夏の日
少年は二人
プラスティックの入れ物に世界を創る
ついさっき
角砂糖をちょうだいと駆けて来て
蟻を飼ってるんだと誇らしげな顔をした
夏の日の
二人の間には透明なケース
指先で
蟻を 捕まえては
彼等の世界に放り込んでいる
一昨日は土肌を見せていたそれが
昨日は草で覆われて
今は様々な石で景色を付けられていた
蟻達には巨大な渓谷にも見えるだろうか
幼い神々の創造した大地
覗き込む四つの視線
額を寄せているふたつの顔が
不思議なほど同じに見える
日差しが
くっきりと影を置くコンクリートの上で
無造作に投げ出された足先や
小枝や石を持つ指先に
きっと二人は
今だけを見ている