| 店名 | 好好 |
| 所在地・連絡先 |
住所・武蔵野市境南町2−1−21 電話・0422−32−8297 営業時間・12〜14時半、18時〜23時(ラストオーダー) 定休日・火曜日 |
| 紹介文(by 金子隆) |
まだまだ残暑は厳しい。体に喝を入れるべく、辛い四川料理を食したくなる。四川といえば麻婆豆腐、しかし本場ものには闇雲な辛さだけではなく、一服の爽快感が伴うのだという。在日中国人がまるで四川に帰ったかのようだと感激する店があると聞いて、中央線は吉祥寺から二つ目、武蔵境までやってきた。駅間近、入り口に堂々「陳麻婆豆腐」とかかげた「好好」だ。 店内はカウンターとテーブルが一つ。クラッシックがかかり、清潔感が漂う。ところが店主の工藤英雄氏は開口一番、麻婆豆腐だけの注文は受けないのだという。「私は世界中のチャイナタウンを回ってみてね、前菜に飲み物、メインというのが中華料理の食べ方の基本と確認した。ランチはそばだけでもいいけど、夜は単品じゃお断りします」。なぜか。「野菜も肉もバランスよく食べて体を良くするのが中華料理ですから」。 なーるほど、医食同源ということか。客も中国にならい皆グループ。といってもここは日本、カップルばかりだ。さて我々は2500円のコースをお願いした。皿に盛られた前菜は、ジューシーなチャーシュー、棒々鶏、山椒味のたれのかかった砂肝、シナチクなど。付け合わせの胡瓜は日中に熱くなった体を冷やす作用があるという。続いて手打ち水餃子はハフハフと辛い胡麻だれでいただく。 ここから二品、本日は烏賊とニンニクの茎炒めと「つるむらさき」の鶏肉炒め。強烈な火力で一気に火を通した野菜は青々してうまい。そしてお待ちかねの麻婆豆腐。これが四川産のトウチー(豆の大きな豆板醤)、ニンニクスライス混じりの真っ赤な唐辛子の海に豆腐の踊る本場物。一面にまぶされた山椒の香りが鼻に抜ける。いやー、辛いのなんの。なのに飯が進む不思議な快感。ビール(青島500円)、瓶出し紹興老酒(2合、1250円)もグビクビいける。これにデザートがつく。 「何事も本物でなきゃ」と店主。いやはや、これが本物の四川なのだ。 <コース>はほかに3500円(フカヒレ餃子、おこげ他)、4500円(さらに貝柱フカヒレ煮込みをプラス)。それぞれ2人前以上から。 <一品料理> 皮蛋豆腐 600円 とりそば、チャーシュー青菜そば 750円 坦々麺 780円 むきエビ炒飯 900円 陳麻婆豆腐 900円 五目おこげ1950円 <酒> あんず酒、梅酒、パイカル酒 400円 ワイン 400円(グラス)1700円(ボトル) |
| ひとこと |
1999年9月4日掲載。 日本の四川料理が陳健民氏によってもたらされたことは有名だが、そのが陳氏は麻婆豆腐を日本風にアレンジしたことでも知られる。日本では、唐辛子のあんかけ豆腐といった感じだが、奔馬では「麻」は山椒で、こちらの方が強烈だ。しかもラムを入れるのが本物だとかで、数少ない本場ものが食せるのがここだ。 ただし当店は、店主が口うるさいことも業界では知られている。医食同源を説く怖い説教だけ聞いて食べ物が喉を通らなかったという人も多い。「私は癌だ」と仰っていたが、本当だとすれば凄い。 |