ミナミヌマエビ

ミナミヌマエビ

 中部地方以西に生息するエビで、関東地方には生息していないようです。エビは南方起源であり、西南部に向かうほど見られる種類が多くなります。関東で普通に見られるのはヌカエビ、スジエビ、テナガエビくらいでしょうか。
 この個体はただ一回の九州での採集の際にヌマエビと勘違いして持ってきた個体の子孫です。水槽内で大繁殖して、初めてミナミヌマエビと分かりました。ルーペで覗いてみると確かに甲羅の眼窩上部に眼上棘がなく、また額角上部の歯も先端部には存在せず、赤面したのを思い出します。
 九州ではオオカナダモの茂る水の綺麗な用水路で採集しました。生息環境はヌカエビとあまり変わらないものと思いますが、より一層水流の緩やかな所を好む様です。
 ミナミヌマエビは日本のヌマエビ類で唯一の大卵型で、淡水で生活史を終える陸封種です。水槽内での繁殖は容易で、同居魚の補食に会わないよう水草を茂らせれば爆発的に繁殖します。気がつくと体長2、3mmの稚エビがたくさん水草に掴まっているのを見かけ、微笑ましくなります。卵はその名の通り大きいのですが、成体はヌカエビよりは小さく、せいぜい3cm程度です。2、3ヶ月で成熟し、抱卵するようになります。世代交代が早く、うちでの寿命は1年位のようです。
 ヌカエビ同様色彩は変異に富みます。何世代も飼育していると、同じ水槽内でも様々な体色、模様のものが出てきます。透明のものが一番多いですが、褐色のものや黒色個体のものも出てきます。ヌカエビよりは点描のある個体が多い印象があります。採集した2個体のみから継代飼育していますので、近親交配が多く一般的な知見とは言えないかもしれませんが、みな健康的な個体です。
 ヌカエビやヤマトヌマエビ同様付着藻類などを好む草食性ですが、残餌などにも群がることがあります。水草を茂らせていれば、特に餌は与える必要はありません。

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ミナミヌマエビ1 ミナミヌマエビ2
抱卵個体。エビ類の多くは雌は成熟すると腹が幅広くなり、卵を抱きやすい体型になります。 水草の葉の上で休む未成熟個体
ミナミヌマエビ3 餌の残りに群がるミナミヌマエビ。底床を清潔に保つのに働いてくれていますが、こればかりだとコケをあまり取ってくれなくなるのでご注意。
ヌカエビ同様、迷彩模様の個体も出現します。 ミナミヌマエビ4
ミナミヌマエビ5 ミナミヌマエビ6


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