キッチンのない家  

母親と娘のための都市住居である。
建て主がお互いの居室空間のプライバシーを重視されたため、1階には母親の部屋を、3階には娘の部屋を配置することでお互いの距離をとり、住宅としてのパブリックスペースを中間階の2階に配置している。よって外部からは直接2階にアクセスできるように計画した。
1階のRC造の重厚なボリューム(母親のゾーン)の上に、S造の軽やかなボリューム(娘のゾーン)が4本の柱だけで支持され、建物に緊張感とメリハリを与えている。
2階は、RC造とS造の2つのボリュームの接点となり、4周をすべて開口部とし、住み手と街との距離感を近いものとしている。
建て主は家で料理をしないため、この家にはキッチンやダイニングのような設えをつくる必要がなく、2階は何もない、使い方も限定されない「白紙のような空間」をつくることができた。この自由な空間に、建て主がどのような生活の色を付けていくのか想像すると、この建物のこれからが楽しみである。
 
                 撮影:斎部 功
前面道路から 角地方向から見る夜景
夜 景 夜 景
何もないリビングスペース 洗面トイレ
リビングスペース
3階
階段見下ろし
階段と照明
前面道路から
前面道路から
角地方向から見る
角地方向から見る模型
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