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 イギリス シリー諸島の風景写真


上の地図の加工にあたり、英国政府陸地測量部ウェブサイトの地図を利用させていただきました
(http://www.ordnancesurvey.co.uk/oswebsite/)

 Image produced from the Ordnance Survey Get-a-map service. Image reproduced with kind
permission of Ordnance Survey and Ordnance Survey of Northern Ireland.

 シリー諸島(「シリ諸島」とも表記されます)には、約140の小島や岩礁があり、そのうち人が住むのは5つで、セント‐メアリーズ島(St Mary's)、トレスコ島(Tresco)、セント‐マーティンズ島(St Martin's)、セント‐アグネス島(St Agnes)、そしてブライア島(Bryher)です。これらの島へはセント‐メアリーズ島から小船で行くことができます。

 シリー諸島の総面積は16平方キロメートル、日本で言えば、東京都中野区よりやや広い面積です。

 人口は2001年現在、2,153人です(2006年推計では2,100人)。

 シリー諸島の主な産業は、かつては農業と漁業が主な産業でしたが、今は漁業は盛んではありません。人口の8割を超える人々が観光業に携わっています。温暖な気候を生かした花卉栽培(水仙が有名)や野菜栽培なども行われています。


シリー諸島への行き方
 
  シ リー諸島のセント‐メアリーズ島にはペンザンス(Penzance)からフェリーがあります。ペンザンス−セント‐メアリーズ間の所要時間は約2時間40分です。ペンザンスへは、ロンドンのパディントン駅(Paddington Station)からペンザンス行きに乗るとおよそ5時間半から6時間です。また、同じくペンザンスからヘリコプターによる便も就航していて、こちらは所要時間約20分で、あっと言う間のフライトです。

 ペンザンスからのフェリー料金は片道47ポンド50、往復95ポンド。ヘリコプターは片道81ポンド、往復162ポンド(2008年1月末現在の通常料金)です。早割り等もあります。

 ヘリコプター(ブリティッシュ・インターナショナル社)のHPはこちら(英語 British International)
 
ブリティッシュ・インターナショナル・ロゴ
 
 私は研修先のホストファーザーの勧めで、往復ペンザンス発着のヘリコプターに乗るはずでしたが、シリーから帰る日は、ひどい濃霧の悪天候のために、ヘリは朝イチの1便だけが運行して、他はすべて欠航となりました。そのため、セント‐メアリーズ島の港からシロニアンV号(Scillonian III)に乗船して、ペンザンスへ向かいました。船では、船酔いがひどい乗客もいました。私も船を降りてからも、ずっと船の上にいるような感覚がする軽い船酔いになりました。(私がシリー諸島へ行ったわけはこちら)

 このほかに、シリーへはデボン州のエクセター(Exeter)、ニューキー(Newquay)、ランズ・エンド(Land's End)、南西部最大の都市ブリストル(Bristol)、南部のサザンプトン(Southampton)などからの小型飛行機(スカイバス)も飛んでいます。

 小型飛行機とフェリー(シリー諸島旅行社)のHPはこちら(英語 Isles of Scilly Steamship)
 シリー諸島旅行社ロゴ

地名の由来

 太陽の島々を意味する SULLI に由来する、と書いてある本や案内書がありますが、『オックスフォードイギリス地名辞典』(Oxford Dictionary of British Place Names. 2003.) には「語源不詳」と書いてあります。

シリー諸島の歴史

 紀元前2000年頃の青銅器時代と見られる居住跡が発見されていることから、この頃はすでに人が住んでいたと考えられています。ストーン・サークル跡や、1862年にサムソン島(Samson)で発見された石櫃(kistvaen)などから、先史時代の人々の生活をうかがい知ることができます。

 今から4000年ほど前は、現在のシリー諸島は大きな一つの島の塊を形成していたと考えられています。紀元前1世紀頃の古代ローマ人の支配下にあったことを示す遺物が多数出土しています。ローマ時代のワインの甕(かめ)やガラス製品、コインなどはセント‐メアリーズ島のヒュー‐タウンのチャーチ‐ストリートに面したシリー諸島博物館(Isles of Scilly Museum)で見ることができます。この博物館は2階建てで、小さいながらも素敵な博物館です。時間があればぜひお立ち寄りください。

 ちょうどローマ帝国の支配下に置かれた頃から、島は海の浸水を受けて、およそ700年ごろにはほぼ現在のシリー諸島の原形が出来上がったと考えられています。

 10世紀初め(938年)にイングランド王アセルスタン(Athelstan, 895-939)がトレスコ島を征服して、修道院を建てました。この時に建てられた修道院は今も遺跡として残っています。10世紀終わり頃にはオラフ・トリグヴァソン(Olaf Tryggvason, 969-1000)がシリー諸島のどこかの島で隠遁生活を送っていた修道士により、キリスト教に改宗させれたと伝えられています。後に、オラフ・トリグヴァソンはノルウェーとアイスランドにキリスト教を強要することになります。

 ヘンリーT世(1068-1135)により、シリー諸島はデヴォンシャーにあるタヴィストック(Tavistock)の裕福な修道院に所有権が移譲されますが、ヘンリー[世(1491-1547)による修道院の解散によって、1539年にシリー諸島は国王の領土に復帰します。これが現在も続いていて、シリー諸島はコーンウォール公領になっています。コーンウォール公は英国皇太子がその任に当たるので、現在はチャールズ皇太子の領地になっているわけです。
(チャールズ皇太子とシリー諸島の記事が『ナショナルジオグラフィック日本版』に掲載されています。)

 1568年、エリザベスT世(1533-1603)は、シリー諸島をフランシス・ゴドルフィン卿(Sir Francis Godolphin)にシリー諸島を貸与し、以来約250年間、コーンウォール西部で勢力を振るったゴドルフィン家がシリー諸島を支配します。トレスコ島の聖ニコラス教会付近はドルフィン・タウン(Dolphin Town)という地名で、ゴドルフィンにちなんでいます。

 ピューリタン革命(English Civil War, 1642-1649)では、皇太子チャールズ(後のチャールズU世, 1630-1685)は1645年にジャージー島に逃れるまでゴドルフィン家のもとでシリー諸島に身を隠しました。この頃にトレスコ島の「クロムウェル・タワー」(Cromwell's Tower)が議会派により建てられました。

 1834年にオーガスタス・ジョン・スミス(Augustus John Smith,1804−1872)に99年間賃貸され、トレスコ島といくつかの無人島の貸与が代々引き継がれています
(現在はロバート&ルーシー・ドリエン=スミス夫妻が所有、トレスコ島エステートのHPはこちら(英語))。

 1953年になるまで、シリー諸島の住民は所得税の課税対象になっていませんでした。

 ところで、メリアム‐ウェブスター社の地理辞典(第3版,1997)では、シリー諸島について、「かつては海賊の、後に密輸業者の根城」と解説されています。現在のシリー諸島ののどかなイメージとは程遠いのですが、昔日のシリー諸島は、R.L.スティーブンソンの小説『宝島』にでも出てくるような海賊が活躍していたことは、先ほどの博物館の展示品からも想像できます。

気候

 シリー諸島は、温暖で、日照時間が長いことでも知られています。毎年クリスマスごろに名物の水仙の球根の採取が行われます。気温は夏の平均気温が14度、冬の平均気温が8度と、安定しています。しかし、霧がよく発生し、嵐になることもあります。気象情報には十分ご注意ください。

地質学的な様子

 シリー諸島は、なだらかな花崗岩でできた島々が浅い海によって分かれています。花崗岩が地表に露出していない場所では薄い土壌に覆われています。

 シリー諸島の花崗岩は、ランズ‐エンドの花崗岩とは顕著な違いがあります。シリー産のものは白っぽく柔らかいです。シリーの花崗岩には白雲母、黒雲母、正長石、石英、その他の鉱物が含まれています。多くの場所では花崗岩は風化して、すばらしい景観を作っています。とりわけ、セント‐メアリーズ島のペニニス岬とセント‐アグネス島の南西側の岩の景観はすばらしいものとなっています。
 
白砂の海辺

 シリー諸島周辺は、海の潮の流れが速く、波も強く打ち付けています。特に注意が必要な海岸は、ペリストリー砂洲とガフ島からセント‐アグネス島の間の砂洲で、潮が満ちて水面下にあるときは、注意が必要です
シリー諸島観光局のウェブサイトでは、海水浴はくれぐれもご注意くださいとよびかけています)。

 海水浴に適した場所では水が冷たいのですが、水は透明で澄み切っており、水面が穏やかな時にははっきりと海底をみることができます。

散策

 小さな島々ですが、自然遊歩道があります。シリー諸島は煤煙やほこりが少ないために、よく晴れた青空の日に浮かび上がる色彩の鮮明さは他に類を見ません。

バードウォッチングと植物愛好家

 ヨーロッパ大陸からの渡り鳥や、アジアや北アメリカからの旅鳥が秋を中心に見られます。
 植物愛好家にとっては興味深い植物相が見られます。地中海方面が原産の海岸植物が多く見られます。

メイン‐アトラクション

 日帰りの島巡りが可能です。セント‐メアリーズ島からは、他の人が住む4島へ行くことができ、ビショップ‐ロック灯台やラウンド‐アイランド灯台へも小船を利用していくことができます。

他のアトラクション

 時々島の様子を紹介するスライドショーの夕べが開催されます。
 セント‐メアリーズ島のチャーチ‐ストリートにある博物館。
 セント‐メアリーズ島のバスツアー。
 釣り。
 毎週金曜日のギグ‐レース(ギグとは、6人乗りのレース用ボートです。)。
 ギャリソン‐ヒルから眺める大西洋に沈む夕日。

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相互リンク と シリー諸島情報サイト

 「異国でごじゃりん」 
海外情報関連のサイトを集めたリンク集本サイトも紹介されています。

 シリー諸島(英語 Isles of Scilly Tourist Board 
シリー諸島観光局公式ウェブサイト。見やすい総合情報サイトです。

 ラジオ・シリー(英語 Radio Scilly) シリー諸島に2007年9月3日にラジオ局誕生。FM107.9MHzでシリー諸島全域をカバー。インターネットでも放送が聞けます。島の住民2100人をリスナーにした世界一規模の小さな放送局。宝くじで運営中。

 シリー諸島議会(英語 the Council of the Isles of Scilly 
シリー諸島議会の公式ウェブサイト。


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最終更新日:2009年7月29日    (Since September 10, 2006)

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英国シリー諸島の地図 Courtesy of the Ordnance Survey
 シリー諸島(the Isles of Scilly)は、英国(イギリス)南西部のコーンウォール半島(Cornwall)から、さらに約43kmほど南西の大西洋沖にあり、およそ45キロにわたって約140ほどの小島や岩礁があります。岩礁の多くはわずかに海面から出ているだけです。