◆ 実戦的交渉術心得
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交渉ごとは証拠が残る書面で済ませられればベストなのですが、実際には直接面談したり、電話でやり取りすることも多いと思います。
ここでは、事業者と解約交渉をするにあたって少し役立つ知恵をまとめてみました。しかし、何しろ相手方のあることです。特に遵法意識に欠けている業者が相手だった場合、「100%」の成功は保証できかねます。その点だけはご了承くださいませ。
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最初の着眼点 |
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次なる着眼点 |
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さらに次なる着眼点 |
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極悪業者?の事例 |
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余 談 |
クーリング・オフの期間が過ぎたあとの解約交渉は難しくなるのが普通です。特に代金まで支払われていた場合にはなおさらのことです。しかし、着眼点というのはあります。それは下記の2点です。
| @ |
書面の交付や法定記載事項はクリアしているか? |
| A |
勧誘時の営業マンのトーク、態度に特商法に抵触するものはないか? |
@については細かくチェックするとかなり穴があることがあります。良くあるのがクーリング・オフの記載に問題があるパターンです。このクーリング・オフの記載の仕方も細かく法律で規定しており、文字の大きさは日本工業規格Z8305に規定する8ポイント以上で、赤枠の中に赤字で記載しなければならないとされています。
実際に以前見た業者の契約書では、記載が全くないもの(住宅リフォーム)もありましたし、文字が小さすぎるもの(宝石販売)もありました(※消費者金融の契約書も大抵文字が小さいのですが、それは消費者に読んで欲しくないからなのだろうと思ってしまいますね)。
また、平成17年8月10日経産省通達では「床下工事一式」、「床下耐震工事一式」といったような記載では書面交付義務を満たせないとしています。しかし、これら以外のケース、例えば「絶対的記載事項(必ず書いていなければならない事項)」は全部あることはあるが、その記載が「不十分」だった場合については「どの位の程度の記載不十分」ならば書面交付義務が満たされていないと認定できるのかの明確な事例が少ないため、その判断に苦しむことがあります。
この点につき、ある行政の担当者の方の弁では「たとえ記載が不十分でも、些細なものについては、厳密に書面交付義務を満たしていないとは言い切れない」とのことでした。はっきり言ってこの部分に関してはグレーゾーンが多いですから、もし、交渉を自ら行なうならばあらかじめ行政側に事前に問い合わせてみたほうが無難かもしれません。
自分を棚にあげ「業務妨害」、「権利の濫用」等と言い出す業者もいますから、「書面交付義務を満たしていない」といった回答が行政から得られれば、それを根拠に交渉も有利に進められるかもしれません。
しかし、あまり納得のゆく回答が得られなかった場合はそのまま粘り強く交渉を押し切るか、違うウイークポイントを探すことになります。
なお、訪販の場合の「申込書(特商法4条)」の法定記載事項は次のとおりです。また、「契約書(特商法5条)」についても大体同じ内容となります。ちなみに(5)のFGHの3つは「任意的記載事項」ですが、それ以外は全部「絶対的記載事項」です。
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| (1) |
商品もしくは権利の販売価格または役務の対価 |
| (2) |
商品もしくは権利の代金または役務の対価の支払い時期および方法 |
| (3) |
商品の引渡時期もしくは権利の移転時期または役務の提供時期 |
| (4) |
第9条第1項の規定による売買契約もしくは役務提供契約の申込みの撤回または売買契約もしくは役務提供契約の解除に関する事項(同条第2項から第7項までの規定に関する事項を含む)
注:クーリング・オフに関する事項のことです。 |
| (5) |
経済産業省令で定める事項 |
| @
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販売業者または役務提供事業者の氏名または名称、住所および電話番号ならびに法人の場合は代表者氏名 |
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| A
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売買契約または役務提供契約の申込みまたは締結を担当した者の氏名 |
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| B
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売買契約または役務提供契約の申込みまたは締結の年月日 |
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| D
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商品の形式又は種類(権利または役務にあっては、当該権利または当該役務の種類) |
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| F
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商品に隠れた瑕疵がある場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容 |
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| H
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前2号に掲げるもののほか特約があるときは、その内容 |
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次に、消費者契約法上の取消し事由が勧誘時にあったかどうかを検討することになります。取消し事由にあてはまるならば、特商法にも違反している場合が多いので、こちらは契約の取消しを主張できる根拠を提示し、主張を強化させるための対策という位置づけです。
但し、消費者契約法は罰則規定がなく、これらの事実があったことの証明責任は消費者にあるため、パンチが少し弱いことは否めないと思います。取消権の行使自体は業者側の同意を要するものではありませんが、契約の消滅と代金返還を最終目標とするならば、やはり、音声や書面、第三者の証言といった何らかの証拠が存在したほうが有利に進むのは言うまでもありません。 |
そして、最後は(というか同時に考えますが)民法の適用を検討します。営業マンのトーク等に詐欺や強迫による意思表示の取消し、錯誤による意思表示の無効を主張できる余地があるかを探すわけです。詐欺や強迫がみられた場合、民法の取消権のほうが特商法や消費者契約法の取消期間より長いですからこれが活きてくる場合もあります。
「おかしい(=騙されたことに気づいていることになる)」と思っていたにもかかわらず、うかうかして結局6ヶ月が経過してから契約の取消しを消費者が検討したというケースがありました。事情は千差万別です。 |
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勧誘段階、契約段階でも悪質業者かどうかを見抜くポイントはありますが、もし、業者について下記の4つのうち1つにでも当てはまった場合はその業者は極悪業者の可能性があります。解約・返金は実現せず交渉自体が無駄骨に終わる線が極めて濃厚と思われます。全ての業者に当てはまると断言はしませんが、いずれも最も質の悪い業者にみられたものです。勧誘の状況や交渉の展開によっては警察へ相談することも視野にいれるべきかもしれません。
全部とはいえないかもしれませんが、詐欺的な販売をしている「販売代理店」にかなり見られる対応です。
販売代理店とは「代理商」のことをいい、販売店から勧誘と販売店と顧客間の売買契約を締結させることを委任された別個の業者です。
販売代理店の中には販売店とグルになり、カモリストを回しあって「組織的」にはじめから「騙そう」とか「骨までしゃぶってやろう」という考えのある業者が混じっている場合があります。販売店と販売代理店がグループ企業というケースもありますが、そうでない場合もあります。後者の場合、複数の販売店と代理店契約を結び、業者名を使い分けている業者もあります。そういう業者は会社名を名乗れないということもあるのでしょう。
いずれにせよ「売るためだけに存在している業者」ですから勧誘トークも詐欺的な場合が多いようですし、遵法意識などない業者も多いような印象があります。また販売店とワンクッションおいての契約でもあり、販売店サイドも「代理店がやったこと」などと逃げようとし、交渉も難航するパターンは多いようです。
| (2) |
「お客様相談室」等クレームの窓口を電話代行会社に任せている |
よほど解約の申出やクレームが多いのか、電話代行会社の電話番号をさも自社のお客様相談室のように契約書その他の書面に記載している業者もあります。
このような会社に交渉の申出をしても誠意のある対応を全く期待することはできません。解約したいと思うようになってはじめて発覚するのですが、フルーダイヤルになっているからといって安心してはいけません。
| (3) |
所在地を調べると「私設私書箱」となっている |
振り込め詐欺や架空請求など「詐欺」を行なう業者(果たして業者といえるか?)の常套手段ですが、発想の根は一緒です。「己を明かしたくない」という私設私書箱を利用する動機があるわけです。はじめから「騙す」つもりだったからに他なりません。
なにも私設私書箱を使うのは振り込め詐欺や架空請求業者に限らないようです。東京都の「STOP!架空請求!」や警察庁の「その宛先は大丈夫ですか?」を参照してみて下さい。名称を問わず、そこに所在地を置いている業者は怪しいと思うべきです。
この手の業者については代金を一旦支払ってしまえば、残念ながら返金される可能性はないと考えるべきです。
| (4) |
登記簿を見ると「会社売買」で法人格を手に入れている |
平成18年5月から新会社法がスタートし、1円会社の設立が恒久化したので今後は会社売買自体が減少するとは考えられます。
以前は株式会社は1,000万円、有限会社は300万円の最低資本金が必要でしたから、それなりに法人格を得るのはハードルが高かったわけです。法人格を手っ取り早く欲しい人間に、不渡りを出し倒産した会社や後継者がなく事業を休止した、いわゆる「休眠会社」が安価で取引される事例は相当数あったようです。このように取引された会社は脱税のために使われたり、詐欺の隠れ蓑に使われます。そしてこれがやはり悪質商法に使われることもあるのです。
当事務所では、契約から半年も期間が空いていた場合には登記簿謄本をとりますが、かなりこの会社売買により取引された会社は見られます。この手の会社は隠れた借金が付着したまま取引されることも多いようで、これが原因で後々破綻するケースもあるようです。
役員の総入れ替えと商号変更、目的の追加あるいは大幅な変更、本店移転が同時になされている会社は疑うべきです。登記簿はあるものの実際に訪問するとすでに事業の実態はなくなっているケースがいくつかありました。もし、そうなっていれば解約や返金の可能性はかなり低いと考えるべきです。
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交渉にあたっては、あくまで言葉や文章は紳士的であることを心がけた方がよいでしょう。先に感情をあらわにした方が負けだと思ってください。度が過ぎれば、業務妨害罪(刑法233条、234条)を主張できる口実を相手方に与えることにもなりかねません。言葉ひとつによっても捉えられ方が全く違うということを意識する必要があります。
また、会社組織というのは必ず「層」というものがあり、その会社のたった1人の営業マンの資質だけが問題でそのほかは問題なしということもあります(会社ぐるみの場合は問題外ですが)。悪徳かそうではないかの認識は、立場の違いからくるもので、どちらが善でどちらが悪なのかわからないということも往々にしてあります。悪徳会社と思っている企業の中身は新卒の女の子がキャーキャーいっている、ただの「にぎやかな職場」という側面を持っている場合も実際あるわけですし、過酷なノルマから営業マンが追い詰められている場合だってあるわけです。
ある企業をみる場合、外から見るのと中から見るのでは印象が全く異なる場合は少なくありません。「組織の多面性」ということも頭の隅において話をするべきでしょう。
ただ、下記のような印象がある業者の場合は要注意です。最初から「性悪説」に立って毅然とした態度で、粘り強く話をしてゆくべきでしょう。
| (1) |
顧客の言い分よりも身内の言い分を信じる |
| (2) |
会話尻を捕まえて話をそらそうとする |
| (3) |
期限を切って連絡等その他の約束をしても守らない |
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など |
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