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簡単かつ安価にアップグレード可能

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パソコン自作のメリット

簡単かつ安価にアップグレード可能

このページの内容:

はじめに

私たちが気軽にパソコンを自作できるようになったのは、PC/ATというパソコン規格(米IBMが1984年に発売したパソコンで採用された規格)のおかげです。その規格に準拠した汎用的なパーツをパソコンショップの店頭や通販で簡単に購入できますので、私たちはそれを組み合わせてケーブルで接続しドライバでネジ止めすれば1台のパソコンを「自作」できるわけです(これは単なる「組立」であって「自作」とは言えないと主張する方も中にはおられますが…)。

最近のメーカー製のパソコンもその内部パーツの大部分は汎用的なパーツです。ただ、心臓部ともいえる「マザーボード」がメーカー独自のものであることが多いため、アップグレードできる範囲にどうしても限界があります。

ところが、すべてを汎用パーツで組み立てた自作パソコンですと、どのパーツでも自由に交換して順次アップグレードしていくことができます。今月はHDDを容量の大きいものに交換し、来月はメモリを増設しようといった具合に、予算に合わせて段階的にアップグレードしていくわけです。

同じPentium 4でも、CPUのピン数やソケットの形状が変遷してきました(423ピン→478ピン→775ピン)。メーカー製のパソコンの場合は、同じ形状のCPUでクロック数の大きいものに交換するのが精一杯でしょうが、自作パソコンですと、マザーボードを交換すれば最新式のCPUに乗り換えることだってできます。その際、光ドライブやハードディスクや電源は以前のものを流用できることが多いですから、まさに「安価に」アップグレードできるのです。

こんなふうにアップグレードをしていく過程では、必ず古いパーツが余ります。その用途としては:

などいろいろあります。言ってみれば「資源の有効活用」「リサイクル」の実践ですね!

たとえ故障してしまった「ジャンク」パーツであっても、オークションに適価で出品するとかなりの割合で落札してもらえます(あくまでも事前に同類の出品物を調査して「適価」で出品することが条件です)ので、驚きです。私にはそんな芸当はできませんが、なんでも、故障したパーツから使える部品を取り出してそれをいくつか組み合わせ、使えるパーツを1つ組み上げてしまう技術を持つ人たちがいるんだそうです。あるいは、いくつかの部品を取り外して、故障した別のパーツの故障部品と交換するという目的もあるのでしょう。

自作パソコンにこのようなメリットがあることを考えると、やみくもに高性能を追及して高価な人気パーツばかりを買い求めるのは考え物です(もちろん、常に「最高性能」「最先端」のマシンを組むこと自体を趣味にする人たちもいて、それはそれで遣り甲斐があるんでしょうね)。むしろ、気軽にアップグレードできるというメリットを活用するためにも、信頼性が高くてリーズナブルな価格のパーツを選ぶこと、そして自分の使用目的に合わせて適切なパーツを選ぶことが大切だと思います。そうすれば自分自身にとってコストパフォーマンスの高いパソコンが出来上がりますので、「これはお買い得だった」「損をしないで済んだ」と満足できること請け合いです。

そんなわけで、このあとは、どうすれば「損」をしないで済むかという観点からもう少し具体的に話を進めてみようと思います。

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自分の用途に必要な機能を見極めないと損!

パソコンの使用目的は、ワープロや表計算などのオフィスソフトを中心に仕事で使う、インターネット(ホームページ閲覧、電子メール)を楽しむ、ゲーム中心に利用する、TV番組を録画してDVDを作成する、グラフィックス関係のソフトでデザインの仕事をするなど、人それぞれです。

せっかくパーツを自由に組み合わせることができるのですから、自分の用途に一番必要な機能を見極めて、その部分を高性能化することに予算を掛けないと「損」です。

いくつかの用途別に、重視するべきパーツを比較してみると、次のようになるでしょうか(あくまでも私の個人的な考えです)。

用途CPUHDDメモリビデオ(VGA)サウンド
仕事で使う(ワープロや表計算) △〜◎
(注1)
○〜◎
(注2)
○〜◎
(注3)
家庭でインターネット利用を中心に使う
TV番組の録画やDVDの編集・作成○または◎
(注4)
○または◎
(注5)
ゲームでバリバリ使う
グラフィックス関係の仕事で使う

(注1)
ワープロや表計算が中心の利用なら、それほど高速のCPUは必要ないと思います。Celeronで大丈夫でしょう。ただし、表計算でかなり大量の計算やデータを扱う場合や、TRADOSなどの翻訳支援ツールを使う場合、PowerPointなどのグラフィックス系のソフトを使う場合には、ある程度高速なCPUでないと操作性が悪くて仕事の能率が落ちます。

(注2)
HDDに保存するのがワープロ文書や表計算ファイルであれば、それほど大容量は必要ないと思います。グラフィックス系のデータが多い場合や、アプリケーションソフトを大量にインストールする場合などは、大きい容量が必要になります。

(注3)
同時に起動状態にするソフトが多い場合は、メモリを多くすると快適に動きます(たとえば1MB)。インターネットのブラウザ、メールソフト、ワープロソフト、表計算ソフトなどを同時に動かしながら仕事をする場合です。そうでなければ、256MB程度でも大丈夫でしょう。

(注4)
TV番組やDVDをパソコンモニターで視聴するのであれば、ビデオやサウンドの品質を重視したくなるかもしれません。

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むやみに高性能を追求すると損!

パソコンパーツの販売価格は変動が激しいということを皆さんもご存知のことと思います。メモリのように数ヶ月程度の周期で価格が上がったり下がったりする性質のものもあれば、CPUのように発売当初は非常に高価なのに1年ほどすると半分とかそれ以下の値段に値下がりするというものもあります。

自作パソコンは簡単にアップグレードできるわけですから、最初に作るときは、その時点で最もリーズナブルな価格のものを予算に合わせて購入すれば「損」をしないで済みます。

これは余談ですが、1年ほど前の仕事で巨大なファイルをTRADOSという翻訳ツールで翻訳することになりました。このソフト(TagEditor)はファイルの大きさに比例してカーソルの動きが遅くなるので(何とかして欲しいですね! > 開発元さま)、現状のCPUではストレスが大きくて仕事の能率に差し障ります。

そこで、思い切ってPentium 4 3.06MHz(FSB 533MHz)を\47,000(税込)で購入しました。当時使っていたマザーボードで使用できる最高性能のCPUです。しかし、半年もすると、そのCPUが確か2万円台まで値下がりしていました。必要に迫られた上での決断でしたが、大いに損をした気分になったことは言うまでもありません。

ただ1つ救いだったのは、その後のパソコンのアップグレードのとき、\47,000で買ったCPUがオークションで\23,000で売れたことです。まあ、その差額は仕事の能率が上がったことの「代金」だったと考えればいいわけですよね。

ではどの程度の価格が「リーズナブル」なのでしょうか?

パソコンパーツの価格も、ここ数年でずいぶん変わってきました。特にハードディスクなどは、私が自作に初挑戦した4年前には2万円が最低価格でしたが、今では1万円を切るようなものも売られていますよね(容量は少ないですが)。

それで、「損」をしないためには、実際に購入する前に雑誌の広告やインターネットの通販サイトなどで事前に調査することが不可欠です。

その上で、前のセクションで考えた「自分の用途でのパーツ性能の優先順位」と照らし合わせて予算を決めていくことになります。優先順位の高いパーツに予算を振り向け、優先順位の低いパーツは必要最低限の性能を備えた比較的安めのものを選びます。

これではあまりにも抽象的ですね。2004年9月半ばの時点で選ぶとしたらということで、CPUを例にとってみましょう。私がよく価格調べに使用するのはフェイスインターネットショップです(パソコン自作初挑戦のときにパーツを購入して以来、何度も利用しています)。

CPU 最終更新日: 2004/9/10の情報(価格は税込み)

Celeron 1.70GHz   \6,258
        2.40      \7,850
        2.60      \9,580
        2.70     \11,270
        2.80     \11,970

Pentium 4 (Socket478、FSB 533MHz、L2 512KB)
        2.40     \13,970
        2.80     \19,150
        3.06     \21,700

Pentium 4 (Socket478、FSB 800MHz、L2 512KB)
        2.40     \16,770
        3.00     \21,470
        3.40     \33.380

Pentium 4 (LGA775、FSB 800MHz、L2 1MB)
        2.80     \18,970
        3.00     \20,970
        3.20     \25,770
        3.40     \32,770
        3.60     \50,670
この価格調査から、たとえばこんなふうに判断します:
Celeronを買うのであれば「\9,580の2.60GHz」がリーズナブルな価格と考えられます。特に安く仕上げたいのであれば「\7,850の2.40GHz」にするべきでしょう(1.70GHzとの価格差が僅かなので)。
Pentium 4 (FSB 533MHz)でリーズナブルなのは「\19,150の2.80GHz」でしょう。「2.40GHz」は安く仕上げたいとき、「3.06GHz」は性能を重視するときに選びます(2.80と3.06の価格差が少ないことを考えると、3.06も充分にリーズナブルな範囲です)。
Pentium 4 (FSB 800MHz)でリーズナブルなのは「\21,470の3.00GHz」でしょう。「2.40GHz」は安く仕上げたいときに選びます。「3.40GHz」は価格差がかなり大きいですから、このタイプのCPU用のマザーボードを使用していて、どうしても高性能なCPUが必要なときに限って購入するべきだと思います。
最後にPentium 4 (LGA775)では、「\20,970の3.00GHz」がリーズナブルでしょう(Socket478の同クロックよりも安いですね)。「3.60GHz」は、よっぽど理由がある場合か、趣味で高速PCを作る場合以外はお勧めできません。3.20や3.40を買うかどうかは予算しだいといったところでしょうか。
最近はパソコンパーツ関係の最新情報をあまり気にかけていなかったので、恥ずかしながら、「P4 Socket478、FSB 800MHz、L2 1MB」というタイプが出ていることを知りませんでした。もちろん、新しいCPUを購入する際には、自分のマザーボードが対応しているかどうか確認するのが鉄則ですので、念のため…。

IDEインターフェイスのHDDについては、容量のほかに、回転数を5400rpmと7200rpmのどちらにするか選ぶことになります。私の場合、システム+データ用に7200rpmを1基、バックアップ用に5400rpmを1基取り付けるのが最近の傾向です。5400rpmのほうが一般に静かですし安価ですので、バックアップ用にはこれで充分だと思っています。新しいシリアルATAと従来のパラレルU-ATA/100または133のどれにするかも悩ましいところですが、マザーボードがどれに対応しているかで決めることになると思います。体感できるほどの性能差はないものと私は理解しています。

マザーボード選びの説明が最後になってしまいましたが、実はこれが一番大切かもしれません。CPUやHDDに比べると、比較的長く使い続けることが多いからです。将来性で選ぶか、安さで選ぶかによっても違いますし、まず第一にどのメーカーのものにするかも決めないといけません。大手のAOpen、ASUSTeK、GIGABYTE、Intelあたりを選んでおけば、サポートの面で安心だと思います(ここに挙げたメーカー名は私の独断です。他メーカーの愛好者の方、ご免なさい)。

将来性を考えて今作るのでしたら、やはりLGA775タイプのCPUに対応したマザーボードを選ぶことになるでしょう。最初はリーズナブルな価格のCPUを使っておき、高クロックのものが値下がりしてきたらCPUだけアップグレードできます。一方、安定性を重視し、なるべく安く作りたいのなら、Socket478でFSB 800MHzに対応したものでよさそうです。

ビジネス用途なら、ビデオチップ(VGA)とサウンド機能とネットワーク機能がオンボードで内蔵されているタイプがお勧めです。それらの機能が内蔵されていないタイプより若干値段が高いですが、ビデオカードやサウンドカードを別に買うよりはずっと安上がりだからです。ゲームやグラフィック用途なら、高性能のビデオカードやサウンドカードを別途購入することになるでしょうから、それらの内蔵機能は不要です。

最近は、RAID機能がオンボードになっているマザーボードも多く出回っているようですね。HDDのアクセス性能の向上にも効果がありますので、次のグレードアップではそのタイプを選択肢に入れようかと私は考えています。

いろいろ書いてしまいましたが、この「パーツ選び」という作業もパソコン自作の楽しさだと思います。皆さんはいかがですか?

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取り外した古いパーツは売却しないと損!

このページの「はじめに」のセクションでも触れたとおり、「安価」なアップグレードを実現するためには、取り外した古いパーツを少しでも高く売ることが大切です。捨ててしまっては大損です。

いちばん手間がかからないのは、中古パーツの買取店に持ち込むことです。宅配便で発送すればよい「通信買取」を実施しているショップもあります。取引量の多い買取店ほど高価で買い取ってくれます。たとえば、ネットで簡単に査定金額を調べられるSofmapを利用してみてはいかがでしょうか。下記のバナーからアクセスできます。

もしオークションを利用しておられるなら、そこに出品した方がさらに高く売れることが多いと思います。やはり、利用者の多いYahoo!オークションがお勧めです。いろいろと手数料を取られはしますが、利用者が多い分だけ「入札競争」が起きて値段が上がりますので、損はないと思います。それに、ちょっとマイナーかなと思えるパーツや、かなり古いパーツでも、買い手が付く可能性が高くなります。

ハードディスクを売却する場合、特にオークションで売却する場合には、中身を完全に消去しておくのが安心です。いろいろなツールが市販されていますが、私はちょっとしたツールを自作して使っています。Windows上でデータファイルをすべて削除した後、空き領域にスペース文字だけを入れたファイルをどんどん詰め込んでいくという単純なものですが、データの痕跡はほとんど消えるはずです(市販のツールは残留磁気の問題を考慮に入れた本格的な消去方法を使うのでしょうが、残留磁気からデータを復元するには膨大な時間と費用が掛かるそうですから、これで充分だと思います…)。

仕事用に使うハードディスクについては、中古品は避けた方が無難だと私は考えています。パソコンパーツの中でHDDがいちばん故障しやすいものだからです。自分の中古品は売却しているのですから、ずいぶん手前勝手だと言われてしまいそうですが…。

どれほど格安にアップグレードできるかの具体例については、「私の作ったパソコンたち」のコーナーをご覧ください。

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(2004/9/16 公開)

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