観劇日記〜2004年01月〜
●02日(金)15時半〜 宝塚歌劇団宙組「白昼の稲妻」「テンプテーション」初日@東京宝塚劇場
●11日(日)18時半〜 ジャニーズ「Dream Boy」@帝国劇場
●14日(水)18時半〜 劇団四季「Song & Dance〜RUN TO THE FUTURE〜」初日@四季劇場[秋]
●16日(金)18時半〜 古川展生「First Scene」@Blue Jay Way
●24日(土)15時半〜 宝塚歌劇団宙組「白昼の稲妻」「テンプテーション」@東京宝塚劇場
●30日(金)18時半〜 劇団四季「MAMMA MIA!」@電通四季劇場[海]
2004年01月02日(金)15:30-18:50
宝塚歌劇団宙組「白昼の稲妻」「テンプテーション」初日@東京宝塚劇場
B席 3500円 2階-13列-23番 (パンフレット:1000円)
演出:荻田浩一(白昼の稲妻)/岡田敬二(テンプテーション)
アルベール:和央ようか
ヴィヴィアンヌ:花總まり
オーギュスト:初風緑
エドモン:水夏希
ローラン:大和悠河
カッサンドラ:出雲綾
ギャランティーヌ:貴柳みどり
ジャン:遼河はるひ
ベラ:彩乃かなみ
当日客席に着くまで知らなかったのですが、90周年ということで(大劇場で上演中の)花組を除く4組8名のトップコンビによる記念口上あり、入場者全員に公演ポスターのミニチュア絵葉書プレゼントあり、となかなか華やかな雰囲気。ま、口上はほんの数分だったのですが、これだけのために正月早々に大劇場〜東宝劇場と異動するトップさんたちも大変だぁ!
で、公演ですが、客席硬直。特に芝居。「両親が暗殺されたヒロインが復讐のため、仇の公爵の悪行を貴族のパーティにおける余興の際、劇中劇という形で暴く」というストーリーなのですが、とにかく話が回転しないこと回転しないこと。BGMも常に静かに室内楽が流れてるので東宝劇場で上演する芝居としては演出もパンチ不足。多分もっと小さな劇場で上演したら充実してたんでしょうけれど、とにかく小屋と作品の相性が悪すぎ〜。そして、宙組はハッタリを効かせて大芝居を見せる組でもないので、出演者が作品を面白くする、ということもなく、ただただ長かった〜。ショーは組子全員が踊りまくっていましたが、それにもかかわらず、最近の宙組はどうも不完全燃焼の印象が付きまとうんですよ。カタルシスが感じられないのです。シメの部分がぬるいんですよね。芝居はそもそも「オセロ」との繋がりが良くわからないし(あ「オセロ」という芝居は観てます、はい)いつの間にやら「爵位を捨てて一緒になる」と主役が語りだしちゃうに至ってはもはやよくワカランです。そりゃね、宙組はまわりがどうなろうとも、トップコンビだけは過去もしがらみも瞬時に捨て去り大ハッピーエンドというのが多いけれど、このパターンにはまだ慣れないわぁ。ショーはトップさんが一番映える状態じゃなかったしなぁ。癒し系トップも良いけれど、作品に合わせてオーラ放って〜>トップさん。
とはいえ、とにかく登場しただけで「王子様とお姫様」なトップコンビなので、まずはキレイです。衣装の着こなし、ポージングが決まるので、劇中劇の場面では、ストーリーそっちのけで、あまりの美しさと妖しさにメロメロ(笑) 宝塚を観に来た〜という満足感が得られます。水君は渋さと色気が出てきたし、初風さんはなぜか一人だけマイクがステレオになった?という錯覚を起こさせる程、声の通りが明晰。大和君はいつの間にやら兄貴系の芝居をしているし、ショーでは男役の女装ではなくまさにアメリカンな爽やか美女としてハンドバック(?)を振り回しているし、おまけに通常は椅子からずり落ちる歌唱も大したボロを出さなかった!(←スゴイッ) 組長は歌いまくり、副組長は踊りまくる(彼女のダンスだけ客席へのアピールが濃くて目が話せません!ダンスシーンに関しては彼女が主役!)。かなみちゃんは声質ゆえか素朴な歌が映えまくり、ショーのベトナムのシーンは白眉、エトワールも彼女の美点が映えて伸びやかな歌声にうっとり。新人さんたちも活躍の場を与えられ、歌に芝居に活躍。……と、個々は悪くないのに、どうして全体の印象となるとまとまりがないのでしょうねぇ? 作品ではなく、スターを見に行く組なのかな?
スーツやコートの着こなしにかけては宝塚の男役は他の追随を許さないし、豪華なドレスさばきにかけては宝塚の女役はお手のもの。でも、でも、滅多に登場しないであろう、ベトナムの場面が個人的には一番好きでした。そういえば「アジアンサンライズ」における太極拳の場面もリアルで面白かったんですよぉ。あぁ、我らアジア人、と実感する瞬間です。シンプルな衣装、シンプルな振付にもかかわらず、静の中の激しさを感じました。
2004年01月11日(日)18:30-21:15
ジャニーズ「Dream Boy」@帝国劇場
B席 4000円 2階-M列-8番 (パンフレット:2000円)
演出:ジャニー喜多川
出演:滝沢秀明、真琴つばさ、薬師寺保栄、KAT-TUN、関西Jr.
演出家が大活躍の舞台でした。帝劇の舞台機構をフル活用し、マジックあり、フライングありの楽しい仕上がり。ま、ね、ジャニーズのオリジナルミュージカルなので、台本はいつもの通りなのですが、ストーリーなんてどうでも良いみたい。だって、観客のお目当てはアイドルを見ることなんだもの。出演者の大半が少年で、メインキャストの中には声変わりをしてない子や、変声期突入したての子もチラホラ。座長のタッキーが大ベテランに見えてしまう陣営なので、こりゃもう役者の力量には頼っていられませんわな。若さいっぱいで舞台狭しと動き回っているものの、客席へのアピールが弱いとあっては、演出家があの手この手をひねり出さざるを得ないですワ。ジャニーズの帝劇公演は「Shock!」があるので、あの手この手も新味はないけれど、お客さん喜んでいるし(堂本君とはファンが別?)出演者は張り切っているし(本日はなんと三回公演!)、こりゃもう楽しまなくちゃ損ですよ、ええ。ボクもようやくジャニーズの観劇に慣れてきたようで、(生声での)台詞と(口パクでの)歌との音圧の差や、揃ってない群舞も、聞き取れない台詞も気にならない状態。オーケストラの世界ではメロディではなく、響きを楽しむシンフォニーってあるでしょ。ジャニーズの公演もそんな感じ。一に演出、ニに演出を楽しみました。でも、これって、ご贔屓がいないからこそかも。そもそも、タッキー以外は一人として知ってる子いないんだもん(笑)
で、その演出ですが、帝劇のタッパ(東宝の1.5倍位かな?)を生かした、三階建ての舞台装置が映えること映えること。それらが二基の大セリに乗って沈んだり浮かんだり。もちろん、今回もオケピが大セリになったりエプロンステージになったり、これまた大活躍。一つ一つの装置はシンプルなのに、立体的になるだけで非常に豪華な印象があります。照明も客席いっぱいを利用し、さらにはレーザー光線も活用。とってもキレイでした。(12月の「イーストウィック」でもレーザー光線を多用していたけれど、帝劇が購入したのかしらん?) 今回は舞台のみならず、客席の上部を利用する場面が多く(ゆえに一階前方席の人は観にくかったかも)、クレーンに乗って客席上に迫り出してきたり、空中ブランコを行ってみたり。万が一事故になったらどうするんだろう?とハラハラするような場面が多かったなぁ。でも、同じ客席上部の演技でも、12月のモリクミさんの時は「怖〜い!」と震えちゃったのに、今回の滝沢君は軽々しく飛び回ってましたヨ。彼は出ずっぱりで、演技どころじゃない程に大車輪状態。若さと勢いで乗り切ってるという印象を受けました。勢いに乗っている役者さんというのは観ていて気持ち良いですね。
さて、ジャニーズの舞台となると、ゲスト出演のベテラン俳優さんたちが登場するのですが、今回は真琴つばささんと薬師寺保栄さん。マミさんは相変わらず客いじりが上手で、滝沢君とのラブシーンでは爆笑の嵐。歌もダンスも見せ場はなかったけれど、ミステリアスな女を好演してたかな。第二幕では、「ウェスト・サイド」のアニタのような役どころでした。「ウェスト・サイド」で思い出したけれど、前回の「SHOCK!」に樹里咲穂さんが出演した時の役名は「咲穂さん」で、出演者からも「咲穂さん」と呼ばれていたのに、今回のマミさんは「つばささん」ではなく、ラブシーンですら「マコト」でした。何だか男相手みたいで嫌やわぁ、と思ってたのですが、どうやら、滝沢君は普段「タッキー&ツバサ」というユニットを組んでいるんだとか。そりゃあ「つばさ」という役を登場させるわけにはいかんわなぁ。。。
とまあ、楽しい舞台であったのですが、意外にも舞台をぶち壊しにしたのが薬師寺さん。ボクはこの俳優さんを知らないのですが、パンフに書かれている芸歴は立派なのに、箸にも棒にもひっかからない大根役者。立ち姿も良くなければ、台詞もひどい、おまけに貫禄皆無の存在感のなさ。台本を読むのに一生懸命で、感情表現だとか、他役者との間合いなんて一切無視!! そもそも、台詞しゃべるのに照れるな!!! まったく、久しぶりに怒りに震えましたさ。子供たちのアニー演技の方がず〜〜〜っと素晴らしいんだもの。なんでこの人がわざわざゲストに呼ばれたのかわからない。。。たまに存在が目に付くのは、舞台上でひたすら浮きまくっている時。あ、一幕後半にボクシングシーンがあるのですが、その場面の動きはキレイでした。そして、さっさと死んでくれてホッとしたにも関わらず、第二幕で「回転木馬」のようなシーンが登場。またしても寒〜〜〜い空気を流したのでした。この日の日比谷はとんでもない寒波に襲われていたのですが、彼のおかげで、せっかくの劇場の熱気も急低下。ぴぃぃぃぃ。
(後日談)薬師寺さんってボクサーだったんですね。知らなかった! どうりでボクシングシーンはキレイなわけだ。でも、今後俳優として活躍するにはか〜な〜り〜厳しいなぁ。
2004年01月14日(水)18:30-20:30
劇団四季「Song & Dance〜RUN TO THE FUTURE〜」初日@四季劇場[秋]
B席 5250円 2階-7列-34番 (パンフレット:1200円)
演出:加藤敬二
ヴォーカルパート:キムスンラ、李涛、熊谷英雄、金志賢、早水小夜子、八月真澄
ダンスパート:加藤敬二、坂田加奈子 ほか
元々、劇団四季はアンチ・スター制度の劇団ではありますが、それでもやはり今までの「Song & Dance」には劇団内でスターと思われる人が出演していたので、それなりに楽しかったのですが、今回は地味なメンバーが勢ぞろい。みなさん、ダンスはお上手なんですよ。でも、魅せ方となるとまだまだ力不足な状態。とにもかくにも、こんなに盛り上がらないショーも珍しいです。おそらく、これは構成・振り付けの加藤敬二にも問題があると思うのです。ヤマもタニもなく、ひたすら力いっぱい、全力投球なので、見ていて途中で疲れてしまいました。それにしても、加藤敬二の余裕のなさは、いったいどうしたわけなんでしょう? プロローグの後のMCで、飛び出した男女のカップル。それらがとっても下手なので、この新人は誰!?とオペラグラスを構えてみたら加藤敬二でした。。。そして、残念ながら、彼の全盛期は過ぎてしまったな、というのが正直なところ。それなりに踊りこなしているのですが、余裕に軽々とではなく、全力投球で必死になって踊っているのは観ていてツライ。そして、そんな彼ではあるけれど、このカンパニーの中ではもっともスターだというのがイタかったです。洋の東西を問わず、新人が必死に踊っている中、涼しい顔をして登場したスターが場をさらうというのがショーの醍醐味でしょ。今回のショーは「次にスターが登場するのね!」と期待だけさせておいて、フェードアウト。あららのら。まったく観客は置いてきぼりです。
いえね、これで四季ならではのショーだったらそんなに気にならないのでしょうが、舞台美術はプチ宝塚で、銀橋まで用意。そして、ゴム紐を使ったダンスだの、トランクの上でのダンスだの、ボレロでの群舞だの、どれもこれも記憶のある構成の場面ばかり。大階段が登場しないのが不思議な位でしたワ。そして、秋劇場は舞台が狭いにもかかわらず、ダンサーたちは人口密度過剰状態で動きがチマチマ。加藤敬二はあくまでダンサーであるので、たまに振り付けをする分には楽しいけれど、構成・演出ともなると難しい立場だなぁ、という印象を受けました。ショーは全体をまとめる別ポジションの人が必要なのね、と再認識。個々のダンスは素晴らしいのに、群舞となると魅力半減。
さてはて、歌手陣ですが、こちらもイマイチ。男性ヴォーカルはフォークソング系の歌い手が揃ってしまったので、パンチの効いた歌は皆無。女性ヴォーカルは癖が強すぎて、ソロはともかく重唱になると響きが美しくないのです。そして何よりもスター系歌手ではない人ばかりなので、秋劇場の空間をすら埋められない状態。みなさん真面目に「口を縦に大きくあけて歌いましょう」なので、歌い回しを楽しめるわけでなし、盛り上がるわけでもなし。そして、大スターはおろか、小者スターも別格スターもいないので、客いじりも上手くいかないこと、上手くいかないこと。
ショーはスターがいてこそナンボのもの!
2004年01月16日(金)20:00-21:55
古川展生「First Scene」@Blue Jay Way
ショーチャージ 4000円 全席自由 (パンフレット:無料)
ピアノ:中川賢一
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番
ドビュッシー:チェロ・ソナタ
(休憩)
カッチーニ:アヴェ・マリア
サン=サーンス:アヴェ・マリア
サン=サーンス:白鳥
ショスタコーヴィッチ:チェロ・ソナタ 第2楽章
パラディス:シチリアーノ
ヘンデル:私を泣かせてください
フォーレ:夢のあとに
カサド:親愛なる言葉
(アンコール)
マーク・サマー:ジュリー・オー
ピアソラ:リベルタンゴ
バッハ&グノー:アヴェ・マリア
ビリー・ジョエル:オネスティ
2004年の初のぼです。会場は某社元編集部の裏で、かつては和定食をランチに食べに行っていた跡地に昨年openしたBlue Jay Wayというライブハウス。これまたのぼファンにはお馴染み六本木のSTBよりも一回り小さな空間でした。のぼぉちゃんは都内のコンサートであっても、会場によって本当に客層がガラリと変わる人でして、今回のコンサートは「今から合コンよ!の女子大生」風の子が多い印象を受けました(あ、書いちゃった・笑) この会場は開演前はビュッフェ形式になっていて、サラダ・前菜・メイン・デザートと一通り揃っていて、料金は1500円。仕事帰りのライブの場合、この手のシステムは結構ありがたいです。お盆かと思ったプレートがそのままお皿、という大胆さも楽しいではありませんか! メインはグラタンやパスタ、チャーハンといったお腹にたまる物ですし、デザートは時間差サービスでティラミスとパンナコッタの二種類がサービス。どこか懐かしい感じの味付けの品々で、コンサート中に眠くなるのを心配しつつもついついお代わり。ドリンクは別料金ですが、ここのカウンターは会場の雰囲気とはうらはらに焼酎が充実していて圧巻。ま、ボクの場合はせいぜいワインですけど。料理はコンサート前で終了となりますが、バーカウンターは閉店時間まで営業しているので、コンサート後も場所を移動せずにゆったり過ごせます。尚、店員さんはみなさん感じ良く(特にホールスタッフ)、新しい料理が出てきた時の報告あり、気さくなおしゃべりありで、リラックスムードいっぱい。
そんなわけで、すっかり出来上がった状態のところへのぼちゃん登場。「良くみるとビラビラ」のコットン白シャツ(YAMAHAでも着用)というラフな格好で登場し、ソロコンサートの9割でプレリュードを演奏しているのではないかと思われる、バッハの無伴奏組曲で開幕。小さな会場でありながら、アンプやスピーカーを利用しているので、サイレント・チェロを聴いているような気分。ライブハウスならでは、と思ったのは照明さん。曲の変化に合わせてアレコレ演出。今回の我々はほとんど真横から眺める席だったので、普段は観られない光と影によるシルエットが新鮮でした。良く俳優さんがポートレート等でフワフワの髪に逆光の色付の光が当たって幻想的な雰囲気を作る、っていうのがありますよね。今回はまさにその状態。かつてのピースライトの広告を覚えているかたはいらっしゃいませんか? あんな感じです。で、その後に登場したのが、ノマドの中川さん。ボクの中では「トランス・ダンサー」というイメージが強烈なのですが、今日はオーソドックスなピアニストでした。雰囲気がハルタン似(これまたハルタン似だぁとボクが叫んだトルヴェールの新井さんには似てないけど)。で、ここからはのぼちゃんに申し訳ないのですが、席の場所からたまたまピアノの楽譜(書き込みも)が読めるものでして、どうしても目が中川さんに行ってしまうのです。やっぱり、数年触っただけの楽器と、30年も触っている楽器とでは、年の功とでも言いますか、興味を持つ場所の数が段違いなのです(ゴメンネ〜)。舞台裏というか、音楽作りの裏側をも覗いたような、そんな気分になりました。プログラムですが、最近は軽めのお馴染みの曲ばかりのソロが多かったのぼちゃんなので、久しぶりのソナタ全曲に常連羊たちは大喜びでした。弾きこんだ曲ならではの良さも勿論あるのですが、集中の高い演奏というものはこれまた違った魅力がありますもの。今回はエコーまでかけた、だいぶ演出された音での観賞でしたが、こんどはクラシック用のホールでじっくり聴いてみたいなぁ。それにしても、「カザルスホールでのリサイタル」のような、必死になって弾くのぼぉちゃん、という機会が減ってて寂しい。。。
さてはて、休憩後はダークブラウンのシャツにお色直ししたので、照明効果は半減となりましたが、トークを交えながらの小品集はこれまた楽し。編曲されたものが多いせいか、ピアノもいつもと違うヴァージョン(注:ショスタコ等は同じです)。前半ではちと気に入らなかった「演出された音」も、ピアノが思い切り鳴らせる状態とあって、後半は威力を発揮。伊都子さんの色っぽいピアノと違い、中川さんの豪快なピアノは、同じ曲でもまったく違う印象に仕上がるのが面白かったです。お約束の「楽譜忘れ」もありましたし(さすがに今日は自分で取りに行ってました)アンコールが沢山の気分でした。本当のアンコールは上記の通りですが、個人的にはアヴェ・マリアで終わって欲しかったな。ほら、無伴奏チェロ組曲で始まって、平均律で終わるパターンね。。。のぼちゃんのこの曲好きだし。
2004年01月24日(土)15:30-18:40
宝塚歌劇団宙組「白昼の稲妻」「テンプテーション」初日@東京宝塚劇場
S席 8000円 1階-7列-13番 (パンフレット:1000円)
演出:荻田浩一(白昼の稲妻)/岡田敬二(テンプテーション)
アルベール:和央ようか
ヴィヴィアンヌ:花總まり
オーギュスト:初風緑
エドモン:安蘭けい(特別出演・星組)
ローラン:大和悠河
カッサンドラ:出雲綾
ギャランティーヌ:貴柳みどり
ジャン:遼河はるひ
ベラ:彩乃かなみ
劇場に一歩足を踏み入れたところ、テレビカメラだのくす球だのが準備されていて、賑々しい雰囲気。どうやら、東宝劇場が改築されてから300万人目のお客様が入場する日なんですとか。帰りがけには日付入りの記念品もいただきましたが、東宝劇場のように、ほぼチケットが完売になるところは、記念日が設定しやすくて便利ですね。あ、記念品に記載に日に知らん顔してイベントすればバレないか(笑)
本日のお目当ては急遽決まった役替りで登場の安蘭けい。「ベルサイユのばら2001」では貴族に見えなかったし、そもそも長身揃い&薄味が特徴の宙組で浮かないものかと心配していたのですが、蓋を開けてみたらこれまた素晴らしい出来に感服。和央さんファンはここから先は読まない方が良いと思いますが、はっきり言って和央さんを喰ってました。安蘭ファンでないボクが言うのだからホントよん(笑)存在感といい、アピールといい、ついでに実力面でも圧巻。さすがに、スタイルだけは和央さんが勝ってたけどね。芝居といい、歌唱力といい、何よりも舞台から発するエネルギーが段違い。今回の芝居は盛り上がりのない作品ですが、宙組のスターの見せ方にも問題があったのかもと思いました。実は3度目にして3度とも寝てしまった作品ですが、安蘭けいが登場すると目が覚めましたもん。急に舞台に熱気が帯びるのと、音声がステレオになるのとでね。勢いに乗った役者を観るのは気持ちが良いですねぇ。
ショーでは相変わらず組長・副組長が大活躍。このポジションの人たちが活躍するのについては色々言われることもありますが、確かな芸の力に納得。楽譜通り歌うのでなく、振り付け通り踊るのではなく、歌やダンスの中にドラマを封じ込めるのがさすがの才能。彼女たちが登場するだけで、舞台が締まり、熱気が帯びるのですから、宙組の若手のみなさんはどうぞ「長身」ということで安心せず「客席の温度を上げる技術」というものを、組長たちや安蘭けいから学んでほしいなぁ。
若手では、ショーでの大和悠河君の女装に今回も簡単。登場した瞬間に「綺麗・可愛い・ゴージャス」とメロメロ。ファンの人が聞いたらすっごく怒ると思うけれど、早く退団して、女優として活躍してほしい!! 星組の湖月わたる嬢の相手役になってくれたらとっても嬉しい(笑)
2004年01月30日(木)18:30-21:10
劇団四季「MAMMA MIA!」@電通四季劇場[海]
B席 6300円 2階-10列-2番 (パンフレット:1000円)
演出:フィリダ・ロイド
ドナ:保坂知寿
ソフィ:樋口麻美
ターニャ:森以鶴美
ロージー:青山弥生
サム:荒川務
ハリー:八巻大
ビル:野中万寿夫
スカイ:鈴木涼太
アリ:森実友紀
リサ:五十嵐可絵
エディ:丹下博喜
ペッパー:大塚道人
約一年ぶりの「MAMMA MIA!」観劇。ほとんど初日と同じキャストでした。一年もやってるとさすがに上手になったなぁ、と思いながら観てました。不自然だった芝居が自然になり、わかりにくかった箇所、観客の反応の悪かった部分の台詞には修正が入り、そして何よりも、出なかった声が出るようになってたり。保坂さんなんて、開幕当初は気の毒ですらあった歌唱が、今は楽に低音を出せるようになり、改めて「役者は場数だ」という認識を強めたのでした。それにしても、一年たつというのに、相変わらず四季の舞台は固いねぇ。。。
さて、技術面があがってくると、どうしても目に付くのが華のなさ。とっても派手な作品にもかかわらず、とにかく地味な仕上がり。いかに四季に華のあるスターがいないかってことを痛感させられます。度々登場で申し訳ないけれど、保坂さんなんて、いつの間にか舞台にいたって感じ。おまけに、ハイヒールでの歩く姿はオカマちゃんだし(パンツルックは格好良いけれど、ほんと、スカートが似合わない人!)、笑いを取る演技も小さいので、ついつい「ツレちゃんだったら」「マオさんだったら」と思ってしまうのです。ボクは配役がイマイチだと他のキャスティングを考えながら観る癖があるのですが、今日は「数年後に樹里咲穂が演じたら適役だろうな」と考えてました。元来「観客を楽しませよう」というサービス精神に乏しい印象のある劇団ではあるけれど、主役として引っ張っていく勢いがないのは苦しいなぁ。保坂さんは、独特の個性と、安定した力量の持ち主なので、主役にこだわらず、準主役のポジションにいた方が光るタイプだと思います。
それ以上に存在感がなかったのが荒川氏。この人については今さらなのでこれ以上はノーコメント。そして、ボクにとっては初お目見えの、スカイ役の鈴木君も良くなかった。スカイというのは、これといった見せ場もないのに、立っているだけ王子様、というような、四季の俳優が苦手とするタイプの役ではあるけれど、あまりにどうでも良い存在感にあきれてしまいました。今や大阪でラダメスを演じている阿久津君はとりあえず長身とパワフルな歌という武器があったけれど、この人は売りがない……。
良かったのは樋口嬢。歌の伸びやかさも、芝居の弾けっぷりも群を抜いていました。すごく良くなったよ、この人。四季のカンパニーは、生真面目なだけに、彼女の主役っぷりが生きました。そして、脇役ではあるけれど、ペッパーの大塚さんだけが、ダンスでも芝居でも客席アピールを行い、エネルギーを発散させていたのが印象的でした。今日の舞台を引っ張っていたのはこの二人! そして、何よりも作品やABBAの楽曲の楽しさに酔いしれました。こんどは一年と間をあけずに観に来ようっと。