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211無帰還シングルの音が
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[ * 「ファインメット®」「ファインメット(R)」は日立金属(株)の登録商標です]
今のお気に入りシステムは、ファインメット®211アンプ「NS-211FM」を中核とし、NS装置も組み入れた、リアリティー・サウンド再生システムです。「究極のリビング・オーディオ」と言っても過言でないと思います。
システムの全景はこんな感じです↓
ちなみに、上の写真で「エージング・スペース」に置いてあるのは貸出用のステレオ機です。モノラル機とよくよく聴き比べると差はありますが、我が家ではこれを“セコイアの背比べ”と称して悦に入っております(自画自賛で恐縮です…。レベルの高いところで少し差があるという程度・・・)。
画面に映っているのは今年のウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートを笑顔で指揮するジョルジュ・プレートル氏。この笑顔と、メリハリの効いた名演奏は目と耳に焼き付いています(参照: 雑記帳 2008/1/9)。
なお、4月に、パイオニア製のお買い得DVDプレーヤー(HDCP対応HDMI端子付き)にパソコン用19インチ・ワイド液晶モニタ(HDCP対応DVI-I端子付き)を「HDMI→DVI-I変換ケーブル」で接続して、格安のDVD視聴セットを構築しました(費用は\36,000!)。DVDの音声出力はModel 2でD/A変換しますので、音質に不満はありません。
NS-211FMの紹介ページには「コスト・パフォーマンスの高い買物」と書きましたが、正直なところ、我が家にとっては手の届かない高嶺の花なんです…。自分が「製作・販売側」で本当によかった! 製品版最終試作機を自分たちで利用できるんですから。もっとも、もし「購入者側」だったとしても、ファインメット®・ステレオ機「NS-211S」のほうを、なんとか頑張って購入したかもしれません(^^)ゞ
どこが「お気に入り」かと言いますと、とにかくコンサート・ホールで聴いているかのような音なんです! 従来型トランスで製作した211無帰還シングル・アンプを使っていたときにも同じように感じていましたが、「もっと上があった」とは驚きました。
今年、諏訪内晶子さんが、なんと鎌倉市という神奈川県の片田舎でコンサートを開いてくれました。こんなチャンスは滅多にありませんので、もちろん聴きに行きました。その日の演目の1つ「ベートーベン バイオリン・ソナタ 第9番(クロイツェル)」のCD(→詳細・購入(Amazon)))を記念に買って帰ったのですが、このCDを鳴らすと「あの日と同じ音だ!」。諏訪内さんの演奏する姿が脳裏によみがえるほどです。
実はコンサート会場でバイオリンやピアノの音を聴いたときも、「家で聴いているのと同じ音だ!」と感じました。“ゼータク耳”の人が言うのですから、本当です! (^▽^)/
スーパーツイーターの効果がよく発揮されるというのも、ファインメット®211アンプの特徴と感じています。
マンションの「リビング・ダイニング・ルーム」で、公称14.9畳の横長の部屋。じっくり聴くときのリスニングポジションは1.5m間隔で置いたブックシェルフ・スピーカーから1.5m下がった位置のソファですが、NSのメリットで定位もステレオ感も文句なしです。このシステムから左奥に下がった位置に4人掛けの小さいテーブルがあります。さらにその隣には6畳の和室があり、普段はふすまを開け放って、最近どこのマンションでも定番の「広々としたリビング(もちろん定番の床暖も付いてます)」という住戸ですが、そのダイニング・テーブルの位置でも、さらに離れた和室に寝転んでも、このリビング・オーディオ・セットの空間にポッカリと演奏会場のステージが出現し、臨場感満点のサウンドを堪能できます。これでは耳が“ゼータク”になっても無理ありませんよね。
なぜこのアンプからこんなに素晴らしい音が鳴るのか、その魅力を自分なりに分析してみましたので、関心をお持ちの皆さまは「徹底分析: NS-211FM」のページをご覧ください。
サブ・システムを持っていることすら“ゼータク”なことですが、ここは「製作者特権」ということで、貸出用の試聴機として製作したファインメット®搭載の211無帰還シングル・ステレオ1号機(いろいろ試行錯誤して内部が継ぎはぎだらけになり、貸出機としては引退)を仕事部屋に置かせてもらっています。
公称7畳の洋間が仕事部屋で、短辺側の壁にミニ2ウェイ(パイオニア S-A4spirit)を設置した、次のような「驚きの聴取環境」です。
ベランダの窓に向かって作業テーブルを置き、ここで管球アンプやNS装置を製作しています(あまりにも雑然としていて恥ずかしいので、写真の大半の部分をぼかし加工しました)。スピーカーから1mの位置です。その後方にパソコンを置いてあり、そこで仕事するときも同じ環境で音楽を聴いています。スピーカーに対して「90度」の体勢で聴くわけですが、それでも音楽の立体感を感じ取れますので、NSの効果のほどに驚いています。
発熱量の多い211アンプのすぐ上にプリンタ/スキャナの複合機を置いてありますが、アンプの背後に12cm角のパソコン用静音冷却ファンを設置しましたので、プリンタ台の棚板が過熱する心配はありません。ただ、夏場には「熱い(暑い)!」です、ハッキリ言って…。他の部屋より1〜2℃は室温が高くなります。その暑さを我慢してでも、このアンプは手放せませんね。窓の向こうに演奏ステージが出現するほどの見事な定位とステレオ感、それにリアルな音。こんな小さなスピーカーから鳴っているとは思えない、弾むように自然な低音が腹に響くことさえあります。BGMですから、小音量ですが…
仕事中は、たいていNHKのFM放送を聴いています。午前中、まずはクラシック音楽、続いて曜日によっては中南米やアジアの音楽が流れます。実物を聴いたこともない民族楽器が鳴り出しても「本物はきっとこんな音なんだろうな」と考えてまず間違いのない、実にリアルな音に驚きます。
11:00から「邦楽のひととき」が始まると、一転して各種の和楽器の音や、さまざまな流派の謡いが響きます。2007年の大河ドラマ「風林火山」ではGackt演ずる上杉謙信が琵琶(びわ)を掻き鳴らすシーンが印象的でしたが、去年テレビで聞いた琵琶の音と、仕事部屋で聴く琵琶の音は、まったく別物です。かなり金属的な響きがしますね。エレキギターの和楽器版といった印象を持ちました。
圧巻は15:55の「音の風景」。日本各地、世界各地の、さまざまな名所旧跡の「音」を鮮明に録音した貴重な音源が5分間流れます。寺の参道から境内まで談笑しながら歩いていく人たちの道中の様子(足音や会話の生々しいこと!)、骨董市のざわめきや売り手と数人の買い手の会話(話している人の位置が次々に入れ替わる!)、鍾乳洞に響く水滴の滴り落ちる音や観光客の声(自分の頭の上にも水滴が落ちてきそうな錯覚が!)。列車の車輪がきしむ音など、鋭い金属音に思わず耳を押さえたくなるほどです。
先日は海岸の「鳴き砂」の音を聴きました。砂の種類や踏み方によって、いろいろな音が出るんですね! 動物やカエルの鳴き声みたいだったり、何かをこすったときの音みたいだったり。
オーディオ装置は音楽を聴くのが本来の用途とはいえ、自然界の音をここまで本物らしく再生できるアンプなら、フルオーケストラでどんなに沢山の楽器が鳴り響いても、見たことも聞いたこともない不思議な民族楽器が鳴り出しても、そのような音楽を本物さながらに奏でてくれることを期待できますよね。
これはすべて、「NS装置」と「211無帰還シングル」の成せる業です。
聴く音楽のジャンルに合わせて2台以上のアンプやスピーカーを用意する必要はありません。
スピーカーは、品質のしっかりしたものであれば、部屋の大きさと予算に合わせて購入すれば充分です。リアルな再生音を聴くには2ウェイ以上で、高域が40KHz以上まで伸びているものをお奨めします。ヴィンテージ物のスピーカーへの憧れをおもちの皆さまも多いかと思いますが、ファインメット®搭載タイプでも、従来型トランスのタイプでも、211無帰還シングルであれば、現行品のスピーカーで大丈夫です。能率が90dB未満でも心配ご無用。211無帰還シングルの底力には計り知れないものがあります。
高能率で個性派ぞろいのヴィンテージ・スピーカーは、それぞれ味わい深い音を鳴らしてくれるのだろうと思います。でも、それは「管球アンプの品質、特に出力トランスの特性が優秀でなかった時代」に、アンプの弱点を補うことを目指して設計・製作された製品ですよね? 出力トランスの性能が格段によくなった現代の管球アンプなら、現行品のスピーカーのほうが、かえってクセが少なくて鳴らしやすいと私は思うんです。
NS装置も、今の日本の住宅事情を考えると、もっと多くの「音楽愛好家」の皆さま、さらには「ピュアオーディオ派」の皆さまに、ぜひ使っていただきたい逸品です。
人工的に生成した残響音などを加えるのではなく、単に「左右チャンネルの音が両耳に届くまでに発生するクロストーク」を解消するだけで、スピーカーの設置条件があまりよくない場合でさえ、驚くほど見事なステレオ感が復元され、音の微妙な表情まで聴き取れるようになります。そして、左右スピーカーの中央付近に定位する音で特に顕著に発生する「ヤングの干渉」はヴォーカルのせっかくの美声を損なう原因になりますが、今のところNS装置だけが「ヤングの干渉に起因する音の濁りや歪み、無駄な刺激音」を消し去ってくれます。
私の7畳の仕事部屋に設置した、あの目を疑うような劣悪な配置の超ミニ・スピーカーのオーディオ・セット1組だけでも、あらゆるジャンルの音楽を見事なリアリティーで楽しめるんですから、多くの音楽愛好家の皆さんが限られたスペースと予算を最大限に活かすことのできる、まさに日本向けのアンプ、日本向けのアクセサリー装置だと考えております。ぜひ皆さん、お試しください!
(公開: 2008/6/20)