"three improvised variations on a theme of gadhafi"(jinya B-05)
高柳昌行(guitar)アクションダイレクト1990
高柳さんは一度もライヴで観ていない残念なミュージシャンです。当時の自分にはその能力はなかったと思いますが、こういう音楽にとことん付き合って行ける所まで行ってみたかったと思います。副島さんは『日本フリージャズ史』の中でアクション・ダイレクトのことを「シンフォニック・ノイズ」と称していますが、私もそう思います。耳障りな感じはしなくて荘厳な感じさえしてきます。
北へ 北へと心が急く もはや方角が消え去
"short tales of radio"(radio)
飛頭のミドリさんは、ただのジャズ屋さんではなかった…。ここでは深い温かいニュアンスに富んだ演奏が聴けます。他にない音…好きだなあと思います。音響、フリー・インプロヴィゼーション、ジャズの境界を漂っている感じもしますが、私はこのサックスとベースのデュオはやはりジャズと呼びたい。フィールド・レコーディング。見慣れた都市の風景や空気を変えてくれるように感じられる一方で、ここにはない別の映像的なものも感じさせます。よくぞ私の目に留まって下さいました。 ***
…飛頭のイトケンさんも、ただのドラム屋さんではなかった。菊地さんも、ただのベース屋さんではなかった。塚本さんは、ただのピアノ/キーボード屋さんかもしれないけれど、それはそれは美しい音の持ち主なのです。
"dach"(erstwhile 014)
このアルバムにはちょっと驚かされました。トーマス・レーンのアナログ・シンセは、静か目で先日観た嵐を巻き起こすようなものではなかったし、いわゆるヴァイオリンとトロンボーンから出る音はここでは聴かれないからです。音が限りなくコンクリートで物質的なものに近づいているような感じがします。こういう世界はむしろジョン・ケージに近いのだろうか?私はとても面白いと思います。ラドゥ・マルファッティは12月に来日決定。楽しみです。
…ずっと心のどこかでそのことが気になっていて、それは副島さんの本にもはっきりとは書いてないのですが「間章も高柳さんもあんなに潔癖なのに、なんで決別しなければならなかったのかね?」と尋ねると夫は言います「潔癖同士だからぶつかるんだよ」と。
CDのブックレットには、清水俊彦さんが高柳さんに捧げる詩「精神分析医の長椅子の上の馬のドローイング」が掲載されています。私は雅文の詩を書いてみたいと思います。
る極点へ しかし北への到達がこの道程を無
意味なものにすることのないよう そのため
に惜しみなく乾ききった熱情を消費し 逃れ
去る目的地めざして まるで大空と一つにな
ろうとするように さらに遠くへ 遠くへと
midori(alto sax)
kikuchi masaaki(woodbass)
Phil Durrant(violin)
Thomas Lehn(analogue synthesizer)
Radu Malfatti(trombone)