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映画 2004/6/1
『トロイ』
ウォルフガング・ペーターゼン(映画館) 2004年
思わず「えっ?これで終わり?」と声にだしてしまった。神話から離れて実際にあったのはこういうこと、という設定らしいが、パリスが生きているのはいいとして、アガメムノンやメネラオスまで殺しちゃって、じゃあこれからどうするのさ!と画面にむかって吠えたくなった。
あれでは「愛のために戦ったパリスは、国は滅んでも愛するヘレンと手に手をとって何処へか落ち延びて行きました。愛は勝ったのです」になってしまう。えっ?そういう話なの?
戦闘シーンは、よくできてるなと思った。盾の使い方、火の玉ころがし…等々。また死者を送るために目の上にコインを置くというのが、おもしろかった。でもどうしてもアキレスに感情移入できなかったし、話の進め方に無理があるようで気になってしかたがなかった。
しょっちゅう叫んでいたアキレス。原作ではへクトルが先にパトクロスの屍を辱めたので、アキレスが怒り狂う、となっていたのに、映画ではアキレスの単なる逆恨みにしか見えない。それにしてもあの「ヘクトール!」には誰か早く何とか言ってやれよ、と思ってしまった。
それにアキレスがプリセウスに惚れていたなんて、パンフレット見るまで気付かなかった。わたしがにぶいせい?そうかそれだとアキレスも愛に死んだことになるな。一本筋は通ってるのか。でもなあ。とにかく何が気いらないのかうまく説明できないのだが、要するに好みの問題としかいいようがない。
個人的にはエリック・バナがかっこよく、ショーン・ビーン、ピーター・オトゥールもかわいいくてそれは大満足。それぞれ素敵だった。
はづきメモ>パリスが死んでねえじゃん。

ヘレネがスパルタ帰ってねえじゃん。
つうかメネオラス&アガメムノンブラザーズが死んでるじゃん。

どうすんの、これ

というのが感想といいましょうか、なんともはや。
脚本が悪いです。すごく悪い。いろいろと、もったいない(おもにが)。

ううーん、自分は寡聞にしてトロイア戦争といえばカッサンドラのエピソードしか知らなくて、というよりカッサンドラのエピソードを通じてしかトロイア戦争を知らないといいましょうか、あとは付け焼刃の知識で、だから改変を云々いうのはなんですが、そもそも10年戦争なんだし、だいたい家帰ってから気づきましたが木馬とアキレスの死は逆の順番だし、ブリ…(名まえ失念)ちゃんはあれ、ストックホルムシンドロームですか?
それぞれのキャラクタにとっての「戦う理由」みたいのがクローズアップされているようなんですが、それがいまいちわかりづらいというか、納得できないというか、説得力にかけるといおうか、アキレスが首尾一貫していないというか、自分の意志でしか闘わない勇猛で傲慢な男、という役どころなのかなんなのか、なにがしたいのアナタというかんじで、侍らせる女は一晩でふたりかとか、そんなどうでもいいところに目がいっていたり。

そういう意味で終始わかりやすかったのは三千年に一度のバカップルだけですか。うん、あいつらの後先考えないオツムの弱さっぷりはたいへん見事に表現されていた。
特にパリスはすばらしかった。あまりに幼稚でなさけなくて甘やかされててしょうもない男が期待以上に描かれていてすげえ満足だった。「お兄ちゃん、ぼくのこと好き?」なんてもうその場で腹抱えてひっくりかえろうかと思ったぜ。あたしがヘクトルだったら脚にすがりついた時点で、引導渡してくれるわ。すごい、すごいぞオーランド・ブルーム。彼がパリスときいたときはなるほど青臭い若造がぴったりだわい、なんて思っていたがほんとうに想像以上にもののみごとにしょうもねーパリスだった! だから死んでおけよ、そしたら完璧だったんに。「燃やすべきです!」じゃねえよ。しかしあのときの木馬内のみなさんを思うとにまにまします。「え、燃やされんの!?」「どうしてくれんだオデュッセウス!!」

そうオデュッセウス。自分はショーン・ビーンを観に「トロイ」に足を運んだといっても過言でない(ちこっとエリック・バナ)。終了後「ボロミーいい役だったね!」といいあっていた女の子ふたりに駆けよりたかったぜブラザー。しかし映画自体の評価はなんか非常にどうしようもない気分にさせてくれるので、たいへん不本意だが誉めるならオーランドasパリスの起用だけだ。





映画 2004/6/1
『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
ピーター・ジャクソン監督(ビデオ) 2004年
8月のDVD発売を待ちきれず、アメリカ版を購入。日本語字幕はついてないけど、さすがに10回見たおかげで字幕ナシでもだいたい意味はわかる。しかし画質悪い、音響悪い、画面が上下左右ちょん切れているので人物が移ってなかったり、頭や手が見えなかったりしている。DVDが待ち遠しい。
参照 2004/2/17





2004/6/2
『いつか、ふたりは二匹』
西澤保彦 講談社ミステリーランド 2004年
ギャリコの『ジェニイ』へのオマージュ。おもしろかった!!





2004/6/2
『鬼神伝 鬼の巻』
高田崇史 講談社ミステリーランド 2004年
題材からして好み。あとがきに暗号がかくされている。目次もちょっとお遊び。





2004/6/3
『鬼神伝 神の巻』
高田崇史 講談社ミステリーランド 2004年
『鬼の巻』の続編。もうちょっと突っ込んで書いてほしかったけど、そうするともっと長くなるしこれが限界か。今回のあとがきの暗号がわからなくてくやしがっていたら、はづきが解いた。なるほど。






映画 2004/6/4
『インディアン・ランナー』
ショーン・ペン監督(DVD) 1990年
この話もう少しうまく作れるんじゃないか、と思ってしまった。ちょっとわかりにくい。でも俳優達の演技はそれぞれ素晴らしい。この映画でのヴィゴはかなり高い評価を受けているけど、本当にそのとおり。ヴィゴの狂気をはらんだ美貌をみられて満足。でも裸身とか、出産場面とかは余計だ。一瞬びっくりした。フランクの兄ジョー役の人どこかで見たと思ったら『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の警官だった。ワンシーンだけベニチオ・デル・トロもでていた。父親役のチャールズ・ブロンソン、ひげがないと別人に見える。





2004/6/4
『暗き神の鎖 前編』
須賀しのぶ 集英社コバルト文庫 2004年
ようやく本編に戻った。カリエが懐妊、出産なんて『砂の覇王』の最初の頃からは考えられない展開。ルトヴィアでは人間関係がどろどろしてきて、暗い気持ちになる。でも愛がああいう形に変化する過程はすごくうまく書いてある。結局権力あるものは心にスキをみせてはいけないのだ。でもそれではあまりに辛すぎる。
ラクリゼも歯が立たないほどのクナムの長老の力。不気味でおそろしい。カリエは運命から逃れられるのか?





2004/6/4
『闇のなかの赤い馬』
竹本健治 講談社ミステリーランド 2004年
この作者は初めてだけどおもしろかった。学園ものはやっぱり好き。





2004/6/4
『黄金蝶ひとり』
太田忠志 講談社ミステリーランド 2004年
この人もはじめて。でもこれもおもしろかった。おじいちゃんがいいし、テツが、ああやっぱりって感じで。目次が暗号になってるのは『鬼神伝』と同じ。
このミステリーランドシリーズ、今回はどれもみな面白かった。装丁も凝っていて素敵なんだけど、もう少し安いといいのに。





2004/6/5
『肩甲骨は翼のなごり』
デイヴィッド・アーモンド(山田順子訳) 東京創元社 2000年
マイケルのあかちゃんを思う気持ちはとても切ない。ミナと母親もいい。ただガレージに住む彼との出会いの場面は、少し気持ち悪かった。魅力的なタイトルに惹かれいつか読みたいと思っていた作品だけど、わたしにはあわなかった。





2004/6/5
『精霊の木』
上橋菜穂子(二木真希子・絵) 偕成社 2004年
題名に惹かれ図書館で借りて読んだ初めての上橋菜穂子さんの作品。長らく絶版だったけどいよいよ復刊。ずっと復刊を待ち望んでいたくせに、買ってからもすぐ本を開くことができなかった。何だかこわいような気がして。はたしてあのときのように涙がでるほどの感動が得られるかどうか、心配だったのだ。
作者もあとがきで書いているように、15年たち考え方も文章表現も変わってきていて、今の自分にあわせて書き直すべきかどうか悩んだというのは当然だ。
わたしも、改稿されているなら以前と違った印象をもつかもしれないし、以前のままなら逆に今の自分があれほど素直に感動できないかもしれないと、読むのがためらわれた。
でも上橋さんは、今の自分には二度とかけない1回かぎりの命を持った物語なのだから、と書き直しせずに復刊してくれた。そして今日読み終えて、今の自分がまだこの物語にこれほど感動できることがとても嬉しく思えた。
SFっぽいファンタジーだが、上橋さんの作品に共通の民俗学的香りにあふれ、『狐笛のかなた』とならぶいまのところわたしの一番好きな上橋作品。





映画 2004/6/6
『戦火の勇気』
エドワード・ズウイック監督(DVD) 1996年
公開時ちょっと興味あった映画。「藪の中」のような展開に、本当はどうだったのかとわたしなりに想像してたが、事実はそれ以上だった。残された彼らが精神的に追い詰められていくのも無理はない。M16が何を意味するのか最後になってやっとわかり、そこからもう涙腺がゆるみっぱなし。デンゼル・ワシントンは『クリムゾン・タイド』のときより、いくぶん太め。マット・デイモンがかわいかった。しかし一番かっこよかったのはワシントン・ポストの記者ガートナー役のスコット・グレンだった。メグ・ライアンはかわいかった。あんなかわいい顔で銃をぶっぱなすなんてすごいなあ。





2004/6/7
『あやかし修学旅行』 名探偵夢水清志郎事件ノート
はやみねかおる(村田四郎絵) 講談社青い鳥文庫 2003年
三つ子たちも中三になり修学旅行にいくことに。でも中学生まではいいけど、高校生になってもこのメンバーで「青い鳥文庫」は少々無理になってくるのではないだろうか。





映画 2004/6/7
「まぼろしの市街戦」
フィリップ・ド・ブロカ監督(DVD) 1967年
30年前にテレビで観て強烈な印象だった映画。長い間もう一度観たいと願い続けていたが、とうとうDVD化された。願えばかなうものだ。「今よみがえるカルト・ムービーの傑作!」
「世界映画史に残る奇跡のようなブラック・コメディ」「まぼろしの大奇作!」―等々。ジャケットの説明文に並ぶ文字に唖然。これってそんな映画だったっけ?たしかちょっと皮肉な寓意に充ちたファンタジーだという気がしていたけど…
ジャケットを見たはづきがぽつりと「『プリズナーbU』に似てる!」と言う。そういえば住民の服装の色彩の強烈なところとか、日常からちょっとずれたような生活ぶりとか似ているかもしれない。
さっそくふたりで鑑賞。タイトルやキャストの文字が躍るおしゃれな画面ではじまり、最初からひきつけられそのままラストまで期待通りおもしろかった!!
印象に残っていたシーンはそのままだった。でも今みるとたしかにブラックだ。
ただラストシーンが記憶と違ってた。主人公が鳥かごをもって裸で精神病院の前に立つ後姿で終わっていたはずなのに、映画はその後も少し描く。記憶違いかと思ったらこれはオリジナル映像で、アメリカ公開時(?)英語吹替え版だとそのシーンで終わっているとのこと。日本のテレビ放映は1974年、そのときはこの英語吹替え版を日本語で吹替えて放映したそう。わたしが見たのはこれ。でもこれオリジナルよりこっちのほうがいいと思う。





2004/6/8
『名探偵 木更津悠也』
麻耶雄嵩 光文社カッパノベルス 2004年
香月実朝を語り手とした連作短編。4篇とも<白幽霊>が共通している。しかし『翼ある闇』で見事にその腹黒さを見せてくれた香月が、木更津を賞賛しているのを読むと、胸が悪くなる。本人本気だからよけい背筋が寒くなる。事件は本格だし、有栖川の探偵コンビ火村&有栖の活躍する作品だといわれても納得できる。あちらのほのぼの、ぬくぬくに比べ、こいつらの寒々しいことといったら…まったく極北。でもあらためて麻耶はやっぱりすごいと思う。





2004/6/9
『続・満月を忘れるな!』
風野潮 講談社YA!ENTERTANMENT 2004年
満月に猫に変身する少年三池敏の話の第2弾。失踪した同じ猫人の父親を求めて音鼓島を訪ねた敏たち。読みやすくテンポよくすすむ。話の展開はちょっと都合よすぎるけどおもしろかった。





2004/6/10
『宮尾本平家物語四 玄武之巻』
宮尾登美子 朝日新聞社 2004年
平家の滅亡を描く最終巻。それぞれの人を細かく描いていて読み応えあるが、少々人物が入り組んでいてわかりにくい。4巻まとめて読んだほうがわかりやすいかも。来年の大河ドラマ「義経」の原作ということだが、平家を中心に描かれているこの作品がなぜ?と思う。





2004/6/10
『まほろ市の殺人 春 無節操な死人倉知淳 祥伝社文庫 2002年 
『まほろ市の殺人 秋 闇雲A子と憂鬱刑事麻耶雄嵩 祥伝社文庫 2002年
『まほろ市の殺人 冬 蜃気楼に手を振る有栖川有栖 祥伝社文庫 2002年
このシリーズだれが考えたの?巻頭のまほろ市の地図と巻末のまほろ市の沿革。元ネタ探しでも充分楽しめそう。3作のなかでは麻耶の作品が一番おもしろかった。『夏』は図書館で修理中なので借りられなかった。





映画 2004/6/11
「青春の輝き」
ロバート・マンデル監督(DVD) 1992年
一昔前の少女漫画かテレビドラマのような陳腐な題名。描かれている時代もどうやら1950〜60年代らしい。こういう青春群像は割と好きなのでおもしろかった。ただどうしてユダヤ人がこんなに嫌われるのかが理解し難い。いくらなんでも現在のアメリカではこんなことはないだろう。マット・ディモンが敵役ででているけど、この相当嫌な奴をうまく演じている。いまよりちょっと若いけど顔立ちはほとんど変わらない。





映画 2004/6/11
「インファナル・アフェア」
アンドリュー・ラウ監督(DVD) 2002年
文句なくおもしろい!劇場公開時から気になっていて観たかった映画。期待にたがわず。ずっとひきこまれて見てしまった。主役のふたりともいいが、やはりなんといってもトニー・レオンがいい。脇役達もそれぞれ味があっていい。惜しいのは結末の部分で説明不足だったことだが、それを差し引いても素晴らしい作品だと思う。二人の若いころの話が「U」で、その後の話が「V」でやるそうだけど、別に作らなくてもいいのにと思う。この素材は一作で終わるのはもったいない、ということだろうか。既にハリウッドでリメイクが決定しているというが、これ以上のものができるとは思えない。ましてブラピ主演?
最初はトニー・レオンの役のほうがひどい目にあっていると思っていたが、最後までみると、もしかしたらこれはむしろアンディ・ラウのほうがこれからの人生つらいのかな、と思う。映画の終わりにも「一番つらいのは長寿」というような文字がでていたから。原題の「無間道」も仏教の言葉。





2004/6/13
『シェパートン大佐の時計』
フィリップ・ターナー(神宮輝夫訳) 岩波書店 1968年 
なんといえばいいのだろう。とてもいいお話。このなかの子供たちとそれを見守る大人たちがみないい。古きよき時代のこどもの冒険物語であり、成長物語でもある。さわやかな風が心の中を吹き抜けていくような気がした。こういう作品を読むと、イギリス児童文学の奥深さを思い知らされる。





2004/6/14
『まほろ市の殺人 夏 夏に散る花』
我孫子武丸 祥伝社文庫 2002年
話としてはだいたい予想つくけど、切ない恋愛ものとして読める。このシリーズの中では麻耶作品の次におもしろかった。





2004/6/15
『砂の妖精』
E・ネズビッ(石井桃子訳) 福音館 1991年
以前に読んだのだが、ほとんど忘れていて唯一お城のエピソードだけ覚えていた。登場人物の子どもたちが、優等生タイプでなくほんとうに子どもらしく生き生きと描かれている。これが百年も前に書かれていたことが驚き。とてもおもしろかったけど、はたして今のこどもたちはどう読むだろうか。





2004/6/17
『謎のギャラリー 名作博 本館』
北村薫 新潮文庫 2002年
1998年マガジンハウスから刊行された『謎のギャラリー」の加筆訂正版。以前は図書館で借りて読んだので、ほとんど忘れていた。どれもこれも「読みたい」と思わせるものばかり。当時も読んだのかどうかは覚えていないけれど、ここに挙げられて『謎の部屋』『こわい部屋』『愛の部屋』に収録されていないものを読んでみた。

『その木戸を通って』山本周五郎(「山本周五郎全集」所収)
この作品は前にも読んでいたはずだが、すっかり忘れていた。なるほど「謎が謎のまま残る、しかも傑作」というのがよくわかる。

『銀の仮面』ヒュー・ウォルポール(「世界短編傑作集4」創元推理文庫 所収)
読み始めてすぐ「ああ、この話だったのか」と思い出した。題名を忘れていたが、これならよく知っている。有名な話だ。

『牛人』中島敦(「山月記・李陵』岩波文庫 所収)
これも以前読んでいたが確認のため読む。そうそう怖かったなあ。

『侵入者』梅崎春夫(「新・ちくま文学の森2 奇想天外」所収)
「写真班」と「植木屋」の2編あり。

『ひとでなしの恋』江戸川乱歩
この話以前マンガ雑誌『ネムキ』で漫画になっていたのを読んだ。でもあの絵はあまり好きではなかったので、原作を読めてよかった。

『アンゴウ』坂口安吾
坂口安吾の名を聞くと、陳腐だけど青春の日々を思い出す。角川文庫で次々出る作品を片っ端から買いこんで読みふけっていた。だからこの作品も読んでいて、題名は覚えている。でも内容はすっかり忘れていた。思いがけず涙ぐんでしまった。





2004/6/18
『謎のギャラリー 謎の部屋』
北村薫編(宮部みゆき・巻末対談) 新潮文庫 2002年
巻末の宮部みゆきとの対談がいい。自分の読み方と同じだと嬉しいし、違うのもまた楽しい。新しい収録作のなかでは『桃』が印象的。不思議な味わい。『遊びの時間は終わらない』と『エリナーの肖像』はやっぱりおもしろかった。





2004/6/19
『謎のギャラリー こわい部屋』
北村薫編(宮部みゆき・巻末対談) 新潮文庫 2002年
これはもうこわいこわい話。単行本で読んだときも思ったけど『やさしいお願い』『夏と花火と私の死体』はやっぱりこわい。それから文庫で新たに収録された『7階』これももう嫌になるくらいこわい。





2004/6/20
『謎のギャラリー 愛の部屋』
北村薫編(宮部みゆき・巻末対談) 新潮文庫 2002年
『真田風雲録』以前読んだときはそれほどと思わなかったけど、今読むとものすごくおもしろい。さすがは北村さんが誉めるはず。





2004/6/20
『七色の海』 
曽野綾子 出版芸術社 1994年
心理サスペンス&恐怖ミステリー傑作集。巻末の『長い暗い冬』が『謎のギャラリー』で絶賛されていたので読んだ。これは怖いというより、あまりに痛ましく哀しい話だった。
もともと曽野綾子の湿ったところのない突き放したような書き方は気に入っている。
『死者の手袋』と『お家がだんだん遠くなる』はどこかで読んだことがあった。





2004/6/21
『ブラウン神父の童心』 
G・K・チェスタトン(中村保男訳) 創元推理文庫 1982年
ブラウン神父の風貌がなんともいい。でもほのぼのというより物悲しい雰囲気をもっている作品。トリックはけっこう予測がつくのだが、実は逆にわたしの知っているトリックの創始者が作者だったわけ。ブラウン神父の相棒となる人物が、最初の予想と違っていたのがおもしろい。





2004/6/22
『めざせマのつく海の果て!』
喬林知 角川ビーンズ文庫 2004年
またまたとんでもないところから眞魔国へやってきた有利(ユーリ)。今度は村田がいないので淋しい。小シマロン国王サラレギー。美少年ぶりに有利はすっかりだまされてるけど、とんでもないワルだ。





2004/6/23
『息子はマのつく自由業!?』
喬林知 角川ビーンズ文庫 2004年
ユーリのパパとママのなれそめや、5歳年上のお兄ちゃんの話。外伝だけどちゃんと本編につながっている。これを読むとユーリがどんなにみんなに愛されてすくすく育ったかがわかる。でも兄ちゃんもさすがだ。





2004/6/24
『静かなる謎 北村薫』
別冊宝島1023 宝島社 2004年
まるごと北村薫関連の本。全作品ガイド、インタビュー、年表などうれしい企画のなかでも、貴重なものは、大学在学時の作品『早稲田殺人事件』完全復刻版。





2004/6/25
『森博嗣本』
別冊宝島 宝島社 2004年
まるごと森博嗣の本。こちらは巻末に『河童』の漫画化作品がある。あらためて作品数多いなと思う。





2004/6/28
『水の精霊 第V部 呪術呪法』
横山充男 ポプラ社 2004年
だんだん「陰陽師」「帝都物語」っぽくなってきた。児童書とは思えない書き方、どっしりした骨太さは気持ちいい。





映画 2004/6/29
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」
アルフォンソ・キュアロン監督(映画館) 2004年
前2作を観た時点でもう観なくてもいいと思っていたのだが、シリウス・ブラック役のゲイリー・オールドマンにひかれてうかうか観にいった。なのにゲイリーほとんど出番なし。存在感なし。手抜いてないか?ゲイリー。あれじゃハリーはルーピン先生のほうを慕うようになっちゃう。そしてやっぱりスネイプ先生が絶品。「教科書384ぺージを開け」という時の「4」の発音といったらもう、ぞくぞくするくらい好き。
この作品自体は好きではない。冒頭のダドリー家の場面で不快感100%。ひたすら不愉快だった。そのせいで最後までのれなかった。原作はおおまかな筋のほかはきれいさっぱり忘れていたこともあるが、ずっとこんな話だったっけ?という疑問を抱きながらみていた。
つまりわたしは「ハリーポッター」が好きではないのだとあらためて悟った。
はづきメモ>覚悟していたほどひどくはなく、しかし覚悟していた以上にゲイリーがもったいなかった
ていうかあの脚本・演出でも、ゲイリー・オールドマン本人にその気があればもっともっともっともっと存在感ある演技をみせてくれたんじゃあないかと思われてならない。とりあえず拙いところを挙げるにもどこにピンポイントしていいんだかわからん状態のなか(それでもちゃんと愉しんで観たことは明記しておきます)、だれよりも目を惹いたのはナイトバスの車掌
だれだい、あの適度にイカれたかんじのイカしたあんちゃんは。
あえていおう、「イカしてる」と。こんなことば前世紀でも使ったことなかったけど。そのイカれイカした具合、オリビア・ハッセーがジュリエットをやった1968年制作「ロミオとジュリエット」のマキューシオのごとく! ←われながらなんてうまい譬えだと思っているのだけれど、伝わってくれるのかどうかいまいち心配であります。
チョウ・チャンは「炎のゴブレット」から出演予定らしいです。



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