う生徒が多いので、 ドラマとしてとても面白い(そんな意味で、月組が上演したらどうなるか興味あります)。 1月9日(木)19:00-21:25 JTアートホール室内楽シリーズ No.219「音楽家からの年賀状」@JTアートホール アフィニス 全席指定3000円 9列16番 ヴァイオリン:徳永二男/伊藤亮太郎/奥村愛 ヴィオラ:篠崎友美 チェロ:向山佳絵子/古川展生 コントラバス:吉田秀 オーボエ:池田昭子 フルート:高木綾子 クラリネット:高橋知己 ファゴット:岡本正之 ホルン:丸山勉/和田博史 ピアノ:練木繁夫 ハープ:吉野直子 パーカッション:久保昌一 シュランメル:ウィーンはウィーン シュトラウスU:ウィーンの森の物語 フォーレ:シチリアーノ サン=サーンス:白鳥 ランナー:ロマンティックなひとびと シュトラウスU:ピッツィカート・ポルカ チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォ シュトラウスU:「こうもり」序曲 シュトラウスT:ローレライ、ラインの調べ シュトラウスU:トリッチ・トラッチ・ポルカ シュトラウスU:皇帝円舞曲(シェーンベルク編曲) シュトラウスU:春の声 シュトラウスU:美しく青きドナウ (アンコール) シュトラウスU:ラデッキー行進曲 JTの室内楽シリーズで活躍している面々が一同に集まってのコンサート。発表会のようなステージを想像していた けれど,様々な組合せが入り乱れたオモチャ箱をひっくり返したような楽しいステージでした。プログラムは聞き覚え のある曲が並んでいるけれど,編成・編曲に凝っていて面白いの何の。休憩時間にはロビーのバーが無料解放され ワイワイガヤガヤ賑やかだったし。正月休み明けの公演だというのに気分は再び元旦に逆戻り。室内楽は馴染みの ない曲が多いんだけれど、たまにはこんなにポピュラーな公演も良いねぇ。 のび太君も(練習不足がアリアリとしてて)余裕は感じられなかったけれど,リラックスした様子で楽しそうに演奏。 (綾子さんや愛さんに挟まれて鼻の下を伸ばしているだけ!?) 今回チェロのトップは向山さんなので,のび太はつ なぎ。演奏したのは緑字の曲だけ。トリの曲やアンコールすら外されてた。うぎゃっ! でも、ピアニストの練木さんが 思い切り楽屋落ちのお話をしてくださったので、のびぃファンはみな満足。それに、演奏の良し悪しよりも「楽しかった ね〜」というコンサートがあっても良いではありませんか! 1月11日(土)15:30-18:30 宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場 S席8000円 1階14列35番 演出:小池修一郎、中村一徳 パンフレット:1000円 トート:春野寿美礼 エリザベート:大鳥れい フランツ・ヨーゼフ:樹里咲穂 ルキーニ:瀬奈じゅん ルドルフ:彩吹真央 ゾフィー:夏美よう エルマー:蘭寿とむ シュテファン:愛音羽麗 ヴィンディッシュ嬢:遠野あすか 今回は裏芝居を中心に観劇。まずはリヒテンシュタイン夫人の絵莉千晶。歌は響かないし,演技だってヘタなの に,なぜか目につく。何故だろう?と思ってじ〜っと見ていたんだけど,細かな芝居をしているのです。前半はゾフィー にはニコニコしながら,エリザベートが視界に入った途端,すご〜恐い顔をするんだけど,その切替が面白くてスター さんそっちのけで彼女に注目してしまった! 宝塚はスター芝居の劇団ではあるけれど、ちょい役でも自分の力で見 せ場として仕上げるのが許されているので、彼女のようなスターさんは貴重です。もちろん最高峰は宙組のポッポさ んや、星組のキンさんだけど(あ、私情た〜っぷり入ってます、あしからず)。そして,ゾフィーの夏美ようはといえば 「宮中でただ一人の男」という設定がこれほど似合う人もおるまい。ハッチさんはダンサーだけあって,決めのポーズ や大芝居もピシッと納まるのが気持ち良い。息子を嫁に奪われた姑としての顔と,孫馬鹿なおばあちゃんとしての顔 のコントラストがくっきりしてて面白かった〜。後半では反抗期のルドルフに手こづるし。あぁ,裏芝居をさりげなくこな す組は面白いなぁ。これが月組だったらどうなっちゃうんだろう? きっとみんな張り切って芝居するんだろうなぁ。そう そう,革命家クァルテットは今回初めて歌える人「だけ」で組まれているので,非常に聞きごたえがありました。みなさ ん若手なのにおヒゲも良くお似合いで,蘭とむ君なんて付けヒゲではなく生えているように見えましたさ!!(^Q^)/^ 1月13日(月・祝)15:30-18:30 宝塚歌劇団花組「エリザベート」@東京宝塚劇場 SS席10000円 1階3列32番 演出:小池修一郎、中村一徳 パンフレット:1000円 トート:春野寿美礼 エリザベート:大鳥れい フランツ・ヨーゼフ:樹里咲穂 ルキーニ:瀬奈じゅん ルドルフ:彩吹真央 ゾフィー:夏美よう エルマー:蘭寿とむ シュテファン:愛音羽麗 ヴィンディッシュ嬢:遠野あすか 小池先生のおかげで4人揃ってSS席観劇。席が席だったので、二幕の最初、ルキーニの客いじりの場面では4人 揃って大きく手を振りまくったら、ちゃあんと絡んでくれましたぁ! この時点でマリーさん舞い上がりだします。そし て、パレードではエリザベート様が、お茶会に出席していたマリーさんににっこり会釈。その隣りにいた僕はおこぼれ ではあるけれど、すご〜く楽しかった! 泣いて笑ってじ〜っと見つめての観劇集団(そのうち二人は男性)とあって、 舞台からの目線を沢山いただき、今日はもうミーハーモードでしたぁ。そうそう、パレードでのグッキーは客席に愛想を 振りまいた後、組子の一人一人にも愛想を振りまきながら自分のポジションに移動しているのですが、これを眺める の好きなんですよぉ。あぁ、お客さんにも組子にも愛されているグッキーにトップになってもらいたいなぁ! リヒテンシュタインの関西訛りの台詞も標準アクセントに直されてたし、グッキーはあいかわらず苦しいものの低音 の「音が出る」ようになったし、アサコちゃんは彼女なりに声を張り上げて歌えるようになったので聞いてて気持ちよく なってきたし(劇団四季ファンの清水さんが「歌うまいよぉ」と言ってた!!!)、今日がmy楽だというのを信じたくない気 分。まだまだ観たいよぉ〜。連日の2回公演とあって、オサとみどりちゃんは壊れ気味で、特にオサは歌声にそれが 現れていましたが、あいかわらず手先がエロチックで、みどりちゃんも情感たっぷり。みどりちゃんは年齢の変化を表 現するのが上手いですね。 清水さんは初宝塚なので、何から何までが物珍しかったらしく、その反応も僕にはツボでした。一幕が終わった瞬 間「トップらしき人が演じている役って何?」に始まり、「人数が多いねぇ」「娘役さん綺麗だねぇ(メイクとカツラ)」「み んな歌も踊りも上手いねぇ」「大掛かりだねぇ」「舞台機構凄いねぇ」「カーテンコールってこんなに長いの?(フィナー レでんがな)」と改めて指摘されてみると、確かに宝塚って特殊な劇団だな、と思いました。でも「なんでトップさんは 羽背負って出てくるの?」には回答にちと詰まりましたがな。初宝塚で3列目というのはある意味冒険だったけれど、 ひかないでくれて良かった〜。 1月21日(火)18:30-21:00 宝塚歌劇団花組「エリザベート」新人公演@東京宝塚劇場 S席4000円 2階4列21番 演出:小池修一郎、中村一徳 新人公演担当:植田景子 パンフレット:無料 トート:蘭寿とむ(春野寿美礼) エリザベート:遠野あすか(大鳥れい) フランツ・ヨーゼフ:未涼亜紀(樹里咲穂) ルキーニ:桐生園加(瀬奈じゅん) ルドルフ:愛音羽麗(彩吹真央) ゾフィー:桜一花(夏美よう) エルマー:華形ひかる(蘭寿とむ) シュテファン:望月理世(愛音羽麗) リヒテンシュタイン:水月舞(絵莉千晶) ジュラ:日向燐(未涼亜希) 素晴らしい新人公演でした。年配役さえ入れかえればこのまま本公演として通用しそう。どこかの組のトップトリオ よりもよっぽどベテランぽかったんだよねぇ。花組というのは放出しても放出してもスターが生まれてくるのが頼もし い。そして,新人公演というとどうしても「本公演の模倣」になってしまいがちだけど,自分の個性にあわせてのびの びと演じているので勢いと解放感があって気持ち良い。 でも,役者が変われば印象も変わるのが演劇の常(どこかにその例外を目指す劇団がありましたねぇ...)。花組版 「エリザベート」は従来に比べて「型よりも感情表現」で勝負という印象だけれど,新人公演はアメリカのティーン・エイ ジの話に仕上がってた〜。 まずはタイトルロールのあすか嬢の芸風と相なって「アメリカの高校生がひょんなことからヨーロッパの王室に嫁い でしまった話」になってたなぁ。(そういや,映画「プリティ・プリンセス」良かったよねぇ) 窮屈なしきたりに苦しんだり, 私が私がという押し出しがやたらめっぽう強かったり,さらには健康フェチでダイエットやフィットネスにのめり込んでた りするもんだから,よけいにね。だから,豪華なドレスが似合わなくても,欧風のたおやかさに欠けていても,一貫した 役作りが成り立ってたので僕は気にならず。暗く重い「エリザベート」も彼女にかかるとブロードウェイ・ミュージカルに 変身! ……なんて独断と偏見に満ちた客なんでしょう>自分 本公演と新人公演の一番の違いは「愛」のボリューム。幸せと不幸のコントラストがくっきりはっきりの本公演に対 し,新人公演は自己愛のみがクローズアップされたのは,若者の気質なのか,経験不足なのかわからないけれど, フランツも息子や妻に対する愛情が気薄で,ひたすら自分の境遇に苦悩するばかり。だから,最終尋問のトートとの 口論はからまわり。ま,本役さんが愛情表現にかけちゃ他の追随を許さないってのもあるけれど,今後に期待かな。 でも,新人公演とは思えない派手な出演者たちの中にあって,正当派二枚目としての魅力が光ってたかな。「私を見 て〜」というタイプじゃないから,今後主役を狙うならばも少し押し出しの良さを身につけても良いな。歌は上手だった けれど,声がくぐもっているので損してる。 スターとしての輝きよりも役者としての実力を示したのはルキーニおじさん。大きな目を生かして,いっぱいいっぱい ながらも劇場空間にエネルギーを放出してた。色気もあるし,芝居もきっちりしているので,美味しい脇の役が似合い そう。 そして忘れちゃいけないのが姑ゾフィー。「風共」ではプリシーを演じた小柄でかわいい彼女に,まさかまさかの「宮 廷でただ一人の男」の役が回ってくるなんて! でも,これがどんぴしゃりで,今回の最大のヒット!! 役と芸風の 相性の妙で、手加減しなくて良い=迫力満点でした。100のパワーを持つ人が80のパワーで演じるのと,50のパ ワーの人が70のパワーで演じるのとでは勢いが違いますがな。外見からだと小姑にしか見えないのに,貫禄たっぷ りの物越はもうもうお見事でございました。その半面,女官達は下品。王室よりも,近所のベビーシッターがお似合 い。あらら,ますますアメリカっぽいぞぉ!!(^Q^)/^ 良かったといえば,子ルドルフとジュラは本役以上。子役や学生役は作らなければ出来ないし,作り過ぎれば下品 だし,バランスが難しいな。 そして,そして,(技術的に)こけちゃったのがトート様とルドルフ殿下。先に良くないことを書いちゃうけれど,大和と 並ぶ胸声スターの蘭とむ君は低音は不安定だし高音は力任せに力んでしまうので音量が一定せずボリュームつま みをいじっている時のようなフガフガさ。そして,ルドルフはあがってガタガタ。得意なはずの歌も音程はずしまくり,ピ ッチずれまくりで気の毒なほど。既に本公演でも重宝され,「上手いはず」の二人が意外にも大苦戦。が,が,この二 人はスター性だけで乗り切ってしまった! それも極上のオーラで! 研16の(嘘・嘘。研7で〜す)の蘭とむはこの若 さにして「とにかく立ってりゃO.K.」状態。それだけで存在感もあれば貫禄もたっぷり。いわゆる「スターの雰囲気」が 完成しているので,どんなに歌をかまそうと台詞が滑ろうと(胸声だけなのでどうしても一本調子になっしまいます)「ん なことど〜でも良い!」となっちゃいますがな。あとは見た目だけでなく芝居や歌にも渋さと色気が備われば最高。技 術じゃないので難しいかな!? 方やルドルフ殿下は華やかで愛くるしい雰囲気と繊細さが魅力。な〜ぜだかこの 二人はとっても目立つなぁ。エルマー役の子はスター路線には向いてないと思う。声も出なけりゃ見た目もぱっとしな かったもの。あのね、本公演のエルマーは自髭が二幕になるの伸びてきてるでしょ。でも、新公の子は付け髭という のがアリアリ。たかが髭、されど髭。。。 終演後は拍手がやまなくて蘭とむ君が女の子のように泣き崩れてました(^.^) おっさん、おっさんと思っていたけれ ど、素の顔は以外にもお嬢さんだったのでびっくり。新人公演を卒業するだけなのに、まるでさよなら公演の千秋楽で トップさんが行うような大仰なご挨拶をして笑われてました。僕も「やめるんかいっ!」と突っ込みを入れながら聞いて ました。 1月23日(木)18:30-21:35 東宝「ジキル&ハイド」@日生劇場 B席3000円 2階H列11番 演出:山田和也 パンフレット:1500 ジキル:鹿賀丈史 ルーシー:マルシア エマ:知念里奈 ジョン:池田成志 ダンヴァース:浜畑賢吉 またのタイトルを「ハイド&ハイド」と言います(嘘)。この日はとても寒く、劇場の入りの時点からブルブル。そして, いくら一月公演とはいえ,客席も寒かった〜。劇場は生きものと言うけれど,満員御礼の劇場のあの熱気を愛する者 として、まるで舞台稽古の時のような客席(あ,一階席は覗いてないので二階席の話ね)は拍手もまばら。好き嫌い は別として,鹿賀さん熱演の舞台だっただけに,一幕終了後にほとんど拍手がなかったのにはぞ〜っとしました。 初演時には喉を壊していてスカスカ声だった鹿賀さんの声は出てるし,コーラス隊はあいかわらず惚れ惚れする迫 力,マルシアも「歌は」立派,初参加の知念里奈と池田成志は思ってたより安定してた(知念さんも池田さんも鹿賀さ んと同年代の役には見えなかったけど・笑)。でも,でも,舞台が盛り上がらないのは何故か!?!? 思うに、遠目からで も鹿賀さんが御老体で,若者だったら許される(!?)理想主義や一途な性格に共感を覚えられなかったからではないか と。。。鹿賀さんにはもっと彼にあった役があると思うんだけどな。僕は彼のファンではないけれど,1ブレスで歌うとこ ろフレーズの途中で息が続かずに歌えなかったり観ていて痛々しかったので,少しね,若いころに観たかったな。 一幕のクライマックスで「薬」を飲むシーン。初演では飲んだフリだったのが,今回はちゃんと飲んでいるように見え た。実際はどうなんだろう? どなたかご存知のかたは御一報を! 1月24日(金)19:00-20:50 コメディ・ジャポン「御無沙汰夜熱狂」@浅草木馬亭 全席自由 演出:石川恭章 パンフレット:無料 入り口は楽屋口みたいだし(思わず隣りの派手な劇場に入場してしまうところでした・笑)、客席は狭い・ぼろい・汚 いの三拍子が揃っているんだけれど、あまりに僕の知っている劇場空間とは違いすぎるので、何もかもが面白く興味 深かった! 今回の公演は立体漫談という名前の通り、おもちゃ箱をひっくり返したような、幕の内弁当をひっくり返し たような、盛りだくさんの内容。まさか、この劇場で、この劇団でラインダンスが見られるとは思わなかった! たった 数人だというのに、見事に全員の体型も技術も違うので、いすから落ちそうな気分になったヨ。宝塚は拍手を取るライ ンダンスだったけれど、コメディ・ジャポンは笑いを取るラインダンス!! 劇場の温度が急に上昇。一気に華やいだ 気分になる。でも、今回の公演を一番楽しんでたのは座長さんかな。とっても幸せそうだった! 座長さんのテンショ ンに座員がヒーヒー必死について行く中、ゲスト出演の我らがナナコ嬢は、いともたやすく舞台を盛り上げてた! パ チパチ。ひいき目抜きに技術も豊かな表情も遊び心も、ひときわ抜きん出てた。正直、彼女がいなかったらこれだけ の時間お客さんをひきつけておくのは至難の技だったのではなからろうか? 他のアンサンブルメンバーは初日とい うこともあってか、表情は固く、演技も小ぶりだったもの。何度も来たいという公演ではなかったけれど、TPOに合った 公演。たまには良いよ! 1月28日(火)18:30-21:30 劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」@四季劇場[秋] C席3000円 2階7列1番 演出:マイク・オレント、浅利慶太 パンフレット:1600 ボビー:荒川務 ポリー:濱田めぐみ ランク:川原洋一郎 アイリーン:八重沢真美 ベラ:広瀬明雄 ボビーの母:斉藤昭子 テス:坂本里咲 幸せな気分で帰路につけるって嬉しい〜。久しぶりに四季に復帰の八重沢さんについてはあちこちで感想を聞いて いたので、特にショックも受けずに「相変わらずやわぁ」と思っただけだったけれど、坂本さんと斉藤さんがお気に入り (^O^) 二人ともストレートプレイで活躍してきた人たちだけに、台詞の粒の立ち方、間合いが気持ち良い位ピシピシ 決まる!! そして、四季の発声が体に染み付いているので、新人にありがちな「母音に集中するあまり棒読み」で もなかったし。この二人がしゃべりだすとたんに舞台が生き生きとしてた! 荒川さんはボンボンっぽさがキャラクター としてはWキャストの加藤さんよりボビー向きだったし(技術は・・・)、濱田さんも声の太さを生かして迫力あるポリー だったな。初舞台生が多いし、振り付けや演出が秋劇場用にあちこちいじられてたので、スケールは小さいんだけれ ど、座組としてのバランスは良かったよ。何と言うか、新人公演を観ているみたいな気分。オケまで縮小されてたの は残念だけど(どうしても響きが薄くなっちゃう)、二階C席からでも舞台上部が見切れることもなかったので、「エリザ ベート」が終わったら、こんどはこちらに通おうかなぁ。 1月31日(金)18:30-21:50 新国オペラ「R.シュトラウス:アラベッラ」@新国立劇場オペラ劇場 D席6300円 4階2列9番 指揮:若杉弘 管弦楽:東京交響楽団 演出:鈴木敬介 パンフレット:800 アラベッラ:シンシア・マークリス マンドリカ:大島幾雄 ズデンカ:中嶋彰子 マッテオ:中鉢聡 ヴァルトナー伯爵:池田直樹 アデライデ:永田直美 フィアッカミッリ:鵜木絵里 劇場が開場して間もなくの初演の時は「鹿鳴館」だったのが,いつの間にか帝劇ミュージカルになってた! 普段 から僕が散々主張していることだけれど,舞台人は場数ですね。大がかりな美術にも,豪華な衣裳にも臆することな く,堂々たる作品に仕上がっていたのが嬉しい!! これぞ同じカンパニーを観続ける醍醐味。残念だったのは衣裳 の変更がなかったこと。いえね,ドレスは素敵なんですよ。問題は帽子。女性は工事用ヘルメット,男性は幼稚園の 制帽なので,舞踏会の場がいきなりドリフ(通じた人はケッコウな年齢です・笑)。緑の黒髪もこの美術・衣裳の中では 悪目立ちしてて,主役より目立ってた! ん〜,これは主役が問題なのか,それとも演出家が注意しないのが悪い のか??? キャストは特別なスターが出演しているわけじゃないんだけど,レベルが一定してて「アンタ音痴!引っ込め 〜!!」って人が皆無(^Q^) これは珍しいことです。安心してシュトラウスの世界にどっぷり。そもそも,僕は彼の音 楽大好きなんです。同じフレーズの繰り返しがなく,とんでもない音展開をするので,まったくといって良い程耳には 残らないんだけれど,話の展開にピッタリだし,半音階を効果的に用いた独特のうねり,そして特大編成のオーケスト ラでありながら室内楽のように繊細な表現。劇場でのオケの,声の響きが完璧にコントロールされているので,何も 考えずに,ただただ響きに魂をゆだねるだけでエクスタシー状態。幕が降りてもしばし酔っ払い状態。あぁ,何て幸せ なんでしょ! 1月最終日にして今年最初のオペラがアタリでムフムフo(^o^)o ま,ウィーン物・貴族・大ロマンス・男 装・スキャンダル・舞踏会etc...と僕好みの設定が揃っているのも大きいけど(夏の「ばらの騎士」が楽しみ〜) アラベッラのマークリス女史は前回サロメ役で「ヨハナンの首がほしぃ〜」とアデルマ姫状態だった(...と書けば宝塚 ファンに通じるかな?)のに,打って変わってウィーンの貴族令嬢。個人的にはこちらの方が好き。品の良さだけでな く,プライドの高さ,わがままさは,さすがエリザベートの君臨した貴族社会!! そして,マンドリカの大島さんが絶品! あのね,今まで大島さんというと「旬の過ぎた歌手」というイメージがあっ て,エルカミリオなんかを演じられたらあまりの野暮ったさとオケにかき消される歌声にイライラしたもんだけど,今日 は男盛りの色気と力強さを見せつけるわ,最初から最後まで朗朗と美声を響かせるわで,思わず「代役か!?」と休 憩時間に確認に走ってしまった(失礼っ!) 軍服も似合ってたし,彼の演唱のベスト。どだい,大柄で押し出しの強い 外来キャスト(それも美人ときたもんだ!!)の相手役なんて損な役回りなんだけれど,まさかまさかの逆転サヨナラ ホームラン(^o^) びっくりしたぁ〜。 でも,でも,本日いちばんのヒットはマッテオの中鉢氏。新国のほとんどの公演に出演しているし,オペラ協会でも 主演したりしているけれど,実質的な主役級でのメジャーデビューだと思う。今までがあまりにチョイ役で,ほとんど彼 のソロを聞いたことがないんだけど,声は良く伸びるし,演技も(オペラ歌手としては)うまいし,何よりも都会的で正当 派ハンサムなので,これからブレイクすると思う!(次回公演「ボエーム」ではバルビニョールだったけど^_^;) 大劇場 慣れしているし,華やかだし,今後の活躍は要・注目でっせ〜。 ズデンカの中嶋さんはねぇ,歌以前に,アラベッラの身変わりになるには小柄すぎたし,男の子にはどうしても見え なかったなぁ。ま,彼女に限った事じゃないけどね。宝塚の男役出身でクラシックが抜群の歌手がいたら,世界中か らひっぱりだこだろうになぁ。あ,妄想劇場ね,これは。そもそも教育も方向性も全然つながりないからね。 鵜木嬢については「キャンディードlの時とま〜ったく同じ感想。あ,まだHP開設前の観劇だったかな??? ってこ とは……ふふふ。 |