6/4 cinematicvoice vol.4@高円寺showboat
6/6 フェラン・ファレス、アルフレド・コスタ・モンテイロ、ルース・バルベラン@代々木off site
フェラン・ファレス(electronics)+戸塚泰雄(mixier)、アルフレド・コスタ・モンテイロ(accordion)+木下和重(violin)、ルース・バルベラン(trumpet)+江崎将史(trumpet)
6/7 宇梶晶二・風巻隆 アクースティック・デュオ@新宿シアターPoo
明大前のキッド・アイッラック・アート・ホールで80年代から「SOUND OF VISION」というソロ・コンサートを続けている孤高のサックス奏者・宇梶晶二と、同じキッド・アイラックで、内外の即興演奏家との共同作業を続けてきたパーカッションの風巻隆によるアクースティック・デュオ。
フリージャズの精神性や、ヨーロッパフリーの抽象性といったものを受け継ぎながら、バリトンサックスの音色の可能性に挑み、コントロールされた奏法で独自の音楽を作り上げた宇梶の演奏は、息のもれ方や、間のとり方など、虚無僧の尺八にも通じる、水墨画のような音楽世界を形作っている。
革と木の響きのするシンプルなセットから、語りかけるようなメロディアスな音楽を立ち上げていく風巻のドラムは、ひとつひとつの音の確かさ、豊かさといったものを宇梶と共有しながら、衝突や闘争といった音のバトルではなく、記憶の底にあるような「懐かしさ」を拾いあげながら、よけいなもののないピュアな音楽を作り上げていく。
韓国の即興音楽家の持っているシャーマニスティックな音楽観と通じるものを感じさせながら、宇梶と風巻の音楽は、即興であることの確かさというものを形作っていく。新宿、シアターPOOという「新しい場所」をえて、長い髪を束ね、耳にピアスをした宇梶のサックスが、どんな新しい風貌を見せてくれるのか、興味はつきない。
6/10 坂本弘道・風巻隆 デュオ@大泉学園in"F"
オルゴールを使ったリリカルな演奏から、電動工具を使ってチェロの足から火花を出す過激なパフォーマンスまで、変幻自在な演奏を見せてくれるチェロの坂本弘道の月例ライヴに、パカッションの風巻隆が、大泉学園in“F”のマスターの「たっての希望」で参加するデュオ・コンサート。
オフノートから「零式」というソロアルバムをリリースしている坂本弘道は、大熊ワタルのシカラムータや、エコーユナイト、パスカルズ、cotu cotuなどのユニットで活躍しているチェロ奏者。足下にエフェクターの類をずらっと並べ、ディレイを使った重層的な演奏や、ノコギリやハーディーガーディー、ヴォイスなどを駆使したユニークなアプローチで、とても甘美な音楽を形作っていく。
坂本と風巻は、デュオの他に「ホンキートンクアンサンブル」や、ヴォーカルの火取ゆきのバックでもともに活動している。ジャズではなく、むしろプログレッシブ・ロックの世界に近い音を構築していく坂本のアプローチに、元ロック少年だった風巻がズレや変化をともなったリズムで応えていく。
6/16 Steve Lacy Trio@新宿Pit-Inn
Steve Lacy(soprano sax)、Jean-Jacques Avennl(bass)、John Betsch(drums)
公演は中止になりました。
6/17 菊地雅章ソロ@大泉学園in"F"
スティーヴ・レイシーも菊地雅章さんも、トフが敬愛して止まない偉大なるジャズの冒険家だ。
6/21 "so(u)l-sonic"@中野富士見町planB
Phil Dadson & 灰野敬二 この日は宇波拓さんのmeeting at off site とバッティングしていますね。
フィル・ダドソンは、60年代の終わり、コーネリアス・カーデューのスクラッチオーケストラで活動した人だそうです。詳細はこちら
6/23 deluxe concert series vol.36@西麻布スーパー・デラックス
Phil Dadson & Carl Stone
6/30 飛頭@新宿Pit-Inn(昼の部)
ミドリトモヒデ(sax)、菊地雅晃(bass,electronics)、塚本真一(piano)、イトケン(drums)
今日はちょっと驚いてしまうことがありました。開演前のこと、後ろの方から「あっ、トフさんだ」という声が聴こえてきて、どう反応したらいいか身動きできなくなってしまったんです。このページを読んで下さっている方なのか、トフはここでは結構自分をさらけ出して物を言っているので、この人だと分かってしまうのは実はとても恥ずかしいです。でも、こんなトフを知っている人がおられましたら、是非気軽に声をかけてみて下さいませ。
さて、映画と音楽ということで、この企画、鑑賞の仕方は色々あると思います。自分にとっては、まずはクリストフ・シャルル氏の作風が大分わかってきたという収穫がありました。過去に2度、氏のラップトップを見ていますが、最初の印象はモヤモヤっとした感じ。今日のように映像と一緒に音に付いていくと、このモヤモヤは一層先行きがわからないようなちょっと不安を掻き立てるような感覚に変わっていったようにも感じられました。 "Topogenese" - 「それは還元できない固有の論理に従って展開する内面の場所生成過程」という本作品については、「動きの不確実性」と題した一文のあるチラシがあって、そこには音楽の演奏/聴取の場における「不確定性」、例えば観客が自由に動き回れるような空間、パフォーマンスの場などについて書かれてありました。氏の作風は、いつもどこかゲージュツという言葉を喚起させるようです。ヤコブ・ドラミンスキー・ホジマークの "The Moment Lost"「失われた瞬間」は、仮想の映画につけられた9シーンからなる45分のサウンド・トラックというもの。楽器と演奏者が作り出す映像のない映画だそうです。カチっと隅々までしっかりと作曲されているようでしたが、どこかしら軽やかに踊っているような感じはあったでしょうか。聴いたことがない、ジャンル分けができないような感じでした。フェリーニの映画の音楽などもよぎりましたが、そこまでカラフルではなかったかな。アリズミアの音楽は、野放図な感じだったかなと思います。映像と音が合っていたと思ったのは、最後のリア王。朗読と音楽と映像によるリア王。トフはこういうの、シェイクスピアの演劇の舞台を観るよりもずっと面白いと思います。人物が登場してこない風景のみの映像は、想像力を掻き立てました。古館徹夫さんの音楽は、荒削りの耳をつんざくような轟音で、リア王の雰囲気が?出ていたと思います。
風巻さんは、とても文章が上手な方。上記 Live Information の記述は、ご本人によるものなのですが、もう全くその通りの的確な文章なので、こういう風に書かれてしまうと自分はもうあまり自由に感想が書けなくなってしまいます。
とにかく、フリー・インプロヴィゼーションとしての自立的な演奏力があるパーカッション。とても綺麗な音とその時々に応じた複雑なリズムでパーカッションを見せる力があります。「韓国の即興音楽家の持っているシャーマニスティックな音楽観と通じるもの」とありますが、このパーカッションには民俗音楽的な響きがあることに実は今回初めて気付かされました。今ふと思ったのですが、こういうパーカッションこそ、ミッシェル・ドネダさんと共演すべきではなかったでしょうか。
宇梶さんは、「バリトンサックスの音色の可能性」に山内桂さんと通じるところもある人だと思いました。いい太鼓というのは、生命を鼓舞してくれるところがあります。身体にもいいのか、翌日の目覚めを良くしてくれます。
トフは今日も思うように自分の感想が書けないでいます。風巻さんは、本当に文章が上手なので困ってしまいます。
さて、演奏が始まってまず感じたのは、しっかりとした核を持っているような風巻さんのフリー・インプロヴィゼーションのドラムと「プログレッシブ・ロックの世界に近い音を構築していく」坂本さんの演奏とは、位相がちょっと違うかなということでした。インプロは、一回毎に表現は違ったものになると思いますし、共演者によってもまた感じは変わってくると思いますが、私も坂本さんの演奏にプログレッシブ・ロックっぽいものを感じました。今日は火花が上の方から出て、チェロを逆さまにしてチェロの足に電動工具を当てて火花を散らしたのですが、私は心臓が飛び出すくらい驚いてしまいました。でも、それはまるで花火のように綺麗でした。坂本さんは、本当に色々なことをやる人なのですが、この人の表現にはどこかしら夢幻的なはかなさがありますね。風巻さんは、宇梶さんの時よりもシンプルで力強いドラムになっていたでしょうか。
佐藤さんのお店での菊地雅章さんのピアノソロ。こんなにも近くで演奏が聴けたことに、まずは感謝したいと思います。「凄すぎる!」という声も聴かれましたが、本当に何と言ったらよいのか…。この手のソロ演奏は、一体CD化されているのでしょうか?譜面を見ながらの演奏にもかかわらず、曲の原形というものがわからない。最後の曲は、出だしと終わりのテーマから「オレオ」だとわかりましたが。ありすぎるくらいのフリー感、しかしそれは、いわゆるフリー・ジャズ/インプロによくあるようなフリー感ではないですね。バババーっと流れるように弾きまくって、例えばそこに緩急といった変化を加えていくような。何かそういったものとは別の独特のタイム感覚、リズム感覚のようなもの、独特の演奏言語があるように感じられます。私はそこに類い稀なオリジナリティを感じます。そしてウーウー唸りながらの心底真摯な演奏。真に優れた芸術家の創造に生で直接触れることによって自分の感覚を鍛え直すこと、これは自分にとって必要なことだと思いました。アンコールは「モナリザ」。こちらは分かりやすい演奏でしたが、一音一音が研ぎ澄まされていました。
梅雨の晴れ間の夏至前夜。planBの受付にて。斉藤さん(笑顔で)「大友さんの時に......」。トフ「ポータブルオーケストラ今年は白洲でやるんですね。楽しそうですね」。斉藤さん「外でやるから気持いいですよ。是非いらして下さい」。こんな会話から今日のライヴは始まりました。
最初が灰野さんのソロ。次いでダドソン氏のソロ。デュオ。休憩。そしてデュオという進行でした。ダドソン氏は、サウンドアート。灰野さんは、パフォーマンス性の強い即興といった感じでしたでしょうか。今回持ってきた2つの創作楽器、見た目はゴテゴテしていますが、基本的には一つは"打"の要素のあるもの、もう一つは"弦"の要素のあるもので、先日のバルセロナのミュージシャン、アコーディオンを、楽器をオブジェと見なして、通常の使用法を無視した使い方をするのとは全く逆、オブジェを組み立てて楽器とみなして使っているなと思いました。で、そこから出る音はというと、そうですねー。トフはそれほど特筆すべきものは感じられなかったと思います。むしろ、最初にやった石を水に浸けて2つ両手に持ってカタカタ言わせる、そこに倍音唱法のヴォイス・パフォーマンスを重ねる、さらにそれをディレイをかける?といった所の方が面白かったです。灰野さんは、タンバリンやシンバルやその他"打"の要素のあるものを両手に持って、身体の動きに合わせて鳴らしてみせるといった感じでした。パーカッションのようなもの&ダンスのようなものって感じで、こういうのってどうなんだろう?誰にでもできるようで、思い切ってやるには勇気が要るようで、こういうことが堂々とできるのが、やはり灰野さんらしいのでしょうか。
ピットインで飛頭を観るのは初めて。何か今日はちょっと硬い元気のない表情で登場してきたように見受けられました。なってるハウスでのあの和気あいあいとした楽しい雰囲気が好きなのにどうされたのかしらと思いました。で、最初が「ミッドナイト・オフィス」。イトケンさんのドラムが前回とは違っていて、それに合わせた演奏だと思いましたが、これは前回の方がダントツで良かったかなと思います。ピアノがすご-く綺麗でした。次ぎが初めての曲、ビリー・ストレーホーンの「チェルシー・ブリッジ」。クリエイティヴなイントロに、このユニットらしさが出ていたと思います。後は、「ビーコン」、「夜の東京放射16号」など今までにやった曲でした。
しかし、こうして同じ曲を聴き続けていると、聴き手の自分としては、何だかジャズマニアになってきてしまうようで、あっちの方がいい、こっちの方が好きといった感想が飛び出してきてしまうのは仕方がないのかなと思います。そして、ジャズの名演というのは、そうした何回かの演奏の「一回の偶然にすぎない!」・・・というようなことを確か間章は言っていたことを思い出します。とすると、前回の「ミッドナイト・オフィス」は、「ソウル・カウボーイ」をやるつもりで始めたイントロが、「ミッドナイト・オフィス」に変わってしまったという偶然が産んだ名演だったのかしら・・・と思ったりもします。