平成21年の特定商取引法と割賦販売法の改正点
平成21年12月1日より、さらに消費者保護が強化された改正特商法と改正割賦販売法が施行されました。特に重要と思われる改正点は下記のとおりです。
主な改正点
★ 指定商品・指定役務制の撤廃
原則として、全ての商品・役務について特商法・割賦販売法の適用があります(その上で、クーリング・オフになじまない商品・役務を規制の対象から外しています)。
★ 「割賦」の定義の見直し
割賦販売法におけるクレジット(割賦購入あっせん)につき、これまで「2ヶ月以上かつ3回払い」に限定されていましたが、「2ヶ月を超える与信であれば、一括払いも含む」すべてを規制の対象としました。「購入した翌月の一括払い」は規制から除外されますが、「ボーナス一括払い」や「ボーナスを含めた2回払い」といった取引は規制の対象となりました。
★ 訪問販売における再勧誘の禁止
販売業者は勧誘を始める前に、消費者に勧誘を受ける意思があることを確認する努力義務があり、これにより消費者が契約を締結しない旨の意思を表示した場合は、勧誘の継続はもちろん、後日改めて訪問して勧誘することも禁止されます(注:但し、未来永劫再勧誘が禁止されるわけではなく、その商品の性質等を鑑みて、相当な期間が経過したあとの勧誘や別の商品の勧誘については禁止されません)。
★ 訪問販売における過量販売に対する契約解除
訪問販売で日常生活において通常必要とされる量を著しく超える商品等を購入した場合、契約後1年間は契約を解除することができます(注:但し、例えば消費者が商品を親戚に配るなど、過量な契約を必要とする事情を販売業者が確認して、これを立証できた場合には解除は認められません)。
★ 訪問販売における清算ルール
クーリング・オフがあった場合には、仮に消費者が商品を使用していたときでも販売業者はその対価(使用利益)を請求できません。
★ 加盟店に対する調査義務
個別信用購入あっせん(クレジットカードを使わず、個々の売買契約等に際して、その都度、支払のためにクレジットを組むこと)業者は、訪問販売等を行う加盟店の勧誘行為について調査することが義務づけられ、不適正な勧誘があった場合は、消費者に対する与信を禁止しなければなりません。
★ クレジット契約のクーリングオフ
個別信用購入あっせんを利用して販売契約をした場合、クレジット契約をクーリングオフすれば、販売契約も同時にクーリングオフされるようになりました。
★ 虚偽説明等があった場合のクレジット取消し・既払金返還ルール
(1)販売業者がクレジット契約(個別信用購入あっせん)の勧誘を行うに際して、支払総額・支払回数等のクレジット契約の内容や、商品の品質・性能等の販売契約に関する重要事項等について虚偽の説明(不実告知)等、不適正な勧誘をおこなった場合には、これをもってクレジット契約を取消すことができます。
(2)従来は販売業者に対してのみ既払金の返還を請求できましたが、クレジット会社(個別信用購入あっせん業者)に対して返還請求できることになりました。
★ インターネット取引(通信販売)等の規制強化
(1)商品・指定権利の販売業者が広告に販売条件(返品の可否・条件・送料の負担)を表示していない場合は、8日間、消費者は無理由にて返品(契約解除)することができます。但し、返品を観念できない「役務」を受ける契約の場合は除外され、また、商品の返品にかかる費用(送料)クーリング・オフとは異なり消費者が負担することになります。
(2)消費者が予め承諾・請求しない限り、電子メール広告の送信は原則的に禁止されます。
★ 罰則の強化
「不実告知」「重要事項不告知」「威迫・困惑行為」など、特商法違反を構成する中核的な罪に対する罰則を、「3年(従前は2年)以下の懲役又は300万円の罰金、又はその併科」へと引き上げました。
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