悪徳商法から解放されたい!相談室   
やさしいクーリングオフ・解約・内容証明・法令の知識
徳田行政法務事務所
行政書士 徳 田 雅 裕
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クーリング・オフ


特定商取引に関する法律(特商法)など多くの消費者保護法には「クーリング・オフ」という制度が設けられています。

「クーリング・オフ」はもともとアメリカから入ってきた制度で、「頭を冷やす」という意味です。熱心なセールスマンの話を聞くうちにその気になって契約はしてみたものの、あとから冷静になって考えてみると必要がなかったと後悔し、契約を解除したいと思うことはよくあります。

突然電話されたり、自宅に訪問されたりして、不意打ち的に勧誘されると、ときに契約する意思が確定していないまま契約に応じてしまうこともあります。

また、業者側にすれば買おうという意思がなかった消費者に対して購入するよう積極的に働きかけるわけですから、その勧誘は詐欺的・強迫的なものになりがちです。

そこで、一定の期間内であれば無理由・無条件で一方的に契約の撤回や解除ができるというクーリング・オフという権利を消費者に与え、不適正な勧誘から消費者を守ることとしたのです。

クーリング・オフできる取引と期間
クーリング・オフの効果
クーリング・オフできない場合
クーリング・オフ通知の文面
「クーリング・オフ妨害解消のための書面」とは


クーリング・オフできる取引と期間
クーリング・オフができる取引はさまざまな法律で定められています。主なものは下記のとおりとなっています。


取引の種類  起算日  期間  対象となる商品等 根拠法
訪問販売 法定の契約書面を受領した日  8日 指定商品・指定権利・指定役務 現金取引は取引額3,000円以上 特定商取引法9条
電話勧誘販売 法定の契約書面を受領した日  8日 指定商品・指定権利・指定役務 特定商取引法24条
連鎖販売取引(マルチ商法) 法定の契約書面を受領した日または商品の引渡しを受けた日 20日 商品・役務であれば制限なし 特定商取引法40条
特定継続的役務提供 法定の契約書面を受領した日 8日 エステ、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス 特定商取引法48条
業務提供誘引販売取引 法定の契約書面を受領した日 20日 商品・役務であれば制限なし 特定商取引法58条
割賦販売、クレジット取引 クーリング・オフ制度を告知された日 8日 指定商品・指定権利・指定役務につき営業所外でされた取引 割賦販売法4条の4、29条の3の3、30条の2の3
保険契約 法定の契約書面を受領した日 8日 営業所外での1年を超える保険契約 保険業法309条
宅地・建物取引 クーリング・オフ制度を告知された日 8日 宅建業者が売主となる宅地建物売買契約につき事務所以外でされた申込み、締結した契約 宅建業法37条の2
現物まがい商法 法定の契約書面を受領した日 14日 3ヶ月以上の特定商品・施設利用権 特定商品預託法(現物まがい規制法)8条
海外商品先物取引 海外先物契約締結の翌日 14日 事務所以外での指定市場・商品の取引 海外先物取引規制法8条
商品ファンド契約 法定の契約書面を受領した日 10日 商品投資販売業者との契約 商品投資事業規制法19条
投資顧問契約 法定の契約書面を受領した日 10日 投資顧問業者との契約 有価証券投資顧問業法17条
ゴルフ会員権取引 法定の契約書面を受領した日 8日 新規販売された50万円以上のもの ゴルフ会員権契約法12条
冠婚葬祭互助会契約 約款を受領した日 8日 冠婚葬祭互助会の入会契約 業界標準約款

※ 「通信販売」は法律上はクーリング・オフができませんが、多くの事業者が返品特約を設けています。

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クーリング・オフの効果
クーリング・オフには次のような効果がありますが、まず最初にこれを押さえてください。いざクーリング・オフをしようとるすると、一部の業者はあの手この手を使って何とか阻止しようとしてきます。

例えば「もう材料を発注したから勘弁してください」とか「商品使っちゃったんでしょ?もうだめですよ」とか「金額がご不満なら値引きしますよ」とかいったように。あるいは直接訪問して長時間口説きにかかるという業者もいます(これも違反行為です)。


@ クーリング・オフは「無条件」でできます。つまりその理由は何でもよいということです。理由を尋ねられたとしても、あえて答えなくてもよいのです。
A クーリング・オフの行使により、消費者は代金を支払わなくてもよく、支払っていた場合は返還を受けられます。業者が返還を不当に遅らせることも違反行為とされてます。
B クーリング・オフの行使により生じた商品の引取り費用は業者が負担しなければなりません。着払いで送り返しても、商品を取りに来てもらってもかまいません。また、原状回復(契約前の状態に戻すこと。例えば、壁にあけた穴を塞ぐ作業など)につき費用がかかる場合には、それも業者の負担となります。
C クーリング・オフの行使により業者側に損失が発生しても消費者に損害賠償を請求できませんし、違約金も請求できません。
D クーリング・オフは発信したときに効力が生じます。8日とか20日といった期間内に消印が打ってあればよいのです。仮に業者に到着が遅れたとして効力は変わりません。
E 特商法上のクーリング・オフの起算日は契約書類を受取った日です。したがって、契約書をそもそも受取っていない場合や書面に記載不備があった場合には期間が進行しませんから、いつまででも行使することができます。


言葉巧みに何とか契約の存続を図ろうとする業者は少なくないですから、なるべく電話でのクーリング・オフの申出は避けたほうがよいでしょう。確実に証拠が残る内容証明郵便(+配達証明付き)で行なうべきです。

実際に見た契約書では「クーリング・オフをする権利を放棄することを承諾した」なんて堂々と書いているでたらめな業者もありました。(いつから特商法は任意法規になったのでしょうか?)危ないですね。知らなければ「そんなものか」で終わってしまうかもしれません。

クーリング・オフは消費者保護のための誰にも阻止できない「絶対的な権利」です。あとから業者の連絡があった場合でも毅然とした態度を貫いてください。


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クーリング・オフできない場合(特商法)
下記のとおりです。


@ 現金取引であって、商品や役務等の価格が3,000円未満の場合。現金取引とはその場で商品の引渡しと代金総額の支払いが終わるものをいいます。商品の引渡しが後日行なわれる場合や代金が一部でも後日に支払われるといった場合は現金取引ではありません。 (※訪問販売、電話勧誘販売)
A 政令に定める消耗品自らの意思で使用した場合で、しかもそのような場合にはクーリング・オフができない旨がキチンと申込書や契約書に記載されている場合。ただし、このような場合でも「セット販売」しているものについては、使用・消費していない部分については、なお、クーリング・オフができます。 (※訪問販売、電話勧誘販売、特定継続的役務提供)
≫≫ 政令に定める消耗品はこちら
B 指定商品、指定権利、指定役務でない場合 (※訪問販売、電話勧誘販売)
≫≫ 指定商品、指定権利、指定役務はこちら
C 商品が乗用自動車である場合。商談が比較的長期となることが多いため、消費者も十分に検討して購入したと考えられるためです。 (※訪問販売、電話勧誘販売)
D 特商法の規定が適用除外となる場合 (※訪問販売、電話勧誘販売)
@) 事業者が営業のために、もしくは営業として締結した契約
A) 日本国外にある購入者と締結した契約
B) 国または地方公共団体と締結した契約
C) 組合、連合会、中央会、職員団体、労働組合が構成員と締結した契約
D) 事業者が従業員と締結した契約
E クーリング・オフの規定が適用除外となる場合1 (※訪問販売の場合)
@) 消費者が契約するために来訪の請求をして締結した契約
A) ご用聞き販売
B) 過去に取引があり固定客といえる場合
C) 職場訪問販売
F クーリング・オフの規定が適用除外となる場合2 (※電話勧誘販売の場合)
@) 消費者が契約するために電話をかけるよう請求して締結した契約
A) 過去に継続的取引があり固定客といえる場合
G 関連商品でない場合 (※特定継続的役務提供)
≫≫ 関連商品はこちら


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クーリング・オフ通知の文面
クーリング・オフの通知の書き方ですが、よく内容証明の本や消費生活センターのロビーなどにおいてあるパンフレットのお手本ではこんな感じになっています。


                 
通 知 書

 私は自宅において訪問販売で貴社と次の契約をしましたが、これを解除(クーリングオフ)します。

 契約年月日  平成○年○月○日
 書面受領日  平成○年○月○日
 商品名  ○○
 代金  金○○円

商品はお引き取りください。代金は返してください。

平成○年○月○日

○県○市○町○丁目○番地○
○川○子

○県○市○町○丁目○番○号
株式会社○○
代表取締役 ○○殿


いやにあっさりしていますが、これはこれでクーリング・オフの効果に問題はありません。ただ、実際には商品を引き取りにきて欲しい日時や返金方法は口座振込みなのか郵便なのかといったスケジュールをある程度は提示しておくべきでしょう。なお、クーリング・オフの申出を電話すると、再勧誘してくる業者もありますから、電話でやり取りしなければならない場合には長時間は避け、手短に事務的な用件だけを伝えるようにしましょう。

なお、期間が過ぎた場合の記載例は別ページにあります。


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「クーリング・オフ妨害解消のための書面」とは?
クーリング・オフを妨害するため、業者が消費者に対して不実告知で誤認させ、あるいは威迫で困惑させた場合には、クーリング・オフの期間が過ぎていても、なお、クーリング・オフをすることができます。そして業者が自ら「クーリング・オフをすることができる旨を記載した書面」を改めて交付し、さらにその旨を口頭で説明すれば、消費者はそのときから8日とか20日といった本来の期間だけクーリング・オフができます。

しかし、この書面を交付することは、業者としては罰則の重い不実告知や威迫行為をしたことを自ら認めるところとなり、ありえないことだといわれています。結果として、このようなクーリング・オフ妨害があったときは、いつまでもクーリング・オフができるときと考えていいのではないでしょうか?



個人情報保護方針特定商取引法による表記


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