メダカ

私は三浦半島で育ちました。メダカは周りにはおらず、多分に漏れず「メダカ=ヒメダカ」という少年時代を過ごしました。地勢的な問題もあるかと思いますが、多摩川や霞ヶ浦に出かけても、メダカに会うことはできませんでした。関東平野の水田地域の汚染と荒廃は既にすさまじいものがありました。ようやく野生の個体に会うことのできたのは社会人になってからです。そこは土掘りの用水路が残り、水田との行き来が可能な古き良き田園地帯でした。ようやく気持ちが満たされるのを感じました。
丈夫な魚で、飼育は容易です。餌は粉末状のものが良いでしょう。屋外の場合はミジンコ等を発生させて餌無しでうまく飼われている方も多いです。水流はあまり好まないので、ほぼ止水で飼うのがいいようです。他の小型のコイ科魚類やドジョウ類とも混泳できますが、貪食な魚との同居は避けた方が無難です。
産卵は春から秋にかけて、早朝に行われます。栄養状態が良ければ毎日のように産卵します。雌は数時間抱卵したのち昼前には水草に着卵するので、水草や浮き草を入れておきましょう。水草を大量に茂らせ隠れ場所を多くすれば、成魚と一緒に飼っていても全てが食べられることなくそれなりに殖やすことはできますが効率は悪いです。しかし産み付けられた卵塊を見つけて別の水槽に移すのも大変です。繁殖させたい時は私は毎朝着卵前の抱卵している雌を小さなプラケースなどで掬って別の水槽で卵を付着させています。掬うとき卵に傷をつけないよう気をつけてください。または水草を除去して、シュロの毛やなどを束ねて吊しておくとそこにしか産卵されないので回収が簡単です。毎日交換すればたくさん殖やすことができます。あまりに殖えすぎて飼いきれなくなるので、私は卵を取り分けたりせずに弱肉強食に任せることも多いです(^^;)。
繁殖が容易なので、「メダカは絶滅が危惧されているし、殖やして採集してきた水域に戻してあげよう」と善意でつい考えがちになりますが、飼育個体は既に野生とは異なります。自然界では稚魚期に淘汰される遺伝的に弱勢な個体も飼育下では成魚になりますし、また近親交配も多くなりがちで、野生の個体群には悪影響しか与えません。淡水魚の繁殖力は旺盛であり、その環境に見合う個体数がその水域には既に生活しています。当然採集地以外の場所への放流もしてはいけないことです。飼育した魚は死ぬまで面倒を見るのが飼育者のモラルだと思います。
写真館・メダカ 画像をクリックすると拡大されます
|
|
ありきたりですが(^^;)、メダカの雄と雌です。背景が水草で分かりにくいですが、尻鰭が平行四角形の下が雄です。 |
|
|
|
|
|
|