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CPUの水冷に挑戦

このページの内容:

水冷ユニット「WC-301」

使用した水冷ユニット「WC-301」(EVERCOOL社製)[メーカーの説明サイト

水冷装置の取り付けレポート

たいへん遅ればせながら、昨年の夏(2005年7月)に、私のメインマシンと翻訳用マシンにCPUの水冷ユニットを取り付けたときの様子をレポートします。水冷を思い立った経緯については、雑記帳(2005/8/2)に書いたとおりです。

冷却水チューブの配管作業

まずは、冷却水チューブの配管作業です。今回は冷却水の冷却ファン本体をPCの外部に置くことにしたため、配管がやや複雑になります。しかし、もし仮に冷却ファン本体をPC本体の内部に置くとすると、単に空冷ファンを水冷ファンに変えるだけであり、PC内部にCPUの熱が排出されて「無意味」に思えますから、これが水冷式の常道だと思います。

冷却水はPCIスロットカバーから外部へ

パソコンの内部から外部へ冷却水を通すのには、PCIスロットカバーに装着された中継パイプ金具を使用します。

CPU冷却パーツ

PC内部に設置するCPU冷却のためのパーツは、左の写真のような形状をしています。このパーツには、PC外部の冷却ファンで温度を下げた冷却水が流れ込んでCPUを冷やします。そしてCPUの熱は冷却水に取り込まれて外部へ送り出されるというわけです。

外部に置く冷却ファン本体

PCIスロットの中継パイプ金具から取り出したチューブは、外部に設置する冷却ファン本体に接続します。

これで、冷却水チューブの配管が終了しました。

冷却水の注入

説明書によると、ここで冷却ファン本体の給水口のふたを開けて水を入れる、とのことです。しかし、給水口は非常に小さいので、精製水をポタポタ落としても、水はいっこうに冷却装置内に入っていきません。入れたつもりの水が床にこぼれてしまうので、あわてて風呂場から湯桶を持ってきて冷却ファン本体をその中に入れて作業を再開しました。

水と不凍液を注入

なぜ水が入っていかないのか?

よく考えとみますと、配管したチューブ内には現在 空気が入っており、大気圧がかかっています。そこに水を入れるためには、チューブ内の空気を追い出す必要がある! と気付きました。そこで、いったん本体に接続してあったチューブの片方を取り外し、本体を少し持ち上げながら精製水を給水口に入れていきました。

成功です! 水はうまく入ってくれました。左の写真では、水を入れた後、赤色の不凍液を入れています。

それにしても、この装置の説明書はずいぶん不親切ですね。

試運転

配管チューブ内と冷却ファン本体のタンクに水を満たした後、配管の接続部にゆるみがないことを確認してから、電源をつないで試運転しました。各部から水漏れがなければ、成功です。

CPU冷却器の取り付け

最後の作業は、CPU冷却パーツ(ヒートシンク)の取り付けです。

標準の冷却ファン取り付けブラケット

水冷式のヒートシンクを取り付けるには、マザーボードに装着されている標準の冷却ファン取り付けブラケットを取り外し、水冷装置に付属している専用の取り付けブラケットと交換する必要があります。

さて、これはどうすれば取り外せるのでしょうか? 白いブッシュピンのようなものを引き抜けばよさそうに見えますが、マザーボードの裏側も見てみないと詳しくは分かりません。ケースの右側のカバーを取り外してみたところ、残念ながらマザーボードの取り付け板がマザーボード全体を覆っていて、マザーボードの裏側を見ることができませんでした。これは、配線類を全部取り外す必要があるのかなぁ、面倒だなぁ、と考え込んでしまいましたが、マザーボードの固定ネジを取り外せば、配線類は接続したままで裏側を覗くことができました。

取り外し後

標準の冷却ファン取り付けブラケットを取り外すと、右の写真のようになります。

その後、水冷ヒートシンク用のブラケットをマザーボードの裏側から挿入します。 水冷用ヒートシンク

その後、水冷ヒートシンクをネジ止めすると、左の写真のようになります。

これで、CPUの水冷システムの取り付け完了です!

冷却ファン本体の設置

冷却ファン本体の設置

この水冷システムで騒音源となるのは、冷却水をファンで冷やす本体です。それを自分からなるべく遠いところに設置すれば耳に届く騒音が減りますから、この写真のように足元の奥のほうに設置することにしました。

結果は上々

こうして、途中で少々手間取ったところがありましたが、無事に2台のパソコンにCPUの水冷システムを組み込むことができました。

2005/8/2の雑記帳にも書きましたが、結果は上々で、満足できました。

まず第一に、静かになりました。通常使用時には冷却装置のファンは「弱」で十分ですので、足元の奥のほうに置いていることもあり、騒音はほとんど気になりません。それに、今まではパソコンケース内でCPUを冷やしていましたから、その排熱のために温度可変型のケースファンも回転数が上がり、夏場にはかなり騒音が気になります。しかし今はCPUの排熱が水で外部へ運び出されますから、ケースファンは最低の回転数でOKです。

さらに、CPUの「冷え具合」も十分です。翻訳用の3.40GHzの方は通常使用時で以前より10℃ほど低い「45℃〜50℃」ですし、2.80GHzの方は「40℃」程度です。ただ、CPUを酷使する状況になると、水冷装置の冷却ファンの回転数を「強」にする必要があります。たとえば、Nortonでシステム全体のウィルススキャンをかけるときなどです。

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この水冷装置の意外な盲点

この水冷システムは、最初のうち快調に動いていました。しかし、1か月ほど経ったとき、冷却水の水位異常を示す けたたましい警報音が鳴り響いたのには驚きました。装置本体の冷却水タンクの水位を見てみると、確かにずいぶん減っていました。あわてて精製水を補充したことは、2006/8/5の雑記帳に書いたとおりです。

特に水漏れを起こしている箇所はなさそうですので、チューブ各所の接続部分などから、少しずつ冷却水が蒸発してしまっているのだと思います。

これは意外な盲点でしたね。いちばん良いのは1か月に1回程度は水位をチェックして冷却水を補充することでしょう。まぁ、警報音が鳴ったときに補充してもよいわけですが、電話中だったり、急ぎの仕事中だったりすると慌ててしまいますから、やはり定期チェックが最善だと思います。

パソコンを「4代目」にアップグレードする際に、この水冷システムを解体したのですが、チューブの接合部分の止めネジが手で簡単に回せるほど緩くなっていることに気付きました。最初に組み立てるとき、確か手でぎゅっと締めるだけで、工具を使わなかったと記憶していますが、これが良くなかったようです。ペンチなどでしっかり止めれば、作動中の冷却水の蒸発をかなり防止できるのではないかと思います。

ちなみに、この水冷ユニットは現在では「WC-302J」にグレードアップしています。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

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(2006/8/7 公開)

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