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2007/5/1
『新釈 走れメロス 』
森見登美彦 祥伝社 2007年
表題作の「走れメロス」が『夜は短し歩けよ乙女』にリンクしていておもしろかった。桃色ブリーフのエピソードもちゃんとつながっている。 この『走れメロス』のほかは元作のせいなのかちょっと暗い。




2007/5/2
『涼宮ハルヒの分裂』
谷川流 角川スニーカー文庫 2007年
待望の新作。2年生になったハルヒたち。ここで大きく話が動きそうなのだが、残念ながらいいところで終わり、続きは『涼宮ハルヒの驚愕』へ。もともと前後編だったのか。新しいキャラが生まれて、第2章からはαパートとβパートに分かれてパラレルに進行する。 ちょっとおもしろい展開だが、ややこしくもある。とにかく続きが早く出ることを望む。




2007/5/3
『樽 乱歩が選ぶ黄金ミステリーBEST10 H』
F・W・クロフツ(二宮磬訳) 集英社文庫 1999年
ミステリーを読み始めた頃から名作の呼び声高かったこの作品は気になっていた。だが手に取るたびその分厚さに気をそがれ読むには至らなかった。『黒いトランク』を読んだ勢いでようやく読む機会を得た。何十年来の課題を果たした気分だ。読み始めると意外とすいすい読めた。たしかに古いことは古いのでトリックやアリバイも今の目から見ると目新しくはない。直接事件とは関係ない記述も多くてやや冗長な感じも受ける。でもやはりとてもおもしろかった。以前に読んでいたらきっともっと感激しただろうな。




2007/5/5
『カカオ80%の夏』
永井するみ 理論社 2007年
「ミステリーYA」の中では、今までで一番おもしろかった。




2007/5/6
『漱石先生の事件簿 猫の巻』
柳広司 理論社 2007年
これも設定はおもしろいのだけどちょっと長く感じてしまった。考えてみると漱石の『我輩は猫である』は読んだことなかった。読んでいたらもう少しおもしろく感じたかもしれない。




2007/5/7
『MORI LOG ACADEMY1』
森博嗣 メディアファクトリー 2006年
ただの日記なのに読んでしまうのは、やはりわたしが森博嗣が好きなせいだろう。




2007/5/8
『MORI LOG ACADEMY2』
森博嗣 メディア・ファクトリー庫 2006年
おもしろく読んでいる。そして結構影響されている。




2007/5/14
『シュトルーデルを焼きながら』
ジョアン・ロックリン(こだまともこ訳) 偕成社 2000年
ユダヤ人家庭に伝わる伝統的なお菓子シュトルーデル。そのお菓子を焼きながら一家の歴史、ユダヤ人の歴史が語られる。悲劇的な話も案外あっさり語られていて、そこがすこし物足りなくもある。




2007/5/15
『きつねのはなし』
森見登美彦 新潮社 2006年
『太陽の塔』や『夜は短し歩けよ乙女』とは全然違う、少し怖い不思議な話。これもいかにも京都ならありそうという感じがよくでている。




2007/5/16
『ハピネス』
嶽本野ばら 小学館 2006年
純愛小説。悲しいけれど、最期のお別れに三人が「有り難う」って言うところがとてもよかった。




2007/5/17
『押入れのちよ』
荻原浩 新潮社 2006年
表題作と「コール」は好き。あとは普通。「介護の鬼」は今現在のわたしにとってちょっと嫌。「お母さまのロシアのスープ」は終わり近くなってうわっと思い、最後の一文でう〜んと唸った。




2007/5/18
『図書館危機』
有川浩 メディアワークス 2007年
もうこれは図書館ものと考えずに戦闘ものと考えるしかない。そう思うと一作目に感じた違和感というか、嫌な感じは薄れて純粋に楽しめる。しかし「床屋」「魚屋」「八百屋」が軽度の放送禁止用語だなんて初めて知った。




2007/5/22
『酸素は鏡に映らない』
上遠野浩平 講談社ミステリーランド 2007年
おもしろかった。「ブギーポップ」シリーズを知らなくても単独でも楽しめるし、知っていればなお楽しい。やっぱりこの「ミステリーランド」シリーズはいい。




2007/5/23
『聖ヨーランの伝説』
ウルフ・スタルク(菱木晃子訳) あすなろ書房 2005年
ヨーロッパ各地で親しまれているというキリスト教の聖人、聖ヨーラン。イギリスでは聖ジョージ、フランスでは聖ジョルジュ、ドイツでは聖ゲオルグと呼ばれている。 一般的な聖人伝説とスウェーデンにおける史実をもとに、スタルクが描いたこの作品の中のヨーランは、素朴で心優しい青年。「心の声のひびくがままに」行動する彼の姿は、気高くすがすがしいのだが、何だか切なさや哀しさも感じる。英雄ではなく聖人だからだろうか。




2007/5/24
『ねずみの家』
ルーマー・ゴッデン(おびかゆうこ訳 たかおゆうこ絵) 徳間書店 2001年
とてもかわいい話。挿絵がまたかわいい。




2007/5/24
『クリスマスの幽霊』
ロバート・ウェストール(坂崎麻子訳 光野多恵子訳) 徳間書店 2005年
父親の工場へ弁当を届けにきた少年が出会った幽霊。怖い話かと思ったらそうではなく、少年と父親の絆を描いたいい話だった。 子どもの目からみた父親とその職場がとてもリアルに描かれていた。併録された作者自身の回想録を読むと、これは作者の経験がもとになっていることがよくわかる。こういう親子関係はうらやましい。




2007/5/25
『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』
斉藤惇夫(薮内正幸画) 岩波少年文庫 1990年
アニメにもなった人気作品。今回初めて読んだが、とてもおもしろかった。15匹の仲間たちもきちんと描かれ、決してガンバ一人の英雄譚になっていないところがいい。 白イタチのノロイの描写もすごい。最初から何人かは死ぬだろうとわかってはいても、やはり仲間の死は哀しい。思わず泣きそうになった。




2007/5/26
『小袖日記』
柴田よしき 文藝春秋 2007年
おもしろかった。この作者は女性の気持ちを書くのが上手い。源氏物語を現代的な視点で描いているのだが、タイムスリップという形で現代女性を実際に平安時代に置くことによって、無理なく現代的解釈ができている。 ただ最終章がちょっと唐突。この部分だけちょっと浮いているのが残念。とはいえとても楽しく読めた。




2007/5/27
『虎の弟子』
ローレンス・イェップ(金原瑞人 西田登訳) あすなろ書房 2006年
発想はおもしろいのだが、どうもあらすじだけを読んでいるような印象。状況説明や人物描写がなく台詞だけで説明されているので、これを脚本にして映画にすればおもしろくなるかもしれない。




2007/5/27
『バルザックと小さな中国のお針子』
ダイ・シージェ(新島進訳) 早川書房 2002年
話題になった作品ということだが、そんなに感心しなかった。それまで主人公の一人称だったのに、途中で3人の人物が交互に語る部分が思わせぶりに挿入されているが、それにどんな意味があるのかさっぱりわからない。 本が重要な役割を果たすという点はよかったのだが。




2007/5/28
『ソーネチカ』
リュドミラ・ウリツカヤ(沼野恭子訳) 新潮社クレスト・ブックス 2002年
とても静かな作品。本の好きな女性の一生を淡々と描いている。あまりにあっさりしすぎて少々物足りない感じもあるが、この淡々さが好ましい。




2007/5/29
『カワセミの森で』
芦原すなお 理論社ミステリーYA! 2007年
この著者の『ミミズクとオリーブ』のシリーズが好きだったので期待していた。たしかにおもしろかった。 けどだんだんこの一人称の語り口がうるさく感じられてきた。もう少し抑えてくれればよかったのだけど。でもこの物語の主人公桑山ミラが登場する『山桃寺まえみち』を読んでみたくなった。




2007/5/31
『ジャイアンツ・ハウス』
エリザベス・マクラッケン(鴻巣友季子訳) 新潮社クレスト・ブックス 2002年
ヒロインのペギーが司書ということで、図書館にたいするペギーの気持ちに深く共感した。そう、そう、そうなのよ〜!と叫びたい気分。それだけでもこの作品を読んでよかったと思える。読みながらちょっと長いな退屈だなと感じたのだが、読み終わると、ああこの結末に至るためにはこうした書き方しかなかったのか、という気になる。最初はこのペギーと巨人症の少年ジェムズの他は、皆嫌な奴ばかりかと思っていたが、けっこうみんないい人だったのでほっとした。




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