| 2004/11/1 |
| 『夜のパパ』 マリア・グリーペ(大久保貞子訳) ブッキング 2004年 |
| 長く絶版だった作品。少女ユリアと夜の間だけ留守番にきてくれる「夜のパパ」との交流が、交互に二人が書く文によって語られる。夜のパパという呼称もおもしろいが、このユリアという名前も実は夜のパパが名づけたもので本名ではない。ユリアが夜のパパに心を許したしるしとして、もともと本名が気に入らなかったユリアがそれを受け入れたということになっている。ただいくら善い人だとわかっていても、親戚でもない若い男性に留守番を頼むことが、わたしには少し受け入れ難かった。「ベビーシッター」という制度に慣れていないせいもあるが。 |
| 映画 | 2004/11/1 |
| 「エル・マリアッチ」 ロバート・ロドリゲス監督(DVD) 1992年 |
| ロバート・ロドリゲス監督の伝説のデビュー作。なるほど低予算だなあと感じるのだが、それでも撮りたいことがはっきりしているせいか、気持ちいい。人違いのためギャング同士の殺し合いに巻き込まれた不幸なマリアッチ。でもなんで「黒い服で、ギターケースを持ってる」という情報だけで人を見分けようとするのだろう。みんなアホやね。ところどころマリアッチが予知夢のようなものを見るのだが、それの説明が何もないのもなあ。ただ恋人(というか恩人)を殺され、自分も手を撃たれて音楽家としての夢を絶たれた主人公が、これから新しい人生にむかっていくというラストは、けっこうよかった。(新しい人生って殺し屋なのか?)ところで人違いではあっても仲間を殺されているわけだし、ましてラストではボスも殺されたのに、子分たちが主人公を見逃してくれたのが理解できない。そこらへん日本のヤクザと違うのかな。 |
| 映画 | 2004/11/3 |
| 「デスペラート」 ロバート・ロドリゲス監督(DVD) 1995年 |
| 冒頭のブシェミが笑える。こういう役は、まさにはまり役。「エル・マリアッチ」の拡大リメイク版ということだが、リメイクのようでもあり続編のようでもあり、これだけ観ても別に問題はない。けれど話の展開に一応筋がとおってた前作に比べ、こちらはどうも無理がある。お馬鹿アクションとしてなら「レジェント・オブ・メキシコ」のほうが突き抜けていた。でも細部は笑える。なんといっても見物はマリアッチの仲間の武器。ギターケースがマシンガンになるのはまだわかるとして、なんだあのロケット砲は?そしてあのポーズ!あほらし〜!おもしろすぎる〜!!ロドリゲス最高!この場面を観られただけで満足満足。 アントニオ・バンデラスって強面だと思ってたが、意外にかわいいことを発見。マシンガンギターの助っ人が、前作「エル・マリアッチ」でマリアッチを演じた俳優。バンデラスより線が細いが、彼もなかなかかわいい。そしてタランティーノはまたくだらない小話をぶちかました挙句、あっさり撃ち殺されていた。 |
| 2004/11/4 |
| 『暗き神の鎖 後編』 須賀しのぶ 集英社コバルト文庫 2004年 |
| 「流血女神伝 ザカール編」完結。壮絶だった。これで次は「ユリ・スカナ編」となるのかな。あとはそこしかないから。なんとなくようやくおさまるところへおさまったような気がする。ただカリエがクナムの子を宿しているのが驚き。そうでなければバルアンのところへ帰るはずだから、こういう結末しかなかったろうとは思うのだが。少女小説でここまで書いていいのかね。 |
| 2004/11/10 |
| 『ICO 霧の城』 宮部みゆき 講談社 2004年 |
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| ちょっと微妙。ゲームでは何も説明されていないICOの生い立ちや、村の様子、周囲の人々を丁寧に描いているところは「さすがは宮部さんだ」と引き込まれて読んだ。霧の城に行くまでは、よかった。でも霧の城に入ってからは、ゲームにくらべあっさり進んでいきすぎて、あのもどかしいような緊張感がなかった。あの黒い影の正体が早々に明らかになったのは興ざめだった。さらにヨルダの視点になってからはもうだめ。ここは謎が明らかになる重要なところのはずだが、どうもありきたりであまり胸にせまってこない。あの神秘的で静謐な世界が、やたら饒舌で陳腐なものになってしまった。もっとシンプルで想像の余地を残してほしかった。そんな落胆を覚えた。物語としてきちんと背景を書き込むことは必要だし、あの霧の城の過去なのだからそんな単純なものではないこともわかる。ここまで想像力を駆使して描ききったことは、見事だと感心もした。それでもやはり、ヨルダの視点をいれないで最後までICOの視点で進んでほしかったと思う。 これはもう、ゲームから受けた感動を壊したくない、わたしの勝手な思いでしかない。あくまでも宮部さんが膨らませた物語なので、自分のイメージにあわないと文句をいうほうが間違っているとは思う。ひとそれぞれの「ICO」があっていいわけだし。 ではゲームを抜きに小説としてどうかといわれたら、これまたちょっと答えに困る。ゲームを知らなければ読もうという気にはならなかったろうし、でもゲームを知っていたからこんなに評価が辛くなったんだし、そう思うとなんだか矛盾している。 わたしは『ブレイブストーリー』もあまり好きではないので、どうも宮部さんのファンタジーとは相性が悪いようだ。でも『ドリーム・バスター』は好き。たぶん少しSFっぽいからかもしれない。 結局わたしがこのゲームにここまで心惹かれたのは、謎があかされないまま、何の説明もないまま進んでいったところだったのだと気がついた。それだからこそ静謐な美しいイメージと、息詰まる緊張感が持続したのだと思う。 |
| 映画 | 2004/11/11 |
| 「スパイキッズ」 ロバート・ロドリゲス監督(DVD) 2001年 |
| おもしろかった。とても楽しい。「グーニーズ」平成版というところか。何よりこの姉弟がいいし、周りの大人たちもよかった。いいなあロドリゲス。とにかくテンポがいい。ノリがいい。こういうラテンな話は大好きだ。アントニオ・バンデラスもダニー・トレホを抱きしめて「ラテンは熱い」と言ってるし。バンデラスはこういうコミカルな演技もちゃんとサマになっていた。最後にジョージ・クルーニーが出てきたのは驚いた。この人も濃い顔だな。 |
| 映画 | 2004/11/13 |
| 「スパイキッズ2」 ロバート・ロドリゲス監督(DVD) 2002年 |
| この映画はブシェミにつきる。登場したときは、最初誰かわからなかったが、あの情けなさそうな顔をみて思い出した。かわいいなあ、ブシェミ。お話は前作のほうがおもしろかった。でも弟くんはがんばってる。がんばる男の子は見ていて応援したくなる。 |
| 絵本 | 2004/11/14 |
| 『鉄の子カナヒル』 儀間比呂志 岩波書店 1975年 |
| 「沖縄にまだ鉄がなかった かーまかーまむかし」という語りで始まる絵本。一度見たら忘れられない強烈な絵とところどころ使われる沖縄の方言が、不思議で力強い雰囲気をだしている。鉄におおわれて生まれてくる赤ん坊という発想もすごいが、雷にあたって人間の青年に変わるという展開もすごい。とにかく強烈な印象を残す絵本。 |
| 映画 | 2004/11/15 |
| 「スパイキッズ3」 ロバート・ロドリゲス監督(DVD) 2003年 |
| 出演者は豪華なのに、1、2、3と進むにつれだんだんおもしろくなくなった。第一舞台がゲームの中というのがもういけない。こんなぜいたくな出演陣でこんな内容なんて。イライジャ・ウッドなんて何のために出てきたのか…。シルヴェスター・スタローンの4役にはしばらく気づかなかった。無駄に豪華な映画でありました。 |
| 2004/11/16 |
| 『おばかさんに乾杯』 ウルフ・スタルク(石井登志子訳) 福武書店 1992年 (小峰書店 2003年) |
| 作者が1984年に「若者に人生に希望と夢を与える作品」に募集し、見事一等に輝いた作品。 母親が恋人と暮らすことになったため、転居転校しなければならなくなった少女シモーネは、転校先で男の子と間違われてしまう。シモーネは男の子として振る舞い次々騒動を起こしていく。こんな深刻な設定にもかかわらず、物語の雰囲気は明るくユーモラス。表題の「おばかさん」とはシモーネの祖父の言葉。「人間にはおめでたいががむしゃらなばかと、用心深く無感動な利口者がいる」からとられている。 最初の設定から予想される展開を見事に裏切って、とにかくあっけにとられるほど明るくからっと描いてあることに感心した。おじいちゃんの臨終の場面では涙がでた。自分の死期を悟り、自分の望むとおりの死を迎えたくて長期療養所を飛び出して娘(シモーネの母)のところへ駆け込むおじいちゃん。それをきちんと迎え入れ望みをかなえようとする娘。こんなふうに「死」を迎えられたらどんなに幸せだろうかと思う。今でも悔いが残る父の最期を思い出し、つらくなってしまった。 それにしてもマリア・グリーペといいこのスタルクといい、リンドグレーンの国スウェーデンはなんとすばらしい作家を生み出しているのだろう。 |
| 映画 | 2004/11/20 |
| 「マトリックス リローデッド」 ロバート・ロドリゲス監督(DVD) 2003年 |
| 映画館で観ていたのにわざわざレンタルまでしてきたのは、はづきが「ソウ」の出演者リー・ワネルが出ている場面を確認したかったから。こんな場面あったことさえ忘れていたわ。思いっきり「次回へ続く…」という終わり方だったけど、この「リローデット」までは、まだかろうじて観られたのだ。無理に続編作らなくてよかったのに。 参照 2003/6/17 |
| 2004/11/24 |
| 『EDGE4 檻のない虜囚』 とみなが貴和 講談社X文庫ホワイトハート 2004年 |
| 待ちに待った第4作。長かった。いよいよ次がラストらしいが、今度はこんなに間があかないことを祈る。他の仕事を持ちつつ執筆するのは大変なのだろうが、ファンにとって待つのはつらい。著者くらいの力量なら充分講談社ノベルスでも通じると思うのだが。ホワイトハートだけではもったいない。(現に椹野道流はノベルスも書いている) |
| 映画 | 2004/11/26 |
| 「ハウルの動く城」 宮崎駿監督(映画館) 2004年 |
| なんとコメントしていいかわからない。けっこう評判いいのが不思議だ。 |
| 映画 | 2004/11/27 |
| 「ニムの秘密」日本語吹替え版 ドン・ブルース監督(ビデオ)1982年 |
| 『フリスピーおばさんとニムの家ねずみ』のアニメ化作品だというので楽しみにしていたのだが、あんまりだ。いくら覚悟していたといっても、こんなシロモノになっていようとは。たしかにエピソードはちゃんと入っている。しかしまるで別物、まんまディズニー映画だ。特にニコデマスの造形はいくらなんでもひどすぎる(怒)。こんなアニメ化ならしないほうがましだ。 |