観劇日記〜2004年02月〜
●06日(金)19時〜 「明日を担う音楽家による特別演奏会」@東京オペラシティ・コンサートホール
●07日(土)19時〜 牧阿佐美バレヱ団「ピンク・フロイド・バレエ」@NHKホール
●08日(日)11時〜 宝塚歌劇団月組「薔薇の封印」JCB貸切@東京宝塚劇場
●09日(月)19時〜 中鉢聡「テノールリサイタル」@紀尾井ホール
●12日(木)19時〜 来日カンパニー「RENT」初日@東京厚生年金会館
●13日(金)19時〜 古川展生「バレンタインコンサート」@文京シビックホール小ホール
●18日(水)18時半〜 展望室サロンコンサート「都響メンバーによるチェロ四重奏」@東京都庁第1本庁舎・南展望台
●22日(日)15時〜 新国立劇場オペラ&バレエ「スペインの燦き」@新国立劇場オペラ劇場
●29日(日)17時〜 弦楽器奏者たちの饗宴@アミューたちかわ
2004年02月06日(金)09:00-20:50
「明日を担う音楽家による特別演奏会」@東京オペラシティ・コンサートホール
S席 3500円 1階-14列-23番 (パンフレット:無料)
指揮:梅田俊明
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
バッハ:マニフィカートより"デポスイト"(山内昌也)
ハイドン:オラトリオ『天地創造』よりレシタティーヴとアリア「神は神に似せて人間を造りた給う」(山内昌也)
ローゼンミューラー:預言者エレミアの哀歌(小笠原美敬)
リゲティ:ミステリー・オブ・ザ・マカーブル(坂本知亜紀)
ベルク:『七つの初期の歌』より「夜鳴きうぶいす」「夢みた栄光」「室内にて」「愛の頌歌」(林美智子)
(休憩)
チャイコフスキー:歌劇『エフゲニー=オネーギン』よりタチャーナの「手紙の場」のアリア(服部麻実)
プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』より「冷たい手を」(村上敏明)
プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』より「私の名はミミ」(井上ゆかり)
ヴェルディ:歌劇『仮面舞踏会』より「お前こそ心を汚すもの」(成田博之)
ヴェルディ:歌劇『リゴレット』より三幕の四重唱「愛する美しいおとめよ」(井上ゆかり・林美智子・村上敏明・成田博之)
いわば、新人歌手によるガラ・コンサートでした。文化庁によって海外留学に派遣されている人たちなので、才能はあるのでしょうが、演奏家として向いているかどうかとなると、またそれは別問題、というのが良くわかり、ナカナカ楽しいコンサートでした。そもそも、この手のコンサートでは「比べられるのが嫌」なのかどうか知りませんが、誰も知らないようなマイナーな曲が選ばれる傾向があるのですが「演奏されない曲はそれなりの駄作だ」という思いを新たにした次第です。聴いてて楽しくも面白くもなかったり、共演のオケのメンバーがうんざりした表情をしてたり。ま、演奏者のお気に入りではあるけれど、今後二度と大勢の前での演奏の機会がないであろう曲を、せっかくの機会だから、演奏しちゃおう、という理由で採り上げられたのかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょう? 常々、芸術という名を免罪符として、聴衆そっちのけのコンサートには非常に醒めた気分になってしまうワタクシですが(だって、音を楽しむのが音楽でしょ!?)、新人公演とあって、その背伸びした姿勢が微笑ましかったりもしました。とはいうものの、同行者と一緒に歌いだしの数秒で「○」だの「×」だの、シビアで厳しい採点もしてましたけど。。。そして、これは新人に限らずクラシックの人にありがちなのですが、すっと出てきて、すっと演奏しましょうよ。演奏のみならず、ステージマナーも磨きましょうね。舞台の上で頭が真っ白になってしまう人、心が落ち着かない人は、そもそも舞台芸術家には向いてないと思うんですよねぇ。
演奏ですが、既に二期会や新国オペラで活躍中の林美智子さんが別格状態。小柄・童顔からは想像できない、太くて深い素晴らしい声質と声量を持ち合わせていらっしゃいます。ffもいっぱいいっぱいになって張り上げるのではなく、まだまだ余裕がある、と感じさせるもので、今後の活躍に期待大です。これからの日本のオペラ界の最前線で活躍する人だと確信いたしました。新人公演に特別出演しているスターの貫禄がありました。
他の新人さんは、まだ必死に歌っている状態だったり、どうして演奏家の道を選んじゃったの?という状態だったり。今後の活躍に期待することといたしましょう。
2004年02月07日(土)19:30-20:50
牧阿佐美バレヱ団「ピンク・フロイド・バレエ」@NHKホール
S席 13000円 1階-C5列-24番 (パンフレット:1500円)
演出・振付:ローラン・プティ
01.Run Like Hell
02.Money
03.Is There Anybody Out There?
04.Nobody Home
05.Hey You
06.One of These Days
07.Careful with That Axe, Eugene
08.When You're In
09.Obscured By Clouds
10.The Great Gig inthe Sky
(休憩)
11.Echoes
12.Run Like Hell
13.Echoes
(アンコール)
One of These Days ×2回!
昨年の「デューク・エリントン・バレエ」に続き、バレエとロックのコラボレーション作品が登場。1972年に初演されているそうですが、日本ではこれが初お目見え。NHKホールの広い舞台に、装置といえば電飾を利用したスクリーン(宝塚ファンには「薔薇の封印」で利用されたシステム、というとわかりやすいかな?)、衣装は男性はパンツのみ女性はレオタードのみというシンプルの極み。人間の体の美しさと、集団から発せられるエネルギーに圧倒された公演でした。
プティならではのクネクネダンス、摩訶不思議な超絶技巧を組み合わせた動きが圧巻で、タルボットのなまめかしさ、草刈さんの品の良さ、水香ちゃんの鋭さと、ダンサーがそれぞれの特色を生かして輝いていました。でも、正直言って、似たような曲、似たような流れのダンスの連発は、ショーとしては山や谷が感じられず、ちと退屈してしまいました。
今をときめくソリストが多数出演の今回の公演ですが、事実上の主役は20 Couplesと名づけられたコールドのメンバーたちかと思います。コールドとはいうものの、キャスト表を眺めると、プリマ・プリモとして活躍しているメンバーの名前もズラリ。ミュージカルや宝塚の場合はダンサーでない人もまざった群舞ですが、ダンサーのみのロック音楽による群舞は初めて。エアロと格闘技とヨガを組み合わせたようなダンスはあまりの迫力に度肝を抜かされてしまいました。中でも「One of These Days」はダンスのみならず、映像も効果的に組み合わせて、あまりのエネルギーのうねりに息が止まりそうでした。一階前方席だと、ポタポタ滴り落ちる汗まで見え、ダンサーの息づかいさえも感じるので、一緒に踊っているかのような疲労感を感じました。でも、このナンバーが一番好き。
……と思ったら、アンコールでもう一度踊ってくれるじゃないですか! そして登場したのがなんとプティじいちゃん。相変わらず、お茶目で可愛くてサービス精神に富んでて大好き〜! アンコール踊り終わって、ダンサーたちが死にそうにゼーゼーしているというのに、お客さんに向かって「もう一回?」なんてアピール。じ、じいちゃん、今日は二回公演でっせ〜。でも、大御所の提案を断れる子なんているはずもなく、三度目のダンスが開始。と、このナンバーには登場しないソリストたちや、今回は振付指導の立場に専念してダンサーとしては登場しないボニーノさんまでどんどん舞台に押し出し始めるのです。プティって、自分の作品と誰かの即興を組み合わせるの好きみたい。舞台の上はもうお祭り状態というか、アドリブ満載ならではの熱気があって、大盛り上がりでした。で、興奮している聴衆を前述のスクリーンが映し出しているのですが、プティじいちゃんは客席に向かってではなく、スクリーンに向かってご挨拶しちゃうものだから客席は大笑い。楽しかった〜。それにしても、牧さんのところって、美男・美女のダンサーが多いなぁ。
2004年02月08日(日)11:00-14:10
宝塚歌劇団月組「薔薇の封印」JCB貸切@東京宝塚劇場
S席 8000円 1階-13列-11番 (パンフレット:1000円)
演出:小池修一郎
フランシス/アレクセイ/アンドリュー:紫吹淳
ジェニファー/リディア/ポーラ:映美くらら
ミハイル/マダム・ノアール/カイザー中佐/マイケル:彩輝直
リムスキー/ガブリエル/レーム:星原美沙緒
カッサンドラ/ディ・フラッソ男爵夫人:五峰亜季
ロバート/フィリップ/エミール:大空祐飛
クリフォード/ルイ14世:霧矢大夢
ピーター/アンリ:月船さらら
サラ/アンリエット:紫城るい
ニコラ:北翔海莉
大劇場まで観にいく予定が、抱き合わせ公演の都合で結局本日が初見となりました。先月の某組作品は上演中に何度も意識を失い、時計も100万回は眺めてしまったのですが、今回は「もう休憩?」「もう終わり??」と思ってしまうのでした。
小池さんの作品は都会的で洗練された演出が魅力的で、ミュージカルの作品として見ると面白いことこの上なしなのです。それも、生徒の個性に合わせて作品を書き分けられる才能には毎度のことながら舌を巻いてしまいます。宝塚独特のクサミない分ファンによって結構評価がわかれるようです。そんな話を聞くと「あぁ、宝塚は関西の文化なんだな」と考えさせられることが多いですね。「ここは笑い処なので、さあみんなで笑いましょう」というコテコテさがなく「バックグラウンドがある人にはこの面白さがわかるよね?」という(それでいてバックグラウンドを知らなくても楽しめるように出来ているのですが。。。)つくりが特徴。そして、舞台の立体的な利用術も平面的演出の多い宝塚の中では目立ちますね。縦横斜めに空間を使ってます。次回観劇は二階からなので今から楽しみ。
この作品はこれから何度か通う予定なので、今日は全体の感想のみ残しておこうと思うのですが、島崎氏の振付起用は大成功。男役用ではなく男性用のダンスをリカちゃんが必死になって踊ってます。それにしても「踊るヴァンパイア」だとは聞いていましたが、リカちゃんが踊ること踊ること。彼女がこんなに踊る舞台は初めての気がします。「ピンク・フロイド・バレエ」の直後の観劇だったので、実は見劣りすることを覚悟していたのですが、そんなことなかった! スターとしての存在感、魅せ方は居並ぶトップ五人衆の中でもダントツ。トップお披露目の「ジャズマニア」でのソロダンスはいただけなかったけれど、いつの間にやらたった一人で、劇場の空気を自由自在に操るようになってて「成し遂げることを成して去っていくトップ」として記憶に残るのでした。彼女が強靭な喉も備えていたら、大ファンになってる、うん(←ってことは濃いスター・笑)
自由に操るといえば、燕尾とスカートを合わせたようなビラビラのオレオレな衣装(今までリカさんしか着た事ないかも?)があるのですが、今回はバックダンサーまで同じスタイルの衣装。リカちゃんは手抜きして適当に手を振るだけで簡単そうに裾までヒラヒラさせるのですが、他生徒は必死になっても裾が絡まってしまうのが印象的でした。
2004年02月09日(月)19:00-20:40
中鉢聡「テノールリサイタル」@紀尾井ホール
全席指定 無料 1階-BL1列-12番 (パンフレット:無料)
ピアノ:瀧田亮子
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」より"女心の歌"
マスネ:歌劇「ウェルテル」より"春風よ何故に私を目覚ますのか"
ベッリーニ:優雅な月よ
ベッリーニ:追憶
ベッリーニ:光さす窓辺
ビクシオ:マリウ、愛の言葉を
デ・クルティス:忘れな草
(休憩)
プッチーニ:歌劇「トスカ」より"妙なる調和"
プッチーニ:歌劇「トスカ」より"星は光りぬ"
武満徹:小さな空
武満徹:素晴らしい悪女
武満徹:明日ハ晴レカナ、曇リカナ
ララ:グラナダ
カルディッロ:カタリ カタリ
(アンコール)
カプア:オーソレミオ
久しぶりのコンサートホールでのコンサートは、いつもと違ってMCなしでした。相変わらず、登場してお辞儀した後は手のひらの匂いをかぎ、ピアノにもたれかかって左手をブラブラさせながら「俺に惚れるなよ」と結婚指輪をアピール(笑) 実は調子が悪かったのです。公開録音(このコンサートは2004年3月14日(日)・21日(日)夜10:30-11:00にニッポン放送にて放送されます)ということでお馴染みのナンバーだからこそ、調子が一目(一耳?)瞭然なのです。それでも、調子の如何にかかわらず、力の限りに歌い、客席を沸かせてしまうところは、クラシック畑の人なのに、ロングラン公演中のミュージカル役者のような印象を与えますわ。
そんなわけで、ピアノの亮子さんが大活躍。かつて「僕の調子に合わせて弾きわけてくれるんです」という話を聞いていたけれど、まさにその通り! テンポの調整からクライマックスでの幕引きまでそれとなくフォロー。伴奏ピアニストはかくあるべし、と神業を披露してくれました。素晴らしいです、パチパチ。
余談ですが、終演後ロビーで奥様の礼子さんとバッタリ。一度お会いしただけなのに「あ〜〜〜らっ」とニコヤカにお声をかけてくださるのが嬉しい。か〜な〜り〜好きです(ポッ)
2004年02月12日(木)19:00-22:10
来日カンパニー「RENT」初日@東京厚生年金会館
S席 11000円 2階-2列-42番 (パンフレット:2000円)
演出:Michael Greif
Roger : Constantine Maroulis
Mark : Brian Gligor
Collins : Marcus Paul James
Benny : Daryl C. Brown
Angel : Damien Deshaun Smith
Mimi : Jaime Lee Kirchner
Maureen : Leslie Diamond
キョードー東京さんは時間にルーズなので、開演が10分位遅れるのにはなれてしまいましたが、今回は20分たっても始まらず。25分位たってからようやく「機材調整のため開演が遅れます」とのアナウンス。でも、どれ位遅れるのかは案内なし。客席のみならず、舞台上のバンドメンバーもイライラ。その数分後ようやく「しばらくかかります」のアナウンスあり。それでは、と観客一同席をたった数分後に「開演します」ですと。ん〜、平日公演の場合、仕事帰りに駆けつけ、ロビーでサンドイッチなどをつまんで小腹を満たすお客さんが多いのだから、もっと観客の側に立った対応をしていただきたいものです。そして、ゲストコントロールの質の悪さも相変わらず。どうしたものでしょうねぇ>キョードー東京
さて、厚生年金の二階席はなぜか1列がないので2列とはいうものの最前列でした。大きなホールなので、2階からはとても観やすかったです。そして、いつもはあまりの大音量に「耳栓ぷりぃず」となる「RENT」ですが、今回はちょうど良い音量。初日とはいえ、客席は空席が目立ちましたが「RENT」に集まるお客さんというのは不思議な一体感がありまして、舞台の役者をノセてしまう術を持ち合わせているのが楽しい。
Rogerはジーザスさまのような存在感があり(プロフィールを見たらJCS主演してました。やっぱりね〜)、Markはよくもまぁこんなにいつも同じタイプの役者を見つけてくるもんだとキャスティングに感心しました。今回の白眉はAngelかな。あまりのダンステクニックの上手さに見惚れてしまいました。ドラァグクイーン姿でのシーンはあまりの美しさ(あ、遠目の場合ね、近くだとどうなるか知りません・笑)にハッとしました。そして、ヒロインのMimiも良かった! ハスキーヴォイスなんだけれど、色々な発声を使い分けていて、音楽だけでもとても面白かったです。その上、非常階段を使った大ナンバーでは、危険極まりないアクロバットまで披露。勿論、お二人には拍手大喝采でしたよ。その他のキャストも好演していて、全体の印象は「パワフル」の一言に尽きます。いかにもアメリカのキャストだな、と感じたのは演技に「間」がないこと。ドラマがサラサラと進んでしまうのは物足りないのですが、ミュージカルとはいえ、ロックショー的な色合いを持つ「RENT」という作品ではさほど気になりませんでした。
それにしても、この作品の主役は「RENT」という作品ですね。役者が変わっても、演技の色が変わっても、全てを受け入れた上で、結局は一人一人のキャストではなく作品が光り輝くタイプ。これからも機会があれば観続けたい作品の一つです。
2004年02月13日(金)19:00-21:00
古川展生「バレンタインコンサート」@文京シビックホール小ホール
全席指定 3000円 A列-19番 (パンフレット:1000円)
ピアノ:安宅薫
バッハ:ガンバ・ソナタ 第2番 BWV1028
ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調
(休憩)
ドヴォルザーク:4つのロマンティックな小品より第1曲
ドヴォルザーク:わが母の教えたまいし歌
サン=サーンス:白鳥
岩代太郎:愛の香り
ピアソラ:アディオス・ノニーノ
ピアソラ:リベルタンゴ
フォーレ:夢のあとに
ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ
(アンコール)
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
モリコーネ:ニュー・シネマ・パラダイス
カザルス:鳥の歌
久しぶりにアコースティックOnlyによるのぼぉちゃんのリサイタルでした。やっぱりこの形式が一番落ち着きます。最近ののぼぉちゃんは前半にメインを持ってきて、後半はアンコールピースでまとめるプログラムが多いようですが、本日もそのパターン。一曲目のバッハは気持ち良さそうに楽々演奏。が、ごめんなさい、寒い中、東京文化からシビックホールまで歩いてきた僕にとっては、あまりの心地よさでZZZzzz...。熟睡ではなく、朝目覚めた時のベッドの中とでもいいますか、音に包まれて気持ち良い時間でした。続くブラームスは波乱万丈。「顔見ちゃいけない」と思わせるスリリングな演奏でした。人前で弾くのはまだ早かったのではないかしらん? ヒヤっと感じる箇所がチラホラ。……なぁんて思ってたら、後半が始まるやいなや「留学から戻ってきて以来初めて弾きます」とおっしゃってました。うん、そんな感じ。のぼぉちゃんとブラームスは今の段階では相性が良くない印象ですが、今後どう変わっていくのか、興味があります。
後半は口さがない常連メンバーに「やっつけ仕事」と言われている曲が並びました。のぼぉちゃんの表情も豊かになり、足癖も悪くなり(笑)、とっても伸びやか。お互い気楽な状態でひたすら楽しい。それにしても、最近はこの手のプログラムが多すぎー。たまにはかつでのカザルスやB→Cのような真剣勝負のリサイタルやってね……なぁんて話をしていたら「S気がある」と言われてしまいました。確かに、好きな子をいじめたくなることよくあります(汗) のぼぉちゃんに関しても同じかいな!?!?
今回ののぼぉちゃんは割とワイルドな演奏ぶりで、全開のピアノに負けず熱演でした。ピツィカートもいつものお洒落な感じではなく荒々しい。ピアノの安宅さんはお上品なタッチで、とても耳ざわりが良かったです。ただ、ロマンティック系の曲は素敵でしたが、ピアソラは(体)力不足を感じてしまいました。彼女のようなムーディなクラシックが得意なピアニストはピアソラやPOPSが苦手なことが多く、のぼぉちゃんのようにボーダーレスなプログラムだと共演者選びも難しいですね。ピアソラは筋肉で弾く曲ゆえ、今のところ男性ピアニストが伴奏の時の方が個人的には楽しいです。荒々しさも出ますしね。プログラムにあわせたピアニストをお願いするべきか、ピアニストにあわせてプログラムを組むべきか、どちらが好ましいのか僕自身わからなくなります。あ、前半と後半で別々のピアニストを用意するってどう?
余談ですが、のぼちゃんはお鼻の調子が悪いようで、クロールの息継ぎのごとく「ん〜〜〜っぷはぁ!、ん〜〜〜っぷはぁ!」を繰り返していました。花粉症にはまだ早いけれど、風邪かいな???
2004年02月18日(水)18:30-19:30
展望室サロンコンサート「都響メンバーによるチェロ四重奏」@東京都庁第1本庁舎・南展望台
全席自由 無料 (パンフレット:無料)
出演:古川展生/松岡陽平/「大橋純子」改め「高橋純子」(結婚おめでと〜♪)/江口心一/柳瀬順平
フランク:組曲より「アダージョ」と「フーガ」 (江口/高橋/松岡/柳瀬)
バーバー:アダージョ (のぼ/柳瀬/高橋/江口/松岡)
ポッパー:ポロネーズ (のぼ/江口/柳瀬/高橋)
(休憩)
フィッツェンハーゲン:アヴェ・マリア (のぼ/江口/柳瀬/松岡)
Haldenberg:ルンバ (松岡/高橋/柳瀬/のぼ)
ヴェルディ:レクイエムより「アリア」 (のぼ/柳瀬/高橋/江口/松岡)
ヘンデル:歌劇「リナルド」より「私を泣かせてください」 (のぼ/柳瀬/高橋/江口/松岡)
久保田利伸:LA・LA・LA・LOVE SONG (のぼ/柳瀬/高橋/江口/松岡)
(アンコール)
カザルス:鳥の歌 (のぼ/柳瀬/高橋/江口/松岡)
職場が隣りのビルですし、喫茶コーナーの席取りも兼ねて17時に会場入り。この時点ではまだ大道具さんたちが舞台を設置作業中。こちらはノンビリお茶しながらその様子を楽しく観察。そして、舞台が出来上がったころに都響の面々が登場。実は、都庁のコンサートは開演前のリハーサルも見学できるのです! 主席ののぼちゃんが「あ〜だのこ〜だの」仕切りつつ「あ、間違えちゃった」などとお茶目な面を披露しつつ、和やかに場当たり終了。実はこの時点で「張り切り過ぎるとカラ回りしがちだから」と心配するメールを某友人からいただき「んだんだ」と心配していたのですが、気心知れた都響の同僚との共演とあってか、良い意味で「がんばらない」のぼちゃんでした。彼は「さりげなさから生まれる名演奏」が特技なので「これは良いかも」と密かに期待!
そんなこんなで始まったコンサートは、平日の夕方ゆえか常連メンバーの出席率は悪かったのですが、立ち見がいっぱいの盛況でした。(18時には新宿駅に到着してないと厳しいものね。。。) かつてパーシモンで開催された都響チェロセクションのコンサートの縮小版のようなコンサートで、いきなり一曲目はのぼちゃん抜きの演奏。それにもかかわらず、一曲目の演奏が終わるとともに、あたかも今自分が演奏していたかのような爽やかさで「ど〜も、古川展生で〜す♪」と登場(あれ、こんな挨拶だったっけか?)。あ、みんなが黒ずくめの衣装なのに対し、一人だけ前面にレース生地をあしらった白シャツだったので、余計に爽やかに感じたのやろか? そして早速のメンバー紹介の際に衝撃の事実が発覚。今までファン仲間で「省太君の弟」だという認識だった順平さんは、ぬぁんと「省太君のお兄さん」でした!!!! そういや「弟だ」という確認って誰も取ってなかったよね。。(汗)
単一楽器でのアンサンブルではありますが、チェロは音域が広いし、響きの種類も豊かなので、なかなか聴き応えのあるコンサートでした。展望室でのコンサートは通常はザワザワしているものなのですが、今日はシーンと静まり返って、一同が聴きほれていたのが印象的でした。「コンサート会場ではないので」とのぼちゃんが音響を気にした発言をされていましたが、北展望室よりも一回り小ぶりな南展望室は音が気持ちよく響いていましたよ! ポジションだけでも上記のように入れ替わりの激しい状態でしたが、それ以上に、曲の中での主旋律と副旋律の切り替わりの見事さに嬉しくなってしまいした。ソロや裏歌を気持ちよく演奏していたかと思うと、フッと存在感をなくしてみたりするのですが、自然に息があった状態。誰かが演奏上の事故を起こしても、さりげなくフォロー。調子が良い時は「行くよ、行くよ」って感じに目で自己主張しているメンバーもいたりして、見て・聴いてワクワクしてしまいました。さすがの集団プレーです。
会場が都庁だったせいか、最後のご挨拶時に「都響が問題を抱えているけれど応援よろしく」という熱い訴えをのぼちゃんがしていました。そういや最近は財政面や人事面での暗い内容のニュースを聞きますよね。のぼちゃんのみならず、都響のみなさんが心おきなく音楽に専念できる環境が整いますように!!
2004年02月22日(日)15:00-17:20
新国立劇場オペラ&バレエ「スペインの燦き」@新国立劇場オペラ劇場
C席 2992円 3階-R10列-5番 (パンフレット:800円)
演出・振付:ニコラ・ムシン
指揮:マルク・ピオレ
管弦楽:東京交響楽団
バレエ:新国立劇場バレエ団
オペラ「ラヴェル:スペインの時」
コンセプティオン:グラシエッラ・アラヤ
トルケマダ:ハインツ・ツェドニク
ゴンサルヴェ:羽山晃生
ラミーロ:クラウディオ・オテッリ
ドン・イニーゴ・ゴメス:彭康亮
モーリス:美加里
バレエ「ラヴェル:ダフニスとクロエ」
ソリスト:酒井はな、市川透
モーリス:美加里
言葉のない小品「ラヴェル:洋上の小舟」
モーリス:美加里
バレエ「ラヴェル:ボレロ」
ソリスト:湯川麻美子、市川透
モーリス:美加里
フランスの作曲家でありながら「スペイン人よりもスペイン人らしい」と呼ばれる作曲家のラヴェル。そんな彼のエキゾティックな作品を集めての上演。オペラあり、バレエありと、まさに新国ならではのプログラムとなりました。オペラもバレエも休演者が出てしまい、ジョン・健・ヌッツォの代役に羽山晃生、山本隆之の代役に市川透が登場しました。久しぶりに日曜日の新国オペラハウスなのですが、予想に反してお客様が沢山。オペラ・バレエ両方のファンが集まったのでしょうか? 初日と違って、業界人をほとんど見かけず、ロビーは「お休みの午後を観劇で楽しみましょう」という雰囲気に満ち溢れていて良い感じでした♪
「スペインの時」は、近代派の音楽とおとぎ話との相性が悪く、いま一つ弾けなかった印象です。オペラでありながら、バレエダンサーが役者として登場し、楽しい動きを見せますし、美術がPOPで楽しいのですが、どうにもこうにも盛り上がらない音楽に飽きてしまいました。印象に残るメロディもなければ、盛り上がりもないのは、フランス音楽と僕との相性の悪さかと思いきや、客席の反応も良くなかったです。この作品で、バレエファンをオペラの世界へ引っ張り込むにはどうにもこうにも作品の力不足。滅多に上演されない作品はそれなりだ、ということを再認識。ん〜、オペラ劇場ではなく、小劇場オペラとして登場させればちょうど良い規模じゃないかしらん?
中高生時代にブラバンに関わった人にはお馴染み「ダフクロ第2組曲」は、本日の白眉。オケの人たちもこの曲にかけていたのか、開演前の音出しの時点から「スペインの時」をこれから演奏だというのに、なぜか「ダフクロ」のメロディをさらっていらっしゃいました。その甲斐あってか、素晴らしい演奏を披露。「ダフクロ」をバレエとして観るのは初めてですが、お馴染みのお花ちゃんのソロがこれまた素晴らしくて、ファンとしては大満足。彼女がバリバリ格好付けて踊る時の切れの良さ、迫力、伸びやかさが大好きなのです。群舞も新国バレエ団は動きが大きいので(身長も高い?)迫力がありました。彼女は世界進出は狙ってないのかなぁ? ま、僕としては新国に来れば彼女の踊りが観られるので嬉しいんですけれど。
コース料理におけるシャーベットのような「洋上の小舟」の後は「ボレロ」が登場。僕の席は音響の関係か(それとも演奏の問題か)前半部分ではスネアドラムの音が聞こえなかったので、ちょっと間抜けな曲になっていましたが、それを差し引いても、東響は演奏中のミス連発。「ダフクロ」を演奏していたのと同メンバーというのが信じられない位の惨状。普段の全幕上演でも思うのですが、オペラでは全力投球するのに、バレエとなるとどこのオケも手抜きするのはいかがなものでしょうね? 「ボレロ」というとどうしてもベジャール版が強烈な印象を残していますが、「花組:カクテル」プロローグのようなカラフルな衣装で踊りまくるムシン版はこれまた違った魅力を振りまいたのでした。でも、正直、ベジャール版を初めて観た時のような衝撃はなかったです、はい。「ダフクロ」でもそうでしたが、彼の振付はクライマックスが盛り上がらないで終わってしまうのが弱い気がします。全編同じ調子でハードに踊っているのですが、緩急がないので、しまりのない状態で終わってしまうので、僕は不完全燃焼でした。終演後の拍手からしても、客席はみんな醒めてたような。。。
2004年02月29日(日)17:00-途中退席
弦楽器奏者たちの饗宴@アミューたちかわ
S席 4000円 1階-14列-19番 (パンフレット:無料)
出演:徳永二男/高嶋ちさ子/篠崎友美/向山佳絵子/古川展生/池松宏/吉野直子
伴奏:林絵里/安宅薫
カッチーニ:アヴェ・マリア (高嶋/安宅)
サン=サーンス:白鳥 (のぼ/安宅)
ピアソラ:リベルタンゴ (のぼ/安宅)
川島素晴:パgani蟹 (池松)
ブルッフ:ロマンス (篠崎/安宅)
ベートーヴェン:セレナード ニ長調 Op.8より (徳永/篠崎/向山)
(休憩)
グランジャーニー:ラプソディ (吉野)
ベルリーニ:ノクターン (吉野/向山)
ピアッティ:セレナーデ (向山/のぼ/林)
***退席***
ボッテシーニ:グランデュオ (徳永/池松)
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン (徳永/林)
サラサーテ:ナバラ (徳永/高嶋/安宅)
(アンコール)
チャイコフスキー:花のワルツ
まずはちさちゃんが華やかに登場。ピアノの安宅さんとこれまたキュートに観客を脱日常へと誘い込みます。今回は「JTアートシリーズ・発表会ヴァージョン」といった趣で、各自好きな曲を演奏し、つなぎにマイク持って話す、という構成。ベテラン揃い(のぼが最年少かな?)なので楽しい楽しい。のぼちゃんは赤シャツでカラフルに登場したのですが……すみません「良くない」という記憶はないのですが「良い」という記憶もなし。というのも、池松さん(これまた赤シャツ)の印象が強すぎ! 彼の曲はいわゆる「現代音楽」で、きっと音だけだと面白くないのでしょうが、演奏っぷりが楽しいのです(演奏のみならず演技の指定もあり、らしい)。コンバスの胴を指や手のひらで叩いたり、ピツィカートも弾いたり叩きつけたり左手で鳴らしてみたり、もちろん弓を使っての箇所もアレコレ遊びまくり。何よりも左手の甲には蟹の人形が括り付けられている……という説明で状況がお分かりになりますでしょうか? とにかく、一流のエンターテイメントを見せつけられて、クラシックのコンサートとは思えない程、会場は笑いの嵐。彼の直後は演奏しにくいんだろうなぁ、と思いきや、元・ARCOの篠崎さんが低音を生かしたヴィオラならではのネットリとした音で会場の空気を一変。ん〜、彼女とARCOとではそのまま組んでいても相性悪かったかも。。。ちょっと方向性が違いますわ。。。
休憩後は「そういや弦楽器だった」ハープの吉野さんが登場。彼女のハープは音の広がりの幅が広くて、非常に聴き応えがあります。続いて向山さんが登場して吉野さんやのぼと共演。のぼは向山さんに対しては濃厚なアプローチなしでした、ハイ。相性はどうなんでしょうねぇ。個人的には……。。。
はてさて、先約があったために個々までで途中退席したので、ここから先は同行者によるレポートです。
●池松さん、またやってくれました。アゴを使ったり徳永さんと張り合ったり。今日の主役は彼ですね。
●池松さん独断場、すごいテク、足で持ち上げたり演奏しながらピアニストにマイク持たせて台詞も。アンコールはチャイコ花のワルツ、のぼは又隣のちささんとおしゃべり。
どうやら途中退席したのが「悔しい〜、キー〜〜〜」なコンサートでしたようですね。残念!!