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あなたは自分が神経症になる事を選んだ瞬間を覚えていますか?何の理由もなく、偶然に神経症になる人はいません。親との関係がうまくいかないとか、仕事でつまづいたとか、異性との関係がうまくいかないと、神経症になる事が多いと一般的に言われています。人それぞれ神経症になった理由は違うと思いますが、ここでは私の場合を書いてみますね。 ●神経症になる前はどうだったか? ところで、神経症になる前、家族との関係はどうだったでしょうか?おそらくうまくいってなかった人が多いんじゃないでしょうか。私の場合もそうでした。私の親は、上から見下すような言い方で、私の欠点を批判していました。それじゃあ、その部分を直せばいいのか?と思うと、また次の欠点を批判します。そうやって重箱の隅をつつくように、次から次へと私の欠点を指摘し、批判ばかりして、長所をほめられたという記憶はほとんどありませんでした。 この欠点ばかりを指摘し、見下すように批判されるのが私はとても辛かったんです。それでいて、私が何か言おうとすると、私の言葉をさえぎり、また批判してきます。それがとてもイヤだったんです。どこまで自分を改善していっても、終わりがなかったんです。 そこである時「親に見本を示してやる!」と私は決心しました。これが完全主義、つまり神経症になる事を決断した瞬間です。親は小さな事でも欠点を見つけて、それを批判してくるので、完璧な人間になってやろうと決心した訳です。そうすれば親から批判される事はないだろう、2度とイヤな思いをする事もないだろう、そう思ったんです。なお私はこのように決心しましたが、決心した内容は人それぞれだろうと思います。 ここで覚えておいて欲しいのは、神経症になる前の私は、親に批判されるのがとてもイヤだったという事です。そして親の批判を避ける手段として完全主義(神経症)を選んだという事です。その結果、対人恐怖症や視線恐怖症となって、人から批判されるんじゃないかと、それを怖がるようになっていきました。これは批判を避ける対象が、親だけでなく、全ての人になってしまったからです。 つまり、批判されたり、イヤな思いを2度としたくないと思って、完全主義を選択したのに、人から批判されるんじゃないかと怖くなってしまったという事です。これは神経症の症状ですが、元々は親から批判されるのがイヤで完全主義を選んだ為に起こった不安です。 ●神経症になると 不思議な事に、神経症になってしまうと、神経症になる前、何がイヤだったのか?何を避けたくて、神経症を選んだのか?忘れてしまう事が多いようです。私の場合で言えば、親に批判されたくなくて完全主義を選び神経症になったのに、それを忘れて、どうやったら対人恐怖症が治るんだろう?視線恐怖症がよくなる為にはどうしたらいいんだろう?とそればかり考えるようになりました。 神経症は、私が望んでいた事を実現してくれる手段だったんです。実際に神経症になった事で、私は親からの批判をかなり減らす事に成功しました。親が何か指示・命令すれば、完璧にその通りにして、結果はこんなにマイナスになりましたよと示せばいい訳です。それを何度も繰り返していると、親は私に指示しなくなり「自分で考えろ」と言うようになりました。つまり神経症になった事で、私は親に勝ったと思いました。これが神経症になった事の一番のプラスだったと思います。 こうやって考えてみると、神経症は自分を苦しめるマイナスなものではなく、それまでホントにイヤで辛かった事から自分を守ってくれるものだとわかってきます。つまり神経症を選ばなければならない程、私たちは追い詰められていたんじゃないでしょうか?その辛い状況から救い出してくれたのが、神経症だったと私は思います。「神経症は自分の味方だった」それが私が長年、神経症をやってきてわかった結論です。 ●神経症は治らないの? それでは、神経症は治らないんでしょうか?それにはまず今身近にいる人間関係を調べてみる必要があります。今でも神経症を選んだ理由が存在し続けているのか?という事です。私の場合で言うと、まだ親と同居していて、その批判から身を守る必要があるのか?今でも、あれこれと欠点ばかりを指摘される可能性はあるのか?それを考えてみる訳です。答えが「イエス」なら、神経症はまだ必要だという事になります。もし仮に神経症を放棄してしまったら、また親からの批判にさらされる事になるかも知れないからです。その場合は、症状を毛嫌いしないで神経症と付き合っていきましょう。 もしその答えが「ノー」だとしたら、神経症という(私の場合)批判から身を守る手段は必要なくなって来ているのかも知れません。おそらく神経症の症状も軽くなっているんじゃないでしょうか?それでは「ノー」だった場合、どうやったら神経症を治せるんでしょうか?その方法が、私のHPにある「あなたが神経症になった原因は何ですか?」のページで紹介している2つの方法です。そのページで紹介している方法は、過去に戻って再決断する方法です。 もし答えが「ノー」で神経症の症状が軽くなっている場合の解決法として、もう1つ方法があります。まず神経症を選んだ時の気持ちを思い出してみて下さい。その時の気持ちと、現在の状況とを冷静に照らし合わせ、今後も神経症という手段を使いつづける必要があるか?と考えてみてください。その場合、神経症を選んだ場合のプラスとマイナス、神経症を放棄した時のプラスとマイナスをノート等に書き出して、検討してみるといいかも知れません。それを見て、もし「もう神経症は自分に必要ないかも知れない」と思えるなら、そろそろ神経症を手放してもいい時期なのかも知れませんね。 答えが「ノー」であるにもかかわらず、神経症の症状が続いている人もいるでしょう。それは自分でも意識していないかも知れないけど、現在の人間関係(家族や異性関係)で、神経症というコミュニケーション手段を必要としている事があります。理由は人それぞれ違うでしょうけど、私の場合は結婚していましたので、妻に対して頼りたい・依存したいという目的で、神経症(外出恐怖)が続いていたようです。このように神経症の目的や必要性を見極めて、自分の現状を受け入れる事が大切です。そして神経症以外の方法で、その目的を達する方法がないか?を考えてみてください。でもこの場合は焦らないで下さい。焦って神経症を治そうとすると、かえって調子が悪くなるだろうと思います。 |