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| 『薬学基礎講座』 |
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| 当学院で行われている研究・教育の対象は、なにも魔法だけに限定されるわけではありません。薬草調合・錬金術・占星術など、およそ魔法の周辺に位置するものであれば、全て対象となります。 もっとも、それらの伝統的な知識・技術は、当学院流の洗練を経て「薬学」「化学」「天文学」として体系化されました。出来たばかりの分野にも関わらず、多くの成果を上げ始めております。 とくに薬学の分野では、薬草(ハーブ)の成分を抽出して、その詳細を分析していくという過程に入りつつあります。成功すれば不治の病に苦しんでいる方々を救うこともできるかもしれません。 その薬学の知識を、これからみなさんに紹介していきますが、時間も限られていますし、何よりも薬学の講義には実験が欠かせません。 そこで、ごく簡単な「ハーブ」についての紹介およびそれを調合して作られる31種類の「魔法薬」の解説に限定させていただきます。 |
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| <ハーブについて> |
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| 数種類の香草(ハーブ)を調合した薬を服用すると、なぜ魔法と同じ効果が発生するのか・・・・。回復薬や解毒薬ならば納得もいきますが、魔物に対しても効果があるのはどうしてなのでしょう? この問題は長らく議論の対象にされてきました。いろいろな説が持ち出されたのですが、決め手となるようなものは無かったようです。 しかし最近になって、魔法学院に在籍する薬学の教授が一つの仮説を提出しました。 『ハーブには、脳内物質を分泌させる働きがある。 それは潜在能力を一時的に高めた結果、魔法を使用する時 と同じような状況を、体内において擬似的に展開する』 ――果たしてそれが正しいかどうかは判りません。ただこの説が証明されたら、それは魔法や星に関する既存の知識さえも根本から揺るがすパラダイム・シフトとなるでしょう。 それはともかく、ここでは五つの代表的なハーブを紹介しておきましょう。 |
| VERBENA - ベルベーヌ |
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淡い紫色の小さな花を、稲穂のように咲かせるハーブです。そのまま使うと皮膚病などに効果があるとされています。それほど珍しいものではなく、道端に生えているのを見かけることもあるでしょう。しかし薬効の強いものは、清められた地にしか生えないといいます。 |
| LAVENDER - ラベンダー |
同じように、淡い紫色の花を稲穂のように咲かせます。ただし、こちらは草ではなく低木に分類されています。痛みを鎮め体を暖める薬効を秘めていますが、すばらしい芳香を特徴とするため、むしろ香水などの原料となることが多いようですね。魔法薬を作れるくらい質の良いものは、なかなか見つかりません。 |
| SAGE - セージ |
葉に芳香のあるシソのような植物です。初夏ぐらいに、青白い小さな花を咲かせます。似たようなハーブに、サルビアと呼ばれるものがありますが、こちらは紅い花をつけ、薬効らしきものはありません。セージも主にハーブティや香味料として使われる事が多いのですが、疲労回復の効果があるため薬としても用いられるのです。 |
| HYSSOP - ヒソップ |
針のような葉が印象的なハーブです。夏から秋にかけて、青い花を咲かせます。そのままでは薬効はありませんが、食用にされることはあるそうです。ただ高山にしか生えていないので採取するのは難しく、薬草店ではかなりの高値で取り引きされています。 |
| SAVORY - セボリー |
青紫色の茎をもつ小さなハーブです。夏に藤色の花をつけ、それは香味料として使われます。薬効を持っているのは、すがすがしい香りを放つ茎の方で、心を瞬時に落ち着かせる作用があります。川辺などで採取できますが、強力な薬効を秘めたものは沼地にしか生えないそうです。 |
| ――ハーブの種類は、これ以外に数百以上も存在していると言われています。しかし不思議な効能を持つ薬を作り出すのは、主にこの五つに限定されているのです。 |
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