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映画 2005/2/1
「オーシャンズ12」
スティーブン・ソダーバーグ監督(映画館) 2005年
ヴァンサンかわいい♪(最近こればっかり)プールサイドでの準備体操、美術館での軽業…等々。このシーンだけ取り出して何回も観たい。かくて予定になかったDVD購入はあっさり決定。はづき大喜び。今回は内輪ネタが多いと聞いてはいたが、なるほど。しかし何もテスを呼び出して彼女に化けさせるなんてしなくても……。ここらへんは完全にお遊び。そしてダニーとテス夫婦のベタベタぶりは、とても感じ悪い。あんたらええ加減にせえよ。純朴なヴァンサン少年の前でいちゃつくんじゃない!ラスティとイザベラのカップルは微笑ましい。




映画 2005/2/3
「石の花」
アレクサンドル・プトゥシコ監督(DVD) 1946年
『石の花』を読み、映画やバレエになっているというので検索していたら、偶然アマゾンで近日発売予約受付中だった。これも何かの縁だろうと思い購入した。しかし約60年前の映画だ。もちろん今の映像技術とは比べ物にならないが、それでもこの素朴な物語の世界を充分堪能できた。日本で公開された初めてのカラー映画ということだが、当時はさぞ衝撃的だったろうと思う。




映画 2005/2/6
「CUBE」
ヴィンチェンゾ・ナタリ監督(DVD) 1997年
テレビで「CUBE2」が放映されたのをきっかけに、はづきに勧められて観た。事前にはづきに聞いていたので、一番ショックな映像は観ないですんだ。これを観ることが心理的に観客を追い詰めるので、こういう鑑賞の仕方は邪道なのだが、こうしないととても最後まで観られなかったと思う。




映画 2005/2/7
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」SEE版
ピーター・ジャクソン監督(DVD) 2004年
前2作に比べ追加映像の感激が薄い。あまりにもたくさん劇場で観たせいだろうか。しかしあきらかにこんなのないほうがまし、という部分が今回は多かったように思う。




2005/2/9
『地に消える少年鼓手』
ウィリアム・メイン(林克己訳)岩波書店 1970年
イギリスではアーサー王伝説が深く浸透していることを感じる。この物語の舞台となった場所もそのひとつで、アーサー王が眠りについている伝説がある。そしてさらに「ある日一人の少年鼓手が地下通路にもぐりこみそのまま帰ってこなかった」という実話が語られ、その話を背景にして物語がはじまっていく。行方不明になってから200年後の現在、その少年があらわれ…という始まり方はとても興味をそそられた。なるほどこれからこのいわばタイムスリップして200年後に現れてしまった少年と、現代の少年を主人公にして話が進んでいくんだなと期待していたら、この少年はまた姿を消してしまう。ここでちょっと肩透かしをくらったようなとまどいもあり、そこからの物語の展開にちょっとついていけなかった。それと眠りを妨げられたアーサー王の怒りというのが、どうもわたしのもつアーサー王のイメージにあわない。ただアラン・ガーナーやスーザン・クーパーの作品の根底にも同じようなものを感じる。アーサー王伝説というより、ケルト伝説というほうが正確な気がする。たぶんイギリス人にとってはごく当たり前の感覚なのだろう。




2005/2/10
『イルカの家』
ローズマリー・サトクリフ(乾侑美子訳)評論社 2004年
「イルカ」ときいてすぐ「ローマンブリテンのアクイラのイルカだ」と勘違いしてしまった。時期も登場人物もまるで違うお話。でもローマンブリテンのような歴史大作ではないが、16世紀のロンドンの町の描写は詳しく、自分の居場所を探す若者を描いている点ではいつものサトクリフだ。この時代、民衆はアン王妃にたいしてかなり反感を持っていたことがわかる。今のわたしたちからみれば彼女はむしろ被害者なのに。それでも主人公のタムシンたちがアン王妃に同情的なのでほっとした。




映画 2005/2/11
「岸辺のふたり」
マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督(DVD) 2001年
予告観た時から、あの「ドナウ川のさざなみ」のメロディだけで泣けてきた。1度目は一人で、2度目ははづきと鑑賞。もうふたりとも冒頭から涙、涙。なんという作品だろう。こんなのみせられたら泣くしかない。
台詞が一言もない代わりにアコーディオンの「ドナウ川のさざなみ」、自転車のきしむ音、木々の葉ずれ、風の音、雨の音、それらがたんたんとシンプルなアニメの映像といっしょに流れる。少女が追い抜く人、追い抜かれる人、すれ違う人、並んで進む人。岸辺を訪れるたび少女の目はいつも彼方へ向かう。その間の長さの違いで、そのときの少女の境遇まで一瞬で悟らせてしまう。どんなに長く饒舌な映画も、この8分のアニメにかなわない。




映画 2005/2/11
「オペラ座の怪人」
スティーブン・ソダーバーグ監督(映画館) 2005年
レイトショーに行ってきた。音楽はすばらしかった。ちゃんとした歌でききたい。なるほどミュージカルとしては傑作だろうが、映画としてはどうかと思う。映画にするならもっと脚本を変えていかないとだめなのでは?




2005/2/12
『ブランコのむこうで』
星新一 新潮文庫 1978年
本屋で平積みになっていて、表紙の絵に惹かれて「星新一の新刊?」と手にとってみた。驚いた。初版が昭和53年。それが平成15年39刷改版で平成17年46版になっている。改版されてから急に売れてきたらしい。星新一は若いころよく読んでいたけどこれは知らなかった。夢の中の世界に入り込んだ少年の話。文章が丁寧で、今は少し古いのだろうか、わたしにはとても心地よかった。




2005/2/13
『オペラ座の怪人』
ガストン・ルルー(日影丈吉訳)ハヤカワ文庫 1989年
『黄色い部屋の謎』と一緒に買ってあったのだが、ずっと積読だった。映画を観た機会にやっと読むことができた。映画ではラブストーリーだったが、この原作はラブストーリーというよりゴシックロマンのよう。ただちょっと訳がなじめないので読みにくかった。創元推理文庫と角川文庫でもでているので、そちらのほうが読みやすいかもしれない。映画を先にみてしまったので展開が遅く感じられてしまった。




2005/2/17
『夜のピクニック』
恩田陸 新潮社 2004年
久々の恩田陸。以前短編でさわりの部分だけ読んだ記憶があって、ちょっと面白そうと思っていたが、これは久々のアタリ。何より高校の行事がよい。これほどではないがわたしの高校もクロスカントリーが毎年あって、そのときは苦しくても一番いい思い出だ。共感させられる言葉の数々。




2005/2/17
『ほうかご探偵隊』
倉知淳 講談社ミステリーランド 2004年
倉知淳は好きな作家なのだが寡作なので、このシリーズで読めるのは嬉しい。探偵役の龍之介がある人物を思わせて、にやりとさせられた。




2005/2/18
『おばけ桃の冒険』
ロアルド・ダール(田村隆一訳)評論社 1972年
おもしろかった。しかしダールは残酷な設定をなんともあっさりと書くなあ。すごい環境に子どもを平気で放り込む。そしてあれよあれよという間にとんでもない冒険がはじまる。とにかくテンポがよくどんどん読める。




映画 2005/2/18
「パトリオット・ゲーム」
フィリップ・ノイス監督(TV放映) 1992年
ショーン・ビーンがテロリスト役だというので、眠いのに観た。だいたい途中で死ぬしなあ、と思って観始めたら、いきなり金髪の超美形のテロリストが現れて、目が釘付け!うわっなんちゅう美しさ。特に裁判所でのちょっと長めの金髪姿なんて、うっとり見とれてしまうほど。間違いなく今まで見たうちで、一番美しいショーン・ビーンだ。とうかれていたら途中から髪を短く刈り上げたら、いつものショーン・ビーンに戻ってた。私怨で動く勝手な男。残酷で人でなし。最低。そのうち眠くなってしまって、最後まで観ないで寝てしまった。でもあの美しいショーンを観られたから満足、満足。映画自体はあまり好きではない。家族が狙われるなんて辛すぎる。




2005/2/19
『ふりだしに戻る 上下』
ジャック・フィニイ(福島正美訳) 角川文庫 1991年
最初はまどろっこしくて、なかなか読み進められなかった。それが上巻の終わりごろからぐんぐんテンポがよくなり、目がはなせなくなった。タイムトラベルの名作というので期待していたのだが、そのタイムトラベルの方法が意表をついていた。タイムマシンや超能力でタイムスリップするのではなく、環境をその時代そっくりに整えその中で生活して、自分がその時代に住んでいるといういわば「思い込み」の力でタイムスリップする。とても新鮮だった。最初はその状況説明が長々と続くので、ちょっといらついてしまった。現在やタイムスリップした時代が丁寧に描写されるのを読んでいると、作者のその時代に寄せる思いの深さが感じられる。あとがきににもあるが、これはSFといういうよりファンタジーだ。




映画 2005/2/19
「キング・アーサー」
アントワン・フークア監督(DVD) 2004年
わたしは好きだ。ただ世間の評判があまりよくないのが残念。どうもアーサーが地味すぎるらしい。クライブ・オーウェンは悪くないのだが、たしかにアーサーはもっと若い方がよかったかなと思う。若々しく周りの人間が希望を託したくなるようなカリスマ性を持つ人物。あるいは頼りなさすぎて、周りがつい手を差し伸べたくなるような存在でもいい。それがあまりそう感じられない。ただ中間管理職の悲哀をたたえて、くぐもった声でボソボソしゃべる冴えない男に見えてしまう。あれではランスロットとグイネヴィアが彼を奪い合う(違)理由がない。(クライヴ・オーウェンは決して悪くない。「ボーン・アイデンティティ」の狙撃者役なんて、主役のマット・デイモンより格好よかったんだから。あくまでもこの映画のアーサー役についてである)それとどうも伝説か史実か、中途半端なような気がする。だからその両方の面から、突っ込みどころがわんさかでてくる。でもこの暗く重苦しい雰囲気はとても好きだ。
2/25にディレクターズカット版を観る。これを見て劇場版では戦闘場面でもほとんど流血場面がなかったことに気がついた。このDC版は騎士たちの下ネタ場面がないし、エピソードの追加もあり気に入っているのだが、唯一この流血場面が気にいらない。しかもいかにも後からつけ足したような血の流れ方だ。
参照 2004/8/4




2005/2/22
『サー・ガウェインと緑の騎士』
J・R・R・トールキン(山本史郎訳) 原書房 2003年
このエピソードはサトクリフの『アーサー王と円卓の騎士』『炎の戦士クーフーリン』にもあった。マロリーの『アーサー王の死』には入ってないらしい。もともとはケルトの神話なのだろう。




2005/2/25
『お姫さまとゴブリンの物語』
マクドナルド(脇明子訳) 岩波少年文庫 2003年
新版。以前は1985年版。多少翻訳に手が入っているらしい。おもしろい。あらためてマクドナルドのおもしろさにはまった。今まで読まなかったのが悔やまれる。最初に読んだのが訳が良くなかったせいで敬遠していた。『北風のうしろの国』はおもしろかったのだが暗い雰囲気で、しばらくマクドナルドを読むのは止まっていた。ところが先日の『かるいお姫さま』がすごくおもしろかったのでようやくこちらにも手が出た。本当に早く読めばよかった。




2005/2/28
『カーディとお姫さまの物語』
マクドナルド(脇明子訳) 岩波少年文庫 2003年
これも新版。旧版は1986年。これは『お姫さまとゴブリンの物語』の続編。こちらもおもしろい。でも雰囲気はかなりちがう。こちらはかなり暗い。最後でようやくハッピーエンドになったと思っていたら、とんでもない結末であぜんとした。訳者もあとがきでふれているように、この物語を書いていた時期の作者の悲観的な気持ちが反映されているのだろう。でもなんというのか、たんなる勧善懲悪のおとぎ話に終わらない、そこがとても魅力的だった。不思議な雰囲気の作品だ。



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