古くから管球アンプ愛好家に高く評価されてきた大型直熱三極管211/VT4Cの無帰還シングル・アンプに、最新テクノロジーのファインメット®という特殊金属をコア材にしたトランスを“フル搭載”したところ、名球211の潜在能力が最大限に引き出され、得も言われぬサウンドが生まれました。
この見事な音色と表現力をぜひ大勢の皆さまにご堪能いただきたいと願って、お求めやすい価格のステレオ機を企画いたしました。
このページの内容:
ステレオ・アンプ 1台 ==> ¥348,000(消費税、送料込み)
[ * 「ファインメット®」「ファインメット(R)」は日立金属(株)の登録商標です]
このステレオ・パワーアンプ「NS-211S」は、当工房で販売しているファインメット(R)搭載211無帰還シングル・モノラル・パワーアンプ「NS-211FM」を、さらにお求め安い価格設定のステレオ機として企画した製品です。
NS-211Sのアンプ回路は、モノラル機「NS-211FM」と同一です。ただし、電源トランスに市販品を採用した関係で、出力段のプレート電圧とバイアス抵抗を変更しました。下図のとおり、初段、ドライバー段、出力段すべてを自己バイアス動作とし、ドライバー段以外は無帰還(ドライバー段のみ約3dBの局部帰還)、段間はCR結合、オーバーオールでは無帰還です。
コストダウンを図るため、ファインメット®製コアの出力トランス(Ex.Fieldブランドの特注品)以外のトランス類には市販品を採用しました。B電源の整流回路に使用するノイズフィルターは、モノラル機と同様にEx.Fieldブランドの標準品です。電源トランスはオリエント・コアのS.E.L(菅野電機)製、チョーク・コイルはファインメット®製コアのノグチトランス製です。整流回路の後にチョーク・コイルをL/Rチャンネルで独立して搭載することにより、モノラル機に肉薄するチャンネル・セパレーションを実現できました。
アンプ回路の抵抗にはアムトランスのAMRSカーボン抵抗(非磁性体)を採用し、大電力の抵抗は国産のセメント抵抗を使用しています。また、カソードのパスコンにはニチコンのオーディオ用Fine Goldブランド、段間のカップリング・コンデンサには東一電機のビタミンQ含浸オイルペーパー・コンデンサを使用しています。このように、“廉価版”のステレオ機とはいえ、リーズナブルな価格のオーディオ用パーツを多用することにより、充分な品質のアンプに仕上げることができました。
あくまでも“主観的”、“直感的”な自己評価に過ぎませんが、モノラル機「NS-211FM」の音質や表現力を200とすると、ステレオ機「NS-211S」は180〜190です。両者を聴き比べると、音場の広がりや奥行き、微妙な音の表情まで再現する表現力の点で、モノラル機のほうが少し上回っているように感じます。しかし、価格の差を考えると、ステレオ機「NS-211S」は、たいへんコスト・パフォーマンスの高いアンプと言えるでしょう。
さらに詳しい情報は、ファインメット®搭載モノラル機「NS-211FM」に関する下記のセクションをご覧ください:
◇ 「ファインメット(R)の搭載箇所とNS回路の必要性」
◇ 「技術解説」
また、「NS-211FM」のさまざまな特性データを測定し、分析・考察したレポートを私設ホームページ内に公開しました。関心をお持ちの皆さまは「徹底分析: NS-211FM」のページをご覧ください。
※アンプの各種仕様は、予告なしに変更することがあります。
シャーシ内部の写真をご紹介します。
底板に取り付けた冷却ファンは、電源トランスの見えている位置に収まるようになっています。真空管の直流点火用の整流回路と、B電源回路には、ガラスエポキシ製の両面スルーホール基板を使用しています(3枚)。アンプ回路はラグ板とテフロン線を使った手配線です。
[ * 「ファインメット®」「ファインメット(R)」は日立金属(株)の登録商標です]
(公開: 2008/6/14)