9月の私の予定(9/3現在)。
このところ、観るもの聴くもの、凄いなというのがあって、千野さんがピアノの中に上陸してしまったという衝撃がボディブローのようにジワジワと効いてきていて、「思いつけば誰でもできる」なんて書いてしまいましたが、「恐らくは誰も思いつかないので誰にもできない」と訂正したいような気持になっています。
で、イトケンさんによるエレクトロニクスのソロがまたまた佳境に入ってきているようで、これまた凄いなと。同行した夫もすっかり感心してしまって、帰りの車中では書店で買った蝶の図鑑をパラパラとめくりながら「恣意的な感じがしない。ポエトリー・リーディングにいいかもなー」と。何かこう聴いていると奥深い感じがしますよ。完成度も高いし。
翌日のブランチでの会話
「本屋の雰囲気にぴったりとはまっていた。『いくらのお買い上げです』ってレジの人の声がまたサンプリングのように入ってきて」
「ミュージック・フォー・エアポート(ブライアン・イーノ)ならぬミュージック・フォー・ブックストア」
「ハッハッハ」
『狐独 kitsune-hitori』というタイトルのCDのその中味とは少し違うようですが、これはもう現代音楽の作曲作品といった感じで、私は秀逸だと思いました。やはりけっこう沈黙というか隙間が多くて、そうした空間の中に音がいいバランスで配置されていると思いました。音の長さ、数共に少なめでしたが。
3曲やりましたが、最初の曲は沈黙の時にお腹がグ−と鳴ってきてちょっと困りました。休憩時間にスターバックスに駆け込んでスコーンを食べるという早業!2曲目からは楽に聴くことができました。カーンというカスタネットのような音は、戸塚さんから聴こえてくるのか、気になる面白い効果があると思いました。あと楽器がそれ固有のきちんとした音を出しているのも良かったと思います。聴くのに疲れるというのが少しもなくて、ことさら刺激的な何かを無理に造り出すというのではなかったと思いますが、かといって難解というのでもなくて、上手く表現できないのですが、この手のものでは稀と言っていいのかどうか、聴き進んで行くうちに私は今この場所のこの音空間に身を置いているのが非常に居心地のいいものに感じられてきたのでした。で、ライトの当てられた床を見つめていたら、ここにぺたんと腰を下ろしてこの音楽に耳を傾けながら、そしてまたこの沈黙の中で編み物ができたらさぞかし楽しいだろうなーと思ってしまったのでした。へっへっへ、変なのーッ、これぞ『狐独 kitsune-hitori』かな。
5日に坪口トリオを観て、7日から3泊4日で沖縄旅行に出かけてきました。で、今キーボードに向かってライヴのことを書こうとしているのですが、このトリオ、もう何度も観ているので特筆することもなくなってきているのかなという感じもしています。このところご一緒している3人組で過ごす楽しい時間。サラリーマンの夫が唯一毎回観るのを楽しみにしているバンドです。今日は東北ツアー最終日だとか。何でも藤井さんがマニュアル車でほとんど運転して行ったそうですよ。
で、それでは沖縄旅行のことでも書こうかと思いますが、平凡な旅なのでやはり敢えて書くこともないという感じです。旅に出かけることにワクワクしなくなってしまったのは何時の頃からでしょうか?それと、沖縄というと私などには戦争や米軍基地のイメージの方が強くて、ひめゆりの塔などを訪ねても今のたたずまいから戦争をイメージするのは難しいですが、米軍基地は現実問題としてそこにあるという感じがします。
沖縄から帰ってきてから、自分でも収拾がつかないような鬱状態に陥っています。本間さんのサイトが沈没。私も沈没寸前か?好きな音楽はあるけれど、音楽自体が好きかと言われたら大きな疑問符が湧いてくるような状態。またしてもまたしても。もう音楽にまつわるあらゆることを見るのも聴くのも嫌。音楽ジャーナリズム、音楽産業、音楽情報、CD売り場、みんなノーサンキューという感じです。
今の自分の状態を考えたら、音楽が聴きたくなったらライヴに行けばこと済む。で、一度きり聴いてそれでもう結構。もともと狭い趣味しか持たなくてマニアでもコレクターでもないので、余程でない限り今ライヴで聴けないような音楽を敢えて"買って"聴く必要はないと思っています。
で、そんな気持を抱きつつgnuへ。もうこの頃はライヴ会場へ行くのも大変になっていますが、他に行くところもなくて、普通に旅行しても悲しいことにもう心が躍るというようなことはなくなってきてしまったのです。gnuはホントにいいバンド。多分現在(いま)最高峰のバンドの一つ。今日は新曲も披露してくれました。こういうのが真っ先に聴けるのもライヴの楽しみだと思います。私は踊りたくなってきてしまいます。トランスみたいな感じになってきてしまいますよー、聴いていると。イトケンさんと塚本さんの才人ぶりを観るのもうれしい時間。でも本当は、リーダーの大蔵さんをリスペクトしなければいけないんでしょうけれど。
で、今日はdifferent music(s)/Tokyo Next Textureということで他に2バンドが出演。最初のsimは、何か男気溢れるバンド?音圧高くてしんどいところもありますが、楽器の演奏が、ドラムとギターがしっかりしている。降神はヒップホップなのでノーコメント。しかしいいことではないでしょうか。こういうものがきちんとしたホールで聴けるのは。好むと好まざるとにかかわらず。
この催しは東京芸術見本市2005の一環だそうで、前日にもaltervision 05-Avant Music Nightというのがあったのを初めて知りました。一楽さんとか秋山さんとかが出演。エッジが鋭いような音はだんだん聴けなくなってきていますが、たまに観てみるのもよかったのにと少し残念な気持になりました