予期不安になったら


■ 予期不安を感じる時の心の動き方

 このページを開いたあなたは、きっと予期不安で苦しんでいる方だろうと思います。予期不安って辛いですよね。私も経験があるので、気持ちわかるような気がします。ところで予期不安を感じる時の心の動きを観察してみると、まず最初に、将来の悲観的な事を想像し、次に「そうなったらどうしよう」と心の中でつぶやいて、心細く不安になっているんだろうと思います。それを改善する方法がいくつかありますので、ご紹介します。

 まず、悲観的な事を想像してしまう傾向についてですが、これは過去に傷ついた経験をしていたりすると、警戒心が強くなって、悲観的な想像をしてしまう傾向が身に付いてしまう場合があるようです。例えば、誰かに批判されたり攻撃されたりイジメられたりして辛かった…そんな経験をしてきていないでしょうか?こういう経験をすると、悲観的な事を想像する事で、危機を回避するようになる場合がありますが、そうならざるを得ない環境だったんだろうと思います。

 まず最初に確認していただきたい事があります。予期不安を感じないようになって、何か問題はないでしょうか?もし危険を回避する為に、予期不安を感じているとしたら、不安を感じなくなる事によって、自分の身を危険にさらす可能性があるかも知れません。そこをよく確認して下さい。もし予期不安を感じなくなっても大丈夫だと思えるようだったら、次へ進んで下さい。

●悲観的な想像を修正する方法:1

 予期不安を感じる人は、まず最初に、悲観的な想像をしているだろうと思います。そこで悲観的な想像をしたら、その内容をノートやパソコン等に書き留めておきます。例えば、明日、Aさんに批判されると想像したら、それをノートに書き留めて下さい。そして明日の夜、実際はどうだったのか?本当に批判されたか?自分が想像した通りになったかどうか?をチェックして、○×印を付けます。これを続ける事で、自分の想像が、どの程度現実に近いのか?が見えてくるだろうと思います。さらに続けていくと、想像が次第に現実に近い物になっていくだろうと思います。

●悲観的な想像を修正する方法:2

 悲観的な想像をしてしまう場合の対策の2番目は、自分が持っている未来を想像する能力を活用する方法です。予期不安で苦しむ人は、自分が持っている想像力を、自分が苦しむ方向にだけ使っている所に問題がある訳です。こんな風にやってみて下さい。「もしうまく行ったら、どんな気持ちだろう?」と想像してみる訳です。今までは想像の内容が、悲観的な事ばかりになっていたかも知れないので、悲観的な想像が外れた時の事を想像し、もしもうまく行ったら、どうなっているだろう?その時は、どんな気持ちだろうと想像する訳です。物事は必ずしも悲観的な想像通りになるとは限りません。もしかするとうまく行く可能性だってある訳です。それを想像してみると、感じも変わってくるだろうと思います。

 また、悲観的な想像をする事は、マイナスとは限りません。なぜなら危機を回避できるからです。仕事によっては、役に立つ場合もあります。そういう場合に、最悪の場合も想像する事を止めると、仕事に支障が出てしまう事もあります。例えば医者の仕事は、最悪の場合、この患者さんはどうなる可能性があるか?を知っておかないと、患者さんを危険な状況にしてしまう可能性がある訳です。「人間には自然治癒能力があるから大丈夫だ」なんて思っていたら、命が無くなる人だっている訳です。ですから医者の仕事をする場合は、悲観的に想像する能力は、患者の命を救う為に役に立つ能力なんです。

●こころのつぶやきを変える方法:

 悲観的な想像をしたとしても、そこで「もしそうなったらどうしよう?」と心の中でつぶやかなければ、気持ちはおだやかで安定しています。ではこのつぶやきの代わりに、どんな言葉をつぶやく事が可能でしょうか?どんな言葉をつぶやいたら、気持ちがおだやかで安定していられるでしょうか?それを知る為に、まず「もしそうなったらどうしよう?」というつぶやきに反論してみて下さい。受け止め方は人によって様々ですし、いろんな受け止め方が出来るだろうと思います。例えば、悲観的な想像をしても「必ずしも、そうなるとは限らない」「今まで何十回も何百回も不安になったけど、大丈夫だった」「必ず対策はある」あるいは「私には仲間や協力者がいる」等とつぶやく事も不可能ではないでしょう。あなたはどんなつぶやきをすると、心がおだやかで安定しますか?予期不安を呼び起こす心のつぶやき(自動思考)に反論して、自分にピッタリの言葉を見付けてみて下さい。

●悲観的な想像を現実に近づける方法:

 今までにたくさんの悲観的な想像をしてきたと思います。そこで1つ質問があります。「その全部が、現実になったでしょうか?」時が過ぎてしまうと、自分がどんな悲観的な想像をし、不安だったかを忘れてしまう傾向があるようです。予期不安になる人は、常に未来を見ていて、過去がどうだったかを見ていない事が多いようです。その為に、また次の不安材料を探してしまうんですね。大切なのは、自分の想像が当たったのか?外れていたのか?をハッキリさせる事です。それによって予想・想像の当たる確率を上げていく事です。それを続けていくと次第に、現実に近い想像をしていくようになっていくだろうと思います。

●悲観的な想像→心のつぶやき→不安の悪循環を断ち切る方法:1

 悲観的な想像をしてしまう人は、どこか占い師に似ています。占い師の前に置いてある水晶玉にうつる映像が、全部悲観的なものばかりになっている…そんな状態でしょうか。つまり悲観的な想像をする事で、毎日自分をおどしているようなものなんです。

 こういう時は、どこかでストップをかける必要があります。自分がこの悪循環に陥っている事に気づいたら、すぐに「ストップ!」と言って、立ち上がり、場所を移動して下さい。予期不安の悪循環に陥っている時は、ほとんどの場合、静かに物思いにふける事が出来る環境にいる事が多いので、まず環境を変える訳です。

 人間は環境の影響を受けますので、例えば、散歩をしてもいいし、買い物をしてもいいし、台所やトイレに行ってもいいし、どんな事でも構いませんので、立ち上がって場所を移動し、何か必要な事をし始めて下さい。大切なのは、悲観的な想像にふける時間を少しでも短くしていく事です。

 神経症に共通して言える事ですが、治そうとするから治らないんです。症状を嫌うから、症状に嫌がらせをされるんです。これは神経症の特徴です。まず、悲観的な想像をしている時間・不安になっている時間を、少しでもいいから減らす事を目標にしてみて下さい。

●悲観的な想像→心のつぶやき→不安の悪循環を断ち切る方法:2

 例外探しが治癒への近道!にも書きましたが、1日24時間、1年365日、ずーっと不安を感じ続ける人はいない事に気づいて下さい。1日の中でも、比較的不安がやわらぐ時が必ずある筈です。それがどんな時なのか?どこで何をしていると、不安が減るのか?不安を忘れるか?に注目してみて下さい。小さな事で構いませんので、身近で何かうれしい事がなかったか?楽しい事がなかったか?を探してみて下さい。

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