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"antasten-excentrique"(Loewenhertz)

Hannes Loschel(piano)
Thomas Lehn(analoguesynthesizer)
Josef Novotny(electronics)

"antasten"はハンネスさん結成のアンサンブルの名称。上記のメンバー以外にMartin Siewert、Didi Bruckmayrなども参加しているようです。

杉本さんからもお話がありましたが、ハンネスさんのピアノはクラシックをベースにしているようです。ジャケット裏面にも、chamber music form という単語が見られますね(3月11日記す)。


"Barcelona Series"(hatOLOGY559)

Sven-Ake Johansson(drums)
Axel Dorner(trumpet)
Andrea Neumann(pianoharp)

私はこのアルバムはとてもいいと思います。ここには確かな音があって、それに耳を傾ける喜びを感じるからです。トランペットの Axel Dorner はあまり登場しなくて、ほとんどが Andrea Neumann と Sven-Ake Johansson のデュオ。ここではピアノハープとなっていますが、私が観たライヴでは、残念ながらあまりよく伝わってこなかったインサイドピアノの音がどういうものなのか、このユニークなオリジナル楽器の音が実によく伝わってきます。私の印象では、上の方から来る音ではなくて下の方から地を這いながら上ってくるような音です。それから、Sven-Ake Johansson のシンプルながら絶妙のドラミングが、とても効果的で相乗効果があってお互いの音の対比を際立たせているようです。"Machine Gun" の Sven は、今こんなことをやっているんですねえ。少ししか出てこないトランペットも効果的です。


"Saxophone Special+(1973-4)"(EMANEM4042)

Steve Lacy(soprano sax)
Steve Potts(soprano & alto sax)
Derek Bailey(amplified guitar)
Kent Carter(amplified double bass)
Evan Parker(soprano tenor & baritone sax)
John Stevens(percussion)
Michl Waisvisz(synthesizer)
Trevor Watts(soprano & alto sax)

さて、上に挙げた2枚、"antasten-excentrique"におけるアナログシンセとピアノの共演、"Barcelona Series"におけるピアノハープとトランペット&ドラムスの共演、これらのエレクトロニクス・ノイズ音+器楽演奏の共演が偶然並んだところで、以前から気になっていたレイシーのこのアルバムについて考えてみたくなりました。視点はエレクトロニクス+即興演奏ではなくて、エレクトロニクス+器楽演奏です。(レイシーにおける作曲と即興の関係については、間章が著作の中で詳しく書いていますが、作曲か即興かということは、今はあまり問題にしなくてもいいことのように思われます)。
私は現在盛んに行われているエレクトロニクスと器楽演奏の共演について、誰が最初に試みたか知りませんし、またさほど興味も覚えませんが、少なくとも'73-74年当時レイシーが、シンセサイザーを含んだ録音をしていることは大変興味深いと思います。さらに興味深いと思うのは、デレク・ベイリーのギターを、他の器楽演奏と一線を画するものとして、ここではレイシーの作曲の文脈とは一線を画するものとして、シンセサイザーと同等に"noise section" と呼んでいることです。で、実際、大人しめな音を控え目に出しているかようなシンセサイザーよりも、デレクのギターの方が遥かにノイジーでデタラメで、カッコよく言えばランダムで、時にはエレクトロニクスのような音響的な響きを立てていると思います。

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