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映画 2005/4/1
「男たちの挽歌」
ジョン・ウー監督(ビデオ) 1986年
これは男の、というより「男の子」たちの熱い青春映画だ。スローモーションが多用されていて、殴られて鼻血がでるところまでスローで観たのは初めてだ。戦い方がなんとなく泥臭くて、そこがまた一昔前の熱血映画みたいでいい。
そして主役3人がそれぞれいい。特にチョウ・ユンファって「友は風の彼方に」でも思ったけど、なんて可愛げのある男なんだろう。表情が少年みたいだ。前半のヤマ場一人で料亭に殴り込みにいくところは、黒いロングコートを翻らせて格好いいったらない。もはや我が家では「世界で一番かわいい男」と呼んでいる。レスリー・チャンも若い。ティ・ロンもちょっと額が淋しいけど格好いいし、悪役のシンまで格好よく見えてしまった。




2005/4/2
『オペラ座の怪人』
ガストン・ルルー(三輪秀彦訳) 創元推理文庫 1987年
最初に翻訳されたのがこれ。早川版と似ているがあれほど直訳ではないので、一番バランスいいかも知れないと思っていたが、カルロッタの歌唱を評して「浣腸器のように歌う」というのはあんまりだ。そのほか、どうもクリスティーヌの口調がなれなれしくて、早川版より分別がなく子どもっぽく感じる。こうしてみるとやはり早川版が一番よかったと思う。クリスティーヌの口調が丁寧だし、だからラウルより年上のように感じたのだが、かりにも貴族のラウルに対しては、やはりあのような口調のほうがふさわしいと思う。




絵本 2005/4/6
『コブタをかぞえてTからMM』
アーサー・ガイサート(久美沙織訳) BL出版 1999年
タイトルの「TからMM」は「いちからにせん」と読む。つまりこれローマ数字の読み方の絵本。ローマ数字はTとVとXは知っていたが、それ以上になるとまるでわからなかった。それがL、C、D、Mと紹介されていき、それにあわせてページにコブタの絵が描かれている。なんとちゃんとMM匹描かれている!(数えたわけではないが)壮観!楽しくってこれでいっぺんにローマ数字を覚えられた。




2005/4/11
『最後の願い』
光原百合 光文社 2005年
待望の光原さんの新作。期待して読んだが、最初の章はいらいらした。こんな文章だっただろうか?ものすごくわかりにくい。探偵役の役者の描写が気にいらないし、何が問題なのかもよくわからない。2章からは探偵役がもう一人増えてよけいややこしい。でもこちらの探偵のほうが好きだ。劇団運営のための人員を1章ごとに確保していく話はおもしろいが。でも後のほうになると著者もなれてきたようで、読んでいても居心地悪くなくなった。そう最初は居心地悪さを感じたのだ。




2005/4/14
『ペーターという名のオオカミ』
那須田淳(ミヒャエル・ゾーヴァー挿画) 小峰書店 2003年
公園で拾った子オオカミを群れに返す話だが、ベルリンの壁の話や海外子女の問題など織り込まれていて、なかなか読み応えあった。




2005/4/18
『ニワトリ号一番のり』
J・メイスフィールド(木島平治郎訳 寺島龍一画) 福音館書店 1967年
最初は船の用語がややこしかった。お話にものれなかった。でも難破してからなかなかおもしろくなった。タイトルと内容が違うと思っていたら、最後にはちゃんとそのとおりになる。著者はとにかく海が好きで、帆船が好きで、その気持ちが随所にあふれている。読んだものをいやおうなしに「海へのあこがれ」にさそいこむ。子どもの頃『コンチキ号漂流記』を読んでいかだに憧れたが、あのころこれを読んだら帆船に憧れたと思う。




映画 2005/4/20
「インファナル・アフェアV 終極無間」
アンドリュー・ラウ監督(映画館) 2005年
ラウがあまりにも可哀相。結局死に切れず、妄想のヤンとして生きていくのか。ヤンが最期に報われたのに比べあんまりだ。だが結局そこまで描かなければ「無間道」とはいえないのかも。トニー・レオンがあいかわらずかわいかった。アンディ・ラウは壊れていくラウを演じて凄まじい熱演。でも実は今作初登場の2人、ヨンとシェンがとても格好よかった。シェンは「HERO」の始皇帝でも存在感あった。ヨンはちょっと佐野史郎に似ていた。これは男たちがとにかく格好いい、男たちの映画だ。だからケリー・チャンの出番が多くて、そこだけ浮いていたようで残念。あのエピソードはほんの少しあればいい。




映画 2005/4/21
「ザ・ウォッチャー」
ジョー・シャーバニック監督(テレビ放送) 2000年
娘が「太ったキアヌが見られるよ」と勧めるので観た。ほんとに太ってた。スターがこんな姿さらしていいのか。けっこうおもしろい題材を使いながら、どうしてこうもつまらない映画になるのか不思議だ。キアヌのやる気のなさそうなダンスと、角出しポーズはけっこう好きだけど。




2005/4/21
『禁じられた約束』
ロバート・ウェストール(野沢佳織訳) 徳間書店 2005年
少年の日の初恋が甘く切なく胸にせまる。その後半部分はちょっと怖い。




絵本 2005/4/21
『ふしぎな笛ふき猫』
北村薫(山口マオ絵) 教育画劇 2005年
北村さんの珍しい絵本。千葉県に伝わる民話「かげゆどんの猫」大幅にアレンジしたもの。




2005/4/22
『世にも美しい数学入門』
藤原正彦/小川洋子 筑摩書房(ちくまプリマー新書) 2005年
『博士の愛した数式』の著者がその作品を書くときに取材したのが藤原氏。その取材と作品刊行後の対談をまとめたもの。とてもおもしろかった。数学が苦手なわたしにも、すいすい読め、数学とはこんなにも美しいものかということを再認識させられた。数学者はロマンチストなのだな。藤原正彦さんの『若き数学者のアメリカ』は前から読みたいと思っていたのだが、これでますます読みたくなった。




2005/4/25
『ケーブ・ベアの一族』上下
ジーン・アウル(大久保寛訳) 集英社 2004年
以前中村妙子さん訳で評論社からでていた『大地の子エイラ』の新訳。前から読んでみたいと思っていた作品だったので、この機会に手にとった。おもしろかった。似た作品に『アリョーシャン黙示録』があるが、これはその時代よりもっと前、新人と呼ばれるクロマニヨン人と旧人ネアンデルタール人との交代の時期、二つの人類が混在していた時代だ。




2005/4/29
『野生馬の谷』上下
ジーン・アウル(佐々田雅子訳) 集英社 2004年
『ケープ・ベアの一族』の続編。一人で暮らすエイラの様子を描く部分はとても面白いのだが、エイラの運命の相手となるジョンダラーの部分がけっこう長くて、二人がなかなか出会わないのでいらいらした。このジョンダラー、現代でいうなら「愛の狩人」みたいな男で、どうも軽い。エイラが素晴らしい女性なのに、この男じゃもったいなくないか?前作で作者の語りたいことは全て書かれたような気がする。なんかハーレークィンや少女マンガの世界になってきて、壮大な物語がちっぽけになってきたような感じを受ける。最初が一番おもしろく、巻をおうごとにおもしろくなくなってくる、という書評を読んだが、なるほどと思う。




2005/4/30
『バッテリー Y』
あさのあつこ 教育画劇 2005年
ついに完結。巧ははたして門脇との勝負に勝ったのか負けたのか。結論はない。だがこの終わり方しかないだろう。今回はいつもの息苦しさはかなり薄まっていた。巧だけでなく、周囲の少年たちを丁寧に描いてあり、好感がもてた。瑞垣が門脇に本音を告げることができたのは、よかったと思う。



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