33日目:シカゴを目指してひたすら走る

8月16日(走行距離:孝明 301mile 美枝 152mile)

 呪われた一夜を過ごし,朝になってみると,それでもこのキャンプ場はとても快適だ.蚊さえいなければ今の所100点をあげたいくらいなのに・・・.痒みの残る足や手を掻きながら(それでもいつもほど腫れはひどくならずにすんだ),とうもろこし畑を後にする.

 旅の最後になったが,90号を通るのでシカゴに寄ることにしていた.一度は行ってみたいと思っていた大都市シカゴ.問題はシカゴのそばにキャンプ場はあるか,である.都市のそばにあるとは思えず,あっても治安と環境が不安だ.この際,モーテルという手もあるが,これが都市だとやはり高い.KOA のガイドを見て,一番便利そうな所,マレンゴと言うところのキャンプ場を探す.シカゴ中心部までは車で30分以上かかりそうだが,郊外なので治安は良さそうだ.今日の目的地を定め,そこまでひたすら走り続ける.ミネソタ州からウィスコンシン州に入る.ミシシッピ川を渡り,道はどんどん都会を走るようになり,あたりも緑の木々が増えてきた.ああ,ボストンと同じ様な気候になってきたのだなあ,と感じる.90号はウィスコンシン州の州都マディソンから南下し,いよいよイリノイ州へと続く.イリノイに入るとこの道はトール・ロードになる.大都会だ.いよいよシカゴが近づいてくる.道路は急に車線が増え,交通量も格段に増える.すっかり田舎ドライバーになっていたので,まわりのスピードと交通マナーの悪さについていくのが大変だ.ぼーっとしていられない,緊張するねえ.疲れた体に鞭打ってキャンプ場までもうひとがんばりだ.

 キャンプ場に着く頃には夕方となっていた.どんなところかと思うとこれが結構田舎町だ.インターを下りてからしばらくくねくねとした道を行く.雑木林が続くいかにも郊外といった風景.20分くらい走っただろうか,ひっそりとキャンプ場があらわれる.緑と芝生が多くて静かそうだ.今日は蚊もいないだろう.ちょっと高速からは遠いけど,まあ静かならしょうがないし,安全そうなので決めることにした.今夜から3泊.明日からのシカゴ見物のベースキャンプとなる.もうすっかり国立公園とは無縁のような所まで来てしまったんだあ,とテントを張りながら思う.ここに泊まっている人たちはどちらかというと夏休みで家族キャンプという雰囲気だ.子供の姿が多い.そこへ妙に日焼けしたハードな出で立ちの東洋人二人,といった様相.私たちも頭を切り替えて明日からは都会の観光に慣れなくてはね.

 今夜は料理もせずに高速近くのアメリカ風レストランに入る.長旅のせいか,すっかり慣れてしまったのか,こういう店の味も結構好きになってしまった.なんだか落ち着くのだ.わくわくするようなメニューは無いがはずさない頼み方ができるようになったからなのか.自分で作るめんどうに比べればなんでもおいしく感じられるからなのか.ふかふかの大きな椅子に座り込んでゆっくりコーヒーを飲むと一日の疲れが吹っ飛ぶ.今日はまだ車に揺られている感じが残っている.シャワーでも浴びてゆっくり寝よう.


Written by Mie Takeuchi. Edited by Takaaki Takeuchi. Last Modified on June 12th, 1998.

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